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HP Pavilion Aero 13-be(2023年モデル)レビュー - HPの大人気モバイルノート、高い性能と質感、そして重さ1キロを切る軽さが魅力

HP Pavilion Aero 13-be
HPのノートパソコン「Pavilion Aero 13-be」の実機レビューです。CPUにRyzen 5/Ryzen 7を搭載し、13.3インチサイズで重さ1キロを切る超軽量なモバイルノートです。ウインタブではこの製品の旧世代CPUを搭載するモデルを2022年4月に実機レビューしており、また毎週掲載しているHPのセール情報記事でも「常連」扱いにしていまして、それだけこの製品を非常に高く評価しています。

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CPUの型番が新しくなった現行モデル、レビューをさせていただくのを楽しみにしていました。先に結論を書かせていただくと、この製品は今後も頻繁にウインタブで掲載するだろう、ということです。

ここがおすすめ
・13.3インチサイズで重さ1キロ切りと、モバイル利用に最適
・ビジネス用、学習用として快適に使える性能
・美しい発色のディスプレイ
・10万円以下から購入できる手頃な価格
ここはイマイチ
・筐体色はセラミックホワイトのほうが高質感
販売サイトはこちら【広告】【提供:株式会社日本HP】
HP Pavilion Aero 13-be 製品詳細icon:HP

1.製品概要

スペック表

   Pavilion Aero 13-be2000
OS Windows 11 Home
CPU AMD Ryzen 5 7535U / Ryzen 7 7735U
外部GPU なし
RAM 8GB/16GB(LPDDR5-6400MHz, オンボード)
ストレージ 256GB / 512GB SSD(PCIe NVMe M.2) 
光学ドライブ なし
ディスプレイ 13.3インチIPS(1,920 × 1,200)
ネットワーク Wi-Fi6E(a/b/g/n/ac/ax)、Bluetooth 5.3
入出力 USB Type-C(10Gbps、映像出力・USB PD対応)、USB Type-A(5Gbps) × 2、HDMI、オーディオジャック
カメラ Webカメラ(92万画素)
バッテリー 駆動時間最大10.5時間
サイズ  298 × 209 × 16.9-18.9 mm
重量 957 g

バリエーションモデル

・スタンダード:Ryzen 5/8GB/256GB
・スタンダードプラス:Ryzen 5/16GB/512GB
・パフォーマンス:Ryzen 7/16GB/512GB(レビュー機の構成)
 ※左からCPU/RAM/SSD

ポイント

Pavilion Aero 13-beは3つのバリエーションモデルがあり、現行モデルではCPUにZen3+アーキテクチャのRyzen 5 7535U/Ryzen 7 7735Uを搭載しています(以前レビューしたモデルはZen3アーキテクチャのRyzen 5 5600U/Ryzen 7 5800Uを搭載していました)。

その他に以前の実機レビューから変わったところとして「天板のロゴマーク」が挙げられます。従来のHPロゴがプレミアムタイプのロゴに変更されました。このことはPavilion Aero 13が「HPのプレミアムPC」に位置づけらた、ということを意味します。

発売以来のセールスポイントである「筐体の軽さ」は健在です。また、超軽量ながら堅牢性も備えており、「天面耐圧試験で300kgf」「32,000回の開閉テスト」「個々のキーの1,100万回ストロークテスト」といった厳しいテストをクリアしています。

2.外観と使用感

天板と底面

HP Pavilion Aero 13-be 天板
天板です(画像に髪の毛状のものが写っていますが、レビュー機は新品状態ではなく、筐体に少し傷がついていました)。Pavilion Aero 13の筐体色は「セラミックホワイト」と「ピンクベージュ」の2種類があり、今回のレビュー機は「ピンクベージュ」でした。色名に「ピンク」とついていはいますが、派手な感じではなく「シャンパンゴールドを赤っぽくした」ような色味なので、性別とか年齢に関係なく使えると思います。

ピンクベージュとセラミックホワイトは天板の質感が明らかに異なります。ピンクベージュの方は「割と普通」というか、金属筐体のノートPCらしい感触ですが、セラミックホワイトは「アニオン電着塗装(AED)」が施されており、まるで陶器のようになめらかな手触りです。あくまで個人的な感想になりますが、セラミックホワイトのほうが色も感触も好みですね。それと、上でご説明しましたが、天板のロゴマークが「プレミアムタイプ」に変更されています。

HP Pavilion Aero 13-be 底面
底面です。ユーザーがメンテナンスできるようなハッチ(開口部)はなく、左右にスピーカーグリルがあります。スピーカーは「B&O(Bang&Olufsen) Playデュアルスピーカー」です。

側面

HP Pavilion Aero 13-be 前面
前面です。こちらにはポート類やボタン類はありません。ただ、上下の境目(ディスプレイ面とキーボード面の境目)を見ていただくと、「中央に向かって凹んでいる」形状になっているのがわかります。この形状により、指のかかりが良くなり、ヒンジの開口がしやすくなっています。

HP Pavilion Aero 13-be 背面

HP Pavilion Aero 13-be 背面
背面です。こちらにもポート類やボタン類はありません。中央の「P A V I L I O N」のロゴがアメリカっぽいというか、すごくかっこいいと思いますw

HP Pavilion Aero 13-be 左側面

HP Pavilion Aero 13-be 右側面
左右側面です。左側面(上の画像)には左からHDMI、USB Type-A、USB Type-C、そしてイヤホンジャックがあり、右側面(下の画像)には画像左からUSB Type-A、DC-INジャックがあります。最近は「Type-Cポート優先」と言いますか、実際にType-Cポートのほうが便利だったりもするのですが、マウス(有線あるいはUSB無線)とかUSBメモリースティック、ポータブルSSDの接続などでまだまだType-Aポートも使用頻度が多いですよね。実際、実機レビューの作業でもType-Aポートを使って周辺機器を接続する機会が多いので、Pavilion Aero 13のように左右にType-Aポートを装備してくれていると作業がしやすかったです。

それと、Type-Cポートのほう、USB PDに対応しているので、本体への充電にも使えます(ただし、付属のACアダプターはDC-IN端子なので、別途USB Type-Cケーブルと充電器が必要です)。

HP Pavilion Aero 13-be キーボード

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HP Pavilion Aero 13-be キーボード
キーボードです。Enterキーの右に一列ある、HP製品ではおなじみのレイアウトですね。「JIS標準準拠89キー」でアルファベットキーのキーピッチは約18.7×18.4 mm、キーストロークは約1.3mmと開示されています。また、バックライトも搭載しており、明るさを2段階に調整できます。キートップの形状はフラットで、指のかかりを良くするための「くぼみ」はありません。

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打鍵音はやや小さめですが、静音といえるほどではありません。特にSpaceキーなどの大型のキーは打鍵音が大きめになりますので、静かな場所で使う際には少し気を使います。また、打鍵の感触は若干プラスティッキーと感じました。気にするほどではないと思いますが、このあたりは筐体を超軽量に仕上げたしわ寄せかな、と思います。もちろん長時間のタイピングも快適にこなせる品質ではあります。

HP Pavilion Aero 13-be ディスプレイ
ディスプレイ面です。ベゼル幅は比較的細めですね。また、このディスプレイはノングレア(非光沢)タイプなので、映り込みはあまり目立ちません。

発色は「キレイ」です。前回のレビューでは「キレイだが、有機ELパネルなどと比較すると見劣りする」という評価をしていて、「標準的」と結論付けましたが、今回のレビューのほうが印象はずっといいです。HPがディスプレイパネルを変えたという話は聞いていません(その可能性がないわけでもありません)ので、私の感覚が変わっただけかもしれません(すみません)。

手持ちのPCモニター(27インチのIPS液晶・FHD解像度で100%sRGBのもの)と比較しても発色に遜色はありません。メーカーは開示していませんが、100%sRGBに近い発色品質なのではないか、と思います。このディスプレイはノングレアタイプなので映り込みが小さいぶん発色については少し不利なはずですが、にも関わらず非常に高く評価できますね。

筐体その他

HP Pavilion Aero 13-be ヒンジ最大開口
ヒンジを最大開口したところです。最近のノートPCはヒンジが水平位置(180度)まで開口できるものが増えていますが、Pavilion Aero 13-beは普通に使うぶんには問題ないものの、180度までの開口はできません。また、「リフトアップヒンジ(ヒンジ開口時に天板の後部が接地することによりキーボード面に適度な角度がつく)」構造を採用しているので、タイピングもしやすくなっています。

スピーカー音質について

低音から高音までクリアに聞こえ、YouTubeのMV(ミュージックビデオ)なども気持ちよく聴けます。HPの上位モデルにはBang&Olufsenのスピーカーが搭載されており、概して音質がいいのですが、Pavilion Aero 13-beもその例に漏れません。ノートPCでは最高品質、とまではいきませんが、このくらいクリアなら多くの人は不満を感じないと思います。

HP Pavilion Aero 13-be B&O Audio Control

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音響アプリはB&O Audio Controlで、イコライザー機能も使えますので、好みの音質に仕上げることができます。

3.性能テスト

ベンチマークテスト

ベンチマークテストの実施にあたり、Pavilion Aero 13-beを付属のACアダプターで電源に接続し、Windowsの電源モードを「最適なパフォーマンス」に設定しました。

ウインタブではゲーミングノート以外のノートPCであまりベンチマークスコアを気にしていませんし、読者の方々も「同スペックの他機種よりPC Markのスコアが200点高い、あるいは100点低い」といったところはあまり重視する必要はないと思います。そもそもベンチマークテストは常に同じスコアが出るわけではなく、何も設定を変えていないのに測定タイミングによって5~10%くらいは簡単に上下しますね。なので、同じCPUを搭載している製品と著しくスコアが違っていなければOK、というくらいに考えていただければ、と思います。

今回は「PC Mark」と「3D MarkのWild LifeとNight Raid」、それとCrystal Disk Markで測定しますが、先に結論を書くと「概ね期待した通りのパフォーマンス」でした。

HP Pavilion Aero 13-be PC Mark

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表計算ソフトやビデオチャット、画像加工など、実際のビジネスシーンをシミュレートしたテスト、PC Markのスコアです。どちらかというとビジネス系のPCの性能測定で重視すべきベンチマークテストと言えます。このテストではCPU性能の影響が大きいとされますが、テスト内容にグラフィック系のシミュレーションも含むため、外部GPUの性能も少なからず影響します。

参考(過去データから一部抜粋):
MSI Titan GT77 HX 13V(Core i9-13980HX、RTX4090):9,187
MSI Vector GP78 HX 13V(i9-13980HX、RTX4080):8,981
Lenovo LOQ 16IRH8(i7-13620H、RTX4050):7,958
ASUS ROG Ally(Ryzen Z1 Extreme):6,654
HP Pavilion 15-eh(Ryzen 7 5825U)5,954
DELL Inspiron 14 5430(Core i7-1360P):5,929
DELL Inspiron 14 5435(Ryzen 7 7730U):5,915
dynabook GZ/HW(Core i7-1360P):5,742
DELL Inspiron 13 5330(Core i5-1340P):5,677
富士通LIFEBOOK NH WN1/H1(Core i7-12700H):5,614
VAIO F14(Core i7-1355U):5,553
dynabook AZ/HV(Core i7-1260P):5,503
MSI Prestige 13 Evo A12M(Core i7-1280P):5,500
Lenovo ThinkPad X13 Gen 4(Core i7-1355U):5,452
VAIO SX14(Core i7-1280P):5,452
MSI Modern 15 B13M(Core i5-1335U):5,419
MSI Modern 14 C12M(Core i7-1255U):5,366
VAIO SX14(Core i7-1195G7):5,278
Lenovo ThinkPad X13(Core i7-1165G7):5,205
HP Pavilion 15-eg(Core i7-1355U):5,183
Lenovo IdeaPad Slim 550 14(Ryzen 5 5500U):5,076
ASUS Zenbook 17 Fold OLED UX9702(Core i7-1250U):5,074
DELL Inspiron 14 AMD(Ryzen 5 5625U):5,031

時間を置いて数回測定しましたが、スコアの方はやや低めの結果になったと思います。とはいえ、異常性があるという感じではなく、常識の範囲内の結果だと思いますし、PC Markが想定するビジネスシーンでの利用で性能に不満を感じる可能性は低いと思います。

HP Pavilion Aero 13-be 3D Mark
グラフィック性能を測定する3D Markのスコアです。ゲーミングPCでは最も重要になるテストと言えますが、Pavilion Aero 13-beは外部GPUを搭載しておらず、スコアは低めになります。

参考(同等クラスのノートPCのスコア):
MSI Prestige 13 Evo A12M(Core i7-1280P):15,330、20,071
DELL Inspiron 14 5430(Core i7-1360P):14,220、18,640
VAIO SX12(2022)(Core i7-1260P):14,055、18,529
VAIO F14(Core i7-1355U):13,655、16,810
dynabook GZ/HW(Core i7-1360P):13,424、16,779
Lenovo ThinkPad X13 Gen 4(Core i7-1355U):13,177、14,122
富士通LIFEBOOK NH WN1/H1(Core i7-12700H):13,129、18,071
DELL Inspiron 13 5330(Core i5-1340P):12,317、17,895
Lenovo ThinkPad X1 Carbon Gen 11(Core i5-1335U):11,795、14,774
HP ENVY x360-bf(Core i7-1250U):10,684、14,119
ASUS Zenbook 17 Fold OLED UX9702(Core i7-1250U):10,931、13,960
HP Pavilion 15-eg(Core i7-1355U):10,518、13,584
富士通LIFEBOOK CH WC1/G3(Core i5-1240P):10,009、11,202
MSI Modern 15 B13M(Core i5-1335U):8,868、13,287
DELL Inspiron 14 5435(Ryzen 7 7730U):7,610、16,401
Lenovo ThinkBook 15 Gen 5 (AMD) (Ryzen 5 7530U):6,883、13,730
※左からWild Life、Night Raidのスコア

外部GPUを搭載しない製品の場合、画像の一番右、Night Raid(外部GPU非搭載機向けの軽量なDirectX 12対応のテスト)のスコアを見るようにしています。そのNight Raidのスコアですが、PC Markのときとは打って変わって、非常に高い数値が出ました。外部GPU非搭載のPCとしてはウインタブとして過去最高のスコアです。

この製品をオンラインゲーム主目的で購入される方はほとんどいないと思いますが、このくらいのスコアだと「数年前にリリースされたゲームタイトル」であるとか「比較的ライトなゲームタイトル」であれば十分遊べると思いますので、息抜きにちょっとゲーム、というのも十分可能かと思います。ただし、まともにプレイできないゲームもあるはずなので、タイトルはある程度限定されます。

HP Pavilion Aero 13-be Crystal Disk Mark
ストレージの読み書き速度を測定するCrystal Disk Markです。ゲーミングPCなどではさらに高速なものもありますが、Pavilion Aero 13-beの利用シーンを考えれば、十分すぎるくらいに高いスコアと言えます。

発熱とファン音

事務系の作業に使う場合は発熱・ファン音ともに小さく、全く気になりません。また、ベンチマークテスト中でも発熱量は小さめで、キーボード面の上部が気持ち「ぬるい」と感じる程度ですし、ファン音は聞こえるものののほとんど気になりませんでした。

バッテリー駆動時間

Windowsの電源モードを「トップクラスの電力効率」にして、「ディスプレイ輝度70%、音量30%、バックライト点灯(明るさ2段階のうち暗いほう)」という状態で少し作業をしてみました。

・画像加工ソフトGUMPで簡単な画像加工を約30分
・ブラウザー上でYouTubeの動画・音楽鑑賞を約15分
・テキストエディタでテキスト入力を約15分

合計で約1時間作業し、バッテリー消費は14%でした。単純計算だとバッテリー駆動時間は約7時間となります。また、以前のレビュー(CPUの型番が異なります)でも「7時間弱くらい」と評価しています。メーカー公称のバッテリー駆動時間は最大12時間、とのことですが、ウインタブの実機レビューではメーカー公称値と測定結果が大きく乖離していることが多く、「公称値の半分以下」というケースが少なくないので、Pavilion Aero 13-beのバッテリー駆動時間は「かなり良好」だと思います。実際、作業内容にもよりますが、これだけの駆動時間が確保できるのであれば、終日出先で作業することも可能でしょう。

4.レビューまとめ

HP Pavilion Aero 13-beはHP公式ストアで販売中で、12月26日現在の価格は税込み98,821円から、となっています。レビュー機の構成(Windows 11 Home/Ryzen 7/RAM16GB/512GB SSD)だと税込み114,580円です。

この製品をレビューするのは2回目ですが、やはり非常に高く評価できます。10万円前後で購入できるモバイルノートとしてはパフォーマンスが高く、重さ1キロを切る超軽量筐体ながらディスプレイやキーボード、スピーカーの品質も高水準でした。

ただ、前回のレビューとの比較では「筐体色」が異なることによる「質感の違い」がちょっと大きいなあ、と感じました。前回のレビュー機「セラミックホワイト」は純白と言っていいくらいに美しく、アニオン電着塗装による手触りも非常に素晴らしいものでしたが、今回のレビュー機「ピンクベージュ」は決して低質感ではないものの、「割と普通w」でして、個人的には「これならセラミックホワイトにしたい」と思いました。

モバイルノートとしてはトップクラスの出来の良さだと思います。さすが世界最大のPCメーカーの売れ筋モデルです。

5.関連リンク

HP Pavilion Aero 13-be 製品詳細icon:【広告】【提供:株式会社日本HP】
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