Lenovoがラスベガスで開催される予定の「CES 2018(世界最大の国際家電見本市)」に先立ち、ThinkPadシリーズの2018年モデルを発表しました。おそらくすべてのThinkPadということではなく、一部モデルのみですが、名機「X270」の後継機「X280」も発表モデルに含まれています。なお、現状製品の詳細なスペック表や製品画像は公表されていないため、Lenovoのニュースリリースおよび海外ニュースサイト「THE VERGE」の記事を引用元として、簡単に説明していきます。
1.ThinkPad X280
ThinkPad X2○○シリーズは「そう簡単にはデザイン変更しない」のですが、X280は筐体が変更されています。従来機に比べ20%軽量化(2.5ポンド≒1.13 kg)、15%薄型化(17.4 mm)され、より「普通のモバイルノート」に近いサイズ感になっています。ただ、この製品に限ってはこういう善意の改善がユーザーに「チッ!」と受け止められるかもしれないですけどねw
CPUは第8世代のCore i、RAMは最大16GB、ストレージは最大1TB SSDまで対応します。また、バッテリー稼働時間は最大16.6時間というロングライフなものになり、急速充電にも対応します(60分で80%まで充電可能)。Lenovo製品のDC-INは独自規格のものが使われているのですが、X280はUSB Type-Cからの充電/給電となりました。
また、地味なんですけど「ThinkShutter」というWebカメラ用の物理カバーが装備されています。これはPCの不正利用(最悪、乗っ取りなど)によりWebカメラを悪用されないための配慮です。
X280は米国では2018年1月から発売され、価格は999ドル(約11.3万円)から、とのことです。日本での発売はまだアナウンスされていませんが、発売されるのは確実と考えていいでしょう。この春くらいになるんでしょうか。
ではTHE VERGEにあった製品画像を掲載します。キープコンセプトと考えていいでしょう。当然ベゼルを細くするとか、やたらと頑張って薄型化するとかの「無理」はしてないです。明らかにそれとわかるThinkPadのままですよ!
3.ThinkPad X380 Yoga
こちらは日本名「ThinkPad Yoga 370」の後継機と考えられます。X280によく似ていますがディスプレイサイズが13.3インチと一回り大きく、「YOGA」ですからディスプレイが360度回転します。
こんな感じですね。
X380はディスプレイ以外の基本構成(CPU、RAM、ストレージなど)は(Lenovoのニュースリリースを見る限り)X280とほぼ同一と思われますが、こちらにはWindows Helloの顔認証に対応するIRカメラが搭載されます。また、キーボード非分離型2 in 1形態なので、当然タッチパネルが装備され、アクティブペン(筆圧対応すると思われます)にも対応します。そしてバッテリー稼働時間は最大で13.6時間です。
X380 Yogaも米国では2018年1月に発売され、価格は1,459ドル(約16.5万円)から、となります。この製品もほぼ間違いなく日本でも発売されると思います。
3.ThinkPad Lシリーズ
「Lシリーズ」とは、おそらく日本名の「ThinkPad Lシリーズ」の後継機だと思うのですが、現在ラインアップされていない13.3インチモデルが追加されています。もともとLシリーズはディスプレイサイズが14インチ(L470)と15.6インチ(L570)のスタンダードノートなんですけど、13.3インチというのは明らかにモバイルノートのサイズ感ですよね。発表されたのはL380、L380 Yoga(ともに13.3インチ)、L480(14インチ)、L580(15.6インチ)の4機種で、第8世代のCore iを搭載できる、ということと、L580にはAMDのGPUを搭載できる、ということくらいしか発表されていないのですが、やはりL380とL380 Yogaの存在は非常に気になります。
Lシリーズは米国で2018年2月に発売され、価格はL380が449ドル(約5.1万円)から、L380 Yogaが549ドル(約6.2万円)から、L480が779ドル(約8.8万円)から、L580が769ドル(約8.7万円)から、となっています。
L380とL380 Yogaは日本で発売されるかどうか不明(でもL470とL570が販売されているので、その可能性は高いと思います)ですが、これってThinkPadシリーズに低価格版のモバイルノートと2 in 1が追加されることを意味するので、個人的にはすごく期待しています。
4.Lenovo Tablet 10
ThinkPadシリーズではありませんが、新しいタブレットが発表されました!「Compact, Tough and Secure Detachable」というキャッチコピーがついており、Celeon NシリーズをCPUに、「ヘルスケアや小売などの特定のアプリ」を使用することが想定された製品、つまり業務用、ということになります。
バッテリー稼働時間は最大9時間、指紋センサーの搭載も可能、ということですが、それ以外の詳細情報はありません。米国では2018年1月に発売されることになっていますが、現時点で価格も未定です。
画像と製品説明を見る限り、そもそも個人向け製品ではなさそうですし、日本での発売があるのかもよくわかりません。できれば個人向けにも発売してほしいですけどね…。
5.引用元サイト
Lenovo Introduces Its Most Complete ThinkPad Portfolio with 2018 Lineup:Lenovo ニュースリリース(英語)
Lenovo’s latest ThinkPads have USB-C chargers and webcam security covers:THE VERGE(英語)