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HP Spectre x360 - 手に取ったら必ず欲しくなる!13.3インチ キーボード非分離型2 in 1(実機レビュー)

HP Spectre x360
こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回はHPの新鋭2 in 1「Spectre x360」の実機レビューです。2016年にHPのプレミアムラインである「Spectre」ノート2機種をレビューした経験があり、どちらも素晴らしいパッケージングと高い性能だったので、すっかり気に入ってしまったことをよく覚えています。
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非の打ちどころのなかったこの2機種ですが、唯一「ちょっとなあ…」と思ったのが筺体色で、「黒金」というのがどうも個人的趣味に合わない、と感じていました。で、今回のx360は昨年レビューしたものではなく、ニューモデルでして、筺体色は新色の「ナチュラルシルバー」です。つまり、個人的な話で恐縮ですが、唯一気に入らなかったところが解消された、ということです(ちなみに従来の、というか「アッシュブラック」も健在です)。

いきなり色から入ってしまって申し訳ないです。でもx360はかなり販売が好調なようで、「パフォーマンスモデル」という最上位グレードは4月17日現在「売れすぎて販売休止」という、どこかのスナック菓子みたいなことになってます。実際、実機を手にとって見て「これは売れるわ」と思いましたよ!

1.スペック

HP Spectre x360 スペック表

クリックで拡大します

「Spectre」という製品ブランドはHPの個人向けプレミアムラインなので、この製品のスペックもかなり高いです。CPUはKabylake世代のCore i5もしくはi7、RAMは最低でも8GB、上位モデルは16GB、ストレージはSSD専用で256GB/512GB/1TB、そしてディスプレイはFHD(1,920 × 1,080)もしくは4K(3,840 × 2,160)で、もちろん2 in 1なのでタッチ対応です。

また、入出力ではフルサイズUSBのほか、USB Type-Cポートが2つあり、Type-CはThunderbolt 3対応です。そして、サイズですが、昨年レビューした前身機と比較すると

前身機: 326 × 219 × 15.5-17.0 mm / 1.45 kg
この製品: 307 × 219mm × 13.9-14.9 mm / 1.31kg

ということで、一回り小さく、そして軽くなっています。どうしても2 in 1形態ということで重量が若干重くなってしまうのですが、この製品の1.31 kgというのは13.3インチサイズの製品としては十分に軽量であると思います。

HP Spectre x360 システム構成
HP Spectre x360 ストレージ構成
試用機は「スタンダードモデル」で、Core i7-7500U、RAM16GB、ストレージ512GB、FHDディスプレイを搭載していました(どこがスタンダードやねん!)。SSDはリカバリ領域のためにパーテーションを切ってますね。

2.筺体

HP Spectre x360 同梱物
同梱物です。結構多いっすね。本体のほか、専用のスリーブケース、電源アダプター(コードの長さを調節できるよう、ケーブルは2本にわかれています)があり、冊子類では「速攻!HPパソコンナビ(本屋で1,000円くらいで売っていそうな分厚いものです)」「セットアップ手順(一枚もので、これを見ればおおよそのことはわかります)」、その他各種サービスが案内されているものが4種類です。

HP Spectre x360 ケース
HP Spectre x360 ケース拡大
スリーブケースは合皮製でかなり質感がよく、プレミアムラインの製品にふさわしいものでした。

HP Spectre x360 天板
筺体はオールメタル(CNC加工のアルミ製)で、天板にはHPプレミアムラインに使われるロゴマークがついてます。

HP Spectre x360 左側面
左側面です。この製品はエッジ部分がダイヤモンドカッドされ、側面はかなりの光沢があります。この面には、左からUSB(Type-A)、オーディオジャック、通気口、電源ボタンがあります。2 in 1筺体なので電源ボタンは側面ですね。

HP Spectre x360 前面
前面にはポート類は何もありません。中央に「手がかかり」のくぼみがあり、開口しやすくなっています。ご覧の通りの薄型なので、こういう手がかりがないと開けにくいんですよね。

HP Spectre x360 右側面
右側面です。音量ボタンとUSB Type-C(Thunderbolt 3)ポートが2つあります。

HP Spectre x360 背面
背面です。x360は前身機の頃から背面にちょっとしたデザインアクセントがあり、「丸いパイプが2つ」に見えます。また、うっすら見えるSPECTREのロゴがカッコいいです。

HP Spectre x360 底面
底面です。通気口と、両サイドにスピーカーが見えます。後述しますがキーボード面にもスピーカーがあり、「Bang&Olufsenの4スピーカーシステム」が搭載されています。

HP Spectre x360 キーボード
キーボードです。上部のメッシュ状になっているところにスピーカーがあります。高級そうに見えますよね?実際その通りで、キーの表面に「梨地加工(感触を良くするために、表面をわずかに粗く仕上げる)」が施されていて、打鍵感も非常にいいです。打鍵音は「パチパチ系」ですが、音量はかなり小さめです。

配列に関しては右端の一列に賛否があると思います。HP製品に慣れている人なら気にしないと思いますが、そうでないと多少の慣れが必要になります。私はこの配列に慣れていないため、Enterキーの押し間違いが結構多かったです。

HP Spectre x360 キーボード拡大
キートップなんですけど、すみません、「多分フラットだと思うけど、ほんの少し凹みがあるかもしれない」です。実機を手元に置いてこれを書いているんですけど、「凹んでいると言われればそんな気もするけど、フラットでしょ」などと考えてしまってます。難しいっす。

HP Spectre x360 バックライト
バックライトは白ですね。タッチパッドとスペースキー以外の全てのキーが発光します。試用機の筺体色によく似合うものだと思います。

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HP Spectre x360 正面
ディスプレイを見ると、ベゼルがかなり細くなっていることがわかります。前身機もそんなに分厚いベゼルではありませんでしたが、この製品は完全に「狭ベゼル」ですね。ただし、Webカメラの位置は「開口時に上」になるように配置されていて、ビデオチャットなどの際にはより自然なアングルとなります。DELLなど、一部メーカーの狭ベゼル製品だと、Webカメラが「開口時に下」になっているものがあるんですよね。

HP Spectre x360 水平
HP Spectre x360 テントモード
HP Spectre x360 スタンドモード
HP Spectre x360 タブレットモード
業務的に各種筺体モードをw ウインタブ読者ならこの画像は不要かな、と思いましたけどね。この製品のスペックやサイズ感だと、ノートPC形態で使う機会が圧倒的に多いとは思いますが、このように自由に変形できるとミーティングの際などに便利です。

HP Spectre x360 タブレットモード側面
タブレットモード時の側面です。タブレットモードとはいえ、やはり一枚板のようにはならず、比較的大きめの隙間ができますね。

3.使用感

ディスプレイ

いつも同じようなことを書いていますが、さすがにこの価格帯であれば液晶の品質はよく、発色や視野角に問題はありません。額面通りキレイ、と思っていただいていいです。一応手持ちのディスプレイと比較してみると、色目は若干黄色が強いかな、と感じましたが、何かほかのディスプレイと並べてみないとわからないくらいのレベルです。

スピーカー

HPの「Bang & Olufsen」スピーカーシステムは感動するくらいのレベルです。今回の試用で実際にやってみたのですが、テキスト入力などの際、BGMとしてバックグラウンドでYouTubeの音楽などを流すと、非常に気持ちよく作業ができました。重低音の再生なんかは厳しいですし、いくら音がいいと言ってもノートPCのスピーカーですから、オーディオ専用の製品にはかないません。でも、パソコン、それもモバイル2 in 1についているスピーカーとしては満点とか120点とかをあげたくなりますね。

キーボード

感触、打鍵感とも素晴らしいです。上にも書きましたが、キーストロークは浅く、モバイルノートPCにありがちな「パチパチ」系の打鍵音がしますが、音量は小さく、静かな場所で使っても周囲に気を使う必要はないでしょう(強打癖のある人はどうかわかりませんけど)。

配列に関しては、「右端の1列」にいかに早く慣れるか、ということだと思います。私はEnterキーは右端でないと使いにくいと感じるタイプの人間でして、実際テキスト入力中にEnterキーと「Home」キー、「PageUp」キーなどを押し間違えることが多かったです。また、Deleteキー(一番右上)とBackSpaceキーが同一の列にない、というのに慣れませんでした。でも、このクラスの製品を購入したら、「必死で慣れる」ように努力すると思うので、心配はいらないかな、とw

バッテリー

試用中、「キーボードバックライト点灯、ディスプレイ輝度75%、YouTubeで音楽再生をしながらテキスト入力や画像加工を断続的に4時間」やってみたところ、40%弱バッテリーを消費しました。なので、この使い方なら10時間位はいけそうです。そして、バックライトを消し、ディスプレイを暗くし、音を鳴らさなければ公称値である15時間に近づきそうです。体感的には「かなり長持ち」と感じました。

試用を通じて、全体的に高級感を感じましたね。筺体の手触りとかキーボードの感触が非常にいいです。使っていて本当に気持ちよかったです。

4.性能テスト

この製品はCore i7を搭載しているので、「ドラゴンクエスト X ベンチマーク」「ドラゴンズドグマオンライン(DDON)ベンチマーク」そして「3D Mark」をやってみました。

HP Spectre x360 ドラクエベンチ標準
参考:
ドスパラ Altair F-13(Core i5-7200U): 8,106
DELL XPS 13(Core i5-7200U): 7,405
DELL XPS 13(Core i7-6500U): 7,230
東芝 dynabook VZ72/B(Core i7-7500U): 7,224
NEC LAVIE Direct HZ(Core i7-6500U): 6,986
Lenovo ThinkPad X1 Carbon(Core i7-6500U): 6,775
HP Spectre 13(Core i7-6500U): 6,505
DELL Inspiron 13 5000(Core i3-6100U): 6,418
Lenovo ThinkPad X1 YOGA(Core i7-6500U): 6,352
Cube Mix Plus(Core m3-7Y30): 6,293
HP Spectre 13 x360(Core i5-6200U): 5,859
Lenovo ThinkPad 13(Core i3-6100U): 5,409
ドスパラ Critea DX-K H3(Core i3-7100U): 5,159
ドスパラ Critea DX11(Core i3-6100U): 4,956
Lenovo Miix 700(Core m5-6Y54): 4,741
ドスパラ Diginnos DGM-S12Y(Core m3-6Y30): 4,700
DELL XPS 12(Core m5-6Y57): 4,658
Lenovo Yoga 700(Core m3-6Y30): 4,004

HP Spectre x360 ドラクエベンチ最高
参考:
ドスパラ Altair F-13(Core i5-7200U): 4,115
DELL XPS 13(Core i5-7200U): 3,958
NEC LAVIE Direct HZ(Core i7-6500U): 3,787
DELL XPS 13(Core i7-6500U): 3,592
東芝 dynabook VZ72/B(Core i7-7500U): 3,540
Lenovo ThinkPad X1 Carbon(Core i7-6500U): 3,394
HP Spectre 13 x360(Core i5-6200U): 3,304
HP Spectre 13(Core i7-6500U): 3,283
Lenovo ThinkPad X1 YOGA(Core i7-6500U):3,190
Cube Mix Plus(Core m3-7Y30): 2,798
Lenovo ThinkPad 13(Core i3-6100U): 2,515
ドスパラ Diginnos DGM-S12Y(Core m3-6Y30): 2,115
Lenovo Miix 700(Core m5-6Y54): 2,059
DELL XPS 12(Core m5-6Y57): 1,992
DELL Inspiron 13 5000(Core i3-6100U): 1,775
Lenovo Yoga 700(Core m3-6Y30): 1,150

ウインタブの過去データだと、Core i5-7200Uを搭載するドスパラのAltairとDELLのXPSが非常に高いスコアになっているので、少しわかりにくくなりますが、この製品のスコアはCore i7機として十分期待通りのものだと思います。GPUなしでここまでのスコアになっていれば、購入して不満を感じることもないんじゃないでしょうか?

HP Spectre x360 DDONベンチ標準
参考:
ドスパラ Altair F-13(Core i5-7200U): 3,436
DELL XPS 13(Core i5-7200U): 3,379
Lenovo ThinkPad X1 Carbon(Core i7-6500U): 3,260
DELL XPS 13(Core i7-6500U): 3,085
NEC LAVIE Direct HZ(Core i7-6500U): 3,068
HP Spectre 13(Core i7-6500U): 2,869
Lenovo ThinkPad X1 YOGA(Core i7-6500U):2,751
HP Spectre 13 x360(Core i5-6200U): 2,484
Lenovo ThinkPad 13(Core i3-6100U): 2,393
DELL Inspiron 13 5000(Core i3-6100U): 2,387
Cube Mix Plus(Core m3-7Y30): 2,264
ドスパラ Critea DX-K H3(Core i3-7100U): 2,087
ドスパラ Critea DX10(Core i3-6100U): 1,960
DELL XPS 12(Core m5-6Y57): 1,844
ドスパラ Diginnos DGM-S12Y(Core m3-6Y30): 1,739
Cube i7 Book(Core m3-6Y30): 1,353
Lenovo Yoga 700(Core m3-6Y30): 1,220

DDONのほうは少し振るいませんでした。悪いというほどではないですが、KabylakeのCore i7ということで、少し期待はしていたのですが…。ただし、個別ゲームソフトのベンチマークスコアなので、他のベンチマークソフトとあわせて評価したほうがいいかな、と思います。

HP Spectre x360 3D Mark
参考:
ドスパラ Altair F-13(Core i5-7200U): 930,4,028
DELL XPS 13(Core i7-6500U): 871、3,710
Lenovo ThinkPad X1 Carbon(Core i7-6500U):857、3,608
Lenovo ThinkPad X1 YOGA(Core i7-6500U):784、3,608
HP Spectre 13 x360(Core i5-6200U): 749、3,414
Cube Mix Plus(Core m3-7Y30): 680、2,889
Lenovo Miix 700(Core m5-6Y54): 611、2,469
ドスパラ Critea DX10(Core i3-6100U): 577、2,780
DELL XPS 12(Core m5-6Y57): 511、2,113
ドスパラ Diginnos DGM-S12Y(Core m3-6Y30): 496、2,586
Cube i7 Book(Core m3-6Y30): 304、2,723
Lenovo Yoga 700(Core m3-6Y30): 300、1,240
※左からFire Strike、Sky Diverのスコア

3D MarkのほうはDDONとは打って変わって好成績ですね。ゲーミングPCやハイエンドのモバイルノートの場合、おそらく3D Markのスコアが一番中立的なのかな、と思っています。個人的には納得感があります。

5.まとめ

HP Spectre x360はHPの直販サイト「HP Directplus」で販売中で、価格は下記のとおりです。

ベーシックモデル(Core i5/8GB/256GB): 150,984円
スタンダードモデル(Core i7/16GB/512GB): 172,584円
パフォーマンスモデル(Core i7/16GB/1TB/4Kディスプレイ): 194,184円
※税込価格

ウインタブで日頃よく紹介する製品よりも高価格です。しかし、実機を試用してみた感想としては「これでもかなり割安」ですね。筺体品質、処理性能、使いやすさ、すべてにおいて高水準です。というか、「上品」ですわ。HPは2917年第1四半期のPC出荷台数においてLenovoから世界一の座を奪還した、という情報がありました。「世界一」となると私にはもはやピンときませんけど、HPのSpectreという製品ブランドは圧倒的に品質がよく、絶対的な価格としては安くないものの、コストパフォーマンスという点では素晴らしいものがあります。世界一の会社が作った製品だけのことはあると思います。

6.HP Directplus製品ページ

HP Spectre x360

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コメント

  1. 匿名 より:

    この価格帯はどれ買っても満足度は高いだろうね。後は完全に好みの問題といって良い。

    • wintab より:

      こんにちは、コメントありがとうございます。全くそのとおりですね。HPのこのクラス、めちゃめちゃいいですわ。

  2. 匿名 より:

    パフォーマンスモデルに付属するペンについてはわかりませんが
    スタンダードではn-trgペンが使えております。

    ペン使用後すぐ指でタッチしても反応しません
    1秒ほどでタッチに反応するようになりますが、ちょっと不便です。

    • 匿名 より:

      YOGA720とXPS13 2IN1を検討していましたが
      値段とスペック的にHP Spectre x360が一番買いやすかったです

    • wintab より:

      こんにちは、コメントありがとうございます。貴重な情報、感謝いたします。ということは…この製品持ってるんですね?羨ましすぎる…

  3. うぃる より:

    価格は記事の最初の方に書いて頂くと嬉しいですね。
    おおーと期待して読んで、最後に値段で断念てのを何回食らった事か(笑)(^-^;

    • 匿名 より:

      その気持ちよくわかるw

      • 11Lの匿名 より:

        そうそうw
        記事読んでてスペックで「どうせ高いんだろうな」て思いに支配されたままラストまで…

        で実際高いとw

        • wintab より:

          11Lの匿名さん、こんにちは、コメントありがとうございます。川口浩探検隊で「密林の王者ターザンは実在した!!」っていうのとかがあって、「いるわけねーだろ」と思いながらも最後まで観る、というのと同じことか、とw

      • wintab より:

        こんにちは、コメントありがとうございます。すいません…。

    • wintab より:

      うぃるさん、こんにちは、コメントありがとうございます。すいません、一応最後まで読んでいただきたい、というのがありまして。古くは川口浩探検隊、少し新しいとガチンコファイトクラブのように「このあと衝撃の事態が!(と言ってコマーシャル)」というノリです。

  4. 匿名 より:

    色々非分離型のノートパソコン見てみたけれども、やっぱりLTE乗ってるものがほしくなった。
    分離型のノート買いましたけど、やっぱり普通のやつがいいと思います。

    • wintab より:

      こんにちは、コメントありがとうございます。ある程度のサイズになってくるとどうしてもキーボード接続が前提になってしまうので、おっしゃるとおりかもしれません。何台か所有できればベストなんですけど。