DERE －ちょっと気になる、最近元気なノートパソコンに強い中華PCブランド

こんにちは、natsukiです。最近、ちょっと気になっている中華PCブランドを紹介したいと思います。「DERE」という、ここ1年くらい、ノートパソコンを中心に、価格とスペックがなかなか魅力的な製品を立て続けにラインナップしている、元気のいいブランドです。一方で、製品画像を盛っていたり、細かいスペックがいい加減なこともあるという、悪い意味の中華ブランドらしさもあって、正直なところ「十分に分かっている人」向けな印象です。ウインタブでもまだ実機レビューの実績が無く、実際のところの品質や、もっと言えば、最近はあまり見なくなりましたが、Windowsのライセンスなんかも一抹の不安はあります。一方で、そういう一種の不安さがあるゆえの面白みもありますよね(笑)。なんだか面白そうなブランドが出てきたぞ、ということで、まずは興味本位で紹介します。

1.販路
2.注目製品をピックアップ
3.まとめ
4.関連リンク

1.販路

販路は、メーカー直販サイト、Aliexpressの正規販売代理店(トップブランド)「DERE Official Store」、もしくはBanggoodあたりが、比較的購入しやすいかと思います。ラインナップはAliexpressが最も充実していて、価格もおおむねAliexpressが強く、Bnaggoodはセール価格次第といったところですね。

Dere Laptop Official Store(メーカー直販サイト)
Aliexpress内「DERE Official Store」
BanggoodのDERE製品

2.注目製品をピックアップ

ラインナップはいろいろありますが、特に注目してみたい製品をいくつかピックアップしてみます。

DERE VBook V10 ― ともかく安く！な11インチコンバーチブル

11インチのコンバーチブルパソコンです。基本スペックは以下の通りです。

OS：Windows11(4GB-128GB版はWindows10？)
CPU：Celeron N4000
RAMとストレージ：
　4GB/128GB SSD
　8GB/256GB SSD
ディスプレイ：11.6インチ（1,366 × 768）
サイズ：282 × 192 × 18.5 mm / 1.09 Kg

ぶっちゃけて言えば、「BMAX Y11 Plus」の廉価版です。製品特性は同じですが、あらゆる面で、いかにもコストを削った感があるのは否めません。なにしろ、CPUがCeleron N4000なので、かなり「分かっている人」向け。基本的に、軽量ソフトでのオフィスワークがメインの使い道になるかと思います。

ちなみに、実際にオフィスワーク向けサブPCとしては、私がCPUがAtom Z3795のASUS TransBook T100TAMを、妻がCPUがAtom X5-Z8350のPIPO W1 Proを現役バリバリでヘビーユースしているので、使い道によっては案外ロースペックで事足りたりするもの。私の場合の主な用途は、打ち合わせ等をしながらの資料作成・修正、書類や書籍などの資料を参照しながらの仕事(資料の方へパソコンを持っていきたい場合はよくある)、プロジェクター等への資料再生の親機、といったところです。ただし、オフィスワークでも、WEBでガンガンページやタブを開いて調べ物したり、パワポ使うなら、Celeronでも4コア4スレッドのN4100やN5100が欲しいところです。

ということで、ともかく安さで勝負！の製品です。このDERE VBook V10は、5/23から27（日本時間28日午後3時59分まで）にかけて、Aliexpressでワールドプレミアセールが行われ、価格はRAM4GBストレージ128GB版が196.65ドル(25,833円)、RAM8GBストレージ256GB版が244.85ドル(32,165円)となっています。ここに10ドル(1,298円)OFFクーポンが発行され、送料は22.98ドル(2,983円)かかります。RAM4GBストレージ128GB版なら、アバウト27,000円といったところ。できるだけお金をかけずに、出先で使えるオフィスワーク向けPCが欲しいなら、選択肢に入ってくるかも知れません。RAM8GBストレージ256GB版は、正直なところBMAX Y11 Plusを買った方がいいでしょう。ちなみに、先着30名でマウスも着いてくるそうですが、これはもらえればラッキー程度で。

Dere-ラップトップv10:Aliexpress
【New Arrival 2022】DERE VBook V10:メーカー直販

DERE R9 PRO ― Celeron N5095搭載のスタンダードで安価な15.6インチノートパソコン

CPUにCeleron N5095を搭載する、スタンダードな15.6インチのノートパソコンです。Celeron N5095は、私も先日、「TRIGKEY GREEN G2」というミニPCをレビューしましたが、ライトユースなら十分快適で、イラストソフトやマインクラフト(MODや遊び方にもよる)くらいのゲームもイケる、Celeronといっても侮れない実力を持っています。オフィスワークや簡単な画像編集、WEBブラウジング向けなら、まったく問題のない性能でしょう。RAMとストレージにはかなりのバリエーションがあり、その他の基本スペックは以下の通りになります。

OS：Windows10
CPU：Celeron N5095
RAMとストレージ：
　8GB/128GB SSD
　12GB/256GB SSD
　12GB/512GB SSD
　16GB/512GB SSD
　16GB/1TB SSD
ディスプレイ：15.6インチ（1,920 × 1,080）
サイズ：360 × 242 ×20 mm(？)
重量：約1.5Kg(？)
カラーバリエーション：Red / Silver / Black
※サイズと重量は、Aliexpress記載のものですが、販路によって差があるので、大体こんなものという目安で。

15.6インチとしては、勘所を押さえた、なかなかバランスの取れたよい構成です。ポート類にUSB Type-Cがないのは残念ですが、有線LANを備えているのは嬉しい。で、この製品も魅力は価格です。記事執筆現在、Aliexpressでの価格が、次の通り。

8GB/128GB：241.41ドル(31,713円)
12GB/256GB：320.08ドル(42,046円)
12GB/512GB：341.20ドル(44,822円)
16GB/512GB：363.20ドル(47,711円)
16GB/1TB：402.58ドル(52,884円)
これに、共通で10ドル(1,298円)OFFクーポンが発行され、一方で送料は38.36ドル(4,979円)かかります。

特に、RAM8GBストレージ128GB版は、Celeron N5095の15.6インチノートパソコンが都合3万円台半ばで手に入るのは、かなりのお買い得感があります。なお、あまり需要はなさそうですが、もしRAM16GB-ストレージ512GBまで盛るなら、そのRAMとストレージに同じCPUで、ディスプレイ解像度の高い「DERE MBook M12」というのがあって、Aliexpressなら399.52ドル(52,482円)と近い価格になっているため、そっちの方が良かろうかと思います。

Dere R9プロラップトップ15.6インチ:Aliexpress
DERE R9 PRO15.6インチラップトップ:Banggood
DERE R9 PRO Laptop 15.6 Inch:メーカー直販

DERE DBook D10 ― Celeron N5100搭載の10インチクラスSurfaceタイプタブレット

こちらはSurface Goタイプの、10インチクラスタブレットです。本体にキックスタンドが付き、キーボードはタイプカバー式。独自の筆圧1,024段階スタイラスペンも付きますが、実際の精度の程は不明です。スペックは以下の通り。

OS：Windows11 Home
CPU：Celeron N5095
RAMとストレージ：
　4GB/128GB SSD
　8GB/256GB SSD
ディスプレイ：10.1インチ（1,920 × 1,200）
サイズ：250 × 165 × 50 mm(？)/ 約840 g
付属品：オプションで専用スタイラスペン(筆圧1,024段階)とタイプカバーキーボードあり

基本的には、廉価な10インチタブレットとしてバランスのよいスペックとなっています。サブマシンとして、扱いやすい構成ですね。このクラスの中華PCにはほぼ付いているmicroSDカードスロットがないのが、気になるくらいでしょうか。RAMとストレージの組み合わせは2種類で、より安い方はRAMが4GBなので、マルチタスクやタブ開きまくりのWEBブラウジングはきついと思います。先述のように、オフィスワーク限定のサブマシンなど、どう使うかのイメージがしっかりあって買うスペックです。なお、サイズの厚さ5cmはあり得ないんですが、スペック表にそう書いてあるのでとりあえずそのまま書きました(笑)。

価格は、RAMとストレージの組み合わせや、キーボードやペンを付けるかでバリエーションがありますが、記事執筆現在では、BanggoodでもAliexpressでも、特にセール対象にはなっていないため、例えば、AliexpressでRAM4GBとストレージ128GBにキーボードとペンの両方を付けた場合で、315.98ドル(41,508円)に、10ドル(1,298円)OFFクーポン付きで、送料20.88ドル(2,710円)といったところ。この価格だと、おそらく競合機となるChuwi Hi10 GO(Celeron N5100版)と実売価格がほぼ変わらず、スペックで劣ってしまっています(Hi10 GOはRAM6GB)。何らかのセール対象になったとき、どこまで割引されるかで勝負でしょう。

Dere D10タッチスクリーンのラップトップ：Aliexpress
DERE DBOOK D10：Banggood
【Stylus+Docking Keyboard】DERE DBook D10 2-in-1 Tablet：メーカー直販

3.まとめ

ご覧のように、「DERE」は、なかなか魅力的なスペックの製品をラインナップしているブランドで、その品質の程は気になるところです。ただ最近も、記事中でもちょっと触れた「DERE MBook M12」という製品を発売したんですが、ディスプレイが販路によって4Kだったり2.5Kだったり、はっきりしないんですよね。比較的安価で、高解像度のノートパソコンという目の付け所はよいんですが。このように、まだ危うさを感じてしまうところがあるものの、そういうところをきちんとするようになってくれば、面白いブランドに育ってくるかもしれません。