ウインタブがCHUWI Hi10 Xで盛り上がっているところ、NECからも「10.1インチでCeleron N4100搭載」のタブレット(2 in 1)が発売されました。「NEC LAVIE First Mobile(カタログモデル)/ LAVIE Direct FM(Webカスタマイズモデル)」という製品なのですが、その名の通りキッズ向けです。まあね、世の中的に大人が使うPCってCore iプロセッサー搭載機なんでしょうね。国内の各メーカーの販売実績もそんな感じなんだろうと思います。AMDのRyzenを搭載するPCもずいぶん安く買えるようになりましたし…。CHUWI Hi10 Xのように「キーボード込みで3万円以下」みたいなことができればまた人気が出るんでしょうけど、国内メーカーの場合はそんなに簡単な話でもないんでしょう。
ただこの製品、子供向けというだけでは少々もったいない気もします。
1.スペック
OSはWindows 10 Proです。子供向けということで「管理」面を重視しているということでしょう。CPUはCeleron N4100で、Celeronとしては高性能な部類となる4コアCPUが搭載されています。RAMは4GB、ストレージは128GB eMMCと、2020年水準としては少々物足りないところ。タブレットとしてタッチ操作メインで使うには悪くありませんが、キーボードを接続し、マルチタスク環境で使うのならRAM4GBというのは不足感があります。ただ、CPUがCore iプロセッサーではないですし、比較的ライトな作業に特化して使うのであれば悪くないと思います。
ディスプレイは10.1インチのIPS液晶、WUXGA(1,920 × 1,200)解像度で、「まさにWindowsタブレット」という感じです。
また、この製品はデジタイザーペンが付属します。「静電結合方式、充電式」という説明がありますので、おそらく筆圧に対応すると思われますが、どのくらいの品質なのかはわかりません。
入出力ポートは本体が10.1インチのタブレット、ということなので、その割にはマシなほうだと思います。タブレット単体だとUSB 3.0 Type-CとUSB 3.0、HDMIにmicroSDカードリーダーがあり、このうちType-Cは充電/給電端子を兼ねています。充電しながらでもUSBポートが一つ空いている、というのは大きいです。また、キーボード側にもUSB 2.0ポートが2つありますので、キーボード接続時はポート不足に悩むことはないでしょう。
それと、LAVIE Direct FM(Webモデルのほう)は標準でLTE対応します。NECの製品ページではサラッとしか触れられていませんが、これってかなり重要なポイントですよね。なお、逆にWebモデルの場合は「LTEなし」の設定はありません。
サイズは10.1インチタブレットとしてはやや厚みがあり、タテ・ヨコも若干大きめです。また、タブレット単体での重量653 gというのも少し重いほうです。
キッズ向けに筐体が頑丈にできている、ということを考慮すればサイズに関しては納得がいきます。この製品はキーボード込みでも重量が1.2 kg弱に収まりますので、それなら頑丈なほうがうれしいですよね。
2.筐体
正面からの画像がなかったので、トップ画像を再掲します。古くからのウインタブ読者には「懐かしい」と感じられる構造ですね。ASUS Transbook T100シリーズとか、acer Aspire Switch 10(この製品、私結構長く使っていました)を思い出させてくれます。この筐体でCPUがAtomからCeleronになったわけで、ある意味CHUWI Hi10 Xと同じように、個人的には「胸アツ」ですw
それと、この画像でディスプレイ面の右側にホームボタンのようなものが見えると思います。これ、指紋センサーです。タブレット単体でもキーボード接続時でも使える位置にある、ということですね。
キーボードです。Webモデルでは「キーボードあり/なし」を選択することができ、キーボード部分の価格は税抜きで9,000円となっています。10.1インチサイズなので、キーピッチなどに余裕がないだろうと思いきや、「キーピッチ18.5mm、キーストローク1.8mm」と開示されていました。アルファベットキー部分の数値だと思いますが、これなら普通のモバイルノートと変わらないくらいのゆとりがあることになります。周囲の記号キーなんかはさすがに苦しそうですけど、大人でも十分使えそうな感じですよね。
ちなみに、この製品の筐体色は「小学生に好まれる」という理由で「ライトブルー」のみです。NECさん、大人向けにシルバーとかブラックの筐体色も用意してもらえないですかね…。
側面と入出力ポートの配置です。この画像ではキーボードを接続した状態になっています。やや厚みがありますが、ポート類が充実していますし、使いやすそうに思われます。
こちらは前後面。スタイラスペンを収納することができる構造になっています。子供の利用を念頭に置いての設計だと言えますが、大人にもありがたい構造かな、と。
3.価格など
NEC LAVIE Direct FMはNECダイレクトで販売中で、1月23日現在の価格はキーボードなしモデルが70,900円(税込み77,990円)から、キーボードありモデルが79,900円(税込み87,890円)から、となっていますが、NECの製品ページに5,000円オフクーポンが掲載されていましたので、この価格よりも安く購入することができます。
キッズ向け、という打ち出しの製品ながら、古くからのWindowsタブレットユーザーには非常に魅力的に映るのではないか、と思います。ただ、CHUWI Hi10 Xの価格を見てしまうと、キーボード込みで8万円以上、という価格はどうしても高く感じられてしまいますよね。ただこの製品はキッズ向けだけに筐体構造もしっかりしています(というかCHUWIには申し訳ないですけど、依然としてNEC製品とは品質差が大きいだろうと思います)し、OSもPro版が搭載され、さらにキッズ向けのソフトウェアもたくさんプリインストールされていますので、高いだけじゃない、とは言えます。販売面での事情もあると思いますが、大人向け仕様も発売して欲しいところですね。
コメント
素直にsurface goでいいですよねって思える
子供向けならsモードでいいじゃねって思うしNECには頑張ってほしいんだけどなぁ
出せて5万台でしょう、このスペックじゃ…
NECは、過去にLAVIE Tabのノウハウがあるわけで……、すると本体価格はやっぱり5万程度。残りの2~3万は、キッズ向けゆえのサポートコストってこと?
日本市場では、教育向けとかの付加価値がないと、「製品だけ」では、もはやこのタイプのタブレットPCは売れないということなのか……
同じような構成の10.1インチヒンジ型キーボード付きタブレットなら、私のASUS Transbook T100-TAMも、妻のPIPO W1 Proも、いずれも仕事のサブマシンとしてバリバリに現役なわけで、可搬性と汎用性の高さでいえば、非常に扱いやすい構成だと思うんですけどねぇ。
Ideapad D330 とスペックも外形も同じですね。
SDカードとかHDMIとか周辺は使いやすくなってるけどスピーカーは劣化してる臭い。
今更ながら家電量販店ノジマでいじってきました。
WXGAかと思ったらWUXGA液晶でしたし
キーボード部も含め剛性感はかなりのもの。
付属の収納式デジタイザペンは筆圧対応でしたよ。
OS標準のWindows Inkアプリ 切り取り&スケッチで確認しました。
ペン軌跡で遅延も少なく(定規代わりに)パンフを画面にあててゆっくり描画(これはMS PAINTで)してジッターの少なさも確認。
お高いと評する向きもありましょうが
対するSurface Go2(RAM4GB)とて専用キーボードに純正ペンを揃えればそれなりの額になりますし、こちらは耐衝撃性や添付キーボード側にUSBが多いというメリットがあります。
充分、相応と感じました。
RAM8GBは欲しいですが(笑)