記事にアフィリエイト広告を含みます

Rigal RD-819 レビュー - ほぼ20,000円ながらFHDのプロジェクター!妥協点はあるけれど、普通に使えますよ!

RD-819の全体
こんにちは。ひつじです。突然ですがひつじには憧れがあります。友人と大きな画面でわいわいゲームをする、ということです。しかし実現にはいろいろな問題があります。まず皆で囲めるような大きな画面がありませんし、プレイするゲームが黙々としたRPGや街づくりゲーであるということも問題ですし、それに我が家は木造ですからわいわいできません。そして思えばわいわいする友人もいません。数少ない友人も「木造で騒ぐのは無理」と言います。分かります。だってスマートホームの記事書いた割に声が響くから「OK,google」は小声です。使用しているのが隣人にばれたら家電操作されちゃう(かもしれない)。そんな風に考えたら大きな画面を用意するとしても投資はきっと無駄…。けれども憧れは捨てたくないですよね。なのに安い大きな画面は画質が悪い!とても悪い!せめてFHDは欲しいですよね!(前置きが無駄に長い)

スポンサーリンク

大丈夫です。Banggoodにはそんな私にピッタリの製品があるんです。今回は「Rigal RD-819」というプロジェクターをレビューいたします。なお、この製品はBanggoodにご提供頂きました。この場を借りてお礼申し上げます。本当にありがとうございます。

1.スペック

映像素子:LCD
光源:LED
物理解像度:1,920×1,080
サポートする解像度:1,920×1,080
コントラスト比:3,000:1
明るさ:3,800ルーメン
映写サイズ:50-200インチ
入力:HDMI×2、VGA(D-sub)、コンポーネント、コンボジット、USB×2、RCA音声
出力:RCA音声
サイズ:336×263×118 mm
重量:約3.5kg

Banggood記載の内容よりマニュアルの方が「正しい」部分が多いので、そちらを抜粋しています。カタログスペックを見る限り、多くの人が求めるであろう性能の最低要件は満たしているのではないか、と思います。もちろんHDR対応とかはしていませんし4kでもありませんが、それらを満たすプロジェクタは最低でも10万円は超えてきます。なお、BanggoodにはTV用の同軸入力があるかのような記載もあったりしますが実機種にはないので念のため。またコンポーネントとコンボジット、D-subがある点も人によってはメリットになるのではないでしょうか。HDCP1.4にも対応しています。投影にかかる映像の素子はLCDなので、色彩については他の仕様の物には劣ると思いますが、価格上致し方ない点ですね。むしろLEDバックライト採用な点を褒めたいくらいです。(非LEDだとランプ交換代はバカにならない…。)

ソフトウェア面で言えば日本語表示に対応しています。(翻訳精度は高いです)また、いわゆる「リアプロジェクション」「天吊り」に対応している点も人によってはメリットでしょう。とはいえ短焦点タイプのプロジェクターではないため、投影するにも最低で2メートル位の距離は必要です。リアプロするなら結構なお部屋が必要ですね…。投射時の補正機能は高度なものを有していません。ピント調整と垂直方向の傾き調整は物理的な機構は有していますが、いわゆる「斜め横から照射する」ということはできません。あくまで筐体の前方にのみ照射が可能です。縮小表示はソフトウェアで実装されています。また、android搭載版も発売されていますが今回は非搭載版を使用しています。

なお余談ですが、同一の見た目をしたプロジェクターはメーカー違いでも発売されていたりします。外箱にメーカー名記載などもなかったのでOEM品なのだろうとは思います。

2.筐体

RD-819付属品
付属品です。D-subケーブル、RCAケーブル、リモコン、マニュアル(英語)が添付されています。英語はそこまで複雑でなかったので読みやすいと思いますし、そもそも必要としない人が多いかも。コンセントはいわゆる3ピンタイプですが、端子が中国仕様でした。変換プラグはBanggood側で添付してくれていますが、国内で流通しているものも問題なく使用できました。

RD-819の前
まずは本体前面から。レンズは中央ではなくやや右にオフセットされています。前述したように筐体の前方にのみ照射可能となりますので「少し寄る」点には注意が必要です。リモコンの受光部も前面にあります。ただリモコン自体、そこまで活用することがないかと思います。レンズカバーは手動で取り外します。前方の高さを調整する機構が搭載されているので、背面の「KEYSTONE」つまみと合わせて、少し上方に照射すること自体は可能になっています。また、ダストフィルターが装着されています。内部にホコリが入ると投影する機構に影を生んでしまうので必要な部品ですね。
RD-819の左
続いて左側面。あまり注目するところはありません。穴のあるところはスピーカーグリルです。
RD-819の右
右側面。こちらは排気口(かなりの温風が出ます)とスピーカーグリル。この面は塞がないようにする必要があります。
RD-819の背後
背面。KEYSTONEというつまみはプロジェクターの照射角度を調整するものです。
RD-819の下面
RD-819のネジネジ
底面です。天吊り等に対応するネジ穴と申し訳程度…と言ってはあれですが、水平を保つために高さの変更が可能な脚が1つだけついています。これ、2つないと対応できない場合あると思うんですけどね!w
RD-819の上
最後に天面。ヘアライン加工が施されたプラスチックです。デザインは悪くないと思います。操作パネルもあり、使い勝手は良好です。電源のLEDがちょっと明るいかな。

少し残念なのは隙間から多々光が漏れてしまうところでしょうか…。あとは細かいですが、少しグリップ感がないことで設置場所やケーブルの処理次第では操作の時に本体がちょこちょこずれてしまう傾向はあります。

3.使用感

すみません。今回スクリーンは用意していません。白い壁を中心に投影をしています。参考になるかと思い、部屋の照明有での投影、それからブルーグレーの壁紙に投影したパターンも用意してみました。

スポンサーリンク

投影機材はAirStick4Kを用いたyoutube、それからPlayStation4proです。
RD-819再生画面
写真を見てもらえれば分かると思いますが、パッと見た感じだと「そこまで悪くない」という印象だと思います。私も価格を考えれば悪い印象は抱きません。
RD-819再生画面8
RD-819再生画面10
RD-819再生画面9
ただ、細かい部分を突っ込んでいくと、画面のフォーカスが一部甘くなること、それから黒潰れや白浮きがかなり発生すること、青黒い色域で発生しやすいノイズがある(恐らく階調不足)、トーンジャンプがある、といった画質上の残念なポイントはあります。ざっくり言うと細かい調整していない状態で投影をした時点で「10~15年前の安いTN液晶ってこんな画質だったなあ…。」といった感じですかね。画面のフォーカスの甘さは設置状況に影響を受けている部分も大きいです。本体が見上げる形(壁に対して垂直に投影できていない)状況だと、KEYSTONE等で調整をしても投影面の上下でピントがずれてしまいます。これがフォーカスが甘いと感じさせる原因なように思います。
RD-819再生画面2
一方、フォーカスが定まっている時には物理解像度の高さを感じさせるポイントもあります。この画像のマイクグリルなんかがまさに強みがはっきり出ているポイントです。拡大しても結構見栄えが良いんですよね。また、どちらかというと暗所より明るいシーン描写が優れているようで、得意な分野にハマるとかなり綺麗な絵作りをしてくれます。また残像なども気になるレベルではありません。
RD-819再生画面3
画質調整次第でもう少し追い込める部分もあると思います。個人的には光度は49以下、コントラストも20位まで下げた状態でカラーとシャープネスは少し高め(60~65位)、ノイズリダクションを「弱」にすると、極端に暗いシーン以外の見栄えは良くなるように思いました。また端子毎にこれらの設定は保持されるようなのでそこはありがたいところ。
RD-819再生画面4
RD-819再生画面5
なお、白い壁ではなくブルーグレーの壁に投影した画像がこちらです。材質にもよりますが無地でモノトーンの壁紙であれば普通に使えると思います。投影状況を見る限り、画質を考えるならばホワイトタイプよりグレータイプのスクリーンの方が良いのかもしれません。ただそういったものがないとしてもプロジェクター自体の価格がそもそも安いので心理的に折り合いがつけやすいかと。普通に動画を流すとか、ちょっとしたゲームをする位であれば問題のない画質に調整で追い込むことは十分に可能なので、「本格的にホームシアターを構築したい!」という人でない限り、むしろこれ位が良い塩梅だと思います。
RD-819再生画面6
RD-819再生画面7
明るさはこんな感じです。順番に「外光を遮断し部屋のライトだけをONにしたパターン」、「外光を取り入れている+グレーの壁面に照射」(斜めどりですみません)をしている画像ですが、部屋のライトをONにしている位であればなんとか使用できますね。(ちなみに他の画像は遮光カーテン+ライトを全て消している状態のものがほとんどです。)
RD-819再生画面12
RD-819再生画面11
ソフトウェア面での不満はかなり少ないです。自動調整やソフトウェアによる4辺それぞれの角度補正がない等といった調整部分の弱さはありますが、日本語翻訳は優秀です。場面によっては文字数が収まりきっていない、みたいな細かい不備はあるんですが普通に使用している中で違和感を覚えるシーンは少ない印象です。設定も基本的な要素は抑えられていますし、エントリーモデルの液晶モニタとそう変わりない使い勝手を有しています。
RD-819再生画面12
使うかどうかは別としてUSBでのメディア再生に対応しているのは今時っぽい仕様です。この写真は外光がある状態のものですが、割とUIもコントラストがはっきりしているので多少環境が悪くても再生は出来ると思います。背面に端子があるのはいいものの差し込む度に筐体がずれてしまうのはちょっとだけ残念なポイント。本当は天面に蓋つきでUSBがある、とかの方が良いかもしれません。メディアは4kの動画やハイレゾ級の音楽(24bit・48Khz位は対応しているようです)で再生できないものがある一方、MIDIは再生出来たりとちょっと面白いところもあったりします。またテキストもソフトウェア上対応はしていますがさすがに文字化けしてしまいます。これは致し方ない点でしょう。

ファンの音は比較的大きいです。換気扇や扇風機の「強」位のノイズ感はあります。音楽をそれなりの音量で鳴らすならば気になる程ではないかもしれません。それから音質については…。なんだろう。100円均一のスマホ用パッシブスピーカーとかに近いかなあ…。はっきりと「悪い」です。RCAでの出力はゲインが結構小さいところは残念(普通より10db位小さいかも)。ただ音質そのものは実用に足るものですね。

4.生産品質について

この点は正直に話をさせてください。今回レビュー提供頂いた機種に限ってかもしれませんが、投影機構のLCD表面(※小さなものが3か所)、それからレンズの内側に細かいホコリがついていました。「中国製品の安い機種」という時点でウインタブ読者の皆様は大体予想がつくと思います。交換をお願いしないとならない事態も想像はしておいた方がいいかとは思います。

なお、保証を失う前提であれば自身で清掃することも検討してよいかもしれません。内部構造は非常に簡単なものでした。分解に当たって気を付けるのは天板の操作ボタン部分に接続されたケーブル1本(ただしコネクタで接続されているため、取り外し自体は可能)位です。こびり付いていないホコリはKEYSTONEつまみを何度か回したり、本体を叩くだけで「落ちる」とは思います。ただ状況次第では無水アルコールやドライヤー(冷風が出るもの)等で内部を掃除することは検討した方が良いと思います。(特にLCD部分は指が入るわけではないのでエアダスター的なものが必要だと思います。ただスプレー缶等のエアダスターの場合、安易な使い方をすると結露を招くこともあるので慣れていない人にはお勧めしません。)

ちなみに叩いただけでLCD表面のホコリは3つ中2つが落ちました。レンズのホコリは細かいため、投影上大きな問題というほどではありませんでした。それとプロジェクター自体「使用を続けている中でいつかは中を掃除しないといけない日が来る」ものだと思っておいた方が良いと思います。どうせいつかはホコリが入り込みますから…。

5.価格など

Rigal RD-819はBanggoodで販売されています。価格は9月24日現在186.99ドル(20,519円・税別)です。通常、FHDのプロジェクターは最低でも5万円位が主になってきますからこの値段はかなりの格安であると言えます。もちろんホコリをはじめとする生産品質の問題は「費用対効果」として大目に見ないといけない点はありますが、生活の中で毎日プロジェクターを使うような方でない限り、初期投資はそのままコストに結びついてしまいますよね。ましてや4kやHDRが主力になりつつあるホームシアター界隈で「すぐに型落ちになるかもしれないスペックの高級品」を買うのにはそれなりの動機が必要なのも事実。だからこそこの価格でプロジェクターとは何なんだ、という勉強をしてみるのも良いんじゃないかなと個人的には思います。大丈夫です、この機種は使えますよ!

6.関連リンク

Rigal RD-819:banggood

スポンサーリンク