先日ウインタブで実機レビュー記事を掲載したマウスコンピューターの軽量15.6インチノート「X5」にモデル追加です。スペック表だけ見ると「従来はRyzen 5を搭載するモデルのみだったが、新たにCore i7を搭載するモデルが追加された」ということなんですが、筐体色も変わりましたし、「ずいぶん雰囲気が違うなあ…」と感じてしまいました。
1.スペック
マウスコンピューターのPCは注文時にシステム構成をカスタマイズすることができます。X5の場合はOSのバージョンとRAM容量、ストレージ容量などを変更できます。CPUは第10世代(Comet Lake)のCore i7-10510Uで、Core i3やCore i5の設定はありません。先日レビューした「X5-B」が搭載するRyzen 5 3500Uと、Core i7-10510Uの二本立てということになります。このバリエーション設定はちょっと珍しいですよね。
RAMは標準で8GB、最大で32GBまで増設注文が可能です。ちなみにRyzenモデルの場合は最大で16GBまで、となります。ストレージは標準で256GB SSD、カスタマイズで最大1TBまで増設できます。また、標準のSSDはSATA接続ですが、NVMe接続やNVMeのPCIe ×4接続など、より高速な仕様にすることもできます。
ディスプレイは15.6インチのFHD解像度で、「IPS」という記載はありませんが、先日Ryzenモデルの実機レビューをした際、視野角が広く、発色も良好であることを確認しています(ほぼ間違いなくIPS相当の液晶が使われています)。
ネットワーク関係は、Ryzenモデルとは異なります。Core i7を搭載するモデルのみWi-Fi6(ax規格)に対応します。これからPCを購入される際に「Wi-Fi6必須」と考えている人も少なくないと思いますので、この点は注意が必要かと思います。
入出力ポートの構成は「軽量な15.6インチ」としては十分なものになっていると思います。この点はマウスコンピューターらしいと言えますね。ただし、マウス製品によく見られるD-subはついていませんし、SDカードリーダーもmicro規格となっています。ポート構成はRyzenモデルと一緒ですね。
サイズは「非常に素晴らしい」です。タテ・ヨコサイズは15.6インチノートとして最小クラスですし、重量も1.39 kgと、モバイルノートを名乗っても問題ないくらいの軽さと言えます。Ryzenモデルとは全くの同寸で、重量のみ10グラムだけCore i7モデルのほうが軽くなっています。まあ、10グラムだと体感差は皆無でしょうけどね。
2.筐体
Ryzenモデルと同サイズで、ご覧の通りベゼルが非常に細く、とてもかっこいいデザインです。…ですが、筐体色がガラッと変わりました…。
Ryzenモデルがブラック基調の筐体に鮮やかなレッドの天板を採用しているのに対し、Core i7モデルはどちらかと言うとオーソドックスなシルバーの筐体になっています。従来色のレッドに対しての「新色」ということになりますが、普通になってしまった、とも言えますね。なお、筐体素材はマグネシウム合金です。
キーボードです。ここもねえ、つい最近Ryzenモデルを実機レビューしたものとしては「変わったなあ…」と感じてしまいます。
こちらがRyzenモデル。レイアウトは全く同じですし、使用感も変わらないとは思いますが、雰囲気はかなり違いますよね。Core i7モデルはキーボード面を含めた筐体全体がシルバーなので、ずいぶんと落ち着いたデザイン、と言えそうです。
なお、キーピッチは18 mm、キーストロークは1.4 mm、バックライトがついた日本語配列のテンキーレスキーボード、という仕様になっています。キーボードの使用感についてはRyzenモデルの実機レビュー記事をご参照下さい。
側面と入出力ポートの構成です。Ryzenモデルと同じで、USBポートの配置など、左右にバランス良く振り分けられていますので、とても使いやすいものになっています。
3.価格など
マウス X5(Intel)はマウスコンピューター公式サイトで販売中で、3月25日現在の価格は109,800円(税込み120,780円、ベースモデルの価格)となっています。Ryzen 5 搭載のX5-Bの価格が84,800円(税込み93,280円)なので、さすがにCore i7らしいお値段になっていると感じられます。
Ryzen版との数値上の相違点は(もちろん)CPUの型番、Wi-Fi6対応、そしてバッテリー稼働時間が長い(20.5時間。Ryzenモデルは15.4時間)という点です(ただし、ウインタブはバッテリー稼働時間のメーカー公称値には信頼を置いていません)。しかし、筐体色が異なる、というか「全然違うイメージ」なので、数値面よりもむしろこの点のほうが気になるという人も多いんじゃないでしょうか?ノートパソコンとしてのバッケージングは非常に優れていると思いますので、「元気な赤いRyzen」か「コンサバなシルバーのCore i7」か、悩んでしまいますね。