ソニーがスマートフォン「Xperia 5 V」を発表しました。Xperia 5シリーズはかつて販売されていたXperia Compactシリーズの流れを汲み、手のひらに収まるコンパクトなサイズ感でありながらフラッグシップモデルであるXperia 1シリーズの機能の多くを継承しているのが特徴です。
1.Xperia 5 V スペック
スペック表
Xperia 5 V | |
OS | Android 13 |
CPU | Qualcomm Snapdragon 8 Gen 2 |
RAM | 8GB |
ストレージ | 128GB/256GB |
ディスプレイ | 6.1インチ(2,520 x 1,080) |
LTEバンド | 対応バンド未公開(2023年9月2日現在) |
SIM | nanoSIM |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.3 |
入出力 | USB Type-C、MicroSDカード、3.5mmイヤホンジャック |
カメラ | イン12MP/アウト48MP + 12MP |
バッテリー | 5,000 mAh |
サイズ | 154 x 68 x 8.6 mm |
重量 | 182 g |
バリエーションモデル
8GB/128GB
8GB/256GB
コメント
OSはAndroid 13です。ウォークマンのUIを継承した「ミュージック」アプリや本格的な写真を撮影できる「Photography Pro」、ゲーム支援機能「ゲームエンハンサー」などの独自機能が搭載されていますが、UIは素のAndroid OSに準じています。
まもなくリリースされるAndroid 14へのアップデートも配信されるものと思われますが、今のところOSアップデート保証期間の延長は特に発表されていないため、従来通りであれば最大2回までOSアップデートを受け取ることが出来ると思われます。他メーカーがより長期的にアップデートを提供していく流れになってきていることを考えると、そろそろソニーも提供期間を延長しても良いのではないかと感じています。
CPUは先に投入されたXperia 1 Vと同じく、最新ハイエンドCPUのSnapdragon 8 Gen 2です。内部に熱拡散シートを配置することで効率的に放熱できる設計になっています。
Snapdragon 8 Gen 1を採用していたXperia 5 IVでは本体の発熱によるバッテリードレイン現象など様々な問題が発生していたようですが、Snapdragon 8 Gen 2では全体的に発熱は抑えられているのでこの点は安心できるのではないでしょうか。
RAMは8GB、内蔵ストレージは128GB/256GBで、MicroSDカードによるストレージ拡張もサポートしています。国内向けモデルの仕様はこの記事を執筆している2023年9月2日時点ではまだ発表されていませんが、おそらく例年通りであればキャリア版は128GBモデル、オープンマーケット版は256GBモデルが投入されるものと予想されます。他社ハイエンドモデルでは用意されなくなってしまったMicroSDカードスロットが用意されているのも魅力的に感じられます。
ディスプレイは6.1インチサイズで、解像度はFHD+(2,520 × 1,080)です。パネルはOLED(有機EL)で、リフレッシュレートは120Hz表示に対応します。BRAVIAの技術を継承した画像処理エンジン「X1 Mobile」が引き続き採用されているほか、新たに「リアルタイムHDRドライブ」が搭載されたことにより、白飛びしやすい明るい環境下でもハイライトを調整してはっきりとした画質でHDRコンテンツを楽しめます。強化ガラスはコーニング社のゴリラガラス・ヴィクタス2です。
カメラはイン12MP、アウト48MP(広角) +12MP(超広角・望遠)です。アウトカメラは引き続きZEISS T*コーティングがレンズに施されていますが、Xperia 5〜Xperia 5 IVが広角 + 超広角 + 望遠のトリプルレンズ構成だったのに対し、Xperia 5 Vではデュアルレンズ構成に変更されています。
一見するとスペックダウンしているように思えるかもしれませんが、広角レンズに2層トランジスタ型イメージセンサー「Exmor T」を新たに採用したことにより、最大2倍の光学ズームに対応しています。
前述の「Photography Pro」に加え、Xperia 5 Vでは新たに「Video Creator」アプリが追加されていて、誰でも簡単にVlog動画(文章ではなく動画で日常や好きなことを投稿するビデオ版ブログ)を作成できるようになりました。
ポータブルオーディオプレイヤー「ウォークマン」やワイヤレスイヤホン「WF-1000XM5」といった製品も手かけけているソニーらしく、強力なオーディオ機能も健在です。3.5 mmイヤホン接続時は高性能DAC、アンプにより低音から高音までクリアなサウンドを実現します。
LDACコーデックをサポートし、ワイヤレスでも原音に忠実な音質を再現可能です。またフルステージステレオスピーカーもあり、本体だけでも迫力のあるサウンドを楽しめます。
既存の圧縮音源、ストリーミング音源をハイレゾ相当にアップコンバートするDSEE Ultimateも健在です。
バッテリー容量は5,000 mAhです。数値そのものはXperia 5 Ⅳから据え置きになっていますが、20%消費電量が削減されたためより長い時間使用出来るようになりました。Qi規格に対応するスマートフォン、ワイヤレスイヤホンなどを充電できるおすそわけ充電もあります。
2.Xperia 5 V 筐体
前面デザインは以前のXperia 5シリーズから変更されていません。21:9縦横比のディスプレイを採用し続けているのはXperiaだけなので、一目でそれとわかる個性的なデザインですが、そろそろ変化があってもいいのではないかな・・・と感じてしまいます。
背面です。素材は前面と同じくゴリラガラス・ヴィクタス2で、Xperiaではおなじみのフロスト加工が施されています。カメラバンプ部の形状が変更されているのもあって新鮮に感じられます。個人的には好きなデザインですね。
筐体色は「ブラック」「ブルー」「プラチナシルバー」です。
3.Xperia 5 V 価格など
Xperia 5 Vは日本を含むグローバル市場で9月中旬より販売開始となります。現時点での価格は未定です。正式発表前からプレス画像などがリークされていたため、アウトカメラがデュアルレンズ構成になることに不安を感じていたのですが、最新イメージセンサーにより望遠レンズを搭載しなくても光学2倍ズームに対応しているのでこの点は安心しました。
ハイエンドコンパクトは先日日本での発表も予告されたASUSのZenfone 10とXperia 5 Vしか選択肢がないので本当に希少です。海外ではコンパクトサイズのスマートフォンはあまり受けないようですが、手が小さい日本人にはこれくらいのサイズがちょうどいいのではないかと感じています。
公式サイトを見ているとカジュアル路線に転換した印象ですが、Xperia Compactシリーズからずっと好きだったシリーズなので、今後も継続してほしいと思っています。
4.関連リンク
Xperia 5 V:ソニー
コメント
価格決まってないのか。15万円って噂があるけど。