法令遵守でなんとかドローンを楽しみたい(その16)-Happymodel Mobula6(自作カスタム機)」実機レビュー、本格的FPVドローンデビューに最適な現行世代のもっとも基本的なモデル

法令遵守でなんとかドローンを楽しみたい(その16)
こんにちは、ntasukiです。今回は、FPVドローンの基本的な機種を紹介、レビューします。現在、Betaflightで動作するFPVドローンの中で、はじめて買うなら、この「Happymodel Mobula6」か、「Eachine UZ65」、もしくはちょっと背伸びしてMobule6の派生バージョンである「Happymodel Mobula6 HD」のどれかをお勧めします。特に今回紹介する「Happymodel Mobula6」は、現行世代のブラシレスモーターFPVドローンの中では、最も基本的な構成で安価です。また、この機種の扱いを通じて、さらに高度なドローンへの様々な技術も学ぶことができます。

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一応のお断りとして、「Betaflightで動作する」という時点で、それなりのハードルがある製品です。ゴーグルや操縦機は、適切なものを別に用意しなくてはいけません。また、Betaflightは「箱だし」では飛べないので、自分の操縦機や好みに応じて、パソコンなどで適切に設定してやる必要があります。これらの話については、今までの連載をご覧ください。逆に、このHappymodel Mobula6を飛ばせるようになれば、もう、後は自力でFPVドローンの世界にいくらでも踏み込んでいけるでしょう。そういう意味では、初心者がFPVドローンを学んでいく上で、ひとつの目標となるドローンでもあると思います。

1.「65mm & ブラシレスモーター & 1Sバッテリー」こそ基本

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このMobula6と同じ「65mm & ブラシレスモーター & 1Sバッテリー」という組み合わせは、FPVドローンの世界に入っていくと必ず通過する、かつ、末永く楽しめるクラスです。このクラスの特徴としては、次のようなことがあげられます。

小回りがきく65mm

65mmというのは、モーター位置の対角線上の距離で、一般的なFPVドローンの中では、これが最小サイズです。従って、最も小回りがきき、実際私の住んでいいるマンションの自宅内でも、十分にぶん回せます。とはいっても、パワフルなブラシレスモーターを積んでいるので、広い野外を爽快に飛ばすパワーも持ち合わせています。マンションの自宅から屋外まで、狭い日本で楽しむなら、最適なサイズ感であると言えると思います。

ブラシレスモーター

ここからが真のFPVドローンの世界だ、と言えるのが「ブラシレスモーター」です。より扱いやすい反面非力な「ブラシモーター」との違いは、前に記事にしているので、ご覧ください。基本的に、「Betaflight」などによる高度なソフト面の制御が必要な一方、そのパワーはブラシモータの比ではなく、アクロバティックな飛行や高解像度なカメラの撮影を行うなら、必須となってきます。

1Sバッテリー

1Sバッテリーは、2S以上の多セルバッテリーに比べて、バッテリーの管理が格段に簡単です。これも、詳しくは前に記事にしましたので、ご参照ください。「1S」とは「1セル」の略です。「2S」「3S」と多セルになっていくと、それだけパワーが増しますが、充電するだけでも特殊で高価な充電器が必要になり、電池そのものの価格も2倍3倍と上がっていき、どんどん管理が難しくなっていきます。1Sなら、管理が簡単な上、より初歩的なドローンともバッテリーを共用でき、あまり推奨は出来ないものの、直列につないで2Sバッテリーの代用くらいまでなら効きます。

逆に、このクラスの限界としては、当然ながら、小さいゆえに、そして1Sバッテリーで電力に限界があるために、重量があったり電力を必要とする高性能な部品が積めない、ということがあります。基本的に、「飛ぶこと」だけで精一杯というクラスです。……ところが、最近は技術の進歩によって、いろいろできそうな感じはしてきてるんですよね。これはまた、次回で。

2.本来のスペックと、今回レビューするカスタム機

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先にお断りですが、私は、多くのFPVドローンを、部品買いから組み上げているため、今回レビューするMobula6も、完成品で購入したものではありません。FCのみをBanggoodで購入して、別に買った部品と合わせて組み上げたもので、正規品との共通部分は、FCとフレーム、プロペラだけです。なので、細かい性能については、本来とはかなり違うことはご承知おきください。例えば、後述しますが、本来よりかなり燃費が悪く、運動特性も変わっているはずです。ただ、基本的な機体の性格と性能は、伝わると思います。

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このMobula6の特徴は、何といっても、「受信機」「FC」「VTX」の3つが一体化していることにあります。2019年の年末までは、「FC」と「受信機」の一体化はあっても、カメラ電波を送信する「VTX」は分離されていました。それが、2019年末に発売されたこのMobula6とBETAFPV Meteor65は、これら3種を1枚の基板に統合することで、さらなる軽量化と運動性能の向上に成功して、新たなFPVドローンの世代を切り拓いたのです。実際、現在発売されている「65mm & ブラシレスモーター & 1Sバッテリー」のFPVドローンの多くが、これに続いて、3種一体型のFCを採用しています。つまり、このMobula6は、現行世代65mmサイズFPVドローンの元祖とも言える存在です。

一方で、この流れは、私たち日本のユーザーにとっては悩ましいものとなっています。なぜなら、日本の法律では、「VTX」ひとつひとつに「開局(正確には、2回目の免許交付からは「変更」という)」という凄まじく金と労力と時間のかかる作業が必要だからです。今までの、「FC」と「VTX」が分離していた構造ならば、新しい製品に開局済みの「VTX」のみ移植することで、合法的な運用が可能でした。しかし現在は、このクラスの新しいドローンを買うたびに、いちいち「開局(変更)」手続きを行わなくてはいけないわけです。世界の技術水準に、日本の制度が追いついていない一例ですね。

3.筐体と注目点

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では、筐体を確認しながら、ポイントをチェックしていきます。見た目が、本来とは似ても似つかない気がしますが、まあ、中枢部分は同じですから(笑)

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これが、このMobula6を皮切りに、現行世代で一般化した「受信機」「VTX」一体型のFCです。「受信機」「VTX」それぞれのアンテナが付いているのが特徴的です。一体化したことで、軽量化とそれによる運動性能の向上を実現しています。性能面の制約として、VTXの出力が25mWのみです。後で実際の飛行動画も載せますが、25mWでは、障害物があった場合に弱い。もっとも、65mmの1SバッテリークラスのFPVドローンで大出力のVTXを積むと挙動が不安定になりがちなので、安定動作という点ではこのくらいなんでしょう。

ちょっと脱線しますが、実は、この秋の新製品で、VTX一体型のFCでありながら、はじめて200mWもの出力が可能な「CrazybeeX v2.2」というのが発売されました。これからは、大出力のVTXもFC一体型で軽量化が進む時代となっていきそうです。もちろん、その結果、軽量化でさらなる性能の向上が望める一方、日本のユーザーはますます置いてけぼりに……

話を戻して、Mobula6は、内蔵受信機に「Frsky」と「Flysky」の2つの有名プロトコルを選択可能です。どうも、もっともメジャーな「Frsky」プロトコルでは受信が不安定というようなレビューをよく耳にするんですが、私が買ったのは「Flysky」の方だったせいか、そこまで不安定さは感じません。林間での飛行の場合、受信機の感度よりも、明らかにVTX出力の方がボトルネックになりますので。……え?なぜマイナーな「Flysky」プロトコルの方を買ったかって?そりゃあもちろん、注文時に間違えて、届いてから気づいたんです(笑) だって名称が紛らわしいんだもん。まあ、私は操縦機がマルチプロトコルの「Jumper T8SG V2 Plus」なんで、問題なし。

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モーターは、私の機体はBETAFPVの0703モーター(19000KV)を流用しています。これは、本来の構成と、飛行性能面で大きく異なる点ですね。先に言っておくと、これはスペック上はミスチョイスです。実はこのモーターは、75mmフレームサイズに最適化したもので、モーターの製品ページには、65mmフレームに使うと本来の性能は発揮できないよ、との警告があります。あと、重量もやや重め。実際に操縦していても、少しスロットルをかけ気味で操縦する必要があり、燃費も悪いです。ただ、スピードはそこそこながら、反応のよいかなり精密動作のできる狭い屋内向けの機体となったので、そのまま飛ばしています。

本来のMobula6は、0802サイズのモーターで、19000KVと22000KVの2種類の回転数が選択可能です。19000KVは、燃費がよく落ち着いた性能、22000KVは、スピードが出る分燃費が悪く、ピーキーな性能と思っておけばいいでしょう。かっ飛ばしたいなら22000KVですが、レースの腕を磨くとかでなければ、まずは19000KVが無難だと思います。これは、すべての65mmサイズFPVドローンに言えることです。

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これのせいで似ても似つかない外見になっている、カメラとキャノピーです。カメラは、何か別のFPVドローンから引っぺがした(笑)1000TVLのカメラを、Eachine TX06用カメラマウントに、クッションテープを詰めて固定。スペック上は、本来のMobula6のカメラより上なんですが、どうにも映像が暗いんですよね……。ゴーグルの方で補正をかけて飛ばしているので問題ないんですが、後で見る録画映像は、補正が反映されないようで、暗めの映像になってしまっています。

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「受信機」「VTX」が一体化している上に、カメラ、モーターともにコネクタ接続なので、構成部品は最小限で、メンテナンス性は非常に高いです。あるいは、今回の機体みたいに、本来以外の別の部品をつなぐのも簡単。この扱いやすさも、Mobula6の利点のひとつです。

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機体の総重量は、バッテリー抜きで23.6g……。本来のMobula6は、20gジャストのはず。これじゃ、燃費悪くなるのは当然だわな。

4.Happymodel Mobula6の「無線局事項書及び工事設計書」

さて、この連載は法令遵守も主題としているので、少しでも開局申請の助けになるような情報もできる限りで公開しておきたいと思います。日本で、合法的に「VTX」を利用するには、「無線従事者免許の取得」と、「無線局の開局(変更)」が必要です。詳しくは、第3回第4回をご覧ください。このうち、素人にとって非常にハードルが高いのが、「無線局の開局」に関する書類の作成です。「無線局の開局」には、以下書類が必要です。すでに開局済みで「変更」を行う場合は、一部に、変更、省略があります。

・アマチュア局の無線設備の保証願書
・無線局事項書及び工事設計書
・送信機の系統図(周波数限定について記入が必要)
・無線局免許申請書
・電波利用料前納申出書(総務省では別紙、TSSでは免許申請書に合併、JARDでは省略)
・無線局免許証返送用の封筒(一般的なサイズでOK、自分宛の宛名を書き、切手を貼る)

このうち、特に厳しいのが、「送信機の系統図」「無線局事項書及び工事設計書」の2つです。「送信機の系統図」については、国内ドローンショップや、戸澤事務所にご相談して購入するしかありません。購入してしまえば、「第○○送信機」という番号のみを書き込んで添付するだけ。これ自体、商品価値を持つ情報なので、公開はご容赦ください。

「無線局事項書及び工事設計書」については、実際に開局した書類をもとに、作成に必要な情報を公開しておきたいと思います。まず、開局手続きを行う保証機関としては、TSSと、JARDがありますが、私はTSSの方で手続きを行っているので、TSSでの書式となります。TSSのユーザーサポートページから関係書類をダウンロードしてください。なお、以下の記述は、あくまで私が申請したときの記入を基にしたものであり、絶対ではありません。各自の状況や、法令の改変、保証機関の手続きの変更などにより変わる部分は出てくると思うので、その点はご了承ください。

法令遵守でなんとかドローンを楽しみたい(その16)

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青色の項目は、画像の通りを記入してください。1枚目は、他のVTXでも変わらないはずです。2枚目の「工事設計書」は、Mobula6の情報になります。他のVTXの場合は、記入情報が異なります。

黄色の項目は、TSSのユーザーサポートページの注意書きに従って、各自の情報を記入してください。

ピンクの項目は、「変更」の手続き時のみに記入が必要な項目です。「変更」の場合の記入は、次の通りです。「免許の番号」「呼出符号」は、「無線局免許状」記載の情報を記入すること。「無線従事者免許」のものではありません。これ以外も、電波関係の書類は「無線従事者免許」の情報なのか「無線局免許」の情報なのかが非常に分かりにくいので、要注意です。また、「呼出符号」は、「無線局免許状」に「識別信号」として記載されているものです。こういう、知らなきゃ分からない言い換えもやめて欲しい。「変更する欄の番号」は、「16」をチェック。その16の「工事設計書」項目では、開局済みの送信機の番号とかぶらないように「第○○送信機」の番号を記入し、「増設」にチェック。TSSのユーザーサポートページの注意書きも、ご確認ください。

これが書き上がれば、他の書類も書けるはずです。

5.Betaflight設定

Betafligtの設定を、要点のみ見ていきます。Betaflightの概要については、前の記事をご覧ください。

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比較的新しい世代のドローンでありながら、なぜか、Betaflightのバージョンは「3.5.7」と、かなり古い。安定性重視のため? と、いうことは、設定のための「Betaflight Configurator」は、バージョン「10.4.0」を使う必要があります。最新のバージョンだと、最悪、文鎮化するので要注意。手動で、最新のバージョンのBetaflightの導入は可能なはずで、実際にそうしている方が多いようです。私は、そのままにしています。ファームウェアを最新にして、モーター制御のファームウェアなども入れ直して、「双方向DSHOTとRPMフィルタ」なるものを導入すると、操縦性能と燃費が改善するという話もありますが、今回はパス。

「セットアップ」メニューの「水平キャリブレーション」は、もちろんやっておきます。「ポート」メニューは、「受信機」「VTX」が一体化しているので、いじる必要なし。

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何しろ軽い機体なので、アームしてアイドル状態でも、フワフワ軽く飛んじゃったり、地面を滑っていったりすることがあります。「MOTOR_STOP アーム後にモーターを回転させない」を「ON」にすればいいんですが、私の機体はなぜかこれが効きません。原因は追究していないので謎。「モーターアイドルスロットル値」を「5」程度にしておけば大丈夫なので、それで解決しています。

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「基本設定」メニューでは、「アーミング」を「180°」に。

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外部ブザーの増設はしていないので、内部ブザーを鳴らす「Dshotビーコン設定」のみONにしておきます。もっとも、屋外では内部ブザーの音量ではまったく頼りにならないので、屋外メインで飛ばすなら、重量アップにはなりますがブザーを増設した方がいいでしょう。

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「電池・バッテリー」メニューは、こんなもんでしょう。なお、このMobula6のFCには、低電圧ギリギリまで飛ばすと、Betaflightの設定が初期化されるというバグが出る場合があるようです。飛ばすときは、余裕を持って降ろした方がいいですね。

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「受信機」メニュー。バインドした後、ちゃんと動作するか確認すればOKです。

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「モード」メニュー。お好みですが。私は最小限の設定で、こんな感じ。飛行モードについて、HORIZONモードは入れず、ANGLEモードを切る(=ACROモードになる)と、自動でAIRモードがONになるようにしてあります。

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「OSD」メニュー。屋内で飛ばすことが多く、屋外でもそうそう遠くまでは離さない機体ということもあって、最小限です。自分の練習用には、あとスロットルくらいは表示しておいてもいいかな?

「CLIコマンドライン」メニューでやることは2つ。まずは、周波数の設定。Mobula6のVTXは、FCと一体型のために、周波数を指定するにはCLIコマンドラインで指定するしかありません。OSDから操縦機を使って設定することもできますが、それだと、「設定している間は違法電波を飛ばしている」ことになり、また、実用面でも、電池を抜いたり、何かの拍子でCLIコマンドラインで指定してある周波数に戻ってしまうので、やはり、CLIコマンドラインで指定した方がよいです。私は、基本的には5705MHzを使うので、その場合は、以下のように入力してEnter。他の周波数を使う場合は、マニュアルの周波数表を見て、適宜指定してください。なお、日本で合法的に使用できる周波数は、「5705、5740、5745、5780、5785、5790、5800」の7つです。

set vtx_band=3
set vtx_channel=1
set vtx_freq=5705
save

以上が終わったら、最後に「Dump all」もしくは「Diff all」で保存。これでよし。

6.実際の飛行動画

実際の飛行動画です。録画に使ったゴーグルは「Eachine EV300O」です。清水の舞台から飛び降りるつもりで買っちまいました。このゴーグル、画像補正性能が素晴らしくて、電波状態が不安定でも、かなりきれいに見せてくれます。が、後から録画を見て困ったことに、どうも録画映像にはその補正が入らないのか、ご覧のように暗かったりノイズ入りまくりだったりで……。実際にゴーグルから見えている映像は、もっとかなりまともです。特にノイズのひどい屋外飛行の分は、家に帰ってから、この録画を見てアリ?となってチェックしたところ、カメラ配線がちぎれかけていたのと、アンテナがダメダメだったことが判明した次第でして。本来なら録り直せばいいんですが、なかなかフライトの機会がとれないので、とりあえず、画質が悪いもので失礼させてもらいます。

Mobula6 カスタム 飛行動画

画質のひどさはさておき、かなり小回りのきく機体だということは伝わるんじゃないかと思います。大空をカッ飛ばすよりは、狭いところをちまちまとくぐり抜けたり、地面すれすれのスピード感を楽しむ機体ですね。でも、その気になれば、上空でアクロバティックな飛行も十分可能です。ただ、やはりネックは、VTXの出力の低さ。録画映像の画質のひどさは、出力以外にも原因がありますが、そこが万全でも、25mWの出力では、ちょっとした建物の裏に回り込んだり、林の中に分け入ったりするだけで、すぐにカメラ映像が途切れてしまいます。基本的には、操縦者のまわりを飛び回るような機体だと思っておけばいいでしょう

7.「65mm & ブラシレスモーター & 1Sバッテリー」の機体はたくさんあるけど、今買うならどれがお勧めか?

さて、実際に購入するにあたっては、このMobula6と似たような機体が多くて、どれを買えばいいのか戸惑うかもしれません。そこで、2020年秋段階の、「65mm & ブラシレスモーター & 1Sバッテリー」のFPVドローンの特徴を比較してみます。価格は、どれもだいたい、セール価格で8,000円台から10,000円強となりますね。録画可能なカメラを積むと、価格は跳ね上がりますが。なお、「1S~2Sバッテリー対応」という、1Sバッテリーでも飛ぶけど2Sバッテリーで本領発揮だよ、という機体は除きます。発売から時間の経った旧世代機も除きます。

・「Happymodel Mobula6」
現行世代の元祖にして基本的な機体。今回紹介したものです。

・「BETAFPV Meteor65

法令遵守でなんとかドローンを楽しみたい(その16)
Mobula6とほぼ同時期に発売された、現行世代の元祖機体その2。スペックはほぼ同等。私は飛ばしたことはないですが、レビューなどをみていると、こちらの方が、よりレース向けのピーキーな調整がされているらしい? カメラの角度も固定。また、バッテリーコネクタが、BETAFPV製品専用の「BT2.0」なので、性能が高い分、バッテリーの汎用性がないです。実売価格は、ちょい高め。

・「Eachine UZ65

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このクラスではめずらしく、VTXの出力が200mWまで可能!(商品ページでは100mWと書いてあるが、実際は200mWまで可能) ただし、プロペラサイズが特殊なため、フレームとプロペラは、国内専門店かBanggoodでしか入手できず、また、モーターの接続がハンダ付けなので、メンテナンス性は悪いです。性能面では、このクラスでは頭ひとつ抜けていて、実売価格も10,000円程度、さらに専用バッグ付きと、スペックとお買い得感では突出している機体です。フレームとプロペラは本体と同時に買ってしまうとして、モータのはんだ接続が許容できるかですね。

・「Eachine AE65

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Happymodel Mobula6の完全上位互換……のはずなんだけど、バッテリーコネクタに、最新の「ET2.0」を採用しているのがネック。当然、このコネクタのおかげで性能は上がっているはずなものの、現状、このコネクタのバッテリーはBnaggoodか国内の一部のドローン専門店で買うしかなく、そして現在、Banggoodは、日本へのバッテリー配送が不安定で、配送可能でも、送料含めて価格がかなり高くなる傾向があります。つまり、追加バッテリー入手のハードルがとても高い。あと、モータースペックは22000KVなので、飛びはかっ飛び気味で初心者向けではないはず。「ET2.0」コネクタのバッテリーがAmazonなどで販売されるくらい普及してきたら、文句なしの機体になるんですけどねぇ。

・「iFlight Alpha A65

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VTX出力が50mWという、なんとも微妙な機体。構造上、ハンダ付けで、より大出力のVTXへの換装は可能そうにはみえます(キャノピーやフレームにはまるかどうかもあるので、やってみないと分からない)。モータースペックは22000KV。上記の他の製品に比べてややマイナーなので、系統図が手に入るかも心配。

・「Happymodel Mobula6 HD

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Mobula6に、1080P解像度で撮影可能なカメラを搭載した派生機です。「1Sバッテリー」「65mmサイズ」で、まともに撮影可能なFPVドローンは、これと、最近発売されたばかりの下記「BETAFPV Meteor65 HD(1S)」しかないはずです。高度なカメラを積んだ分、運動性能とスタミナは落ちますが、手軽に空撮ができ、撮影可能なカメラを持ついわゆる「Cinewhoop」としては、価格も非常に安いので、撮影の方に興味があるなら、いきなりこっちを買ってもいいでしょう。ただし、やはり操縦性能はノーマルなMobula6に比べて明確に落ちます。「飛ばす楽しみ」を満喫したいならノーマルな「Mobula6」、「撮影」を楽しみたいなら「Mobula6 HD」で。

・「BETAFPV Meteor65 HD(1S)

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「1Sバッテリー」「65mmサイズ」で、まともに撮影可能なFPVドローン、その2。その名の通り、上記の「BETAFPV Meteor65」の派生機です。1Sバージョンと2Sバージョンがあるので注意。Mobula6 HDとの違いは、Mobula6とMeteor65の違いとほぼ同じです。Meteor65 HDの方は、モーターのKV値が高く、カメラの角度は固定、バッテリーコネクタには電気効率が良い代わりに汎用性のないBT2.0コネクタを採用、と、ビュンビュン飛ばす構成になっています。やっぱり価格はお高め。

こうして並べてみると、スペックと価格上のお勧めは「Eachine UZ65」です。プロペラとフレームは折れるものなので、本体購入時にいくつかまとめて買っておきましょう。一方の「Happymodel Mobula6」は、日進月歩のドローンの世界では、スペック上はEachine UZ65の下位互換に甘んじてしまっていますが、シンプルな構造と換え部品の入手のしやすさという、メンテナンス性の高さではまだまだ捨てたもんじゃないです。実際、私みたいにFCだけ買って、あとは他のドローンからの流用部品で組み上げても十分に楽しめるわけで。または、モーター、プロペラ、フレームを換装して、屋外用に75mmサイズに組み替えるなどの改造も簡単です。扱いやすさや、改造の幅という点なら「Happymodel Mobula6」ですね。また、運動性能よりも撮影性能を求めるなら、「Happymodel Mobula6 HD」もよいと思います。

ちなみに、VTXの系統図については、iFlight Alpha A65以外は、すべて少なくとも戸澤事務所で扱っているのを確認済みです。

8.まとめ

本格的なFPVドローンのデビュー機として、また、いろいろ学んでいくための練習機として、Happymodel Mobula6は最適な機種と言えます。単純なスペックではEachine UZ65に劣るとはいえ、構成部品のすべてに汎用性があり、各部品との接続もコネクタ式のため、組み替えや改造も容易です。まずはここから、はじめてみてはどうでしょうか。

販路としては、海外通販を使うなら、やはりBnaggoodが安定して安い。「Happymodel Mobula6」なら、セール価格やクーポン割引などで、おおむね、安定して約9,000円で買えることが多いです。他の海外通販だと、セールのタイミングではMakerfireもチェックといったところでしょう。ちなみに、「Eachine UZ65」は、EachineがBanggood傘下のブランドなので、本体、換えパーツともども実質Banggood専売。こちらも、セール価格で約10,000円程度。Eachine UZ65の方は専用ケースがついてくるので、コスパは変わらず。そして、録画可能なカメラ搭載の「Happymodel Mobula6 HD」は、セール価格でおおむね11,000円台と、Cinewhoopとしては破格の安さです。うーん、どれにすべきかやっぱり悩ましい。いずれにしても、この3台は、買って後悔はない鉄板だと思います。

なお、連載の次回は、その「Happymodel Mobula6 HD」をとりあげるつもりです。そちらもぜひご覧ください。

9.関連リンク

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Happymodel Mobula6

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