
ALLDOCUBEのタブレット「iPlay 80 mini Turbo」の実機レビューです。ウインタブでは正確な販売数を把握できていませんが、「中国メーカーの8インチ級タブレット」ジャンルではALLDOCUBEの存在感が最も大きいと感じられますし、ハイスペックな「iPlay 80 mini Ultra」とリーズナブルな価格ながら中位クラスのスペックを備えた「iPlay 80 mini Pro」と、日本のユーザーの嗜好をしっかり押さえたメーカーであるとも思っています。
今回のレビュー機「iPlay 80 mini Turbo」は「iPlay 80 mini UltraとProの中間」のスペックと価格で、「両者の隙間を埋める」とも言えますし「両者の板挟みにあって居場所を確保できるのか疑問」とも言える製品です。
なお、レビューに使用した個体はウインタブの購入品です。
・SoCのDimensity 7400はゲームにも向く性能
・発色品質が高いディスプレイ
・取り回し抜群!のコンパクトなサイズ
・背面のデザインが個性的
ここはイマイチ
・iPlay 80 miniシリーズでの位置づけがちょっと中途半端か?
1. スペック表
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| OS | ALLDOCUBE OS 5.0L (Android 16) |
| SoC | MediaTek Dimensity 7400 |
| RAM | 8GB (+仮想RAM拡張最大8GB) |
| ストレージ | 128GB |
| ディスプレイ | 8.8インチIPS (2,560×1,600) 120 Hz |
| バンド | FDD:B1/2/3/5/7/8/18/19/20/26/28A/28B TDD:B38/40/41 |
| 無線通信 | Wi-Fi 6、Bluetooth 5.4 |
| ポート類 | USB Type-C 、microSDカードリーダー |
| カメラ | 前面 5MP/背面 13MP |
| バッテリー | 6,500 mAh ※20W急速充電、バイパス充電対応 |
| センサー | 顔認証、ジャイロセンサー、重力センサー 光センサー、電子コンパス、モーター ホールセンサー |
| サイズ | 208.2✕129.2✕6.95mm |
| 重量 | 295g |
2. 確認事項
ウイルス対策アプリAnti-virus Dr.Web Lightにてフルスキャンを実施し、「検出された脅威は0」であることを確認しました (画像左)。次にアプリFake Device Testにてストレージ容量をテストし、「Passed (デバイスの記載数値と一致)」となることを確認しました (画像右)。

クリックで拡大します
ハードウェア情報を表示するアプリCPU-Zを確認したところ、SoCが「MT8775V/TAZA」と表記されました。MT8775とDimensity 7400は別型番ですが、ほぼ同じ仕様です。また、CPUのCortex A78の周波数はMT8775とDimensity 7400で異なります。この画像では「2.6GHz」と表記されていますが、これはDimensity 7400の公称数値です (MT8775は2.5GHz)。
このことから、ALLDOCUBE iPlay 80 mini Ultraに搭載されているSoCはDimensity 7400であると判断できます。

Antutuベンチマークスコアは881,260点でした。メーカーの公称値が「85万点以上」とのことなので、おおむね妥当なスコアだと思います。
アプリDRM Infoで確認したところ、WidevineはL1でした (画像左)。また、NetflixでもL1になりました (画像右)ので、おそらくほとんどの動画サブスクリプションサービスでHD以上の画質で視聴できると思います。
以上、メーカー開示のシステム構成の妥当性について検証しました。ウインタブではこれ以上の検証は行いませんので、あらかじめご了承ください。
3. 外観と使用感

同梱物です。SIMイジェクトピン、クイックガイド、USB Type-C – USB Type-Cのケーブル、ACアダプター、USB Type-C – 3.5 mmイヤホンジャック変換アダプターが入っていました。iPlay 80 mini Ultra/Proにはイヤホンジャックがありますが、このiPlay 80 mini Turboにはイヤホンジャックがないため、変換アダプターがつきます。
ACアダプターは日本のコンセントに合うプラグ形状で最大出力は20Wです。iPlay 80 mini Turboは20Wの急速充電 (およびバイパス充電)に対応しますが、それに見合うアダプターと言えます。

前面です。ベゼル幅は細く (特に左右ベゼル)、前面カメラは上部ベゼルに配置されています。
ディスプレイの画質はいいです。手持ちのPCモニター (27インチIPS液晶、99%sRGBの色域のもの)と比較してみましたが、発色品質に差は感じられませんでした。また、「ちょっと青みが強いとか黄みが強い」と感じられる場合でも、設定に発色を調整する項目があり、ここで色味の調整ができます (設定項目については後述します)。

背面です。素材は金属製で筐体色はご覧の通りグレーです。カメラバンプ部分のデザインはiPlay 80 mini Ultra/Proとは明らかに異なり、個性的です。また、カメラバンプ部分右端にある「縁が白い円」はLEDライトで、設定によりカラフルに発光させることができます。

ライトは常時RGB点灯 (カラフルなイルミネーション)させることもできますし、電話着信や充電中など、特定のシーンで通知ライト的に使うこともできます。ただし、タブレット製品の場合はスマホほど「通知の重要性」が高くはないのが普通だと思います。実際私は「常時OFF」にしています。

上側面です。ポート類やボタン類はなく、スピーカーが1つあるのみです。

下側面にはUSB Type-Cポートとスピーカーがあります。ALLDOCUBE製の8インチ級タブレットの多くは「横向きで持った際に左右にスピーカーが来る」配置になっています。最近はTikTokやYouTubeショートなど、縦向きで観るショート動画が人気ですが、AmazonやNetflix、YouTubeなどで映画やドラマをじっくり視聴する際はこの配置のほうが臨場感、ステレオ感が出ます。
スピーカー音質は低価格帯タブレットとしては悪くありません。動画視聴用としては不満なく使えると思います。

右側面

左側面
左右の側面です。右側には電源ボタンと音量ボタン、左側にはSIM/microSDスロットがあります。

SIMトレイの形状は中国タブでよく見る「nanoSIM×2、もしくはnanoSIM+microSD」タイプです。
現在私の手元にはiPlay 80 mini UltraとProがあり、それぞれ微妙にサイズが異なるのですが、「サイドバイサイドで比較すると違いがわかる」ものの、「サイズの体感差はほぼ皆無」です。手に取って使う場合にサイズの差を感じることはない、と考えていただいていいと思います。
4. システム

ホーム画面とアプリ一覧画面です。TikTokとWPS Officeが入っていましたが、プリインストールアプリは少なめです。
設定メニューはほぼ完全に日本語対応しています (私が確認した限り、英語表記が残っているところはありませんでした)。設定項目も標準的なAndroidと言えますが、「カラフルアンビエントライト (背面のRGBライトの設定)」というのがあります。
画像左はリフレッシュレートの項目です。iPlay 80 mini Turboは最大で120Hzまでの設定が可能ですが、一般にリフレッシュレートを上げるとバッテリー消費が激しくなるとされていますので、基本的には「自動 (システムにお任せ)」にするか、バッテリー持ちを優先して60Hz固定にしておくといいでしょう。
画像右はメモリ拡張の画面です。この機能は多くの中国タブレットに採用されていますが、個人的にはこの機能にあまり恩恵は感じません。iPlay 80 mini Turboの場合、「拡張しない/4GB拡張 (物理RAM8GBとあわせ、12GB)/8GB拡張 (物理RAM8GBとあわせ、16GB)」に設定できます。
ディスプレイの色味の調整も可能です。ディスプレイの設定項目に「カラー」と「MiraVision」があり、特にMiraVisionでは非常に細かく調整ができます。
5. カメラ
カメラアプリです。MediaTek標準のアプリで、ほとんど手が加えられておらず、HDRの項目も見当たりませんでした。
以下、背面カメラの最大画素数13MPで撮影した写真を何枚か掲載します。全くのデフォルト状態で撮影し、サイト掲載用にサイズを1MPに縮小しています。



全体的にコントラストが強めです。特に「黒が黒すぎる」と感じられました。カメラアプリにはコントラストの調整機能はなく、ホワイトバランスの調整機能のみです。素の画質自体はそれなりに悪くはないと感じますので、サードパーティ製のカメラアプリを使えば改善できる可能性はありますね。ただ、Webミーティングとかドキュメントの撮影などで使うのであればこのままでもいいのではないかと思います。

2倍ズーム

4倍ズーム
ズームは最大4倍まで。拡大すると当然画質は悪化します。2倍くらいまでなら悪くないかも。
6. ゲームプレイ
オープンワールドアクションRPGの「鳴潮 (めいちょう)」をインストールし、推奨のグラフィック設定を確認しました。「バランス」という、真ん中のプリセットとなりました。ただし、最大フレームレートを45fps (30fpsの一つ上)にすると「過負荷」となります。推奨グラフィック設定に関しては上位モデルのiPlay 80 mini Ultraと同じです (ちょっと意外)。
鳴潮については、グラフィック品質で妥協する必要がありますが、プレイそのものは問題なく可能でした。
参考:Android版鳴潮の推奨スペック (SoC)は「OSバージョン7.0以上、Snapdragongen1+/ gen2/ gen3 (公式サイトの表記ママ)または同等の性能を持つMediaTekのCPU」です。よって、快適にプレイするにはAntutu Ver.11で120万点を超えるくらいの性能が必要です。

次に歴史シミュレーションゲーム「信長の野望 真戦」をインストールしてみました。推奨のグラフィック設定は「標準画質」で、「高画質」でもプレイしてみましたが、特に問題はありませんでした。
参考:Android版信長の野望 真戦の推奨スペックは「OS:Android 9.0 以降、CPU:Snapdragon 700番台以上、またはMediaTek Helio P90相当以上、RAM:4GB以上(6GB以上推奨)」です。
一般に「重い」とされるオープンワールド系のアクションRPG (原神など)ではグラフィック設定を落とす必要があるものの、下位モデルのiPlay 80 mini Proよりは明らかに快適に動作しますので、iPlay 80 mini Ultraよりも低予算で重量級ゲームをプレイしたい場合はこのiPlay 80 mini Turboも選択肢に入ると思います。ただし、今回試した鳴潮についてはTurbo/Ultraで顕著な差は見られなかったものの、ゲームタイトルによってはUltraとTurboの間で大きな挙動差が出る可能性はあります。
7. レビューまとめ
ALLDOCUBE iPlay 80 mini Turboは楽天とAmazonで販売中で、9月13日現在の価格は33,999円です。価格についてはセール時に3万円を切ることもありますので、適宜下のリンクボタンからご確認ください。
下位モデルのiPlay 80 mini Proは22,999円、上位モデルのiPlay 80 mini Ultraは56,999円 (いずれも9月13日現在のAmazonでの価格)なので、Ultraとはかなり大きな価格差があり、Proとの価格差は比較的小さめと言えます。
Proとの価格差 (約1万円)ですが、「ディスプレイの仕様」と「SoCの性能差」が理由になっていると言っていいでしょう (もちろん他に細かい違いはありますが…)。
レビュアーとしての意見は下記のとおりです。
ディスプレイ
数値面でTurboのほうが高精細であるのは間違いない (Turboは2,560×1,600、Proは1,920×1,200)が、Proのディスプレイ品質も高いので、明確にProのディスプレイが劣っているとは感じない。個人的にはProのディスプレイで十分だと感じる。ただし、高解像度によりテキストや画像を非常に小さく表示させるとか、120Hzのリフレッシュレートが必要 (Proは最大90Hz)という場合はTurboを選ぶことになる。
SoCの性能
ゲームプレイ以外の場面でTurboとProの挙動に顕著な差は感じなかったので、Proの性能で不満はない。一方、ゲーム「鳴潮」では顕著な性能差を感じた。よって、ゲームプレイを重視する場合はTurboにすべきだと思う。
あくまで「個人の感想」ではありますが、「価格差1万円」をどう評価するかの参考にしていただければ幸いです。ウインタブとしては「ALLDOCUBE iPlay 80 mini 3兄弟 (Ultra/Turbo/Pro)にハズレなし」と評価します。
8. 関連リンク
2014年にサイトを開設して以来、ノートPC、ミニPC、タブレットなどの実機レビューを中心に、これまでに1,500本以上のレビュー記事を執筆。企業ではエンドユーザーコンピューティングによる業務改善に長年取り組んできた経験を持ち、ユーザー視点からの製品評価に強みがあります。その経験を活かし、「スペックに振り回されない、実用的な製品選び」を提案しています。専門用語をなるべく使わず、「PCに詳しくない人にもわかりやすい記事」を目指しています。
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コメント
Turbo(とULTRA)には【バイパス充電】がある筈です。
個人的には「国産スマホと中華スマホを昔から使ってるけど、中華バッテリーって膨らみやすいんだよなあ……」と気にはしていたのでバイパス充電は「買うわ」となった契機です。