GMKtecがミニPC「NucBox G9」を発売しました。この製品はメーカーが「NAS ミニPC」と称していて、エントリースペックながらM.2 2280 SSDを最大で4枚も搭載できる構造になっています。ウインタブ読者の中にもご自宅でホームサーバーやNASを使っている方がおられるはずですが、そんな方にはピッタリの製品かと思います。2月2日からは日本のAmazonでも販売が開始されました。
なお、この記事は1月28日に初稿を公開、今般Amazonでの発売を受け、製品画像を変更、スペック表の不明点を修正し、再公開しています。
1.スペック表
GMKtec NucBox G9 | |
OS | Windows 11 Pro |
CPU | Intel N150 |
GPU | なし |
RAM | 12GB(LPDDR5 4800, オンボード) |
ストレージ | GMKtec公式サイト: 64GB eMMC/64GB eMMC+512GB SSD 64GB eMMC+1TB SSD Amazon.co.jp: 64GB eMMC+512GB SSD/64GB eMMC+1TB SSD 64GB eMMC+2TB SSD ※M.2 2280 SSDスロット×4、最大16TB |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | なし |
ネットワーク | Wi-Fi6、Bluetooth 5.2 |
入出力 | USB Type-C(映像出力/PD対応) USB3.2 Type-A(10Gbps)×3 HDMI × 2、LAN(RJ45)×2 オーディオジャック |
カメラ | なし |
バッテリー | なし |
サイズ | 146.6 x 100.25 x 38.75 mm |
重量 | 370 g |
2.バリエーションモデル
この製品はGMKtec公式サイト販売モデルとAmazon販売モデルでストレージ構成が異なります。
GMKtec公式サイト:
・64GB eMMC, SSDなし
・64GB eMMC+512GB SSD
・64GB eMMC+1TB SSD
Amazon:
・64GB eMMC+512GB SSD
・64GB eMMC+1TB SSD
・64GB eMMC+2TB SSD
3.コメント
搭載OSはWindows 11 Proです。Linuxにも対応するとアピールされていますが、当たり前過ぎていちいち書くことでもないように思います。
CPUはTwin LakeのIntel N150、RAMは12GBでオンボードメモリなので購入後の増設や換装はできません。ストレージはおそらく64GB eMMCがプライマリー(OSが入っている)で、あとはSSDを追加していくようなイメージになると思います。ここまでは「エントリークラスのミニPC」ですよね。
NucBox G9の最大のセールスポイントは「底面の4つのSSDスロット」です。ここに最大16TB(SSD1つあたり最大4TB)までのストレージを増設できます(初稿では「最大32TB」とご説明しましたが、最大16TBが正しいです)。ちなみに4TBのM.2 2280 SSDはAmazonでだいたい35,000円~40,000円くらいなので、これを2枚とか3枚購入すると結構な出費となりますね。
ポート構成です。映像出力とUSB PDに対応するUSB Type-Cポート(データ転送速度10Gbps)が1つ、USB Type-Aポートが3つ、2つのHDMI、そして2つのLANポートがついています。なお、USB Type-Cポートはもう一つありますが、これは給電専用です。
NucBox G9は冷却ファンがなんと3つもあります。うち2つは「ガッツリ増設できるSSD用」ですね。もともとGMKtecのミニPCは複数の冷却ファンを搭載していることが多いですが、3つというのはすごい。
サイズ感がわかりやすい画像をつけておきます。
4.価格など
GMKtec NucBox G9はGMKtec公式ストアで販売中でしたが、2月2日からAmazonでの販売も開始されました。Amazonでは2月8日までキャンペーン価格になっています。
GMKtec公式サイト:
64GB eMMC:32,589円
64GB eMMC+512GB:37,245円
64GB eMMC+1TB:41,901円
Amazon:
64GB eMMC+512GB:33,675円(クーポン:UQFJJA6J)
64GB eMMC+1TB:38,219円(クーポン:P4XZ8J4R)
64GB eMMC+2TB:43,920円(クーポン:NucBoxG9)
注:Amazonのクーポンの有効期限は2月8日です
NucBox G9はミニPCとしては「Intel N150搭載でRAMの増設もできない、OSがeMMCにインストールされたエントリーモデル」なので、(16TBまでにはしないとしても)ある程度大きなSSDを追加してNASとしても使う前提でないと割高な製品です。
しかし、私はNucBox G9のコンセプトはミニPCの有効活用案として非常に魅力的だと思います。
5.関連リンク
NAS ミニ PC — NucBox G9:GMKtec公式サイト
NucBox G9(64GB+512GB):Amazon(クーポン:UQFJJA6J)
NucBox G9(64GB+1TB):Amazon(クーポン:P4XZ8J4R)
NucBox G9(64GB+2TB):Amazon(クーポン:NucBoxG9)
コメント
メモリは12GBの間違いでは?
コンセプトとしては良い製品なだけに12GBというのはNASとしては良いのですが
PCとしては選択肢に入らないですね・・・
ご指摘ありがとうございます。スペック表を修正しました。NAS利用を全く視野に入れない場合には購入すべき製品ではないと私も思います。
SSDの容量単価もだいぶ下がってきたとはいえまだ今使ってるHDDのNASの全容量を置き換えようとすると結構なお値段になるのでためらってますが、もう何年かしたらこういうミニPC+SSDに置き換えたいなーと思ってます(そのときまでこういうコンセプトのミニPCが生き残っていてor発展してくれてることを祈って)
SSDの転送速度が気になりますが、公式サイトの「(PcIe3.0)*4」って記述を信じるなら、それぞれがPCIe3.0x1接続で1GB/s弱でしょうか。
(そもそもLANがボトルネックになるとはいえ)あまり速くはないですし、手元で余っている古めのSSDを挿して動かすのにちょうどよさそう。
確かに用途的にネットワーク速度のほうがボトルネックになりそうだけどせっかくのNVMeなんだし内部アクセス速度はもう少し欲しいって思っちゃうね(4基フルに付けなければ速度上がるだろうけど…)
4基構成考えるとPCIe3.0で合計8レーン(かPCIe4.0の4レーン)あると嬉しいけど価格的にそれは難しいのかな
これ、みなさん関心持たれているんですね。特にストレージについての知識も高いと思います。私なんかはいまだに「SATAでも十分使えるよ」なんて思ってたりしますけど…。