
Beelinkがドッキングステーション「EX Mate Pro」を発売しました。かなり個性的というか、ざっくり「一台三役」をこなす周辺機器です。「三役」というのは大関、関脇、小結…ではなく、「スピーカーフォン、ドッキングステーション、外付けストレージ」です。ストレージを搭載できるドッキングステーションというのは他にもありますが、さらにスピーカーフォンとしても使える、というのは珍しいですよね。
1. スピーカーフォン
※この機能は「会議用マイク&スピーカー」とすべきですが、この記事では便宜的に一般に広く使われている「スピーカーフォン」という用語を使います。

EX Mate Proはスピーカーと4つのマイクを搭載しており、「360度、半径5メートル」の音声を拾うことができます。独自のAIチップも内蔵しており、ノイズキャンセリングにも対応しています。
これは本体上面の画像で、5つのボタンがついています。スピーカーフォンとして使う場合は有線接続のほかBluetooth接続も可能です。また、他のボタンも以前レビューしたeMeetやHPのスピーカーフォンと似たボタン構成になっています。
スピーカーは本体背面にあり、会議用としてだけでなく、音楽用としても「リッチな音」を楽しめる、とメーカーでは言っています。そのため、スマホとBluetooth接続をして、音楽用スピーカーとしても使えそうです。
2. ドッキングステーション
一応これが主役ということになるのかな?EX Mate ProはUSB4v2 (転送速度最大80 Gbpsで、機能面ではThunderbolt 5とほぼ同じです)でPCと接続でき、最大96Wの給電、2画面 (USB4v2とHDMI)の映像出力、3.5 Gbpsの有線LAN、そして3つのUSBポートを搭載しています。USB4v2はPCIeトンネリングもサポートしているので、外付けGPU (eGPU)の接続も可能です。

140Wの電源ユニットを内蔵しており、後述する「外付けストレージとしての機能」もあることから、冷却ファンも搭載しています。メーカーによれば「near-silent (無音に近い)」ファンとのことです。
3. 外付けストレージ
EX Mate ProはM.2 2280スロットが4つあり、「4枚のSSD、最大32TB」を搭載可能です。ただ、「PCIe 4.0 ×1接続」です。個人的には「×1」って初めて見たわ!と思いました。×1接続の場合、理論的な転送速度は×4接続の4分の1、つまり1.5~1.8 GB/s (12 Gbps~14 Gbps)くらいになりますので、高速とは言えません。
推測ですが、Beelinkが×1接続とした理由は
・帯域の「交通整理」: USB4 v2 (最大80Gbps)でも一度に流せるPCIe信号の総量には限界がある。
・4枚のSSDの共存:あえて各スロットを「×1」にすることで4枚のSSDを共存させる拡張性を優先した。
ということだと思います。実際、一般的な用途だと1.5 Gbpsもあればストレスは感じないでしょう。
4. 付属品
同梱物です。いかに高速な規格のドッキングステーションであっても「接続デバイスとケーブルが低速だと意味がない」ですよね。実際のところ、USB4v2あるいはThunderbolt 5対応のPCはまだかなり少なく、DellのALIENWAREやMSIのRaider 18など、ごく一部の超高性能な製品が対応しているくらいです。もちろん私自身もUSB4v2やThunderbolt 5に対応するデバイスは持っていません。なので、ほとんどの人にとっては「USB4v2対応は将来への備え」になると思います。
また、ケーブルについてもおそらく手持ちのものだと80 Gbpsには対応しないと思います。しかし、EX Mate Proは80 Gbps対応のUSBケーブルが付属しますので、最低限「PCとの接続は可能」です。他に高速規格の周辺機器を接続するためのケーブルは自分で用意する必要がありますね。
それと、バッグが付属します。EX Mate Proを外出先に持ち出す機会がどのくらいあるのかはわかりませんが、「あると便利」かもしれませんね。
5. 価格など
Beelink EX Mate ProはBeelink公式サイトで予約販売中 (出荷まで35日以内)で、通常価格239ドルのところ、4月22日現在だと199ドル (1ドル160円として約31,900円)で購入できます。
競合製品が思い当たらないので、この価格が割高なのか割安なのか判断が難しいですが、個人的には「安い!」と思います。一台三役という機能面の魅力もありますし、先日レビューしたNASミニPC「Beelink ME Pro」の工作精度が「尋常じゃないくらいにハイレベル」だったことが印象に残っているためです。
6. 関連リンク
2014年にサイトを開設して以来、ノートPC、ミニPC、タブレットなどの実機レビューを中心に、これまでに1,500本以上のレビュー記事を執筆。企業ではエンドユーザーコンピューティングによる業務改善に長年取り組んできた経験を持ち、ユーザー視点からの製品評価に強みがあります。その経験を活かし、「スペックに振り回されない、実用的な製品選び」を提案しています。専門用語をなるべく使わず、「PCに詳しくない人にもわかりやすい記事」を目指しています。
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