Minisforum EM680 － 超小型のミニPCですが、Ryzen 7 6800U搭載でパフォーマンスは高いです

MinisforumがミニPC「EM680」を発売しました（出荷予定は6月下旬）。ミニPCジャンルの中でもひときわ小さい「超小型」の筐体ながらCPUにRyzen 7 6800Uを搭載するなど高いスペックを備えた製品です。

1.EM680 概要

スペック表

バリエーションモデル

・RAM16GB/512GB SSD
・RAM32GB/512GB SSD
・RAM32GB/1TB SSD

コメント

OSはWindows 11 Pro、CPUはRyzen 7 6800Uです。

これはPassmarkが公表しているベンチマークスコアです。Ryzenの最新型番は7000番台なので6000番台だと古い、と感じる人もいるかも知れませんが、Ryzen 7 6800Uは決して古臭い型番でも性能の低い型番でもありません。この画像の真ん中にあるRyzen 7 7735UはRyzen 7 6800Uのリフレッシュ版とされており、アーキテクチャはどちらもZen3+です。右端のRyzen 7 7730UはRyzen 7 5825Uのリフレッシュ版と言え、アーキテクチャはZen3です。Passmarkスコアもそれを反映したものになっており、6800Uは7730Uよりも高くなっています。

RAMは16GBと32GBを選べ、オンボードメモリのため購入後に増設や換装はできません。この点はほとんどのMinisforum製品と異なります。SSDは512GB/1TBでM.2 2230と小さなサイズです。EM680は筐体が非常に小さいこともあり、SSD/HDDの空きスロットはありません。

側面と入出力ポートの構成です。USB4 Type-Cが2つ、USB3.2 Gen2 Type-Aが3つと高規格なものが搭載されています。ただし、専用の電源ジャックがないので、USB Type-Cポート1つは給電に使うことになります。また「有線LANポートはありません」が、Killer AX1675 Wi-Fi 6E ネットワークカードを搭載しており、高速なネットワーク接続が可能です。それ用のルーターは要りますけど。

冷却システムには「Cold Wave 2.0」と呼ばれます。CPUグリスは液体金属、ヒートシンクは「アクティブヒートシンク」というもの（技術？）が使われています。ちなみにこの画像だとドライアイスが内蔵されているように見えますが、「あくまでイメージ」だと思いますw

あと、この画像を見る限り、SSDの換装も容易ではなさそうですね…。

ウインタブでは、「ミニPCはタテ・ヨコそれぞれ12センチくらい」が標準だと思っていますが、EM680はそれよりもずっと小さく、タテ・ヨコそれぞれ8センチです。超小型のPCだと、以前GMK NucBoxという製品をレビューしたことがありますので、NucBoxとサイズ比較してみます。

EM680：80 × 80 × 43 mm / 重量不明
NucBox：62 × 62 × 42 mm / 125 g

…と、いうことで過去最小ではないんですが、それでもRyzen 7搭載のミニPCとしては極めて小さいと言えます。ただ、個人的に「ミニPCというジャンルでここまで小さくする意味はあるのか？」とは思いますけどね。

2.EM680 価格など

Minisforum EM680はMinisforum公式サイトで販売中で、6月10日現在の価格は下記のとおりです。

・RAM16GB/512GB SSD：61,580円
・RAM32GB/512GB SSD：68,780円
・RAM32GB/1TB SSD：75,180円

なお、Minisforum公式サイトは海外配送となりますが、製品価格に輸入消費税等を含んでいますので、製品受け取り時に税・手数料等を支払う必要はありません。送料も無料ですが、沖縄県、北海道など遠隔地（Minisforumの表現のまま）の場合は遠隔送料2100円がかかります。

スペックの割に価格は低めだと思います。ただし「RAMの増設・換装不可、SSD/HDD増設用の空きスロットなし、有線LANポートなし」という点は他のMinisforum製品と異なりますのでご注意ください。

3.関連リンク

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