LenovoからThinkPadのChromebook、「ThinkPad C13 Yoga Chromebook」が発売されました。プレスリリースが出たのが12月5日で、12月16日現在だと直販は開始されておらず、プレスリリースの文言を見ると「販売代理店モデル(≒法人モデル)」のみとなる可能性もありそうですが、NTT-Xストアなどの通販サイトで個人購入も可能となることが期待されますし、「とりあえず面白い」と思いましたので、ここにご紹介します。
1.スペック
ThinkPad C13 Yoga Chromebook | |
OS | Chrome OS |
CPU | AMD Athlon Gold 3150C/Ryzen 5 3500C |
外部GPU | なし |
RAM | 4GB/8GB |
ストレージ | 64GB eMMC/128GB PCIe NVMe SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 13.3インチ(1,920 × 1,080)タッチ |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.0 |
入出力 | USB 3.1 Gen2 Type-C × 2、USB 3.1 Gen2 × 2、HDMI、オーディオジャック、microSDカードリーダー |
カメラ | イン720p / アウト5MP |
バッテリー | 稼働時間 約10.3-12.5時間 |
サイズ | 307.56×212.1×15.5-17.9mm |
重量 | 1.497kg |
CPUはAMD製のAthlon GoldもしくはRyzen 5です。ただ、型番の末尾が「C」になっていて、これまで見たことがありません。AMDの公式サイトに「Ryzen 5 3500C」および「Ryzen 5 3500U(ノートPCでよく見かける型番)」があり、どうやら「CはChrome OS用」という位置付けのようです。
AMD Ryzen 5 3500C:AMD
AMD Ryzen 5 3500U:AMD
また、CPU Monkeyに下記のような比較記事がありましたが、「C」についてはベンチマークスコアがなく、実際どのくらいの性能差があるのかはわかりません。
AMD Ryzen 5 3500U vs. AMD Ryzen 5 3500C:cpu-monkey
AMD Athlon Gold 3150U vs. AMD Athlon Gold 3150C:cpu-monkey
RAMとストレージはAthlonモデルが4GB/64GB eMMC、Ryzenモデルが8GB/128GB SSDです。また、ディスプレイは13.3インチIPS液晶、FHD解像度でタッチ対応もしますし、USI(Universal Stylus Initiative)ペンの利用も可能です。USIペンの詳細仕様は開示されていませんが、規格上おそらく筆圧は4,096段階、傾き検知対応と思われます。一部モデルに同梱され、本体格納式・充電式です。
入出力ポートは充実しています。USBポートが合計で4つあり、すべて「Gen2」と高速な規格になっていますし、HDMIやmicroSDカードリーダーも装備しています。ただし、DC-INはなく、USB Type-Cポートでの充電/給電となります。
コンバーチブル2 in 1なので、カメラは前後に搭載されています。スペック表の表記がイン側とアウト側で異なりますが、イン側が約1MP、アウト側が5MPです。
サイズは13.3インチのコンバーチブル2 in 1として標準的くらいですが、重量は1.5 kg近くになりますので、やや重いですね。また、ThinkPadの13.3インチコンバーチブル2 in 1には「X13 Yoga」と「L13 Yoga」がありますが、別筐体です。
2.筐体
正面から見たところです。左右ベゼルは細く、上下ベゼル、特に下部ベゼルはやや太めです。
天板です。「ThinkPad」ですが、黒くありません。筐体色は「アビスブルー」で、素材が「アルミシャーシ」と記載されていますが、外装もアルミなのではないかと思います。なので、ThinkPadっぽくはないかも。
キーボードです。この画像だと英語配列ですが、販売代理店モデルは「JIS配列のバックライトキーボード」と開示されています。ちょっと「ホッ」とするのが赤デベソ(トラックポイント)健在、という点です。これがないとThinkPadとは言えないですよねー。日本で販売されるChromebookとしては初採用だと思います。
それと、キーボード面上部に「アウトカメラ」がついています。テントモードやタブレットモードで使う場合、この面が「背面(底面)」になりますから。
コンバーチブル2 in 1筐体なので、もちろんテントモードやタブレットモードで使うこともできます。この製品はUSIペンに対応しますので、タブレットモードにすれば快適なペン入力ができると思います。
側面と入出力ポートの配置です。ThinkPadの名にふさわしい、充実したポート構成だと思います。
3.価格など
Lenovo ThinkPad C13 Yoga Chromebookは12月16日現在、レノボ直販サイトでの個人向け販売はなく、販売代理店モデルのみです。販売代理店モデルの価格は95,000円(税込み104,500円)から、となっています。
Lenovoのスペック表にはRyzen 5モデルの価格が134,000円(税込み147,400円)と表記されていて、「まあ、この単価で買う法人はいないだろうな」と思いますし、仮に個人向け販売がスタートする場合は20%~30%OFFくらいにはなると思うので、HP Chromebook x360 13cやASUS Chromebook Flip C436FAあたりと競合するんだろうなあ、と思いました。
ThinkPadといえば「ガチなビジネスマシン」です。OSがChrome OSになっても、そのガチさは変わらないでしょう。でないとThinkPadという名称は使わないはずです。Chromebook経験者、愛用者ならどうしても欲しくなるような「ThinkPadのChromebook」ですよね!ぜひ個人向けの販売もしてもらいたいところです。
4.関連リンク
ThinkPad C13 Yoga Chromebook:Lenovo