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EBL ポータブル電源 MP1000 レビュー - アウトドア向きのデザインがカッコいい!容量999Whのポータブル電源

EBL MP1000 実機レビュー
EBLのポータブル電源「MP1000」の実機レビューです。ウインタブでは2023年、ポータブル電源などアウトドアでも使える製品のレビューを増やしたいと思っていたところ、、早速レビューの機会をいただきました。ポータブル電源には様々な容量の製品がありますが、MP1000は容量999Whと、私がこれまでにレビューしたことのあるポータブル電源では最も大容量になっています。私自身、2023年に入ってから車中泊やキャンプに出かけており、この容量の製品にはとても関心がありました。

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おすすめポイント
・999Whと、小型の製品としては容量に余裕あり
・いかにも「アウトドア」な外観がカッコいい!
・操作系は前面パネルに集中、シンプルで使いやすい
ここに注意
・ワイヤレス充電の出力がスペック表と異なる
・スマホアプリなし
販売サイトはこちら
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1.EBLについて

EBLは1998年の創業で、電池、電池充電器、ポータブル電源、ソーラーパネルなどを手掛ける会社です。

EBL 充電池充電器
Amazonで「EBL」と検索すると、このような充電池や充電器が多数ヒットします。日本では主に電池のジャンルで有名なメーカーと言えます。EBLというメーカーを信用できるかどうか、というご判断は人それぞれですが、今回のレビュー機はPSE、UN38.3、MSDS、FCC、ROHS等の認証を取得済みで、企業として経済産業省にも「電気用品輸入事業届出書」提出済み、また創業から20年以上を経過していることから、ウインタブとしては信用できる会社、と判断しています。

2.EBL MP1000 スペック

スペック表

  EBL MP1000
容量 270,000 mAh / 999 Wh
定格出力 1,000 W (瞬間最大2,000 W)
出力波形 純正弦波
AC充電入力 AC充電(100-240V/150W)
ソーラー充電(12V-26V/最大150W)
シガーソケット充電(12V/10A)
出力 AC出力×2(110V±10%/60Hz)
DC出力×2(14V/8A)
USB Type-A出力×3(QC3.0/18W)
USB Type-C出力×1(PD60W)
シガーソケット出力×1(14V/8A)
ワイヤレス充電器×1(10W)
充電温度範囲 0 ~ 40°C
放電温度範囲 -10 ~45°C
サイズ 290 × 202 × 202 mm
重量 約8.5 kg

コメント

スペック表だけ見てもピンとこないように思われますので、筐体の外観を見ながら製品の特徴をご説明したいと思います。ここでは一点だけ、「純正弦波」についてご説明しておきます。

ポータブル電源には「インバーター」という部品が入っています。ポータブル電源に蓄積されている直流(DC)電源を交流(AC)電源に変換するための部品で、この際に出力される交流電源の波形に「正弦波(あるいは純正弦波)」「修正正弦波」「矩形派」があります。私達が家庭で使っているコンセントからの出力波形は「正弦波」です。一方、ポータブル電源のうち、安価なものはコストダウンの目的で「修正正弦波」になっているものがあります。修正正弦波の場合、家電製品で一部動作しないものがある、とされており、ポータブル電源選びの際にはできるだけ「正弦波(純正弦波)」のものを選ぶように…、ということがWeb上の各所(ポータブル電源のメーカーサイト等)で説明されています。

…ただ、私がAmazonなどで確認した限り、現在市販されているポータブル電源の多くは「正弦波(純正弦波)」のようです。なので、製品選びの際にはあまり心配はいらないような気もしますが、ほとんどの製品ページには「正弦波(純正弦波)」と明記されていますので、購入の際のチェック項目、としていただくといいと思います。

今回のレビュー機は純正弦波なので、問題はありません。

3.EBL MP1000 外観と製品仕様

EBL MP1000 同梱物
同梱物です。取扱説明書(日本語もあります)、ACアダプター(150W)、電源ケーブル、カーチャージャーケーブル(12V)、ソーラー充電用のケーブル(MC4-7909)が入っていました。なお、EBL MP1000はソーラー充電に対応しますが、ソーラーパネルは別売りとなりますのでご注意ください。

EBL MP1000 充電方式
EBL MP1000の3つの充電方式と充電に要する時間の目安です。ACアダプターの出力が150Wというのはこの容量のポータブル電源としてはやや小さめと思われ、自宅のコンセントから充電しても7~9時間かかります。この点はちょっと残念ですね。カーチャージャーでの充電に時間がかかる、というのは理解できますけど。

EBL MP1000 前面
前面です。この製品の操作系は全てこの面に集中しています。

EBL MP1000 操作パネル部分
アップで見てみます。まず、右上の「INPUT」ですが、ここは「EBL MP1000を充電するため」のポートです。左側の「PV」というのはソーラー充電用、右の「DC」というのがACアダプターからの充電用およびカーチャージャーからの充電用です。

次に右下の「AC」です。ここは「EBL MP1000から他の家電製品に給電するため」のコンセントです。(見ればわかると思いますが)コンセントの数は2つで、他社の同クラス(同等の容量)の製品にはコンセントが3つとか4つのものも見受けられますが、私の経験上「コンセントは2つもあれば十分じゃね?」と思います。コンセントから給電するような家電製品は概して出力が大きく、ドライヤーとか電気ポットだと1,000Wを越えてしまうようなものもありますので、この製品の定格出力(1,000W、瞬間最大2,000 W)および容量(999Wh)を考慮すれば、2つで妥当だと思います。

続いては下中央の「USB」です。ここも「EBL MP1000から他のデバイスを充電/給電するため」のポートです。USB Type-Cポートが1つでPD60W出力、Type-Aポートが3つでQC3.0/18W出力に対応します。

左下の「DC」にはシガーライターソケットが1つとDC 5525出力端子が2つ(DC 5525というのは外径5.5 mm・内径2.5 mmの端子形状という意味です)。いずれも14V/8Aという記載になっていますので最大112W出力ですね。

前面には合計で9個(AC × 2、USB × 4、DC × 3)のコンセント・ポートがありますが、実はもうひとつ…。

EBL MP1000 上面
筐体の上面にワイヤレス充電器(10W出力)がついています。つまり、この製品は最大10台のデバイスに同時充電・給電が可能です(メーカーでもそのようにアピールしています)

続いて各側面を見ていきます。

EBL MP1000 左側面

EBL MP1000 右側面
左右の側面です。上の画像が左側面でハンドルを出した状態、下の画像が右側面でハンドルを収納した状態です。左右側面は同じデザインですが、冷却ファンは右側面のほうにあり、動作中は右側面からファン音が聞こえます。

ファン音は負荷にもよりますが、AC電源を使うようなケース(出力が400Wとか500Wとかの家電製品に給電するようなケース)では割と大きな音になります。手元の騒音計でMP1000から10センチほどの距離で70dBを越えました。ゲーミングノートPCでファン風量を最大にしても70dBに達することはありませんので、屋外で使う場合はともかく、屋内で使う場合は結構騒々しいと思います。

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EBL MP1000 背面
背面です。こちらには何もありません。何もありませんが、この色遣い、個人的にはカッコいい!と思います。

EBL MP1000 底面
底面です。製品仕様や各種認証マークが記載されています。

EBL MP1000 実機レビュー
トップ画像を再掲します。これまで説明をしていませんでしたが、前面上部にLEDライトが搭載されています。このライトは「通常点灯」と「SOS点滅」を切り替えることができます。ライトの輝度は開示されていませんでしたが、個人的には十分な明るさを確保していると思いました(ライトを直視すると目がやられそう…、というくらいには明るいです)。

一通り筐体を確認してみました。表面素材は樹脂製で「ゴツい」です。好き嫌いがわかれると思われますが、アウトドア好きな人には好まれるんじゃないでしょうか。個人的には「大好き」な外観ですね。

4.EBL MP1000 使ってみた

キャンプ風景

青野原 野呂ロッジキャンプ場にて

私、今年に入ってから車中泊に二度、キャンプに一度出かけています(どっちも「ソロ」です)。こういった野外活動に十分な経験と知識があるわけではないのですが、今回レビューしている「ポータブル電源」というジャンルには関心があり、また数少ないながら車中泊やキャンプで実際にポータブル電源を使ってみたりしているので、その経験も踏まえて使用感をご説明したいと思います。

EBL MP1000 給電のテスト
もっともらしいキャンプの写真を掲載しておきながら、今回のテスト内容は結局こんな感じです。999 Whという容量でどんなことができるのか、また、各種表示内容はどう変化するのかを見ていきました。

まずは画像にあるように「電気ポット(定格出力430W)」と「電気コンロ(最高出力600W、弱火にすると300W)」を接続してみました(なお、便宜的に弱火と書いていますが、電気コンロなので実際に火はついていません)。両製品を同時に給電する場合、最大で1,030W(ポット430W、コンロ600W)になるはずですが、実際は1,230Wくらいが数秒間表示され、その後給電がストップしました。

EBL MP1000 給電のテスト
また、MP1000のインジケーターでは、機器の定格出力よりも大きめのワット数が表示されました。この画像を撮影した際「ポット(430W)とコンロの弱火(300W)」を使っていたので、計算上は730 Wになりますが、実際には869 Wと表示されています。

また、コンロを強火(600W)にして使用した際、MP1000のインジケーターに710Wと表示されました(実際には多少変動がありました。おおよその平均が710Wだった、ということです)。これらの「誤差」については接続した家電製品の問題なのか、それともMP1000の表示上の問題なのか、手持ちの記載だと正確な判定ができません。申し訳ありません。以下、「インジケーターの表示」に基づいて電力消費の計算をしています。

この後、下記の測定をしてみました。

1.電気ポットに約500CCの水を入れてMP1000に接続し、お湯を沸かした。
 →約5分でお湯が沸き、保温状態となった。MP1000のインジケーターはおおよその平均で520Wと表示されていた。計算上、520W × 5分 ÷ 60分 = 約43Whの電力消費になるはず。

 →MP1000の残量は90%から86%となった。MP1000の容量999Wh × 4% = 約40Whの電力消費となり、ほぼ計算通りの結果となった。

2.電気コンロを強火にし、お湯を沸かして辛ラーメンを煮た。

辛ラーメン
 →電気コンロの使用時間は約14分で、この際、MP1000のインジケーターはおおよその平均で710Wと表示されていた。計算上、710W × 14分 ÷ 60分 = 約166Whの電力消費になるはず。

 →MP1000の残量は86%から73%となった。MP1000の容量999Wh × 13% = 約130Whの電力消費となり、やや計算上の電力消費よりも小さかった。

EBL MP1000 充電のテスト

EBL MP1000 充電のテスト
また、これ以外にスマホをUSB Type-Cポートから有線で、およびワイヤレス充電してみました。有線での充電だとMP1000のインジケーター上でおよそ13W、ワイヤレス充電だとおよそ14Wと表示されました。スマホの急速充電については機種によるバラツキが非常に大きいので、13Wとか14Wといった数値については妥当か否かを論じることはできません。しかし、MP1000はスペック表上、「ワイヤレス充電は10W」となっているので、ワイヤレスで14W、というのは(この程度なら別に危険とも思いませんが)スペック表の表記に少々問題あり、と思います。

上記の測定を踏まえ、下記の感想を持ちました。

・MP1000のスペックで、AC出力について「定格出力1,000W/瞬間最大2,000W」とあるが、1,000Wを越えて長時間給電することは難しい。家電製品の一部に見られる「電源オン時に瞬間的に定格出力よりも大きい電力を消費する」というケースには対応できる可能性がある。
・MP1000の出力および容量はほぼ信用できるが、接続する手持ち家電製品の定格出力よりもやや大きい電力がインジケーターに表示されてしまった。
・ワイヤレス充電についてはスペック表の10Wよりも大きい出力が確認された。10Wとか15Wであれば危険性はないものと思われるが、正直あまり感心はできない。

なお、EBL MP1000を一度の満充電でどのくらい使えるか、という点について、メーカー側では下記の案内をしています。

EBL MP1000 利用回数
実際に使ってみて、MP1000の容量はほぼ公称値通りと判断しました。ただし、この画像にある、例えば「スマホを84回充電可能」といった記載はあくまで目安です。実際、スマホのバッテリー容量は機種によって全然違っていますので、全てのスマホを84回充電できるはずもありません。ただ、私が試した限りの感想だと、「スマホなんて無限に充電できるわ!」というくらいに余裕があったのは確かですねw

キャンプの楽しみは「焚き火」だったりしますよね?また、キャンプ飯も炭火で調理したいところです。なので、キャンプを「オール電化」にしたい人はそんなに多くはないと思います。でも先日私がソロキャンプに出かけた際、あいにくの小雨模様で、私はタープを持っていないので、テントの前室付近で電気コンロを使って調理をしました。また、キャンプ中にもPCで短時間作業をしています。

「私のソロキャンプ」だと、「電気ポットでお湯を1回から2回位は沸かしたい。天候が悪い場合は電気コンロで調理したい。場合によっては長時間PCを使うこともある。あと、冬場は電気毛布も使いたい」などと、文明に毒された要望を持ってしまっています。このようなニーズの場合、以前レビューしたBigBlue Cellpowa500(537.6Wh)だとギリギリ、BLUETTI EB3A(258.8Wh)だとちょっと無理、という感じです。

その点、999WhのEBL MP1000なら結構な余裕があると思いますね。あとは(レビューとはあまり関係ありませんけど)調理時間をできるだけ短くして、節電に努めたいところ。

一方、車中泊の場合、火を使うのは無理なので、むしろポータブル電源頼みになります(ガソリン代を気にしないならエンジンをかけてカーチャージャーを使うという手もありますけどね。でも夜遅い時間は周囲の迷惑になります)。まあ、車中泊の場合は本格的な調理はしないと思うので、500Whクラスの製品でも問題ないと思いますけど、EBL MP1000くらいの容量がある方が安心といえば安心です。

5.その他機能

最近はポータブル電源でもスマホアプリが用意されているものが増えています。しかし、EBL MP1000には「そんなものはない」です。スマホアプリがあるほうが、より細かい操作ができて便利、という考え方もある、というか、それが一般的な考え方かもしれませんが、「ポータブル電源にスマホアプリなんて要ります?」とも思いますね。…まあ、このへんは人それぞれです…。

それと、ポータブル電源選びで気にされる人が多い「パススルー充電(ポータブル電源を充電しながら他の製品に給電できる機能)」ですが、MP1000は対応しています。つまり、UPS(無停電電源装置)としても使える、ということです。また、パススルーは機器(ポータブル電源)にダメージを与える懸念がありますが、取扱説明書に「最先端の電池管理システムにより、本気を充電すると同時に、AC出力端子、DC出力端子とUSB出力端子から電気製品へ給電できます」と明記されており、当然製品保証の対象になります。

6.EBL MP1000 レビューまとめ

EBL MP1000はAmazonで販売中で、5月1日現在の価格は税込み85,900円となっていますが、製品ページに5月7日まで有効の20,000円OFFクーポンがありますので、税込み65,900円で購入できます。

非常に「らしい」外観の製品です。ウインタブでよくご紹介しているタフネススマホが好きな人ならすごく気にいるんじゃないでしょうか?一方でスマホアプリがないなど、快適装備は少ない製品だと思います(ただし、安全性には全く問題ないはずです)。

外観どおり、質実剛健で容量の割に購入しやすい価格になっている、「好きな人にはめっちゃ刺さる」製品と言えるでしょう。黒にオレンジの、ちょっと無骨なEBL MP1000、特にアウトドアに持ち出して使いたいですね。

7.関連リンク

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