
Lenovoがモバイルワークステーション「ThinkPad P16s Gen 5 (16型 Intel)」「ThinkPad P16s Gen 5 AMD」を発売しました。基本的には先日ご紹介した「ThinkPad P14s Gen 7 (14/14.5インチ)の16インチ版」という感じの製品ですが、より高性能な外部GPUを搭載可能で、P14sのようにIntel版とAMD版で筐体や細部の仕様が異なる、ということはありません。
1. スペック表
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| OS | Windows 11 Home/Pro |
| CPU | Intel Core Ultra 5 336H / Core Ultra 7 356H Core Ultra 7 366H / Core Ultra 9 386H Core Ultra X9 388H ※356H以外はvPro対応 AMD Ryzen AI 5 PRO 440 / Ryzen AI 7 PRO 450 Ryzen AI 9 HX PRO 470 |
| GPU | なし (内蔵GPUのみ) NVIDIA RTX PRO 500 Blackwell Laptop GPU NVIDIA RTX PRO 1000 Blackwell Laptop GPU NVIDIA RTX PRO 2000 Blackwell Laptop GPU |
| RAM | 16GB/32GB/64GB/96GB (LPDDR5x-8533) ※CAMM2 |
| ストレージ | 512GB/1TB/2TB SSD ※M.2 2280 PCIe-NVMe Gen4/5 TLC |
| ディスプレイ | 16インチIPS (1920✕1200) 45%NTSC 16インチIPS (1920✕1200)タッチ, 100%sRGB 16インチOLED (2880✕1800) 100%DCI-P3 |
| 無線通信 | Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4、(5G/LTE) |
| ポート類 | USB4 (Thunderbolt 4)✕2 USB 3.2 Gen 1 Type-A✕2 HDMI、オーディオジャック LAN (RJ45)、SDカードリーダー (nanoSIMスロット) (スマートカードリーダー) ※カッコ付きはオプション |
| カメラ | Webカメラ(500万画素) ※顔認証対応可 |
| バッテリー | 60Wh / 90Wh |
| サイズ | 357.9×247.9×23.3(最厚部)mm |
| 重量 | Intel:1.79kg~/AMD:1.75kg~ |
2. OS/CPU
OSは基本的にWindows 11 Homeで、Windows 11 Proを搭載するベースモデルがあります。Proを搭載するモデルは割引が小さかったり、なかったりしますので、Home版モデルを購入し、あとから自分でProにアップグレードするほうがお得です。
CPUはIntel版がCore Ultraシリーズ3 (Panther Lake)で、法人など組織でPCを管理するのに有効なvProに対応する型番がほとんどです。またAMD版はRyzen AI PRO 400シリーズ (Gorgon Point)で、Intel版、AMD版とも全型番がCopilot+ PCの要件を満たす高性能なAI処理チップNPUを内蔵しています。
3. GPU
Intel版、AMD版ともNVIDIA RTX PRO 500/1000/2000 Blackwell Laptop GPUを搭載可能です。ただし、選択するCPUの型番によって搭載可能なGPUの型番に制約があります。これ、かなり複雑でして、「上位クラスのCPUを選べば上位クラスのGPUを選べる」という感じでもなく、選択するCPUによっては外部GPUを搭載できなかったり、決まった型番しか選べなかったりします。
なお、NVIDIA RTX PRO (旧Quadro)は、GeForceと同じNVIDIA製のGPUですが、GeForceがDirectXに最適化されていて主にゲームや一般的なマルチメディア用途に向くのに対し、RTX PROはCADや3DCG、CAEなど業務用ソフトが多く採用するOpenGLやVulkan向けに最適化されています。
個人ユーザーがプライベート用としてPCを購入する場合「外部GPUはゲーム用」というケースが多いと思いますが、その場合はThinkPad Pシリーズではなく、GeForceを搭載する製品 (ゲーミングPCなど)を購入するほうが無難でしょう。
4. RAM/SSD
RAMは16GBから最大96GBまで選択可能です。「CAMM2」という規格を採用しており、LPDDR5xのRAMながら交換可能です。CAMM2についてはこちらの解説記事をご覧ください。
CAMM2 - 薄型ノートのメモリも交換可能になる新規格
SSDは512GBから最大2TBまで選択可能で、2TBはGen5規格のみ、他の容量はGen4とGen5を選べます。Gen5規格は「超高速」ですが、カスタマイズ料金も高額になります。
5. ディスプレイ

ディスプレイは16インチで1920×1200解像度のIPS液晶と2880×1800解像度の有機ELを選べます。また、IPS液晶のほうはタッチ対応と非対応も選べ、タッチ非対応のものは45%NTSC (並クラス)の色域、タッチ対応のものは100%sRGB (上クラス)の色域となっています。
6. 筐体
外観は基本的に他のThinkPadシリーズと変わりません。

キーボードも「いつものThinkPad」です。カスタマイズにより日本語配列と英語配列、およびバックライトの有無を選べます。

側面と入出力ポートの配置です。Intel版とAMD版で同じ仕様になっていて、AMD版のほうもUSB Type-CポートがThunderbolt 4と明示されていました。
7. 価格など
ThinkPad P16s Gen 5 (16型 Intel)/ThinkPad P16s Gen 5 AMDはLenovo公式サイトで販売中で、6月7日現在の価格はAMD版が307,582円から、Intel版が420,618円からです。
「モバイルワークステーション」と称するハイスペックな製品ですが、搭載GPUがGeForceではなくNVIDIA RTX PROであることに注意が必要です。あえてRTX PROを選ぶニーズのある人向きの製品だと思います。
8. 関連リンク
2014年にサイトを開設して以来、ノートPC、ミニPC、タブレットなどの実機レビューを中心に、これまでに1,500本以上のレビュー記事を執筆。企業ではエンドユーザーコンピューティングによる業務改善に長年取り組んできた経験を持ち、ユーザー視点からの製品評価に強みがあります。その経験を活かし、「スペックに振り回されない、実用的な製品選び」を提案しています。専門用語をなるべく使わず、「PCに詳しくない人にもわかりやすい記事」を目指しています。
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