中国メーカーのCHUWIが11インチサイズのAndroid タブレット「HiPad Plus」を発売します。つい先日、ウインタブで「CHUWI HiPad X」という製品の実機レビューをしていますが、ここでご紹介するHiPad plusとHiPad Xは製品特性が大きく異なります。HiPad Xのほうはスペックがやや高い、ある意味トラディショナルなAndroidタブレットですが、HiPad XのほうはiPadシリーズに近い外観の薄型・高画質なタブレットと言えます。
1.スペック
CHUWI HiPad Plus | |
OS | Android 10 |
CPU | MediaTek MT8183 |
RAM | 4GB |
ストレージ | 128GB |
ディスプレイ | 11インチIPS(2,176 × 1,600) |
LTEバンド | – |
SIM | – |
ネットワーク | 不明 |
入出力 | USB Type-C(他のポートは不明) |
カメラ | イン5MP/アウト13MP |
バッテリー | 7,300mAh |
サイズ | 248.3 × 179.5 × 6.95 mm |
重量 | 500 g |
OSはAndroid 10、CPUはMT8183です。MT8183はウインタブでは試用したことがなく、はっきり言ってあまり見かけない型番ですが、Webで調べてみるとAmazon Fire HD 10(2019)に搭載されていました。Antutu Ver8のスコアは13万点から14万点くらいのようです。なので、HiPad X(CPUはHelio P60、Antutuスコア16万点)よりも若干見劣りするくらいの性能と思われます。
RAMは4GB、ストレージは128GBで、ストレージの容量は悪くありませんが、RAMのほうはHiPad Xの6GBよりも小さくなっています。CPUとRAMの構成を見ると、ゲーム用としては少し弱い感じですね。重量級コンテンツを高画質でプレイするのは厳しいと思います。
ディスプレイは11インチのIPS液晶で解像度は2,176 × 1,600と、iPadに近いアスペクト比になっています。最近はiPadシリーズもバリエーションモデルによって少しずつアスペクト比が異なりますが、無印iPadは以前と変わらずアスペクト比は4:3(解像度は2,160 × 1620)です。HiPad Plusはほぼ4:3(厳密には4:2.95くらいです)ですし、解像度もほぼ同等なので、少なくとも数値上は同じような見え方になると思います。ディスプレイの仕様はHiPad X(16:10のWUXGA解像度)との大きな相違点であると言えるでしょう。なお、HiPad Xでは対応していたペン入力について、HiPad Plusで対応するのかは1月13日時点で不明です。
また、LTEについても1月13日時点でCHUWIから開示はありませんが、MT8183というCPUはLTEや5Gに対応しないので、この製品はWi-Fi専用機だと思われます。
サイズもHiPad Plusの大きな魅力です。iPad(無印、10.2インチ)、iPad Air(10.9インチ)そしてHiPad Xと比較してみましょう。
HiPad Plus:248.3 × 179.5 × 6.95 mm / 500 g
HiPad X:252.54 × 162.94 × 9.5 mm / 563 g
iPad(無印):250.6 × 174.1 × 7.5 mm / 490 g
iPad Air:247.6 × 178.5 × 6.1 mm / 458 g
ディスプレイのサイズやアスペクト比が異なるので単純比較はできませんが、HiPad Plusのディスプレイサイズが11インチと比較機種中最大であることを考慮すれば「大健闘」していると思います。さすがにiPadの上位モデルであるiPad Airよりは厚く、重いですが、「価格が2倍以上(HiPad Plusのほうが安い)違う」ので、ここは仕方がないだろうと思います。
2.筐体
正面から見たところです。この画像はCGではなく実機の画像なので、中華製品でしばしば懸念される「盛っている(デザインが美しく見えるように画像加工している)」可能性は非常に低いと思います。
別画像を見ても中華Androidタブレットとは思えないくらいにナローベゼルで、とてもスタイリッシュに見えます。
公開されている画像が少なく、側面の様子がわかるのはこの画像のみ。アルミ合金製の筐体でエッジ部分にはダイヤモンドカット加工も施され、最近のCHUWI製品らしい高い質感に仕上がっているようです。
CPUやRAMのスペックではHiPad Xよりもワンランク落ちるものの、筐体の画像を見るとデザイン性ではワンランクいやツーランクぐらいレベルアップしているように思われますね。
3.価格など
1月13日現在、CHUWI HiPad PlusはCHUWI公式サイトにも製品ページができていません。この記事はCHUWIから送られてきた資料に基づいて執筆していますが、その資料によれば発売は1月下旬、先行価格(プレオーダー価格)は250ドル(約26,000円)になるとのことでした。おそらくCHUWIが最近力を入れている直販サイトで先行発売されるものと思われます。
ウインタブ読者に最近人気の中華タブレットと言えば「Teclast M40」と「ALLDOCUBE iPlay 40」です。読者ひとりひとりに質問したわけではありませんが、人気となっている理由は「UNISOC T618という、Antutuで20万点オーバーとなる高性能なCPUを搭載しているから」だと思います。
CHUWI HiPad Plusはスペック面ではこれら人気モデルよりも少し劣りますが、筐体が薄く、軽く、デザインも非常に美しくなっています。またディスプレイも高精細でAndroid機としては珍しい「iPadっぽい」形状になっていて、Teclast M40やALLDOCUBE iPlay 40とは一味違う魅力があります。日本で人気となるでしょうか。
4.関連リンク
CHUWI 日本語公式サイト トップページ
※1月13日現在、HiPad Plusの製品情報はありません
コメント
CHUWIはiPad Proを潰したいのかな?
結構良さそう。
「iPadっぽい」形だけではねぇ。
MT8183のような低スペックSoCでは、ノーマルiPadの代わりにも使えない。