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VAIO SX14-R レビュー - 性能・デザインとも極上のモバイルノート、VAIOのコーポレートカラー「勝色」モデルをレビュー!

VAIO

VAIO SX14-R レビュー VAIO SX14-Rの実機レビューです。製品名にあるようにディスプレイサイズは14インチ、しかし筐体は最小構成で1 kgを切る超軽量で、VAIOの上位モデルだけにパフォーマンスも非常に高いモバイルノートです。

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なお、このレビューはメーカーからレビュー機をお借りして実施しています

ここがおすすめ
・Core Ultra 7 155Hの実力をフルに発揮する「VAIO TruePerformance」技術
・14インチで重さは1キロそこそこ、軽量で持ち運びに便利
・カーボン素材も使用し、堅牢で質感の高い筐体
・「隠し刻印」のキーボードはデザイン性抜群!
・注文時に構成のカスタマイズが可能
・勝色特別仕様はVAIOのコーポレートカラーを採用、VAIOファンには超魅力的
ここがイマイチ
・さすがに安いとは言えない…
・「隠し刻印」のキーボードは印字が見にくく、慣れが必要
販売サイトはこちら
VAIO SX14-Ricon:VAIOストア
VAIO SX14-R | 勝色特別仕様icon:VAIOストア
VAIO SX14-R | ALL BLACK EDITIONicon:VAIOストア
VAIO SX14-R icon:SONYストア

1.概要

スペック表

  VAIO SX14-R(VJS4R1
OS Windows 11 Home/Pro
CPU Intel Core Ultra 125H / Core Ultra 7 155H
外部GPU なし
RAM 16GB/32GB/64GB(LPDDR5x、オンボード)
ストレージ 256GB/512GB/1TB/2TB NVMe SSD
光学ドライブ なし
ディスプレイ 14インチ(1,920 × 1,200)
14インチ(2,560 × 1,600)タッチ
ネットワーク Wi-Fi7、Bluetooth 5.4、(LTE/5G)
入出力 USB 4 Type-C(Thunderbolt 4)× 2
USB 3.0 Type-A × 2、HDMI
LAN(RJ45)、オーディオジャック、(nanoSIM)
カメラ Webカメラ(9.2MP)顔認証対応
バッテリー 動画再生 約8.0~16.0時間
サイズ 312.0 × 226.4 × 13.9-18.9 mm
重量 999~1,248 g

バリエーションモデル

VAIO SX14-Rは注文の際にOSやCPU/RAM/SSD、ディスプレイの仕様などを細かくカスタマイズすることができます。また、特別仕様として「ALL BLACK EDITION(VAIOロゴまでがブラックに塗られた漆黒のエディション)」「勝色特別仕様(VAIO設立10周年を記念した「勝色」のエディション)」も用意されています。

今回のレビュー機は「勝色特別仕様」で、「Windows 11 Pro/Core Ultra 7 155H/RAM64GB/SSD512GB」というシステム構成でした。

2.外観

ACアダプター

VAIO SX14-R ACアダプターACアダプターは出力が65WのものでPCのUSB Type-Cポートを使用します。実測重量は195 gと軽量です。

天板と底面

VAIO SX14-R 天板天板です。レビュー機は「勝色特別仕様」でしたが、「勝色(かちいろ)」というのは「深く濃い藍色」で、VAIOのコーポレートカラーです。筐体素材は天板と底面が熱可塑性カーボンファイバー、キーボード面がアルミです。天板中央のVAIOロゴと天板後部にゴールドのアクセントカラーが使われています。

VAIO SX14-R 底面底面です。通気口などの穴はありません。わかりにくいですが画像の下部両端にスピーカーグリルがあります。

側面

VAIO SX14-R 前面

前面

VAIO SX14-R 背面

背面

前面と背面です。こちらにはポート類やボタン類はありません。

VAIO SX14-R 左側面

左側面

左側面です。画像左からUSB Type-C(Thunderbolt 4)、USB3.0 Tyape-A、通気口を挟んでセキュリティロックスロットがあります。

VAIO SX14-R 右側面

右側面

右側面です。画像左端の小さな穴がマイク、続いてイヤホンジャック、USB3.0 Type-A、HDMI、有線LAN、USB Type-C(Thunderbolt 4)です。

ディスプレイ

VAIO SX14-R ディスプレイ

ディスプレイです。VAIO SX14-Rは14インチで「1,920 × 1,200解像度、タッチ非対応、アンチグレア(非光沢)」「2,560 × 1,600解像度、タッチ対応(Pen入力対応)、グレア(光沢)」「2,560 × 1,600解像度、タッチ対応(Pen入力非対応)、アンチグレア(非光沢)」の3種類のディスプレイを選択可能です。

レビュー機は「2,560 × 1,600解像度、タッチ対応、グレア」タイプでした。発色は非常に美しく、手持ちのモニター(27インチIPS液晶、1,920 × 1,080解像度、100%sRGB)と比較してみましたが、少なくとも100%sRGB以上の発色品質はありますね。体感ですが、おそらくそれ以上だと思います。輝度も高く、明るくするとより鮮やかさを増します。

ただ、グレアタイプなので発色の鮮やかさという点ではノングレアタイプよりも有利ですが、そのぶん映り込みが激しいと感じられましたので、ペン入力が必要ないのであればノングレアタイプにするほうがいいかもしれません。

キーボード

VAIO SX14-R キーボード

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キーボードです。見ていただくとわかる通り、キートップの印字がほとんど視認できません。これ「日本語配列(隠し刻印、かな文字なし)」という、勝色特別仕様とALL BLACK EDITIONのみに設定されるタイプです。まあ「イキリ仕様」という感じでしょうかw

VAIO SX14-R キーボードただし、バックライトを点灯させるとこのようにしっかりとキーの印字は確認できますので、そんなに心配はいりません。また、隠し刻印タイプは日本語配列と英語配列を選べ、隠し刻印ではない「普通の」タイプも「日本語配列(かな文字あり)」「日本語配列(かな文字なし)」「英語配列」を選べます。キーピッチは1.9 mm、キーストロークは1.5 mmと開示されています。

打鍵感は良好で打鍵音も静かで、「静音」と言っていいレベルです。また、リフトアップヒンジ構造(このあと画像を掲載します)のため、入力時にはキーボード面に適度な角度が付き、タイピングがしやすくなります。

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で、特徴的な「日本語配列(隠し刻印、かな文字なし)」のキーボードですが、正直印字は見にくいですw しかし、これは「そういう作り」なので、欠点とは言えないでしょう。隠し刻印タイプではない「普通のキーボード」も選べるので「いやならそっちにしたら?」というだけの話です。ちなみに私は使い始めのうち少し苦労はしたんですけど、「カッコいいのでこっちがいいですw」

筐体その他

VAIO SX14-R ヒンジ開口キーボードのところで触れた「リフトアップヒンジ構造」です。ご覧の通り「がっつりリフトアップ」しますので、キーボード面にも大きめの角度がつき、タイピングしやすくなります。

VAIO SX14-R ヒンジ最大開口ヒンジは180度(水平位置)まで開口します。

スピーカー・マイク・カメラ

しばらく動画や音楽を視聴してみました。音楽用としても十分満足できる音質だと思います。

VAIO SX14-R Dolby Access

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音響アプリはDolby Access。イコライザーで手動で音質の微調整ができます。ただ、スピーカーの位置が底面前方のため、タイピングをしながら音楽を聴く際に、スピーカーと手首が干渉し、音質が少しこもってしまいます。できれば底面の両サイドにしてもらえるとよかったかな、と思います。

VAIO SX14-R カメラ設定

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Windowsの設定アプリ内の「カメラ設定」の画面です。「WindowsスタジオエフェクトはCopilot+ PC専用の機能」ということが言われますが、ウインタブの経験上、Copilot+ PCでなくともWindowsスタジオエフェクトが使える製品は多数あります。また、画像の中に「アイコンタクト(よそ見をしていてもカメラを見ているように映像を加工してくれる機能)」というのがありますが、これは「NPUが受け持つ作業」とされています。

VAIO SX14-Rの搭載CPU、Core Ultra 7 155HはCopilot+ PCの性能要件を満たしていませんが、NPUを内蔵していますので、アイコンタクトが使えるのかもしれません。

ただし、個人的には「この機能、そんなに必要ですか?」とは思いますけどね。

VAIO SX14-R カメラ設定

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VAIOに限らず、大手メーカーのPCの多くはWindowsの設定以外に独自の設定アプリを用意しています。SX14-Rの場合は「VAIOの設定」というアプリで独自のカメラエフェクト機能を搭載しています。

VAIO SX14-R マイク設定

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また、マイクのAIノイズキャンセリングも「VAIOの設定」から可能です。マイクのノイズキャンセリングはもはやビジネスノートPCの新製品では「必須」とも言える機能で、Web会議中のマイク品質を劇的に改善してくれます。

VAIO SX14-R オンライン会話設定

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「VAIOオンライン会話設定」というアプリもありました。これは「VAIOの設定」のうち、Web会議に関係する部分を切り出したショートカットと言え、必要なエフェクトをコンパクトに纏めてくれているので、実用面では便利かと思います。

3.性能テスト

ベンチマークスコア

VAIO SX14-R PC Mark

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表計算ソフトやビデオチャット、画像加工など、実際のビジネスシーンをシミュレートしたテスト、PC Markのスコアです。ビジネス系のPCの性能測定で重視すべきベンチマークテストと言えます。ウインタブが最も重視しているテストです。

参考(過去データから一部抜粋):
Core Ultra 9 185H:8,099
Ryzen AI 9 365:7,896
Ryzen AI 9 HX 370:7,511
Ryzen 7 8845HS:7,446
Core Ultra 7 258V:7,527
Ryzen 9 PRO 6950H:6,987
Ryzen 7 8840U:6,949
Ryzen 7 PRO 6850H:6,858
Core Ultra 7 155H:6,849
Ryzen 5 8645HS:6,708
Core i9-13900H:6,542
Core Ultra 5 135H:6,485
Core Ultra 7 155U:6,392
Core Ultra 5 125U:6,376
Ryzen 5 7535U:6,021
Core i7-1360P:5,929
Core i5-1340P:5,677
Core i7-1355U:5,452
Core i5-1334U:5,145
Core i7-1255U:4,834
Core i5-1335U:4,775
Core i5-1135G7:4,066

レビュー機の搭載CPUは第13世代のCore Ultra 7 155Hでした。VAIO製品には「VAIO TruePerformance」という技術が使われており、ベンチマークテストのスコアは総じて高めです。レビュー機はもともとモバイルノート用としては高性能な型番のCPUを搭載していますが、スコアが7,000点オーバーというのは素晴らしいと思います。

PC Markが想定するビジネス系の用途であれば非常に快適に使えますね。

VAIO SX14-R 3D Mark

グラフィック性能を測定するPC Markのスコアです。

参考(過去データから一部抜粋):
Core Ultra 7 258V:4,397、8,611、35,677
Core Ultra 9 185H:4,143、8,223、31,710
Core Ultra 7 155H:3,924、8,338、24,476
Ryzen AI 9 365:3,895、8,885、34,303
Ryzen AI 9 HX 370:3,800、8,026、31,138
Core Ultra 5 135H:3,454、7,235、24,791
Core Ultra 5 125H:3,392、7,301、23,168
Ryzen 9 7940HS:3,362、7,776、29,076
Ryzen 7 8845HS:3,330、7,908、29,873
Ryzen 7 8840U:2,943、7,206、27,471
Ryzen 9 PRO 6950H:2,846、7,051、27,983
Ryzen 7 PRO 6850H:2,660、6,601、26,920
Ryzen 5 8645HS:2,437、6,253、24,401
Core Ultra 7 155U:2,319、5,162、19,024
Core Ultra 5 125U:2,081、4,826、19,421
Core i9-13900H:1,956、5,440、19,477
Core i7-1360P:1,786、4,991、16,779
Core i7-1355U:1,760、4,859、16,891
Core i5-1334U:1,386、3,672、13,157
Ryzen 5 7530U:1,281、3,137、13,730
Ryzen 7 5825U:1,242、3,226、12,859
Ryzen 3 5425U:1,122、2,848、11,949
※左からTime Spy、Fire Strike、Night Raidのスコア

3D MarkのスコアもCore Ultra 7 155Hにふさわしいものでした。本格的にPCゲームをしたいのであればGeForceなどの外部GPU搭載機にすべきと思いますが、VAIO SX14-Rでもグラフィック品質を落とせば相当数のゲームが楽しめると思いますし、コンテンツクリエーションもこなせます。

VAIO SX14-R Crystal Disk Mark

SSDの読み書き速度を測定するCrystal Disk Markのスコアです。VAIOで「第四世代 ハイスピードSSD」と呼んでいるもので、PCIe 4.0 ×4接続という意味だと思いますが、PCIe 4.0 ×4接続のSSDとしては「やや高速」くらいのスコアと言えます。とはいえ、ここまでの速度が出るのであれば、ビジネス利用であってもコンテンツクリエーションであってもほぼ不満を感じないでしょう。ビジネス用としてなら「オーバースペック」という印象すらあります。

バッテリー駆動時間

SX14-Rは注文時に「標準バッテリー」と「大容量バッテリー」を選択できます。レビュー機については筐体の実測重量が約1,230 gありましたので、大容量バッテリー搭載と思われます。

Windowsの電源モードを「最適な電力効率」に、VAIOの設定を「静かさ優先」に、ディスプレイ輝度を70%に、音量を30%に、バックライトをON(自動モード、キーを押したときに点灯)にして、下記の作業をしてみました。

画像加工ソフトGIMPで簡単な画像加工を45分
ブラウザー上でYouTubeの動画視聴を約30分
ブラウザー上でテキスト入力を約25分

上記トータルで約100分使用し、バッテリー消費は18%でした。単純計算で1時間あたり約10.8%のバッテリー消費、バッテリー駆動時間は9時間15分程度となります。ウインタブの過去の実機レビュー経験に照らすと、Core Ultra 7 搭載機としてはバッテリー駆動時間が長いほうと言えますし、これなら終日出先でPCを使って作業ができると思います。

4.レビューまとめ

VAIO SX14-RはVAIOストアとSONYストアで販売中で、4月10日現在の価格は239,800 円から、レビュー機の「勝色特別仕様」は279,800円から、となっています。

14インチサイズで1キロ前後と超軽量な筐体ながら入出力ポート構成は充実しており、フルサイズで打鍵しやすいキーボード、発色品質の高いディスプレイ、そして高いパフォーマンスと、「理想」と言えるモバイルノートだと思います。また、レビュー機の「勝色特別仕様」は「かつてのVAIO」を知る人には懐かしさを覚える筐体色だと思いますし、(正直、当初面食らいましたが)隠し刻印タイプのキートップも「めちゃめちゃカッコいい!」と感じました。

VAIOを「安いPC」だと思っている人はほとんどいないと思います。実際SX14-Rの価格は決して安いとは言えません。しかし、単に使いやすいというだけでなく、価格以上の「持つ喜び」を与えてくれるモバイルノートであることは間違いないです。

5.関連リンク

VAIO SX14-Ricon:VAIOストア
VAIO SX14-R | 勝色特別仕様icon:VAIOストア
VAIO SX14-R | ALL BLACK EDITIONicon:VAIOストア
VAIO SX14-R icon:SONYストア

執筆者:ウインタブ
2014年、低価格な8インチWindowsタブレットに触発されサイト開設。企業でユーザー側代表としてシステム開発や管理に携わっていました。「普通の人」の目線で難しい表現を使わず、様々なガジェットを誰にでもわかりやすく紹介・レビューします。
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