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TicWatch Pro 5 レビュー - Wear OS 3.5搭載のAndroid専用スマートウォッチ上位モデル、バッテリー駆動時間も改善されました!

TicWatch Pro 5
TicWatch Pro 5の実機レビューです。Google Pixel Watchと同様にWear OS by Googleを搭載する「(母艦が)Android機専用」のスマートウォッチです。レビュー機Pro 5はTicWatchシリーズの中では最上位のモデルで、最新の技術が盛り込まれています。

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なおレビュー機はメーカーからのサンプル提供品です。

ここがおすすめ
・最新のWear OS、最新のCPUを搭載、サクサク動作
・省電力性に優れ、長時間の駆動が可能
・スマートウォッチに必要な健康管理機能を網羅
・堅牢で質感の高い筐体
・Google Playから一部のアプリをインストール可能
ここがイマイチ
・Wi-Fiモデルのみの設定
・通常価格49,999円とやや高価
販売サイトはこちら
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1.TicWatch Pro 5 スペック

スペック表

  Mobvoi TicWatch Pro 5
OS Wear OS by Google
CPU Qualcomm Snapdragon W5+ Gen 1
RAM 2GB
ストレージ 32GB
対応OS Android 8.0以上(iOS非対応)
ディスプレイ 1.43インチ(466 × 466)
AMOLED(有機EL)+ 超低消費電力ディスプレイ(FSTN液晶)の2層式ディスプレイ
衛星測位システム BeiDou/GPS/GLONASS/Galileo/QZSS
センサー 加速度計、ジャイロセンサー、HD PPG心拍センサー、SpO2センサー、皮膚温度センサー、低遅延オフボディセンサー、気圧計、コンパス
Bluetooth 5.2
バッテリー 628 mAh
サイズ 50.15 × 48 × 12.2 mm
重量 44.35 g

コメント

実機を確認したところ、OSはWear OS 3.5でした。現時点で最新のバージョンとなります。Wear OSはAndroidとの親和性が高く、Google Playストアからアプリの導入も可能です。ただし、原神がインストールできるというわけではなく、一部のWear OS対応アプリに限られます。

CPUはSnapdragon W5+ Gen 1です。Qualcommによれば、前世代と比較してパフォーマンスは2倍向上、省電力性能は50%向上しているとのこと。RAMは2GB、ストレージは32GBで、上でご説明したとおり、Wear OSではGoogle Playからアプリの導入が可能であること、またSpotifyやYouTube Musicといった音楽サブスクからのダウンロードも可能であるなど、ストレージが32GBあることの意味はあります。

ディスプレイは「AMOLED(有機EL)+ 超低消費電力ディスプレイ(FSTN液晶)の2層式」です。実際にどう見えるのかについては後ほどご説明します。

100種類以上のフィットネスデータの記録や心拍数、血中酸素濃度のリアルタイム記録機能、睡眠モニタリング機能などスマートウォッチに想定される機能はほぼ完全に備えており、GPS、コンパスもついています。

Wear OSの「これまでの泣き所」はバッテリー駆動時間と言われています。しかし、TicWatch Pro 5ではスマートモードで80時間、最低限の機能のみ利用できる「エッセンシャルモード」で最大45日間という驚異的な駆動時間を実現しています。また、NFCを備え、日本国内でも最近サービスが開始された「Google Pay」による決済サービスも利用可能です。

2.TicWatch Pro 5 筐体

TicWatch Pro 5 同梱物
同梱物です。ペーパー類はクイックガイド(取扱説明書)、安全のしおり、そしてグリーティングカードが入っていました。ペーパー類は多言語で記載され、もちろん日本語もありました。あとは充電用のケーブルですね。

TicWatch Pro 5 充電端子
この充電ケーブルはUSB Type-A - おそらく独自規格のピン、になっていました。TicWatch Pro 5はワイヤレス充電に対応しませんので、充電はもっぱらこのケーブルを使うことになります。一般的な端子形状とは異なりますので、「なくすと大変」です。公式サイトでケーブル単品も販売されていますので、なんなら今のうちに一本買っておいてもいいのかな、と。

TicWatch Pro 5 前面
前面です。この画像はまだ通電していない状態で、ディスプレイに保護シールが貼られています。標準のバンドは「シリコン製のブラック」で、使用感はよく、これでも問題ないとは思いますが、「レザー製のほうがいい」とか「金属製のほうがいい」と思われる人も少なくないでしょう。後述しますが、このバンドは市販のバンドと交換が可能です。

TicWatch Pro 5 前面
前面です。ケース素材ですが、「ステンレス、7000シリーズアルミニウム、高強度ナイロン、グラスファイバー」と開示されており、主にステンレスもしくはアルミが使われていると思います(要するに金属製、ということです)。質感は高く、ちょっと高級感もありますね。

また、この製品はMIL規格(MIL-STD 810H)準拠の堅牢性があり、5ATM防水にも対応しています。とはいえ、乱暴に扱うとキズがついてしまうと思いますので、できるだけ大切に使いたいところではあります。

TicWatch Pro 5 背面
背面です。中央にセンサー、左側に充電用のPOGOピンがあります。

TicWatch Pro 5 右側面
右側面です。こちらには腕時計のリューズと同じ形状のクラウンボタンがあります。押すとメニュー画面が表示され、リューズのように回すと画面がスクロールします。また、クラウンボタンの上部にももう一つボタンがあります。

TicWatch Pro 5 左側面
左側面です。こちらには何もありません。

TicWatch Pro 5 バンド
バンドはワンタッチで着脱できます。24 mm幅の腕時計バンドであれば交換可能です。個人的には「ブラックの金属バンド」もしくは「ブラックのレザーバンド」と交換したいと思いました。

TicWatch Pro 5
装着してみました。モデルは私です。私は「成人男性として手首が細いほう」なので、TicWatch Pro 5がやや大きめに見えると思います。

TicWatch Pro 5
厚みはこんな感じです。また、私としては「腕時計としてやや大きめかな」と感じましたが、一般的なスポーツウォッチと同じくらいでしょうか。

TicWatch Pro 5
「省エネ盤面」です。何も操作していないとき、腕時計として時間を見るときはこの画面になります。デフォルトでは暗く感じますが、時間を見る上では問題がありません。

TicWatch Pro 5
省エネ盤面のバックライト色は変更できます。全18色から選べ、黄色とか青、また中間色(クリーム色とか薄い水色など)もあります。この画像は最も派手と思われる「赤」にしていますが、これはこれでありなんじゃないか、とw

TicWatch Pro 5は定価ベースで49,999円します。この価格はGoogle Pixel Watchよりも高価です(Pixel WatchはWi-Fiモデルが39,800円、LTEモデルが47,800円)。言いたいのは「腕時計として使うにふさわしい質感やデザインを備えていること」が求められる価格帯だ、ということです。

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Xiaomiのスマートバンドなど、ヘルストラッカーと呼ばれるブレスレット型のスマートウォッチなら1万円を切る価格で各種健康管理・エクササイズ機能が完備されたものが手に入ります。しかし、「腕に巻くもので、しかるべき値段」なのであれば、それなりの「見た目」は必要でしょう。ここがウインタブがよくご紹介しているガジェット類とは大きく異なる点だと思います。

Pixel WatchやApple Watchなどと比較してTicWatch Pro 5の「見た目」はどうでしょう?答えは人それぞれだと思います。私の感想は「スポーツウォッチっぽいデザインで、競合製品と比較するとコンサバ(保守的)」というものです。それが悪いか、というと全然そうではなく、最近はキャンプや旅行に出かける機会も多く、また仕事柄もう数年間スーツを着ていませんので、Pixel WatchよりもTicWatch Pro 5のほうが自分には似合うのではないか、と思います。…まあ、繰り返しになりますけど、ここは好みの問題かと。

3.Mobvoi Health

TicWatch Pro 5 アプリ

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ペアで使うスマホ用のアプリは「Mobvoi Health」です。文字通り各種健康管理(睡眠やエクササイズ、心拍数、血中酸素濃度など)のデータはこのアプリに集約されます。また、健康管理系だけでなく、ウォッチフェイスの変更(購入)やTicWatch Pro 5の各種設定もこのアプリから可能です。

TicWatch Pro 5 アプリ

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睡眠のモニタリング(画像左)では睡眠時間、REM睡眠・浅い眠り・深い眠りの時間、睡眠中の平均心拍数、平均血中酸素濃度、呼吸数、皮膚温度などがデータとして確認可能で、あらかじめセットした時間までに寝ないと画面上で叱られます(特に通知やバイブまではありませんけど)。

エクササイズ(画像中と右)では(TicWatch Pro 5上から)100種類以上の種目が選べます。テコンドーとかセーリングなども含まれていましたので、「読者全員の興味をカバーできる」だろうと思います。この画像はごくシンプルに「室外ウォーク(要するに散歩)」の結果を表示していますが、心拍数や速度、歩数、距離、歩幅までデータ化されていました。それと、画像中央に「VO2 MAX」という指標があります。これは「激しい運動中に体が消費できる酸素量を推定し、心臓と肺がどれだけ効率的に機能しているかを洞察する」というものですが、私は「激しい運動」にはあまり縁がなく、効用のほどはなんとも言えません。ですが、この先改心して毎日軽くランニングなんかをするようになると、健康維持・管理に役立つのではないかと思います。

これらの測定精度はわかりません。わかりませんが、こうして毎日の運動をデータ化し、蓄積してくれるのはうれしいと思いました。ライターのかのあゆさんがスマートウォッチのレビューで「運動に対するモチベーションが上がる」ということをよく書いていますが、それも理解できました。

ちなみに、私REM睡眠の比率が標準より高いみたいなんですけど、どうしたらいいんでしょう…。

TicWatch Pro 5 ウォッチフェイス

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TicWatch Pro 5の本体にもあらかじめいくつかのウォッチフェイスがインストールされていますが、Mobvoi Healthから非常に多彩なウォッチフェイスが選べます。また、別アプリでTimeShowというのもありまして、このアプリを併用するとさらに多くのウォッチフェイスが選べるようになります。なお、ウォッチフェイスには無料のものと有料のものがあります。

4.TicWatch Pro 5 使用感

実際に数日使ってみました。まず、操作感ですが、「かなりサクサク」ですね。さすが最新CPU(Snapdragon W5+ Gen 1)搭載、という感じ。他のスマートウォッチとの比較はしていませんが、私の感覚だと「これ以上スムーズである必要がない」くらいに思いました。また、この製品のセールスポイントであるクラウンボタンによるスクロール操作も非常になめらかでした。

基本的な操作の様子をごく簡単に録画してみましたので、参考としてご覧ください。

TicWatch Pro 5の動作テスト

TicWatch Pro 5は多機能な製品ではあるのですが、文字盤のサイズが小さいことにより、テキスト入力はやりにくいです。

TicWatch Pro 5 文字入力
しかし、音声認識の精度が高く、マップで行き先を指定する、ショートメッセージを送るなどの操作(文字入力)は音声入力でほぼ事足ります。実際私はレビュー期間中、ほとんど文字入力をしていません。

TicWatch Pro 5 計算機
これは電卓を表示したところ。全く使う機会はありませんでしたけど…。

TicWatch Pro 5 LINE
これはうちの娘からLINEが来たところ。どこで遊んできたのか、午前様のご帰宅だったので、「玄関の鍵を開けてくれ」と言ってます。

LINEはGoogle PlayからTicWatch Pro 5にインストールしました。

当たり前の話なんですが、ちょっと注意喚起しておきます。Wear OSを搭載するスマートウォッチは一部のAndroidアプリを本体にインストールすることができます(ここで例示しているLINEもそうです)。LINEをインストールすると、スマホなしでもLINEのメッセージのやり取りができます。ただし「TicWatch Pro 5がWi-Fiに接続しているときのみ」です。Wi-Fiが使えないときは単体でLINEも使えません。ネットワーク接続のために必ず母艦となるスマホが必要です。

Pixel WatchやApple WatchにはWi-FiモデルとLTEモデルがあります。LTEモデルを購入し、別途通信契約を申し込めば、LTEの電波が届く限り常にLINEが使えます(単体で電話もできます)。一方でWi-Fiモデルだと「Wi-Fiもしくは母艦スマホがないとLINEは使えません」。

どちらがいいかはなんとも言えません。しかし、TicWatch Pro 5にはWi-Fiモデルしかありませんので、LTEモデルにするという選択肢はありません。

実際にスマホなしでも使ってみました。TicWatch Pro 5はGPSを内蔵しているので、「室外ウォーク」をしても、後ほど母艦スマホと接続すれば経路が表示されますし、エクササイズの詳細データも確認できます。また、Spotifyで音楽を聞く際も、あらかじめ楽曲をダウンロードしておけばスマホなしで音楽を聞くことができます(ただし、Bluetoothイヤホンは必要です)。当然ですがスマホなしだとLINEの通知もこないし、マップで経路案内もできません。

すでにスマートウォッチを使っている人にしてみれば「当たり前」なのですが、これから初めてスマートウォッチを購入するという人は以上のことに注意してください。「アプリをインストールできるので、いつでもどこでもTicWatch Pro 5単体でなんでもできる」わけではないです。

次にバッテリーです。メーカーによれば、TicWatch Pro 5はスマートモードで80時間、エッセンシャルモードで最大45日間という長時間駆動が可能とのことです。エッセンシャルモードにすると「基本的に何もできません」。ただし、睡眠モニター機能は生きているようで、睡眠時にエッセンシャルモードに自動的に切り替える機能がついています。

今回のレビューでは終日スマートモードで使っていましたが、時刻表示、歩数計、温度計、天気予報の受信、通知の受信といった、基本的な機能のみを使用する場合は「3日間くらい」は使えました。ただし、マップで経路案内をしたり、エクササイズ機能を使ったりすると3日間は持たず、2日程度でした。Galaxy Watchを使っているかのあゆさんの話(もって1日~1日半くらい)ということなので、あくまで使い方にもよりますが、バッテリー持ちは他のWear OS搭載機よりも良好だと判断できます。

それと、この製品は充電も速いです。バッテリー残量25%くらいで充電を開始して、50分ほどで満充電となりました(この手のデバイスは残量約80%を越えると充電速度が低下します)。メーカー説明だと「残量ゼロから65%まで30分」ということでしたが、ほぼその説明通りだと思います。

その他、コンパスと気圧計といった、アウトドアで有効な機能が搭載されています。

5.TicWatch Pro 5 レビューまとめ

TicWatch Pro 5はMobvoi公式サイトやAmazon、楽天、Yahoo!ショッピングなどで販売中で、価格は税込み49,999円です。

非常にキビキビと動作し、スマートウォッチに求められる機能が網羅された製品だと思います。気圧計やコンパス、VO2 MAXの測定といった、高度な機能も搭載されています。Wi-Fi専用機ではありますが、Wear OS3.5搭載により、アプリの導入も可能です。

一方で、記事中にも書いたとおり「5万円するからには『腕時計』としてもそれなりに魅力的なデザインや筐体品質であることが要求される」と、個人的には思います。この記事の執筆中に、下の子(22歳女性。今年から新社会人)と話をしていて、「Apple Watchを使っている友達が何人かいるけれど、『何ができるのかよくわからない』と言っている人もいる。基本ファッションだね。」と言ってました。確かにApple製品はデザインが素晴らしいですからねえ。

健康管理機能やアプリの導入など、機能面ではとても優れた製品だと思います。あとは、筐体の品質やデザインにも価値を見出すことができるのであれば、この製品は買いでいいと思います。

6.関連リンク

TicWatch Pro 5:Mobvoi公式サイト
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コメント

  1. 匿名 より:

    これでPayPayとかQRコード決済使えるの?

  2. wintab より:

    Google Pay, Googleウォレットには対応していますが、PayPayはアプリがインストールできませんでした。