記事にアフィリエイト広告を含みます

BLUETTI AC180 ポータブル電源 レビュー - 容量1,152Wh/定格出力1,800Wとハイパワー!オール電化のキャンプにもちょうどいい!?

BLUETTI AC180
BLUETTIのポータブル電源「AC180」の実機レビューです。つい先日発売され、容量1,152Whとアウトドアレジャーにも家庭用非常電源としても「使える容量」の製品です。レビューにあたり、実際にキャンプに持ち出したりしてみました。

スポンサーリンク

なお、レビュー機はBLUETTIからの提供品です。

おすすめポイント
・1,152Whの大容量
・最高で1,440Wの急速充電に対応
・スマホアプリに対応、スマホ上で各種操作・設定が可能
・定格1,800W、最大2,700Wと大出力、多くの家電製品に給電可能
ここに注意
・重さ16kg、持ち運びには車が必要か
・10万円オーバーと、性能なりの価格
販売サイトはこちら
BLUETTI AC180:BLUETTI公式サイト
【PR】BLUETTI AC180:Amazon

1.BLUETTI AC180 スペック

スペック表

  BLUETTI AC180
容量 1,152 Wh
定格出力(AC) 1,800 W (瞬間最大2,700 W)
出力波形 純正弦波
AC充電入力 AC充電(最大1,000W/ターボモード最大1,440W)
ソーラー充電(12V-60V/最大500W)
シガーソケット充電(12/24V)
充電時間 ACケーブル(ターボモード1440W):1.3-1.8時間
シガーソケット(100W/200W):12-12.5時間 / 6.3-6.8時間
出力 AC×4(100V/18A、合計1,800W/瞬間最大2,700W)
DC(12V/10A)
USB Type-A1 ×2(5VDC/3A,合計15W)
USB Type-A2 ×2(5VDC/3A,合計15W)
USB Type-C×1(最大100W)
DC×1(12V/10A)
ワイヤレス充電×1(5W/7.5W/10W/15W)
充電温度範囲 0 ~ 40°C
放電温度範囲 -20℃~40℃(最大1500Wの場合、30℃~40℃)
サイズ 340 × 247 × 317 mm
重量 約16 kg

コメント

ポータブル電源はAmazonなどで非常に多くの製品が販売されています。価格はピンキリですが、初めてポータブル電源を購入する場合は3万円~5万円くらいのものに目が行くのではないか、と思います。5万円くらいで買えるポータブル電源は容量が500Whくらいのものが多いようです。それらとの比較だと「容量も価格もざっくり2倍」という感じなのがこのAC180です。

AC180のセールスポイントはたくさんあります。まず「最大1,440Wの急速充電」ですね。メーカーによれば「容量0%から85%までわずかに45分で充電可能」とのこと。実はポータブル電源は容量が大きい分、充電に時間がかかるのがネックだったりします。ウインタブで直近レビューしたEBL MP1000(999Wh)はACコンセントからの充電だと満充電まで7-8時間、UIBI B70(666Wh)はACコンセントとUSB Type-Cポートを併用して充電することで最大240Wでの充電が可能でしたが、それでも理論上の充電時間は3時間弱となります。

次に「定格出力1,800W」というのも魅力です。ウインタブでよく引き合いに出している電気ポット(よく見るT-Falのコンパクトなものでも1,250W)とかドライヤー(Amazonでベストセラー1位の製品は最大1,200W)と意外に消費電力が大きく、1これらが動作しないポータブル電源も少なくないですが、AC180ならしっかり動作します。

もちろんソーラー充電にも対応(ソーラーパネルは別売りです)し、スマホアプリでの操作も可能、そして「高品質のリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを搭載し、3,500回以上もの充放電サイクル回数、そして動作中の高い安全性を実現(メーカサイトより抜粋)」と、安全性も重視した製品です。

なお、AC180はパススルー充電に対応しており、PC用のUPS(無停電電源装置)としても使えます。

2.BLUETTI AC180 外観

BLUETTI AC180 同梱物
まずは同梱物から。取扱説明書、保証書、電源ケーブル(ACアダプターはありません)、カーチャージャーケーブル、そしてソーラー充電ケーブルです。取扱説明書は日本語化されており、BLUETTI公式サイトからPDFファイルをダウンロードできますし、後述するスマホアプリからも閲覧可能です。

BLUETTI AC180 正面

クリックで拡大します

前面です。上部に液晶ディスプレイがあり、それを取り囲むようにして各種ポートが並んでいます。右側にはACコンセントが4つ、左側の上部にDC入力(主にソーラー充電用)、その下にカーチャージャー用のDC出力、中央下にUSBポート(左からUSB Type-C、USB Type-A × 4)があります。容量の大きな製品ではありますが、これだけ出力ポートがあれば十分かと思います。

BLUETTI AC180 表示説明

クリックで拡大します

取扱説明書にあった液晶ディスプレイの表示説明です。AC180は多彩な機能、細かい設定が可能な製品ですが、それらを本体だけで使いこなす場合は「複数のボタンの同時押し」「ボタン長押し」などの操作が必要になりますので、下にご説明するアプリを使っての操作のほうがずっと楽です。

BLUETTI AC180 背面
背面には入出力ポートはありません。ポートの説明があるのみ。

BLUETTI AC180 右側面
右側面です。画像左からAC入力(ここに電源ケーブルを接続して充電します)、AC入力ヒューズ(過電流から保護するための機器です。日本の一般家屋のACコンセントから充電する場合はまずお世話にならないと思います)、アースです。また、上部に通気口(排気口)があり、ここからファン音が聞こえますので、内部に冷却ファンがあります。

BLUETTI AC180 左側面
左側面には通気口(給気口)以外に何もありません。

BLUETTI AC180 上面
上面です。ここにはワイヤレス充電器があります。また、左右に「取っ手」があります。

BLUETTI AC180 底面
底面には特に何もなく、ゴム足があるのみ。

3.BLUETTI AC180 アプリ

BLUETTI AC180 スマホアプリ

クリックで拡大します

BLUETTI製品はスマホアプリも使えます(Android版 / iOS版)。他メーカーのポータブル電源でもスマホアプリが使えるものはありますが、おそらくそんなに数は多くないと思います。このアプリでAC180の各種操作・各種設定が可能ですし、本体から少し離れていても残容量がひと目で確認できます。

BLUETTI アプリ

クリックで拡大します

AC180は多機能な製品、というか「やろうと思えば」様々な設定ができますので、使いはじめのうち「ちょっと取説を見たい」と感じることもしばしばです。そんなときもアプリがあればその場で取扱説明書を見ることができます(画像左)。

スポンサーリンク

それと、個人的に感動したのが「ファームウェアのアップデートができ、しかも結構な頻度でアップデートがある」という点です(画像右)。製品の使い勝手や安全性を高めてくれる(はずの)アップデートですが、頻度が多いことで、メーカーの真摯さもうかがえますよね。

4.BLUETTI AC180 稼働テスト

BLUETTI製品については過去に実機レビューをした経験があり、公式サイトの説明も適切、また取扱製品に極めて容量が大きい大型の製品も含まれていることから、ウインタブとしては「信頼できるメーカーである」と判断しています。しかし、一応出力や容量が公称値通りなのか、簡単にテストしてみました。

BLUETTI AC180 稼働テスト
テストに使用した家電製品はご覧の通りです。定格430Wの電気ポットと定格300W-600Wの電気コンロを使いました。

BLUETTI AC180 辛ラーメン
やってみたのは「辛ラーメンを調理する」です。ただ煮るだけですね…。

作業手順は下記のとおりです。

●電気ポットに水500CCを入れる
●電気コンロに鍋を置き、水50CCを入れる

辛ラーメンは水550CCを使います。今回はテスト目的なので、電気ポットと電気コンロを同時に使うべく、双方に水を入れました。同時に使うと電気ポットの430Wプラス電気コンロの600Wが同時に出力されますので、合計で1,030W出力となるはずです。

この際、AC180のインジケーター(液晶ディスプレイ)には「1,065W前後」が表示されました。過去のレビュー経験上、コンロもポットも定格よりも若干大きめの表示になることがほとんどだったので、AC180の表示は概ね妥当と判断しました。

●5分後に電気コンロをOFFにし、電気ポットのみ使用

電気ポットのみの場合、AC180のインジケーターには「447W前後」が表示されました。定格430Wよりも若干大きい数値ですが、この数値は過去の他機種でのレビューと大差なく、AC180の表示誤差というよりも電気ポットの仕様と思われます。

●3分後に電気ポットが保温状態になったため、お湯を電気コンロ側の鍋に移し、電気コンロで再沸騰させる

電気ポットは保温状態になってもラーメンを調理できるまでの高温のお湯にはなりません。そのため、今度は電気コンロで沸騰するまで加熱しました(目視でお湯の表面がブクブクと泡立つまで)。電気コンロのみの場合、AC180のインジケーターは「615W前後」が表示されました。ここでも定格(600W)より少し大きな数値となっていますが、やはり電気コンロの仕様と理解していいと思います。

●3分後に電気コンロに置いた鍋のお湯が沸騰したので、ラーメンを調理する
●さらに6分後、ラーメンが完成する

無事にラーメンの調理が終了しました。一連の手順で計算される消費電力は

●1,065W × 5分 = 88.75Wh
●447W × 3分 = 22.35Wh
●615W × 9分 = 92.25Wh
※トータルで203.35Whの電力消費

この間、AC180の容量は99%から79%となりました。つまり20%の容量を使用したことになります。AC180の容量は1,152Whですから、1,152 × 20% = 230.4Whの消費と計算できます。今回の測定では手待ち時間(例えば電気ポットが保温状態18Wで1~2分程度動作していたなど)もありましたので、それを考慮すれば、AC180のインジケーター表示は十分に正確なものだったと判断します。

それと、1,000Wを越える出力でしっかり稼働できていた、というのもこれまで私がレビューしたポータブル電源ではなかったことです。スペック上、最大1,800W、瞬間最大2,700Wの出力が可能ということなので当たり前といえば当たり前ですが、5万円前後(容量500~700Wh)のポータブル電源だと、定格出力が600Wとか700Wくらいのものが多く、その場合は上のケースの電気コンロと電気ポットの同時利用ができません。

BLUETTI AC180 ワイヤレス充電
それと、スマホのワイヤレス充電ができるのも便利ですね。この機能は最近のポータブル電源に搭載されていることが多く、AC180のみの独自機能ではないのですが、「ただ置くだけ」なので、AC180を調理に使っている際などにもスマホの充電が可能です。ただし、手持ちのスマホ(Google Pixel 7)だとワイヤレス充電時の出力が6W-13Wくらいにとどまり、充電時間は結構長くなりました。なので、急いで充電したい場合はAC180のUSB Type-Cポートを使って有線で充電するほうがいいです(USB Type-Cポートからの充電だと最大100Wになります)。

5.BLUETTI AC180 キャンプ場で使ってみた

BLUETTI AC180 キャンプ場にて
AC180Wを持ってキャンプに行ってきました。AC180のレビューも目的のひとつだったので、焚き火とかガスバーナーなどは使わず、上で試した電気ポットと電気コンロ、また充電式のランタン、現地でPCやスマホも利用したので、それらウインタブおなじみのガジェットの充電/給電にも使いました。

BLUETTI AC180 キャンプ場にて
持っていったのはゲーミングノートのMSI GP65 Leopard。購入して3年以上が経過した今でも快調ですが、さすがにバッテリーはヘタっています。電源なしだと心もとないレベル。あとはスマホのPixel 7ですかね。

BLUETTI AC180 キャンプ場にて
AC180を電源に晩ごはんと朝ごはんを調理し、PCやスマホの充電をし、そしてランタンで明かりをつけ…、といった具合に、「何も心配せず、電気を使いたいだけ使っての」1泊2日のキャンプでしたが、この際容量は出発時に100%、テントサイトを撤収した時に27%でした。

このことから、私の「オール電化のものぐさキャンプ」の場合、AC180は「ちょうどいい」容量だったと思います。以前レビューした製品だと、BLUETTI EB3A(268.8Wh)なら到底無理、EBL MP1000(999Wh)だと容量的にはギリ大丈夫そうですが、定格出力が1,000Wなので、電気ポットと電気コンロの同時利用は不可、という感じになります。

6.BLUETTI AC180 充電や騒音など

充電

BLUETTI AC180 1440W充電
AC180の大きなセールスポイントである「1,440Wの急速充電」ですが、実際に何度か充電を試したところ、1,440Wまでは出ませんでしたが1,415Wくらいまでは行きましたね。この際、充電時間は「超高速」です。理論上は容量1,152Whを1,440Wで充電する場合48分しかかからないはずですが、実際は90%を越えたあたりから徐々に電力が落ちます(スマホやPCでもおなじみの挙動ですね)ので、48分で満充電というのは無理です。ただ、0%から80%まで45分というメーカー公表値は妥当だと思います。

ガジェットでもそうですけど「使いたいときにバッテリー切れ」というのはよくある話です。だからこそスマホの上位モデルがこぞって急速充電対応になっているわけで、ポータブル電源でも大容量なものになるほど、急速充電機能は必要でしょうね。

騒音

AC180に限らず、ポータブル電源の多くは冷却ファンを搭載しています。上に記載した「辛ラーメンを作る」ケースでは右側面の排気口付近で最大65db程度の騒音になりました。また、1,440Wの急速充電中は最も騒音が大きくなり、75db程度まで上昇しています。

ファン音は入出力の電力量によって変わります。なので、スマホとかPCの充電程度ならほぼ無音、電気ポットや電気コンロなど、ある程度出力が大きい家電に使う場合、電力が大きくなればなるほどファン音も大きくなる、という感じです。なお、私がレビューした期間中、筐体の発熱はほとんど感じませんでした。

サイズ感

キャンプ場はテントサイトまでマイカーで乗り入れができるところにしました。私、まだキャンプは初心者なので荷物が多くなってしまいますし、それに加えてAC180の16 kgという重さはかなり厳しいです。特に女性のソロキャンプなんかだと、この重さはネックになってしまうと思います。

7.BLUETTI AC180 レビューまとめ

BLUETTI AC180はBLUETTI公式サイトとAmazonで販売中で、6月14日現在の価格は税込み109,800円です。なお、これは発売記念の「早割セール」の価格で、通常価格は税込み148,000円です。

今回のレビューでは製品をキャンプ場に持ち込んだり、自宅で調理に使ってみたりしました。ポータブル電源にはさらなる大容量でキャンプや車中泊といったアウトドアでの利用よりもむしろ家庭用の非常電源、サブ電源として使うのに適したものもあります(BLUETTIには容量5,100Whという製品もあります)。

自分に適した容量のポータブル電源を選ぶのがいいに決まっているのですが、それって人それぞれなので、ウインタブとしては何とも言えません。私の場合、オール電化で一泊二日のキャンプをするならAC180の容量がベストかな、と思いましたが、そもそもキャンプは屋外で焚き火をしたり、炭火で料理をしたりするのが楽しいわけで、別にポータブル電源を持ち込むのが必須ではないし、むしろ「そんなもの不要」と考える人も多いんじゃないか、と思います。

また、いざというときの予備電源としてポータブル電源の購入を考えている人もいるでしょう。例えば災害時に「数日間停電する」前提でポータブル電源を選ぶ場合、AC180の容量でも足りないと思います。また、予備電源として使う場合は容量だけでなく「最大出力」についても注意が必要です。個人的には定格600W、瞬間最大1,200Wくらいのものだとカバーできない家電製品が多くなると思いますが、定格1,800W、瞬間最大2,700WのAC180であれば相当な種類の家電製品が動作すると思います。

この記事を書いている最中に、私の家族(女性3人)が次々に入浴していたので、「AC180でドライヤーを使ってみてよ!」と頼んだところ、3人合計で10%くらいの容量しか使いませんでした。「ああ、これで停電になっても3人とも安心してドライヤーを使えるね!」と言ったら、「いや別に災害時にドライヤーが使えなくても文句なんてないし」と言い返されました。なので、やっぱりニーズは人それぞれ、どんな場面でどんな家電製品を「使わなくてはならない」のかを考えておく必要があると思います。

ちょっと一般論が多すぎで失礼しました。私としてはAC180の容量と出力は「何に使うにもちょうどいい」と感じられましたし、アプリで設定や利用状況のモニターができるのも便利と感じました。あと、この製品は外観が「カッコいい!」と思っています。ポータブル電源としてはやや値が張る方だと思いますが、個人的にはおすすめしたいですね。

8.関連リンク

BLUETTI AC180:BLUETTI公式サイト
【PR】BLUETTI AC180:Amazon

スポンサーリンク