ASUS Mini PC PN41-S1 － Jasper LakeのCeleronを搭載するASUS製のミニPC

ASUSがミニPC「Mini PC PN41-S1」を発売します。Jasper LakeのCeleron N5100を搭載するエントリークラスの製品で、大手メーカーの国内向け製品としては価格も低めに抑えられています。

1.PN41-S1 スペック

スペック表

スペック表補足

RAMスロットは2つあり、標準搭載の4GBで1スロットを使用、もう1スロットが空きになっています。また、最大搭載容量16GBというのはCPU側の制約によります。

ASUSの製品紹介ページによれば、この製品は「デュアルストレージデザイン」で、「2.5インチHDD + M.2 SSD、または2.5インチHDD + オンボードeMMC」の構成が可能である、という説明になっていました。ASUS Storeやヨドバシカメラでは、標準で64GB eMMCが搭載されているとのことなので、個人向けに販売される製品は「64GB eMMC+2.5インチの空きスロット」という構成になっているものと思われます。また、この空きスロットにはHDDの搭載が可能ですが、2.5インチSSDの搭載ができるかは不明です（たぶん大丈夫だと思いますが、他社の一部製品で『HDDのみ搭載可能、SSDは搭載不可』というものがありました）。

入出力ポートではDisplay Portが「configurable（構成可能）」とされています。ASUS Storeやヨドバシカメラ販売分はDisplay Portが標準搭載されますが、ここをD-subやLANポートに交換することができるようです。ただし、個人向けの場合、おそらく交換対応はしてもらえないだろうと思います。

コメント

OSはWindows 11 Proです。この製品は個人向けのミニPC（お仕事用など）のほか、店舗、展示場、小売店などのデジタルサイネージなど、業務用としての利用も想定されているというのがPro版を標準搭載する理由と思われます。

CPUはJasper Lake世代のCeleron N5100です。Passmarkが公表しているベンチマークスコアは3,200（5月16日現在）と、それほど高くはありませんが、Gemini Lake世代の前身型番であるCeleron N4120のスコアが2,514ですから、ワンランク性能アップしています。N5100に近いスコアだと、第7世代のCore i5-7200U（スコア3,410）があります。ExcelやPowerPointで（あまり凝っていない）資料を作成したり、Wordで報告書を作成するくらいなら十分使えると思います。

RAMは4GB、ストレージは64GB eMMCという構成です。いずれも増設可能な仕様になっていますが、特にストレージは「このままじゃちょっと厳しい」でしょうね。

通信まわりではWi-Fi 6に対応し、入出力ポートは「とりあえず十分」な構成になっていると思います。ただ、この製品は業務用も視野に入っているせいか、映像系のポートが充実していますよね。

サイズはミニPCとしてもやや小さめで、しかし重量は重いほうです。

筐体内部の画像です。これを見るとケースは金属製で、SSD専用のヒートシンクも搭載されていますので、重量が重くなっている理由がわかりますね。また、この製品はファンレス構造です。

2.PN41-S1 筐体

前面（画像上）と背面（画像下）のポート構成です。こうして見ると、やはり映像系ポートが充実しています。なお、この製品は4K UHD解像度のディスプレイ最大3つ出力可能（DP、miniDP、HDMI）ということなので、USB Type-Cポートはおそらく映像出力非対応ですね。あと、CPUのスペックがあまり高くないので、4Kで3画面というのどうなんでしょうか…。

3.PN41-S1 価格など

ASUS Mini PC PN41-S1は5月20日の発売予定で、ASUS Storeではすでに予約販売がスタートしています。価格は税込み42,120円です。ASUS製で国内販売されるミニPCとしては決して高くはありませんが、個人利用の場合は最低でもストレージの増設が必要になると思いますし、おそらく早晩RAMも8GBにすることになるでしょうね。そうなると、（記事中にも書きましたが）ストレージの拡張余地について、もう少し詳しい説明が欲しいなあ、と思いました。

4.関連リンク

Mini PC PN41-S1：ASUS 製品紹介ページ
PN41-S1-BC306AD：ASUS Store