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Windowsタブレット・2 in 1 機種比較 - (2015年冬)10インチ超、高性能モデル編

ハイクラスの2 in 1を選ぶなら?
こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。2015年冬のWindowsタブレット・2 in 1機種比較特集、今回は「10インチ超のサイズでスペックや機能が高い製品」を比較していきたいと思います。このクラスになると機能が差別化されており、使う人のニーズによって向き、不向きが決まってくるため、「これが一番」といった書き方はできないです。価格のほうも「10万円オーバーが普通」なので、慎重に機種選びをしたいところですね。なお、「HP Elite x2 1012 G1」と「DELL XPS 12」もこのクラスの有力機種なのですが、Elite X2は2016年2月の発売、XPS 12に至っては日本発売が決定した、という情報しかない状況なので、今回は対象から外しています。

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1.比較対象機種

ASUS TransBook T300 Chi

Transbook T300 Chi
OS: Windows 8.1 64ビット
CPU: Intel Core M-5Y10/Core M-5Y71/
RAM: 4GB/8GB
ストレージ: 129GB/256GB SSD
ディスプレイ: 12.5インチIPS(1,920 x 1,080)(2,560 x 1,440)
カメラ: インのみ92万画素
ネットワーク: 802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth4.0
入出力: microUSB3.0、microHDMI、microSD、オーディオ
サイズ: 317.8 × 191.6 × 7.6 mm / 720 g
サイズ(キーボード込): 317.8 × 191.6 × 16.5 mm / 1.42 kg
価格(ASUS OUTLET):64,800円~99,800円
※2015年12月18日現在のASUS OUTLETのセール価格を記載。アウトレットコーナーは在庫が安定しておらず、価格も変動することが多いので注意してください。
※この記事の価格表記はすべて税込みです。

紹介記事:ASUS TransBook T300 Chi - Surface包囲網の一翼となるハイスペック2 in 1
販売ページ:ASUS Outlet 製品一覧

コメント: 2015年春に発売された、今回の対象機種中ではやや古いモデル。OSはWindows 8.1なので、Windows 10へのアップグレード(2016年7月までは無償)が必要となるか。スペックの異なるモデルが複数存在するが、「Core M-5Y70、4GB、128GB」「同じスペックに製品版Office付属」「Core M-5Y71、8GB、128GB」「Core M-5Y71、8GB、256GB」という構成になる。筐体の美しさ、薄さは特筆すべきレベルだが、デザインが優先された感があり、入出力ポート類は明らかに不足。外箱破損(中身は無傷、新品未開封)でもよければASUS直販サイトのアウトレットコーナーが最も低価格で、発売から時間がたっているぶん、実売価格ベースでのコストパフォーマンスが非常に高い。

Lenovo ThinkPad Yoga 260

Lenovo ThinkPad Yoga 260
OS: Windows 10 Pro 64ビット
CPU: Intel Core i3-6100U / i5-6200U / i7-6500U
RAM: 4GB(最大16GB)
ストレージ: 192GB(最大512GB) SSD
ディスプレイ: 12.5インチIPS(1,366 × 768)/(1,920 × 1,080)
カメラ: インのみ(HD 720p)
ネットワーク: 802.11ac/a/b/g/n 、Bluetooth4.0
入出力: USB 3.0、パワードUSB3.0、MiniDisplayポート、HDMI、 OneLink+ 、microSD
サイズ: 309.9 x 220 x 17.8-18.2 mm / 1.36 g
価格(Lenovo直販サイト):117,936円~226,044円
※2015年12月18日現在のセール価格を記載。また購入時のオプション設定により価格は変化します。

紹介記事:Lenovo ThinkPad Yoga 260 - キーボード非分離型2 in 1のハイスペックマシンが新型に!
販売ページ:ThinkPad Yoga 260

コメント: Lenovoにはいろいろな種類の2 in 1があり、「Yoga」の名を関している製品も多いが、ここではThinkPadシリーズの「Yoga」を選定。当然キーボードの「赤いでべそ(トラックポイント)」は健在。キーボード非分離型の2 in 1でありながらしっかりとThinkPadの持ち味である堅牢性や使い勝手のよさも受け継いでいる。CPUやRAM、ストレージそしてディスプレイ解像度の選択肢も広く、工業製品としての信頼性も非常に高い。

Microsoft Surface Pro 4

Microsoft Surface Pro 4
OS: Windows 10 Pro 64ビット
CPU: Intel Core m3-6Y30 / i5-6300U / i7-6650U
RAM: 4GB / 8GB / 16GB
ストレージ: SSD 128GB / 256GB / 512GB
ディスプレイ: 12.3インチ(2,736 x 1,824 )
カメラ: イン5MP / アウト8MP
ネットワーク: 802.11ac/a/b/g/n 、Bluetooth4.0
入出力: フルサイズUSB 3.0、microSD、ヘッドフォンジャック、Miniディスプレイポート、カバー用端子、SurfaceConnect
サイズ: 292.1 x 201.4 x 8.4 mm / 767 ~ 786 g
サイズ(タイプカバー): 295 x 217 x 4.9 mm / 295 g
その他: Office Home & Business Premium プラス Office 365 サービスが付属
価格(Microsoftストア):134,784円~312,984円
※2015年12月18日現在の価格。タイプカバーは含みません。また購入時のオプション設定により価格は変化します。

紹介記事:Microsoft Surface Pro 4 - マイクロソフトのシンボル、大きく進化する
製品ページ:Surface Pro 4

コメント: 上位クラスの2 in 1の購入を検討する人なら必ず知っているといっていいほど有名なMicrosoft製品。カラフルなタイプカバーを装着した独特のデザインももう4世代目となり、一段と洗練されている。モバイルノートPCと比較してもハイエンドのカタログスペックを有し、高精細なディスプレイも特筆もの。この年末商戦の中心に位置する存在。

NEC LAVIE Hybrid Standard

LAVIE Hybrid Standard
OS: Windows 10 Home 64ビット
CPU: Intel Core M-5Y10/Core M-5Y71/
RAM: 4GB
ストレージ: SSD 128GB
ディスプレイ: 11.6インチ(1,920 x 1,080)
カメラ: イン2MP / アウト5MP
ネットワーク: 802.11ac/a/b/g/n 、Bluetooth4.0
入出力: フルサイズUSB 3.0、USB 2.0、microHDMI、microSD、オーディオ
サイズ: 301.1 x 192.5 x 9.6 mm / 795 ~ 822 g
サイズ(キーボード込み): 301.4 x 216.7 x 17.4~26.4 mm / 1,355~1,382 g
価格(NEC Direct):172,584円~188,784円
※2015年12月18日現在の価格。また購入時のオプション設定により価格は変化します。

紹介記事:NEC LAVIE Hybrid Standard - 11.6インチのキーボード分離型 2 in 1も秋冬モデルに!
製品ページ:LAVIE Hybrid Standard
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コメント: キーボードが付属する11.6インチサイズの2 in 1で、NECのキーボード分離型タブレットとしては最大サイズとなる。このクラスの2 in 1として必要十分なスペックを持ち、上位モデルにはデジタイザーペンが付属する。NEC製ということもあり、質感および耐久性は高いと思われ、デザインも洗練されている。こだわりがなければほぼ同スペックの旧型(OSがWindows 8.1)が大きく値崩れしており、お買い得。

TOSHIBA dynaPad N72

dynaPad N72 デジタイザー
OS: Windows 10 Home 64ビット
CPU: Intel Atom X5-Z8300
RAM: 4GB
ストレージ: SSD 128GB
ディスプレイ: 12インチ(1,920 × 1,280)
カメラ: イン2MP / アウト8MP
ネットワーク: 802.11ac/a/b/g/n 、Bluetooth4.0
入出力: microSB 2.0 × 2、microHDMI、microSD、オーディオ
サイズ: 299.4 × 203 × 6.9 mm / 579 g
サイズ(キーボード込み): 99.4 × 203 × 14.9 mm / 999 g
価格(東芝Direct):119,880円~151,200円
※2015年12月18日現在の価格。購入時のオプション設定により価格は変化します。なお、東芝Directでの型番は「NZ72」となります。

紹介記事:TOSHIBA dynaPad N72 - Surfaceの新たなライバル登場、イラスト好きにもおすすめ
製品ページ:dynaPad NZ72(Atom Z)

コメント: 東芝の意欲的な最新2 in 1。対象機種中唯一CPUがAtom(CherryTrail世代)であるものの、筐体デザイン、デジタイザー機能を前面に打ち出した製品コンセプトは他の製品としっかり差別化されている。厚さわずか6.9 mm、重量579 mmのタブレット本体は手持ちしてのペン入力を容易にする。ある意味今回の比較対象機種中で最もとがった製品。

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ドスパラ Diginnos DG-D11IW

ドスパラ Diginnos DG-D11IW
OS: Windows 10 Home 64ビット
CPU: Intel Core M-5Y10C
RAM: 4GB
ストレージ: SSD 64GB
ディスプレイ: 11.6インチ(1,920 x 1,080)
カメラ: イン2MP / アウト5MP
ネットワーク: 802.11/b/g/n 、Bluetooth4.0
入出力: フルサイズUSB 3.0、USB 2.0、microUSB、miniHDMI、microSD、オーディオ
サイズ: 300 x 192 x 13 mm / 900 g
サイズ(キーボード込み): 300 x 192 x 23 mm / 1,350 g
価格(ドスパラ):69,120円
※2015年12月18日現在のセール価格を記載。購入時のオプション設定により価格は変化します。

紹介記事:ドスパラ Diginnos DG-D11IW - ドスパラ最強2 in 1、絶対完売するだろ、これ(実機レビュー)
製品ページ:Diginnos DG-D11IW

コメント: ドスパラ初となるCore M搭載の11.6インチ 2 in 1。最大の魅力は価格であり、コストパフォーマンスが非常に高い。また、独特な形状のキックスタンドや強力なマグネットによるキーボード接続方式は使い勝手がよい。ただし、タブレット本体は他の製品と比較するとやや重く、厚い。

2.スペックで選ぶ

Surface Pro 4はSkylake
CPUなどのカタログスペックが最も高いのはSurfaceとThinkPad Yogaです。他の機種がCore Mプロセッサー(dynaPadはAtom)を搭載している中、この2機種はCore iプロセッサーを選ぶことができ、RAMも最大で16GB、ストレージは512GBまで選べます。さらにSurfaceはディスプレイも断然高精細ですが上位モデルは価格も断然高くなってしまうので、「金に糸目はつけねえから、一番いいやつをくれ!」的な人以外は躊躇してしまいますね。一番上位の構成にすると30万円を超えちゃいますし、キーボードも別売りですから。その点Yogaは割安です。Lenovoの直販サイトが年中クーポンセールをやっている関係で、数日様子見をしていればクーポンセールが始まって安く買える、という感じになりますし、ThinkPadの一員なのでカタログスペック以外の品質にも安心できます。なので価格を一切無視する場合はSurfaceが、多少価格も気になるのであればYogaがいいでしょう。

3.筐体で選ぶ

ドスパラ Diginnos DG-D11IW キックスタンド
これは順位がつけられません。各製品いずれも独自性が高く、コンセプトも異なるので一つの基準で比較することは不可能です。私の個人的な意見だと

「仕事で使う」: ThinkPad Yoga 260
「タブレットとしての使用感を重視」: dynaPad N72
「デザインも気になる」: TransBook T300Chi、Surface Pro 4

という感じです。キーボード込みでの使用を前提とすると、そもそもキーボードが分離できないYogaとヒンジ付きのキーボードを備えるTransBookが安定した使い勝手になるでしょう。Surfaceはキーボードそのものは非常に高品質、という評価はありますが、新幹線のテーブルとか、ファーストフード店の狭いテーブルとか、膝の上だと安定せず、使いにくくなります。「安定性に不安」ということはドスパラのDiginnosにも言えます。本体とキーボードはある程度強固に接続しないと使いにくい場合があるので注意したいところです。

LAVIEとdynaPadは不安定な場所でも使える程度にしっかり接続されますが、構造上ノートPCのような角度調整ができないため、ヒンジ付きの製品より使用感が落ちる場合があります。私なんかはあんまりディスプレイ角度にこだわりはなく、普通に見えればいいや、と思っているのですが、そういう人ならあんまり気にしなくていいでしょう。

タブレット単体での使い勝手ならYogaは厳しく、軽くて薄くて優秀なデジタイザーを備えるdynaPadがダントツだと思います。Diginnos、LAVIEはバランス型かな。スタバでドヤ顔ならSurfaceでしょうね…。

4.付加機能や拡張性で選ぶ

東芝 dynaPad N72
記事を書きながら「付加機能といえばなんといってもdynabook N72のデジタイザーだよなあ」と思っていたのですが、実は筆圧対応のペン入力、ということであればYogaもSurfaceもLAVIEも対応しているんです。さすがにこのクラスになるとほしい機能はついてますね。ただ、それでもペン入力を重要視するならdynaPadかな、とは思います。タブレット本体が非常に軽量ですし、東芝のタブレット用デジタイザーは各所で評価が高いようなので、気持ちよく使えると思います。逆にこの部分を不要、と切り捨ててしまうとdynaPadを買う意味がなくなってしまうのかもしれません。
Surface Pro 3 ドッキングステーション
次に拡張性について考えてみました。このクラスになると拡張性は十分確保されているものが多いですが、唯一TransBookのみポート類が非常に貧弱であることが気になります。同様にSurfaceも本体のUSBポートに関しては貧弱(1つだけ)なのですが、純正オプションが豊富に用意されていてデザインの一貫性も確保されています。
Lenovoのバッグ
あと、純正オプションということではThinkPadというかLenovoでしょうね。非常に多くのオプションが用意されており、予備電源やドッキングステーションから持ち運び用のバッグまで、大抵のものは純正品でまかなえるのが魅力です。まあ、Lenovoのバッグは他社製品でも使えるんですけどね。

5.価格で選ぶ

ASUS TransBook T300 Chi
絶対的な安値、ということならTransBookのアウトレット価格とドスパラ Diginnosが抜群に安い、ということになります。TransBookはアウトレット価格なので、外箱破損でもいいという前提で、在庫があればラッキーな価格と言えます。また、ドスパラはスペックや拡張性などのバランスがよく、筐体のギミックも優れていると思いますが、やや重いですし、デザイン性もあまり高いとは言えません。なので限られた予算で速くて実用的なものを、という人には魅力的だと思います。

Surfaceの下位モデル、というのも意外に悪くないです。価格は134,734円と決して安くはなく、キーボード(タイプカバー)も別売りなので、最下位モデルでも実質支払額は15万円を越えてしまうのですが、ディスプレイ性能も高いし製品版のOfficeも付属します。Office分の価値を除外するとキーボード込みで実質12万円強となり、競合製品と比較してもそんなに割高ではありません。製品版Officeが必須、という場合はいい選択肢かもしれませんね。

クーポン番長でもあるThinkPad Yoga 260はセール価格がかなり割安ですね。上位モデルでもストレージを小さめに(と言っても256GBは確保できますけど)しておくと購入しやすいかな、と思います。LAVIEはNECブランドということもあって実売価格はそんなに安く感じませんが、上にも書いたとおり、Windows 8.1搭載の夏モデルが大きく値崩れしている(10万円以下で探せます)ので、最新型へのこだわりがなければそちらを選ぶとお買い得でしょう。

6.結論なしが結論

8インチタブレットというのは製品間のスペック差が非常に小さく、どこに注目して製品選びをすればいいのか比較的容易に考えられると思います。これが10インチになるとスペック差が拡大し、価格の範囲も大きく広がるので、自分がどういう使い方をしたいのかよく考えないと「安いけど使いものにならない」とか「どう考えても高い買い物をしてしまった」ということになる可能性があります。

そして今回の10インチ超、高性能モデルのクラスだとさらにその傾向が大きくなります。というか、それぞれの製品が独自の個性を持っていて、その個性が使う人によって長所にも短所にもなるので、記事中で順位付けみたいなことは到底無理だと思いました。あと、私は日頃からThinkPad推しを公言していることもあり、「Yoga 260がいいなあ」と思うんですけど、NECが好きな人とか、Surfaceのデザインに惚れ込んでいる人とかもいるでしょうし、そういう人は結局直感で選んじゃうのが一番幸せで後悔もしないのかな、と思います。10万円以上のお金をつかって2 in 1を手に入れるというのは普通の人にとって決して安い買い物だと思わないし、買うなら後悔しないようにしたいですよね。

パソコン製品に限らずどんな買い物でもそうだと思うんですけど、一通りスペックや機能を確認して、どれが一番自分のスタイルを満たしてくれるのか考え、それらを念頭に置きつつ最後は直感で決める!というのでいいと思います。この記事が多少なりとも読者の皆様の「確認作業」のお手伝いができれば幸いです。

7.関連リンク

Windowsタブレット・2 in 1 機種比較 - (2015年冬)中国タブレット、8インチ編
Windowsタブレット・2 in 1 機種比較 - (2015年冬)国内メーカー、8インチ編
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