テックワンが正規代理店となり、国内でも発売される予定になっている8.4インチのUMPC「ONE-NETBOOK One Mix 3」ですが、早くも「3S」が登場しました。中国国内向け(一応日本にも配送してくれるようですが、そもそもサイトが多言語対応していません)の通販サイト「JD.com」内の「壹号本旗舰店(メーカーの公式サイトからリンクされているので、おそらく直販ストアと思われます)」に製品ページができています。
ONE-NETBOOKの「Sつき」モデルについては、「One Mix 2」と「One Mix 2S」の際の騒動というか、「なんなの、これ」と少し呆れてしまった経緯を思い出します。当初CPUにCore m3-7Y30を搭載するモデルがOne Mix 2として予約販売されていたのですが、非常に短い間隔(ウインタブの紹介記事ベースだと10日間)でCPUがより新しい世代のCore m3-8100Yに換装された「One Mix 2S」が発表されてしまったんです。「これが深センのスピード」と言ってしまえばそれまでですが、何も知らずに「2」のほうを予約した人はどうするんだろう…なんて考えてしまいました。
One Netbook One Mix 2S - 話題のUMPCが「S」つきに!CPUがCore m3-8100Yになりました。唖然…
今回の「3」と「3S」に関しては、おそらく少し事情が異なるようです。「3のスペック強化版が3S」と考えていいでしょう。3SのCPUはCore m3-8100YもしくはCore i7-8500Yで、3と変わらない世代のものが搭載されます。また、Core i7-8500Yを搭載するモデルはOne Mix 2Sに追加されたCore i7-8500Y版と同じく「Platinum(铂金版)」というグレード名が冠されます。
強化されたのはRAMとストレージです。「3」は8GB/256GBですが、「3S」は16GB/512GBとなります。この記事を書いている6月2日現在、JD.comの製品ページから把握できるバリエーションモデルは下記のとおりです。
3S Platinum:Core i7-8500Y/RAM16GB/512GB SSD
3S :Core m3-8100Y/RAM16GB/512GB SSD
3 :Core m3-8100Y/RAM8GB/256GB SSD
私はもともとUMPCにそう高いスペックは必要ないと考えていますので、「別に『3』でいいじゃん」と思いますが、高いスペックを追求したいという人には3S Platinumはとっても魅力的かもしれません。
3と3S、少なくともスペック表の上では他に相違点はありません。ディスプレイは8.4インチのIPS液晶、2,560 × 1,600解像度で、4,096段階の筆圧対応のペン入力に対応します。また、筐体サイズも3と3Sは全く変わりません。
6月2日現在で確認ができる筐体色について説明します。3S Platinumは上のほうの画像、ダークグレー(正式な色名はわかりません)のみ、3Sは下のほうの画像、ブラックのみとなるようです。先日出席したテックワンの発表会では、3の筐体色はブラックとシルバーの2色が確認できましたが、6月2日現在、JD.comでもgeekbuyingでもシルバーの筐体色しか取り扱いがありません。グレードによって「色が分けられている」のかもしれません。
6月2日現在、One Mix 3Sはプレオーダー(予約販売)というステイタスになっていて、価格は3Sが5,899元(約93,000円)、3S Platinumが7,999元(約126,000円)です。同じ基準で見てみましょう。JD.comでOne Mix 3は4,999元(約79,000円)、One Mix 2Sは4,899元(約77,000円)です。
現地価格を見て、「One Mix 3はOne Mix 2Sとあまり価格が変わらない」ということと、「geekubuyingなど、ウインタブおなじみの通販サイトの価格(スタイラスペンつきで75,000円前後)は、2Sに関しては決して高くない、むしろ割安」ということが言えると思います。一方、One Mix 3のgeekbuyingでの予約価格が749.99ドル(84,504円、クーポンコード「BELWFNVY」を使用した場合)ですから、現状JD.comよりもやや高価です。
JD.comを基準に3、3S、3S Platinumの価格を見てみると、「まあ妥当」という気はしますが、3S Platinumは少し割高に感じないでもありません。しかし、3S Platinumのみ「中国の空港でVIPラウンジが使える」などのカードが同梱されるそうなので、その分も価格に入ってしまっているのかもしれません。我々日本人にはあまり恩恵はなさそうですけどね。
製品名に「S」がついたので、ちょっと驚きましたが、判明したスペックを見てみると、「当初から想定されていたこと」が実現したに過ぎないとも言えますよね。Core i7の搭載にせよ512GBストレージの搭載にせよ、以前からメーカーが言っていたことですから。3Sの出現によって、3が陳腐化するということではなさそうです。というか、3Sのスペックって必要ですかね?
関連リンク
壹号本(ONEMIX3S 铂金版):JD.com
壹号本(ONEMIX3代S版):JD.com
※いろいろ試してみましたが、配送先を日本に設定すると予約注文ができませんでした
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コメント
開発スピードは確かに凄まじく速いように感じますね。
ただ前回の記事もそうでしたがその事に対して不満があるような記事を読むとモヤモヤする。
価格差で区別されるしそもそもウィンタブさんも含めどこかの了承を得る必要は全く無いでしょう。
消費者は使えると思ったスペックのPCを自身のタイミングで買うだけです。
2と2Sの時はびっくりしたけどその後core i7搭載モデルや黒赤ピンクと立て続けに出してそういう会社と理解できた。
3も今後LTE版出るだろうし半年後には4出るかも知れない。客の事を考えてないじゃなく客の事を考えているからこそどんどん新しいものを出す会社なんだと思う。
「後から高性能モデルが出るなら、買わなかったのに(待ったのに)」って意見もあるんでしょうが、その価格差を見て大体は先発モデルを買うんじゃないんですかね。買おうと思ってる人は。2→2Sの時とはちょっとニュアンスが違うと思います。