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HP ProBook 450 G8の実機レビュー - シンプルで堅牢な筐体、必要十分なパフォーマンスの15.6インチビジネスノート

HP ProBook 450 G8
HPの15.6インチスタンダードノート「ProBook 450 G8」の実機レビューです。「ProBook」というのは法人向けの製品ブランドですが、HP直販サイトは個人顧客も普通に法人向けPCを購入することができますので、「個人向けか法人向けか」ということは特に意識する必要はありません。また、法人向けブランドとしては「ミドルレンジ」という位置づけになっています。

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先日「ProBook 430 G8」という13.3インチモバイルノートを実機レビューしましたが、このProBook 450 G8は「430 G8の15.6インチ版」といった印象で、法人モデルならではの堅牢な筐体と高いセキュリティ機能を備え、注文の際にシステム構成をカスタマイズできるなど、「PCをわかっているビジネスマン」に適した製品と言えます。

おすすめポイント
・第11世代Core i3/Core i5/Core i7搭載
・購入時にシステム構成をカスタマイズ可能
・法人モデルならではの強固なセキュリティ機能
・シンプルで飽きのこないデザイン
・MIL規格準拠の堅牢な筐体
ここはイマイチ
・第11世代Core i5でも内蔵GPUはIntel UHD Graphics
・TN液晶モデルもあるが、個人購入にはおすすめできない
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1.ProBook 450 G8 スペック

スペック表

  ProBook 450 G8
OS Windows 10 Home / Pro
CPU Intel Core i3-1115G4 / Core i5-1135G7 / Core i7-1165G7
GPU なし
RAM 4GB/8GB/16GB/32GB(最大32GB)
ストレージ 128GB/256GB/512GB/ 32GB Optane+512GB/1TB M.2 PCIe NVMe SS
光学ドライブ なし
ディスプレイ 15.6インチTN(1,366 × 768)
15.6インチIPS(1,920 × 1,080)
ネットワーク 802.11 a/b/g/n/ac、Bluetoosh 5
802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5
入出力 USB 3.1 TypeC、USB3.1 Gen 1 × 3、オーディオジャック、LAN(RJ45)、HDMI、microSDカードリーダー
カメラ なし/Webカメラ(720p、92万画素)
バッテリー 45WHr(駆動時間10時間・JEITA2.0)
サイズ 359.4×233.9×19.9(最薄部、突起部含まず)mm
重量 1.74 kg(実測値1.64 kg)

ベースモデル

・Core i3/4GB/128GB/HD
・Core i5/8GB/256GB/FHD
・Core i5/16GB/256GB/FHD
・Core i7/16GB/512GB/FHD
※左からCPU/RAM/SSD/ディスプレイ
※全モデル注文時に構成のカスタマイズ可

なお、ディスプレイに関しては、Core i3を選択する場合はHD解像度のみ、Core i5を選択する場合はHD/FHDを選択可、Core i7を選択する場合はFHD解像度のみとなります。

また、レビュー機の構成は

Windows 10 Pro/Core i5-1135G7/RAM8GB/512GB SSD/TN液晶・HDディスプレイ

でした。この構成は8月3日現在のベースモデルにはなく「構成のカスタマイズをしたもの」です。

コメント

ProBook 450 G8は注文時に構成のカスタマイズが可能です。具体的には「OSのバージョン、CPUの型番、RAM容量、ストレージ容量、ディスプレイ仕様、Wi-Fiの仕様(Wi-FiなしやWi-Fi6対応も可能です)」などがカスタマイズ項目になっていますので、お好みに合わせたスペックに仕上げることができます。

また、ビジネスマシンらしい特徴もあり「入出力ポートが充実している」「高耐久バッテリー(約1000回の充放電サイクルが設計寿命)」「MIL規格の堅牢性」を備えていますし、HP Sure Click(高セキュリティな独自ブラウザー)やHP Sure Sense(アンチウイルス機能)といった、法人モデルならではの高いキュリティ機能も搭載しています。

なお、サイズについて、メーカーのスペック表では「1.74 kg」と記載がありましたが、実測重量は1.64 kgでした。この重量は15.6インチのスタンダードノートとしてはかなり軽量な部類となりますので、「ときどきモバイル」くらいの使い方も十分可能だと思います。

2.ProBook 450 G8 筐体

同梱物

HP ProBook 450 G8 同梱物
同梱物です。セットアップガイドやサポートの案内などのペーパー類のほか、ACアダプター、電源ケーブル、Windows 10のリカバリーDVDが入っていました。このうちリカバリーDVDは「Windows 10 Proを選択した場合のみオプションでつけられる(税込み4,400円)」ものなので、通常は付属しません。

ACアダプターは45Wのもので、電源ケーブル込みの実測重量は234 gと、比較的軽量です。

天板と底面

HP ProBook 450 G8 天板
天板です。シンプルなデザインで凹凸などもなく、中央にHPのロゴ(標準タイプ)が入っているのみ。スッキリしていて個人的には好感が持てます。なお、この製品の筐体素材は天板とキーボード面が金属(おそらくアルミ合金)で、底面が樹脂製です。

HP ProBook 450 G8 底面
底面です。こちらもシンプルですね。上下にゴム足、中央に通気口があるだけで、スピーカーグリルはありません。また、メンテナンスハッチもありません。

側面

HP ProBook 450 G8 前面
前面です。こちらにはポート類やボタン類はありません。

HP ProBook 450 G8 前面
前面をアップで。このように「上から中央に、下から中央に」角度がついていますのでヒンジ開口の際に指のかかりがよく、容易に開口できます。

HP ProBook 450 G8 背面
背面です。こちらにもポート類やボタン類はありません。

HP ProBook 450 G8 右側面
右側面にはたくさんのポートがあります。画像左からmicroSDカードリーダー、イヤホンジャック、HDMI、USB Type-A × 2、USB Type-C、DC-INジャックです。

HP ProBook 450 G8 左側面
左側面には画像左からセキュリティロックスロット、有線LAN、USB Type-Aがあります。ポート数、種類ともビジネス用のスタンダードノートらしく、非常に充実していると思います。

キーボード

HP ProBook 450 G8 キーボード

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キーボードです。テンキーのついた日本語配列で、キーピッチは18 × 18 mm、キーストロークは約1.5 mmと開示されています。キーピッチは若干狭めですが、テンキー部分を見ていただくと、最近の個人向けスタンダードノートのように小型化されておらず、アルファベットキーと「ほぼ対等」のサイズ感になっているのがわかると思います。数値入力の多い人も安心ですね。なお、このキーボードにはバックライトはついていません。

キーボード面の上部にはスピーカー(ステレオです)があり、パームレスト右側には指紋センサー(標準装備)もついています。

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HP ProBook 450 G8 キーボード
キートップはフラットで、特に加工は施されていません。…ところで、テンキー部分の「0(ゼロ)」が大きくなっていますし、「+」キーやEnterキーも大型で、デスクトップPC用キーボードと変わらないレイアウトですよね。これは使いやすそう…。

ディスプレイ

HP ProBook 450 G8 正面
レビュー機のディスプレイはTN液晶、HD解像度のものでした。視認性は悪くありませんが、角度をつけてみると白っぽくなってしまいますし、15.6インチでHD解像度というのは表示領域が少々狭すぎ、個人利用PCとしては「イマイチ」と言わざるを得ません。ProBook 450 G8はCore i3モデル以外はIPS液晶・FHD解像度のディスプレイを選択可能なので、特に個人購入の場合はFHD解像度のものをおすすめします。

ディスプレイ面のベゼルは「まあまあ細い」くらいでしょうか。ベゼルがあまり太いと「今どきは」ちょっと野暮ったく見えてしまいますが、この製品ではそういうことはありません。

筐体その他

HP ProBook 450 G8 ヒンジ開口
ヒンジは180度開口します。ビジネスシーンで狭いテーブルに向かい合わせに座ってミーティングする際などに画面の共有が容易になりますので、好ましい構造と言えますね。

筐体まとめ

奇をてらったところのないデザイン、そして構造だと思います。よく言えば「飽きがこない」、ちょっと意地悪に言えば「つまらない」デザインと言えるかもしれません。全体的な作りは非常にしっかりしていて(頑丈そう…)で安心感があります。「まさにビジネスノート」という感じですね。個人的にはこのようなデザインは好みです。

3.ProBook 450 G8 使用感

ディスプレイ

上にご説明したとおり、レビュー機のディスプレイはTN液晶・HD(1,366 × 768)解像度でした。まず、HD解像度という点について、視力が悪い私としては「表示が大きくていいじゃん!」と一瞬思ったのですが、やはりFHD(1,920 × 1,080)解像度よりも表示領域が狭くなってしまう、という点が気になりました。もちろんFHD解像度でも表示を大きくすることは可能ですが、この場合「いつでも表示を小さくできる(表示領域を拡大できる)」わけで、どうやっても1,366 × 768以上の解像度にはできないHDディスプレイとは使用感(ある意味安心感?)が全然違います。というか、15.6インチサイズなので、FHDくらいの解像度がないと「ちょっともったいない」ですね。

次にTN液晶という点についてですが、「視野角が狭い(斜め方向から見ると画面が白っぽくなって視認性が大きく落ちる)」という特性があります。まあね、視野角が狭いほうが覗き見防止に役立つ、という考え方もできなくはないのですが、特に個人利用の場合は利点を見出しにくいです。そして、ProBook 450 G8のディスプレイは発色性能についても高く評価することはできません。例えば「花」の画像を見ると、色が淡く見えてしまい、鮮やかさが弱くなってしまいます。Office系ソフトなどを使うぶんには問題ないと思いますが、Webブラウジングや動画視聴の際にはちょっと不満ですね。

ただし、ProBook 450 G8はCore i3モデルを除きIPS液晶・FHD解像度のディスプレイを選択できます。というかむしろFHD解像度のディスプレイのほうが主力と言えそうなのですが、そちらを選ぶ場合は視野角が広く、(HPの製品なので)十分な発色性能が期待できると思います。

キーボード

ProBook 450 G8のキーボード、キーピッチが18 mmで、一般的なノートPCのキーピッチ(19mmくらいのものが多いです)と比較すると若干狭いと言えなくもありません。しかし、実際に使ってみると違和感はありませんでした。「そのぶん」テンキーのサイズに十分な余裕がありますし、テンキーのレイアウトがデスクトップPC用のキーボードと同じということもあり、数値入力はしやすいです。

打鍵音は静かです。スペースキーやEnterキーなど大型のキーを打鍵する際にはやや大きめの音が出ますが、静かな場所でも使えそうなくらいに思いました。また、このキーボードはバックライトを搭載していませんが、キーの印字が見やすく、薄暗い場所でも十分視認できましたので、バックライトなしでも問題ないと思います。

スピーカー

ProBook 450 G8のスピーカーはHPの個人向けPCのようにBang&Olufsen製のサウンドシステムは搭載されておらず、「HP Audio Control」というアプリはあるものの、どちらかというと会議時のノイズキャンセリングなど、ビジネス利用に振った機能になっていて、スピーカーに関して細かな音質調整はできません。

音質の方はPCスピーカーとしては「並」くらいのレベルで、音楽用としてはあまり高く評価はできません。また、ボリュームを大きくしても音量はそれほど大きくなりませんでした。ただし、実用品としては十分な品質になっているとは思います。

バッテリー

すみません、今回のレビューでは短時間のみで測定したのみなので、実際の利用シーンとは少し異なる可能性があります。

ディスプレイ輝度を70%に、音量を30%~50%の範囲に設定し、画像加工ソフトのGIMP(約20分)、YouTubeの動画視聴(約10分)、Webブラウジングとブラウザー上でのテキスト入力(約30分)という内容で合計60分使用し、バッテリー消費は18%でした。この結果だと単純計算でバッテリー駆動時間は5時間半~6時間弱くらいになります。この製品はスタンダードノートですが、実測重量が1.6キロ台なので、ちょくちょく外出先に持ち出して使うことも可能だと思います。その意味では「5~6時間は使える」というのはメリットだと言えるでしょう。

4.ProBook 450 G8 性能テスト

最初にお断りしておきますと、ProBook 450 G8のCPUはCore i3を除き、本来の内蔵GPUはIris Xeです。しかし、Iris Xeが機能するには「メモリーがデュアルチャネルであること」が要件となり、シングルチャネル(メモリーが1枚だけ)の場合はIntel UHD Graphicsとなってしまいます。ProBook 450 G8のメモリー構成は「4GB/8GB/16GB」の場合シングルチャネルに、「32GB」の場合のみデュアルチャネルとなります。よって、注文時にRAMを32GBにしない限り、内蔵GPUはIntel UHD Graphicsとなります。

今回の性能テストで3D Markのスコアがあまり良くない結果になっているのは、内蔵GPUがIris Xeではない、というのが大きな理由と思われます。

HP ProBook 450 G8 PC Mark

クリックで拡大します

スコアの目安(2021年水準)※あくまで「目安」です
GeForceなど外部GPU搭載機 5,000以上
高性能なビジネスノートパソコン 4,000以上
中位のノートパソコン 3,000以上
エントリーノートパソコン 2,000以下

表計算ソフトやビデオチャット、画像加工など、実際のビジネスシーンをシミュレートしたテスト、PC Markのスコアです。ProBook 450 G8はビジネスノートなので、最も重視すべきベンチマークテストと言えます。

スコア4,362点と、Core i5-1135G7搭載機としては標準的な結果になりました。上でご説明したとおり、内蔵GPUがIntel UHD Graphicsであるという点がやや不利に作用したのではないかと思う反面、ディスプレイがHD解像度であるという点は有利に作用したのかもしれませんね。「出来上がりのスコア」としては十分満足できるものだと思います。

※なお、スコアの横に警告アイコンが出ていますが、これは「スコアをオンライン上にアップロードできなかった」という意味なので、表示スコアに問題はありません。

HP ProBook 450 G8 CINEBENCH R23
続いてCPU性能のみを測定するCINEBENCH R23のスコアです。Core i5-1135G7搭載機としては若干低めかな、という感じですが異常値というほどではありません。使用していて体感差がある、ということはないでしょう。

HP ProBook 450 G8 3D Mark
グラフィック性能を測定する3D Markのスコアです。はっきり言って低いですね。参考までに直近測定したMSI Summit E13 Flip Evoのスコアを見てみましょう。

MSI Summit E13 Flip Evo 3D Mark
これがSummit E13 Flip Evoのスコアです。ともにCPUはCore i5-1135G7で、ProBook 450 G8のGPUが(表示上はIris Xeになっていますが)Intel UHD Graphicsになっていることが理由と思われます。3D Markのスコアが低めでもビジネス系のソフトウェアを使うぶんには大きな悪影響はないと思いますが、グラフィック系の作業が多い人は注意が必要でしょうね。

HP ProBook 450 G8 Crystal Disk Mark
SSDの読み書き速度を測定するCrystal Disk Markのスコアです。PCIe NVMe SSDとして十分に高速なものになっています。ビジネスシーンでストレージ速度に不満を感じる場面はないでしょう。

5.ProBook 450 G8 レビューまとめ

HP ProBook 450 G8はHP公式サイトで販売中で、8月3日現在のベースモデルの価格は下記のとおりです。

・Core i3/4GB/128GB/HD:64,680円
・Core i5/8GB/256GB/FHD:88,880円
・Core i5/16GB/256GB/FHD:97,680円
・Core i7/16GB/512GB/FHD:122,980円
※税込み価格
※別途配送料税込み3,300円がかかります
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決して悪い意味ではなく「普通の15.6インチスタンダードノート」だと思います。セキュリティ系のソフトウェアが入っていますが、それ以外は使っていて驚きがあるとか、逆に失望するとかはありませんでした。「狙った機能・性能が狙ったとおりに発揮されている」という感じですね。また、デザインもシンプルで装飾性はなく、誰が使っても違和感がない(ウインタブ的には)とてもいい筐体だと思いました。

PCを「実用品」「仕事の道具」として捉える場合、ProBook 450 G8はとてもいい選択肢になると思います。一方で、「液タブや板タブと組み合わせてイラストを描く」などのクリエイティブワークに使う場合、最低でもディスプレイはIPS液晶・FHD解像度のものにすべきですし、性能テストのところでご説明したとおり、内蔵GPUの性能が本来の第11世代CPUのものになっていません(Iris Xeではない)ので、正直なところおすすめはしにくいです。

シンプルで軽くて頑丈な筐体でガンガンビジネスソフトを動かす、という使い方が一番ピンとくる製品だと思います。

6.関連リンク

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