ドーモ、natsukiです。テックの進歩と、エスニックな文化、経済の発展と政治権力の後退、そして人々の欲望エネルギー渦巻くカオスな世界を描くサイバーパンクの世界。魅力的ですよね。私も大好きなジャンルです。先日は、サイバーパンク小説の雄「ニンジャスレイヤー」の紹介記事なんかも書かせていただきました。今回の記事では、サイバーパンク世界を彩る、近未来のテックを象徴するデジタルガジェットで、今や簡単に手に入るものを紹介してみたいと思います。ちなみに、紹介するのは、チープなものばかりです。だって、ガチなものを紹介していたら、説明が大変なことになるし、そもそもサイバーパンクは、その危うさあってこそ。AppleやGoogleが満を持して発売するような洗練されたガジェットは、パンクとは言えないでしょう? ゆるーい気持ちで手に出来る、どこかズレた、近未来感あふれるガジェットたちを、どうぞご覧ください。
目次
1.販路について
販路については、とりあえず主にBanggoodをあげておきます。Amazonや楽天、Aliexpressだと、同類品が、しかも複数の出品者によって山のようにあり、特定の商品に定めがたいからです。本当は、是非、Aliexpressで商品検索をしてみて欲しい。だって、中華通販、なかんずくAliexpressは、サイト自体がサイバーパンクみたいなもんですから。
2.定番の、「宙に浮いて」「光って」「回る」もの
ゴーン……ゴーン……遠くを吹き抜ける風の唸りが、01ノイズで構成されたシルバーキーの身体を震わせる。巨大な黄金立方体が自転している。おぼつかない夢の断片の記憶に焼きつく、超自然の太陽だ。ニンジャスレイヤーのローカルコトダマ空間で敵愾心が燃える。ロードは即座に定義を書き換える。 9
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) September 6, 2012
サイバーパンクといわず、あらゆるSFやファンタジーに定番の、なんか「宙に浮く」「光る」「回る」ものです。磁力で「宙に浮く」オブジェは、もはやめずらしくなくなりました。中には、「光って」「回る」ものもたくさんあります。とりあえず、月と地球は定番ですね。浮遊物体そのものが光るのは月バージョンが多いようです。それっぽいワードで検索をかけると、似たような製品はたくさん出てきます。DIYで、紙やプラ板を使ってカバーを作れば、いろいろ応用もできそうですね。
3D Magnetic Levitation Moon Floating Touch Led Night Light Desk Lamp:Banggood
回らないですが、電球が浮いて光るタイプもあります。
Magnetic Levitating Floating LED Bulb Night Light Gift Home Desk Lamp:Banggood
3.ハンドヘルド端末
ナンシー特派員は、ジャージーデビルが好むとされるフルーツを国道に仕掛けておびき寄せる事を提案したのだ。「車両転落事故は恐らくUMAによる攻撃。取材バンの中に投光器とフルーツ、それにショットガンを用意してあるわ」ナンシーはハンドヘルドUNIXをタイプし、周辺マップを表示した。 25
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) August 2, 2015
腕時計みたいな端末から、いろんな操作を行う。サイバーパンクやSFでは、日常的な動作です。これは、Smart Watchという形で、ほぼ実現してきましたね。その中でも、雰囲気としてサイバーパンク感あふれるのは、やっぱりこれでしょう。「LEMFO LEM T」。もはや1つのジャンルとなっているAndroid搭載スマートウォッチですが、画面サイズが約2.8インチとデカい! この、実用的にそれはどうなんだ感こそ、サイバーパンクに欠かせないものです! これも、ほぼ同類の製品が色々ありますが、LEMFO LEM Tなら、ウインタブにも紹介記事がありますので、そちらもどうぞ。
LEMFO LEM T:Banggood
LEMFO LEM T - 2.8インチでスクエアなディスプレイを搭載したAndroid OS搭載スマートウォッチ、スマホを腕に巻いているようなもん?:ウインタブ紹介記事
4.バーチャルキーボード
琥珀色の海に浮かんだミクロ氷山が崩れると同時に、両者は動いた!「イヤーッ!」BLAMBLAMBLAM!必殺の49マグナムを連射!「イヤーッ!」ヴィジランスが弾丸を紙一重で側転回避!スズズズズット!電子ノイズ音が鳴り、腰のUNIXベルトから全方位にホログラフィキーボードが展開! 7
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) August 13, 2012
実態を持たない立体映像のキーボードが展開し、高速タイピングする。サイバーパンクお決まりのスマートなシーンです。実際に空中に画像を投影して、それを操作する技術もいろいろなところが開発中ですが、今回は、そこまで本格的には行かず、チープなもので。卓上などにキーボードを投影しするタイプのバーチャルキーボード。これも、もはや定番になっていて膨大な量の類似品があります。価格もどんどん手頃になってきていますね。感度は推して知るべしでしょうけども、スタバとかで使ったら猛者だと思いますよ?
Mini bluetooth Virtual Laser Projection Keyboard:Banggood
5.立体映像
「しっかりもてなすべし。私はグランドマスター・パーガトリーのお計らいのもと、お前の命を護ってやる為に来たのだ。私のほうがお前より先にマスターである」チェインボルトのメンポがチカチカとLEDを光らせ、「先輩」というカンジがホログラフィで頭上に浮かんだ。 15
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) May 28, 2012
ホログラムによる立体映像。これは、サイバーパンクやSFでは、もはやどうということのない「背景」のひとつです。現在、チープなものは、3Dっぽく見せてるだけのなんちゃって立体映像ですが、それでも、ずいぶん安くなったもので、海外通販なら1万円くらいから投影機が買えちゃいます。まれに、おもちゃ屋なんかでも見かけるようになってきましたね。いざ買うとなると、扱いは大変そうですけど。
224 LEDs 3D WiFi Holographic Projector:Banggood
書斎へと戻った彼は、机の上にホロオスモウ装置を置き、それを作動させる。電子ドラム音とともにドヒョウと2人のスモトリがホロ投影され、トリクミを開始する。決着がつくと、またすぐに新たなスモトリが自動演算される。彼は虚ろな目で、身長5cmのスモトリと箱庭めいた電子世界を凝視する。 38
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) October 20, 2013
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手のひらサイズで、スマホを使った簡易的なものなら、DIYでもできます。これは、前に記事にしたことがあるので、興味のある方はこちらもご覧ください。
スマホで疑似ホログラムを映して遊ぼう ― 親子の休日工作にいかが?
6.視界を共有するメガネ
アイザワは施設屋上の監視カメラ映像を共有する。黄金立方体が浮かぶ空を斜めに横切る数機の輸送ヘリと、そこから屋上へジップライン降下してくる兵士達の影を。ハイデッカーの増援部隊だ。二人は屋上のセントリーガンを動かし、掃射をかける。BRATATATATA……BRATATATA!15
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) February 17, 2016
メガネに様々な情報を表示するサイバーサングラスも、近未来感を演出する欠かせないガジェットです。Googleなどは、かなりマジで開発しています。また、VRやAR用のゴーグルも無数にあります。が、今回とりあげるのは、「他者の視界を共有する」タイプのものです。これは、小型ドローンでの運用を想定した製品で、「Eachine TX06」などの、5.8GHz帯の電波を使用する小型カメラの受信機です。デザインが、いかにも近未来的でイカしてますね。通常のドローン用ゴーグルと違って、メガネに着用して片眼だけのため、視認性は落ちますが、通常の視界とカメラの視界を両方見る、さながら幽体離脱的な視界を体験することができます。サイバーパンクというよりは、フ○ッタのサテ○イトンボや、パー○のウィング○ルーのようなファンタジーな特殊能力に近いか? もっとも、これを日本国内で合法運用するには、膨大な労力がかかるんですが、その辺はこちらとこちらの記事をご覧ください。ちなみに、普通のFPVドローン用ゴーグルでも、左右の目で別の周波数の映像を受信可能なものもあったりします。
JJRC FPV-003:Banggood
7.好きな文字やグラフィックを表示出来るサイバーサングラス
「カラテ十三段」「殺人のライセンス」「日本語を理解しない」といった戦慄のメッセージが、ゴメスの顔の半分以上を覆うサイバー調サングラスの液晶面を右から左に流れ、彼の仕事を大いにやりやすくしていた。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) October 9, 2010
はい、これは、今回最大のネタ製品のつもりです。さっきの、「自分が見る」ためのものに対して、こちらは、ファッションとして「他人に見せる」サイバーサングラスです。それほど新しい製品でもないんですけれど、こんなん実際あるんですねぇ。しかも、めっちゃ安い。アプリが日本語対応しているかは怪しいもんですが、まあ、英語が使えればよしとしておきましょう。任意の表示ができない廉価版もあるようなので、購入の際は商品情報に注意。
LED Light-emitting Glasses Multilingual Bluetooth Mobile Phone Control:Banggood
8.インダストリ感あふれる木製サイバーパンク模型「ROBOTIME」ブランド
ゴーン、ゴン、ガゴーン、ゴン……ゴン……ゴン。ネザーキョウの東域の境に存在するくろがねの街ナガシノを満たすのは、休まず稼働し続けるシリンダーや歯車の轟音であり、激しい金属音に埋もれながら、市街で職人が奮うハンマーの槌音が聴こえてくる。男たちはみな屈強で半裸、筋骨隆々であった。 1
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) May 19, 2020
サイバーパンクの原風景のひとつとして、歯車、クランク、シリンダー、ピストン……無骨で巨大なメカニックがあります。スチームパンクとの境界線は曖昧ですが、まあそれは置いといて、そんなインダストリ感あふれる木製模型といえば、この「ROBOTIME」ブランド。巨大な歯車が駆動する様は、えもいわれぬロマンを駆り立てます。デジタルガジェットではないんですけど、これだけは触れとかないわけにはいかない。自信を持って、お勧めしたい。これは、良いものだ。2回にわたってレビュー記事も書いていますので、よろしければ是非ご覧ください。
ROBOTIME 3D木製パズル「飛行船」- ロマンはここにある!スチームパンクなカラクリ木製パズル
ROBOTIME 3D木製パズル「Magic Crash(永久機関)」モデル レビュー - 木製の質感とエッシャーのようなデザインが美しい、からくりボールコースター
ROBOTIMEブランドは、Amazonにブランド専用ページもできたので、そちらのリンクを張っておきます。
ROBOTIME:Amazon
9.まとめ
こうして見回してみると、かつては未来の想像図とされたことは、ずいぶんと実現しているものです。ただ一般的には、かつて想像された未来のテックとは、便利さとスマートさの追求です。そういうことは、GoogleとかAppleとかのメガコーポに任せておきましょう。
「小さいでしょう。私はオムラを愛している」主任は言った。「巨大なピストンの駆動。ジェネレーターの唸り。そして破壊力。それら全てを。そして彼女らは、極限まで圧縮された超高密度のテックなのです。密度で言えば原子力空母にも負けないテックと愛社精神が籠っています。つまり強いのです」 51
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) January 26, 2014
一方で、近未来でありながら、どこかボタンを掛け違えた、便利さやスマートさの路線を踏み外した、技術と欲望の暴走めいた狂気がにじみ出る、それこそがサイバーパンクの魅力です。そして、誤解を恐れずにあえて言えば、中小企業が挑戦に挑戦を繰り返す中華ガジェットの魅力でもあります。はじめに触れたように、Aliexpressなんて存在がサイバーパンクなカオスに満ちていますから。こういうガジェットたちに出会いやすいのも、中華通販の楽しみのひとつです。Amazonでも売っているんですけど、「出会うチャンス」で言えば、やはり中華通販でしょう。サイバーパンクファンで、中華通販の世界に触れてこなかった人は、買うかどうかはさておいて、ぜひとものぞいてみてください。求めていた世界が、そこにあります。すでに中華通販慣れしている人も、こういう視点で見てみてみると、新たな出会いがあるかもしれませんよ。
コメント
この記事を書いた人はセンスがありますね
余裕があればバーチャルキーボードとプロジェクション眼鏡を買いたいです
三次元投影器もいいなぁ。
趣味全開の記事を評価くださりありがとうございます!
バーチャルキーボードとホログラム投影機は、価格がずいぶんと下がってきた印象ですね。プロジェクションサングラスは、Amazonで3,000円ポッキリ、中華通販なら2,000円割りますよ(ニヤリ)
アイエエエエ!
具体的な動画もあるといいかもw
ttps://www.youtube.com/watch?v=j-aPzuHO7Fw
ttps://www.youtube.com/watch?v=EUrxphicHSs
紹介くださりありがとうございます。やさしみ。
動画で使い方を重点し分かりやすさが倍増!
この、ホログラム投影機を手に持ってぶん回しているのは笑えますね。