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東芝 dynabook VZ72/B - 12.5インチ2 in 1、ハイスペックで筺体品質も抜群「さすが東芝、応援しているぜ!」(実機レビュー)

東芝 dynabook VZ72/B
こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回は東芝の「戦略的 2 in 1」である「dynabook VZ72/B」の実機レビューとなります。東芝の製品をレビューさせてもらうのは初めてなので、大変うれしく思います。今後は日本の大手メーカーの製品もたくさんレビューできれば、と思っております。どの国の、どのメーカーの製品であろうと、実機レビューをしっかりと記事にすることがウインタブの信用を高める一番の近道だと確信しております。

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さて、そんなわけで、初の東芝製品、試用してみましたが「さすが!」と感心させられる仕上がりでした。

1.スペック

OS: Windows 10 Home 64ビット
CPU: Intel Core i7-7500U(Kabylake)
RAM: 8GB
ストレージ: 512GB SSD
ディスプレイ: 12.5インチFHD(1,920 x 1,080)
ネットワーク:  802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.1
カメラ: インのみ92万画素
入出力: USB 3.0、USB Type-C(Thunderbolt 3)オーディオジャック
バッテリー: 最大17時間
サイズ: 299 x 219 x 15.4 mm / 1,099 g

東芝 dynabook VZ72/B システム構成
東芝 dynabook VZ72/B ストレージ構成
この製品は東芝が2016年12月1日に発表した「dynabook Vシリーズ」の直販モデルで、型番が「VZ」となります。今回試用する「VZ72/B」はVZシリーズの最上位構成で、CPUはKabylake世代のCore i7、RAMは8GB(16GBも選べます)、ストレージは512GB SSD(256GB SSDも選べます)、そしてディスプレイは12.5インチのFHD液晶と、ビジネスマシンとしては申し分のないスペックになっています。

また、この製品はカタログスペックだけでなく、筺体設計にもこだわり抜いており、日本の伝統メーカー製らしい、極めて堅牢なマグネシウム合金素材、ミリ単位まで配置にこだわったharman kardonのスピーカー、そして薄型で軽量な2 in 1構造を持っています。また、東芝お得意の「2,048段階の筆圧に対応するデジタイザー搭載」です。

東芝が発表会でウインタブごとき弱小サイトまで入場させてくれるほどの超・意欲的な新製品、実機試用が楽しみでした。

2.筺体

東芝 dynabook VZ72/B 同梱物
同梱物です。この製品はVZシリーズの最上位構成でもあり、デジタイザーが標準搭載されるため、スタイラスペン(電池式)も同梱されていました。その他には電源周りのアダプター(USB Type-C接続です)と、多機能ハブ(ドッキングステーション)が同梱されます。他にはクリーナー(メガネ拭きと同じもの)、中身を見るのが嫌になるくらいの大ボリュームのマニュアルなど冊子類が同梱されます。

日頃大手メーカーのプリインストールアプリとか冊子類が異常に多いことを揶揄するようなことを書いていますが、東芝だけでなくNECとか富士通とかPanasonicがそうしなくてはならなくなったのは、ある意味私達の責任でもあるよなあ、と思いました。だって、外箱にまで「Windows 10のアップデートが自動的に始まることがあります。ご注意下さい」的な注意書きがあるんですよ。PC知識のない人がうまく操作できないと、鬼の首でもとったかのように、こういう伝統大手メーカーには文句言いまくるんだろうなあ、と思うと、このくらいのことをしなくちゃならないんでしょうね…。万一説明が舌足らずだったりしたらもう大変、って感じなんでしょう。

東芝 dynabook VZ72/B 天板
筺体は落ち着いたグレー(オニキスメタリックといいます)で、上に書いたとおり素材はマグネシウム合金です。と言っても感触は普通に金属の冷たい感じですけどね。天板には目立たないヘアライン加工が施してあります。高級感がない、とは言いませんが、そういう方向性の製品じゃない、と感じます。

東芝 dynabook VZ72/B 前面
前面(開口部)です。特にポート類やLEDインジケーターはありません。前面中央にはヒンジを開けるための手がかりとなるくぼみがついていますね。

東芝 dynabook VZ72/B 右側面
右側面です。この製品、ポート類は後部(ヒンジに近いほう)に集中しています。画像左から電源ボタン、フルサイズUSBポート、セキュリティロックです。

東芝 dynabook VZ72/B 左側面
左側面です。画像左からUSB Type-C(Thunderbolt 3)、オーディオジャックとなります。ポート類は両側面にしかありませんが、何しろ数が少ない、というのに驚く人も多いと思います。

東芝 dynabook VZ72/B 多機能ハブ
しかし、ご安心下さい!USB Type-Cポートのお供として、多機能ハブ(東芝ではUSB Type-Cコネクターと呼んでいます)がついてます。このハブには画像左から有線LAN、フルサイズUSB、HDMI、そしてD-subが装備され、画像の反対側には電源供給用のmicroUSBポートもついています。つまり、このハブがあればモバイルバッテリーからの給電/充電も可能です。

東芝 dynabook VZ72/B 背面
背面です。通気口がありますね。この製品はCore i7搭載なので、冷却ファンがついています。

東芝 dynabook VZ72/B 底面
底面です。画像の上の方にスピーカーの穴が見えます。この中にharman Kardonのスピーカーが入っています。あと、ここに注意書きがありまして「サービスマン以外の方による分解は絶対に行わないでください。感電や故障のおそれがあります。」「機器の底面は熱くなります。低温やけどを避けるために底面に長時間触れないでください。」だそうです。東芝も大変だよなあ、こうでもしないと低温やけどした人に訴えられたら負けちゃうんだろうしなあ。

ちなみに、試用中、ベンチマークテストなどをすると若干熱を持ちましたが、特段印象に残るような挙動ではなく、低温やけどはどうか知りませんが、身体になにか影響があるような感じは全くありませんでした。

東芝 dynabook VZ72/B 正面
ヒンジを開いて電源を入れてみます。こうしてみると端正な薄型モバイルノートにほかなりません。ただ、ベゼル幅はそんなに細くはないですね。でも、かなりの薄型なので、かなりカッコよく見えます。また、ディスプレイもキレイですね。

東芝 dynabook VZ72/B 180度開口
この製品はディスプレイ360度回転式の2 in 1なんで、ヒンジはいくらでも開きますw

東芝 dynabook VZ72/B テントモード
一応「業務的に」テントモードにしてみました…

東芝 dynabook VZ72/B タブレットモード
タブレットモードの場合、完全な一枚板とはならず、画像のように隙間ができます。これはまあ、仕方ないですかね。重量は1,099 gなので、軽快に振り回すことはできませんが、デジタイザー機なので、テントモードやタブレットモードは手書き入力の際に重宝するのではないか、と思います。

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東芝 dynabook VZ72/B キーボード
キーボードです。タッチパッド左上にあるのは指紋センサーです。また、試用時にテストし忘れてしまい、激しく後悔しているのですが、この製品はWindows Helloの顔パス(顔認証)ができます。ちなみに私、顔パスが非常に気に入っております。あ、すいません、キーボードでしたね、キーピッチは横方向には十分な余裕がありますが、縦方向にはやや狭く感じます。

東芝 dynabook VZ72/B キーボード比較
というのも、私がThinkPad 13のユーザーだからかもしれません。この画像、ちょっと汚いですがどうかご容赦を!このように、ThinkPad 13と比較してしまうと縦方向にはかなり小さいことがわかります。とはいえ、ThinkPad 13は13.3インチとしてはキーボードが大きい方なので、他の製品との比較だとここまで大きな差にはならないでしょう。

メーカー公称値だとキーピッチは19 mm、キーストロークは1.5 mmとなっていますが、個人的な印象ではこれまで書いてきたように縦方向の余裕がやや不足していると感じました。また、キーの打鍵感は薄型ノートそのもので、浅いストロークながらパチパチと気持ちよく打鍵できます。

東芝 dynabook VZ72/B キーボード拡大
試用中、キートップはフラットだとばかり思っていたのですが、キートップにはわずかな(メーカー公称値0.2 mm)のくぼみがあります。ただ、これは打鍵感を変えるようなものではない、と思いました。気づきませんでしたから…。

東芝 dynabook VZ72/B デジタイザーペン
最後にスタイラスペンです。電池式でペン先は細く、使うソフトウェアにもよると思いますが、書き味は悪くありません。また特段キャリブレーションはしていませんが、ペン先のズレはほとんどなく、東芝らしくよくできたものだと思います。

3.使用感

上の「筺体」のところである程度使用感も書いてしまいましたが、この製品のサイズ感は非常によく、手で持ってみて薄さと軽さを実感します。また、マグネシウム合金製の筺体は硬く、やわな感じは全くありませんでした。さすが東芝、というべきでしょうか、あるいは日頃もっぱら中華製品を試用しているせいでしょうか、筺体の信頼性は非常に高いと思いました。

テキスト入力や動画視聴、またブラウザゲームなど、私が普段PCでしている操作もひと通り試してみました。上に書いたことの繰り返しになりますが、常用しているThinkPad 13に比べ、キーボードがやや狭く感じられました。ただこれは多分に個人のPC環境によるもので、仮にこの製品を自分のメインマシンと位置づけて毎日使っていれば問題なく慣れると思います。

また、動画視聴ではスピーカーの音質も確認してみました。さすがに重低音に大きな期待をするのは無理がありますが、ノートPC用のスピーカーとしては画期的に音質がいいですね。ヴォーカルの再現力はかなりのものだと思います。逆に重低音を楽しむようなジャンルの音楽だと厳しいです。しかし、それってモバイルノートPCに期待すべきものではないと思うので、そういうのを楽しむのであれば素直に外付けスピーカーを使うべきでしょう。

次にデジタイザーです。いつもなにがしかスクリーンショットを貼るのですが、私はイラストを描くことができないので、あまり意味がないと思い、今回は自粛します。ブラウザーのEdgeやWindows Inkを使って少し手書き入力を試した限り、少なくとも私レベルだと文句のない出来です。とはいえ、筆圧のかかり具合とか、ペン先のズレを確認した程度ですが、いわゆる「筆圧対応手書き入力」の範疇は余裕でクリアしていますね。あとは、上にも書きましたが、本格的なイラスト等に使う場合、使うソフトウェアによっても使用感が異なってくると思います。その点はレビューできません。

最後にバッテリーです。試用中、3時間にわたり、ベンチマークテスト、動画視聴、ブラウザゲームなどをしてみました。ディスプレイ輝度は50%、CPUをぶん回したわけではなく、休み休み、という感じの使い方だったので、普段使いに比較的近い感じだったと思います。この状態で「3時間で28%」バッテリーが減りました。これだと10時間~12時間くらいはバッテリー稼働ができる、ということになります。公称値の17時間には及びませんが、ビジネスで終日持ち歩くことは可能なレベルではないか、と思います。ただし、バッテリー稼働時間に関しては使用環境とか使うソフトウェアによって大きく変動するので、参考程度にご理解下さい。

4.性能テスト

この製品はCore i7搭載機ということで、「ドラゴンクエスト X ベンチマーク」「ドラゴンズドグマオンライン(DDON) ベンチマーク」そして「3D Mark」をやってみました。

東芝 dynabook VZ72/B ドラクエベンチ標準
参考:
ドスパラ Altair F-13(Core i5-7200U): 8,106
DELL XPS 13(Core i5-7200U): 7,405
DELL XPS 13(Core i7-6500U): 7,230
NEC LAVIE Direct HZ(Core i7-6500U): 6,986
Lenovo ThinkPad X1 Carbon(Core i7-6500U): 6,775
HP Spectre 13(Core i7-6500U): 6,505
DELL Inspiron 13 5000(Core i3-6100U): 6,418
Lenovo ThinkPad X1 YOGA(Core i7-6500U): 6,352
HP Spectre 13 x360(Core i5-6200U): 5,859
Lenovo ThinkPad 13(Core i3-6100U): 5,409
ドスパラ Critea DX11(Core i3-6100U): 4,956

東芝 dynabook VZ72/B ドラクエベンチ最高品質
参考:
ドスパラ Altair F-13(Core i5-7200U): 4,115
DELL XPS 13(Core i5-7200U): 3,958
NEC LAVIE Direct HZ(Core i7-6500U): 3,787
DELL XPS 13(Core i7-6500U): 3,592
Lenovo ThinkPad X1 Carbon(Core i7-6500U): 3,394
HP Spectre 13 x360(Core i5-6200U): 3,304
HP Spectre 13(Core i7-6500U): 3,283
Lenovo ThinkPad X1 YOGA(Core i7-6500U):3,190
Lenovo ThinkPad 13(Core i3-6100U): 2,515

Kabylake世代のCPUについて、ドスパラのAltair F-13とDELLのXPS 13のスコアが素晴らしかったことから、Core i7を搭載するこの製品ではかなり大きな期待をもってテストしてみたのですが、結果は振るいませんでした。GPU非搭載の製品でドラクエベンチをやる場合、「電源オプション」の設定、またバックグラウンド処理や常駐アプリの存在に注意しているのですが、この製品の場合は数回にわたり、タスクマネージャーでプロセスのチェックをしつつテストをしても、結果は大きく変わりませんでした。あとはメーカーのセッティングが要因になると思います。

ただ、振るわないとはいっても決して悪いスコアとは言えず、AltairやXPSと比較してしまうとちょっと残念、というだけのことで、この結果で何か問題がある、ということではないと思います。

東芝 dynabook VZ72/B DDONベンチ標準
参考:
ドスパラ Altair F-13(Core i5-7200U): 3,436
DELL XPS 13(Core i5-7200U): 3,379
Lenovo ThinkPad X1 Carbon(Core i7-6500U): 3,260
DELL XPS 13(Core i7-6500U): 3,085
NEC LAVIE Direct HZ(Core i7-6500U): 3,068
HP Spectre 13(Core i7-6500U): 2,869
Lenovo ThinkPad X1 YOGA(Core i7-6500U):2,751
HP Spectre 13 x360(Core i5-6200U): 2,484
Lenovo ThinkPad 13(Core i3-6100U): 2,393
DELL Inspiron 13 5000(Core i3-6100U): 2,387
ドスパラ Critea DX10(Core i3-6100U): 1,960

DDONのほうも正直「イマイチ」でした。Skylake世代のCore i7よりはいいスコアなんで、決しておかしいわけじゃないんですけど、AltairとXPSがめちゃめちゃよかったんで、やっぱ少し残念かな、と思いました。

東芝 dynabook VZ72/B 3DMark
参考:
ドスパラ Altair F-13(Core i5-7200U): 930,4,028
DELL XPS 13(Core i5-7200U): 910、3,970
NEC LAVIE Direct HZ(Core i7-6500U):  885、3,768
DELL XPS 13(Core i7-6500U): 871、3,710
Lenovo ThinkPad X1 Carbon(Core i7-6500U): 857、3,608
Lenovo ThinkPad X1 YOGA(Core i7-6500U): 784、3,608
HP Spectre 13(Core i7-6500U): 705、3,256
HP Spectre 13 x360(Core i5-6200U): 749、3,414
Lenovo ThinkPad 13(Core i3-6100U): 679、3,183
DELL Inspiron 13 5000(Core i3-6100U): 632、3,096
※左からFire Strike、Sky Diverのスコア

3D Markについては、かろうじてAltairとXPSを凌ぐスコアとなりました。というかね、決して悪くなんてないわけですよ。私の先入観が悪いんです。AltairとXPSのスコアを無視すればSkylakeのCore i7を上回るスコアになっているわけですし、この結果には本来満足すべきものです。

というか、この製品はゲーミングノートではないので、実用上このくらいのスコアが出ていれば性能面で疑いを持つ余地はありませんよね。

5.まとめ

東芝dynabook VZ72/Bは東芝の直販サイト「東芝ダイレクト」で販売中で、試用機の構成「Core i7、RAM8GB、ストレージ512GB、オフィスなし」だと非会員価格が210,600円、会員価格だと181,980円(ともに税込み、2017年2月7日現在)となります。東芝ダイレクトは会員登録が無料なので、実質的にはだれでも会員価格で購入ができます。

また、この製品にはCPUの型番が異なったり、デジタイザー非搭載となる下位モデルVZ62/BとVZ42/Bが存在し、最下位構成のVZ42/B(Core i3-7100U、RAM4GB、ストレージ128GB SSD)だと会員価格133,380円(税込み、2月7日現在)となります。

VZシリーズはCPUなどのスペックを変更しても、素晴らしくできのいい筺体は共通なので、Core i7でなくてもいいとかデジタイザーは必要ない、ということなら下位のモデルでも「dynabook Vシリーズ」として快適に使えると思います。

試用を終えてみて、やはり東芝ブランドの安心感とか信頼感が筺体品質にしっかり現れている良品だった、と思います。なんか「作り込みがしっかりしている」というのが伝わってくる感じ。東芝ダイレクトの会員価格というのも実は結構割安になっていて、外資メーカーの最安値クラスよりは高価ですけど、東芝だから高い、というのはもはやない、と思います。で、製品の出来は「やっぱり東芝」なんで、いい買い物になると言えそうです。

6.関連リンク(東芝ダイレクト)

dynabook VZシリーズ

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