こんにちは。かのあゆです。すでに一部の国内メディアが取り上げており、ウインタブでも「M-horse Pure 3」の端末紹介記事で軽く触れていますが、Googleは今後CTSと呼ばれるデバイス認証を通過していない端末についてはGoogle関連のサービスをブロックする方針に切り替えた可能性があります。現状では日本国内でもブロックされたという例は見当たらず、報道しているメディアもXDA Developerの公式ブログとその転載ブログ、XDA Developersがソース元の国内メディアの記事が2件のみという状況で、かのあゆの手元にあるCTS未認証デバイスに関しても従来通りGoogle関連のサービスは利用できていますが、念のため対策方法を紹介しておきたいと思います。
1.何が起きているのか
AndroidはOSの基本的な部分に関してはオープンソースで無料配布されており、だれでもダウンロードして改変を行うことが可能です。そのためAmazonのFireシリーズのように「Androidをベースに独自の改変を加えた派生OS」を搭載した端末も販売されています。
ただし、Google Play StoreやGoogle Maps、GmailなどのGoogle純正アプリのプリインストールに関しては、本来であればGoogleが行っている「CTS」と呼ばれる認証テストを通過する必要があります。中華端末メーカーなどの端末の場合、コストや時間がかかることからこの認証テストを行わずのGoogle関連のサービスをプリインストールした端末がかなり多かったりします。
例えば「Sony Mobile」や「Samsung」、「富士通」などの有名メーカーや、中華端末メーカーでいえば「CUBOT」や「Xiaomi」などはこのCTS認証テストを通過していますが、ほとんどの中華メーカーはこの認証をパスしていません。またドン・キホーテの「感嘆パッド」シリーズやFreetel端末、ヤマダ電機が販売している「EveryPhone」シリーズなども中華メーカーから端末を調達しているため、CTS認証は通過していない状態になっています。
実際に手持ちの端末がCTS認証に認証しているかどうかを確認するにはGoogle Play Storeの設定で「端末の認証」のステータスから確認可能です。
現状あまり大きな問題にはなっていないようですが、3月16日以降にビルドされたCTS認証未認証の端末がGoogleからブロックされ、Googleアカウントから強制ログアウトされてGoogle関連のサービスが一切利用できない状態になったという報告が行われています。
つまり、「3月16日以前」にビルドされたファームウェアに関してはCTS未認証の端末であっても従来通りGoogle関連のサービスが利用できるものと思われますが、今後発売されるCTS未認証の端末に関してはGoogle関連のサービスがブロックされる可能性があります。
2.万が一の場合の対策方法について
現状出荷されているCTS未認証端末に関してはおそらく従来通りGoogle関連のサービスは利用可能で、今すぐに端末が突然強制ログアウトしてGoogle関連のサービスが利用不可になるということは“まずない”かと思われますが、GoogleとしてはCTS認証を行わせたうえでGoogle関連のサービスをインストールして出荷してほしいという意図があるため、今後既存のCTS認証未認証の端末がGoogle Playサービスの利用ができなくなる可能性が「ない」とは言い切れない状況になっています。
万が一強制ログアウトしてGoogle関連のサービスが利用できなくなった場合、基本的には端末メーカーに連絡してCTS認証を通してもらうよう連絡することになりますが、なかなか対応が難しいケースがほとんどかと思われます。その場合、GoogleがカスタムROMユーザー向けに救済策として用意している「端末をホワイトリストに追加する」という手順で従来通りGoogle関連のサービスを利用することができるようになります。
具体的な手順としてまずGoogle Play Storeで公開されている「Device ID」をインストールし、「Google Service Framework(GSF)」のIDをメモしておきます。
万が一端末が強制ログアウトしたことにより、ストア経由でアプリのダウンロードが行えない状況になった場合はこちらでミラー配布されています。
次に、こちらのサイトでメモしたGSF IDを16進数から10進数に変換します。
最後にGoogleの端末登録ページから10進数に変換したGSF IDを貼り付けて登録すれば端末のホワイトリスト登録は完了となります。
ホワイトリストに登録してもGoogle Play Storeアプリの設定の認証状況は「認証されていません」の状態のままですが、これで従来通りGoogleアカウントにログインし、Google関連のサービスを利用できるはずです。
この手順は基本的には所謂“カスタムROM”ユーザー向けの救済策としてGoogleが用意しているものとなりますが、メーカー製のCTS未認証端末も登録を行うこと自体はできました。
なお、登録は1アカウントにつき100デバイスまで登録可能となっています。
カスタムROMユーザーの場合、ROMの入れ替えなどでGSF IDが変わるため再登録が必要になる点は注意が必要です。
3.まとめ
割と国内メディアではXDA Developerの元の記事を正しく引用していないせいか既存のCTS未認証端末も使えなくなってしまうように伝わっている面がありますが、正しくは「3月16日以降に開発されたファームウェアを搭載したCTS未認証端末」はGoogle関連のサービスを利用できなくなる恐れがあるというのが正しい答えのようです。
今後ElephoneやNOMU、DOOGEEなどの中華メーカーでもきっちりCTS認証テストをパスさせた状態で端末を出荷する可能性もあるため、個人的にはあまり大きな危機感は感じていないのですが、Googleの方針転換により既存のCTS未認証端末が今後Google関連のサービスを一切利用できなくなるという可能性も0ではないため念のため上記の端末登録方法を頭に入れておけばいざというときに慌てずに済むかもしれません。
もっとも今回のケースの場合、既存の端末の規制も開始した場合、全世界的に影響しそうではあるのでGoogleも正式に何らかのアナウンスは行うとは思いますが…(汗
4.関連リンク
Google now blocks GApps on uncertified devices, but lets custom ROM users be whitelisted : XDA Developers
How to Fix the “Device is not Certified by Google” Error : XDA Developers
コメント
ありがとうございます。
分かりやすい解説ありがとうございました。
有難う
さっそく中華スマホ2台登録しました
現状おそらくエラーダイアログが出てきて強制ログアウトされない限り特に端末を登録する必要はないとは思うのですが、Googleが今後どのような対応をとるのかわからないので一応心配であれば登録しておいても損はないかもしれません。
ただいきなりCTS未認証の端末を一斉にロックアウトするということはないと思うので、とりあえずは今後出荷される端末に関しては、という形になるんじゃないかなぁとは思っています。
CTS未認証の中華スマホをもっていますが、androidwearと接続できません。ホワイトリスト登録すれば接続可能でしょうか。