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Chuwi Hi 10 - 10インチ中国タブレットは仕事に使えるか?(読者レビュー:TKさん)

Chuwi Hi 10
こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回は中国タブレット「Chuwi Hi 10」の読者レビューです。レビュアーは「TK」さん(小室哲哉氏ではありません、偶然の一致)です。お仕事での活用を中心に、しっかりと使っていただきました。また、タブレットにあわせる周辺機器を購入される(これこそガジェットおたくの醍醐味!)など、本当に楽しんでおられるご様子で、読んでいて楽しくなります。

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では、TKさんの読者レビューをどうぞ!

1.レビューの目的

初めまして。TKと申します。このたびは貴重な機会を与えて頂き、誠にありがとうございます。まずは簡単に自己紹介から。私は昔からモバイルガジェットが大好きで、古くはLet’s Note、Librettoなどを遍歴し、Thinkpadと出会ってからはX31→X60→X220と渡り歩いてきました。現在メインPCのX220はOSをWindows10にアップグレードし、HDDはSSDに換装してあります。

そんな私の今回のレビューの目的は、ずばり、「10インチ中国タブレットは仕事に使えるか?」です。私は昨年春に、初のWindowsタブレットとして、レノボのYOGA Tablet 2 with Windows(8インチ)を購入しました。その際、機種選定で大変参考にさせて頂いたのが当サイトです。それ以降、毎日愛読しています。ウインタブ様のユーザー視点に立った的確な記事とあふれるガジェット愛(特にThinkpad愛)に、常々、勝手に深い共感を抱きながら読ませて頂いております。今回、レビューの機会を与えて頂き、本当に光栄です。ありがとうございました。

さて、人それぞれ、Windowsタブレットに求めるものは違うと思います。私の場合、それは仕事に使えるサブノートPC的な用途でした。iPadやAndroidタブレットにはなく、Windowsタブレットにのみ備わっている特徴は、仕事で使っているパソコンがWindowsの場合、ほぼ同様の環境を再現できるということです。タブレットというのはそもそも「コンテンツ消費型」の性格が強い端末ですが、Windowsタブレットの場合は、キーボードやポインティングデバイスを組み合わせて使うことで「コンテンツ生産型」としても遜色なく使えるという点が最大の魅力だと思います。

昨年春、それまで使っていたiPad miniを処分し、YOGA Tablet 2 with Windowsに買い換えようと思った動機はそこでした。実際に使ってみて、その魅力は存分に実感することが出来ました。しかし、可搬性を優先して8インチを選んだものの、やはり、画面の小ささは仕事での使用時にはストレスを伴うものでした。また、Atom Z3745(Bay Trail)、メモリ2GBというハードウェアの処理能力についても、不満を感じることは少なくありませんでした。毎日Gmailで大量のメールを処理しているのですが、Firefoxなどのブラウザでメールの閲覧や返信を行う際、動作のもたつきが気になることが頻繁にありました。そのため、YOGA Tablet 2の主な用途は次第にKindleアプリを使っての読書端末となり、外出先で本格的な仕事を行おうとするときは、メインPCであるThinkpad X220(12.5インチ液晶、Core i7 メモリ8GB)を持ち出すことが多くなってしまいました。

そんな不満を抱えていたため、去年の秋くらいから当サイトで記事を見かけることが多くなった「中国タブレット」には非常に注目をしておりました。Cherry TrailとBay Trailの性能差はどれくらいか、コスパは抜群にいいが信頼性はどの程度なのか、などの関心を持ちながら、毎回、新機種のレビューを拝見しておりました。今回、「Chuwi Hi10」の読者レビューに応募したのは、まさにそんな自分の関心にドンピシャだったからです。

2.ファーストインプレッション

送られてきたChuwi Hi10を一目見ての印象は、ウインタブ様の実機レビューにあったとおりでした。つまり、プラスチック感が前面に出ており、手に持ったときにミシミシいったりすることもあり、「質感はそこそこ」という印象です。その点については、金属部品を多用し、デザイン的にも洗練されているYOGA Tablet 2 with Windowsのほうが勝っていると思います。

ただ、拡張性については当機の圧勝です。YOGA Tablet 2 with WindowsがmicroUSB1つしか備えていないのに対し、microHDMI、microUSBに加え、さらにフルサイズのUSBを2つ備えており、うち1つはUSB3.0という充実ぶりです。このあたりは「仕事で使えるか?」という評価基準で見た場合にも、当然優位なポイントです。液晶(IPS、1920×1200の16:10)については、画面の大きさ以外、同じスペックを持つYOGA Tablet 2と互角です。明るさ、解像感、視野角、すべて満足できる品質でした。

所有欲をくすぐられるような要素こそ少ないものの、スペックとコストパフォーマンスを考えれば、多くの人にとってChuwi Hi10は十分にすぐれた端末だと言って良いと思います。

3. “Chuwi Hi10サブノートPC化”計画

まずはこちらの写真をご覧ください。

新しいウルトラブック?

新しいウルトラブック?

どうです?新しくThinkpadファミリーに加わったウルトラブックと言われたら、信じちゃいそうじゃないですか?
実はこれ、Chuwi Hi10に合わせてAmazonで新しく購入した「KKmoon 81キー Bluetoothキーボード 超スリム薄型 タッチパッド付き」というキーボードと組み合わせた写真です。

KKmoon 81キー Bluetoothキーボード

KKmoon 81キー Bluetoothキーボード

使ってみたら、「純正品か?」と思うほど良く合いました。サイズがほぼ同じなことに加え、キーボード上面の四隅にゴム製のクッションがついており、タブレットと重ね合わせて運ぶ際、キーボード面が液晶に当たらないよう配慮されています。

Deleteキーの上に見えるのがゴムのクッション

Deleteキーの上に見えるのがゴムのクッション

また、タッチパッドがついているため、マウスを持ち歩く必要がありません。キータッチなど、キーボードとしての使い勝手も良好で、値段も安く(購入時1,950円)、おすすめの一品です。ちなみにこの「自家製ウルトラブック」、タブレット(Chuwi Hi10)とキーボードを合わせた重量は771グラムでした。従来使っていた組み合わせ(YOGA Tablet 2+エレコムTK-FBP052+エレコムM-CC1BRWH)が668グラムなのでそれには負けますが、およそ1.5キロのThinkpad X220の半分以下の重量で、ノートPCとしては十分軽量です。

YOGAと比較
左 YOGA Tablet 2+キーボード+マウス:668グラム
右 Chuwi Hi10+キーボード:771グラム(ただし、タブレットスタンドの重量は含まず)

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タッチパッド付きBluetoothキーボードで入力環境を整えたうえに、Office、一太郎、IMEとしてATOK、ブラウザとしてFirefox、テキストエディタとして紙Copi Lite、動画再生ソフトなど、仕事用のアプリケーションを一通りインストールしました。

さらに、バッグに入れて持ち運ぶため、デルフォニクスのインナーキャリングメッシュB5を購入(1,620円)。これまたオーダーメイドでしつらえたようなジャストサイズでした。クッション性があり、11個ものポケットを備えているため小物も入れられ、何よりおしゃれ。こちらもおすすめです。

デルフォニクスのインナーキャリングメッシュB5

デルフォニクスのインナーキャリングメッシュB5

新しいガジェットを使い始める際、こうしてアプリを入れたり、周辺機器を整えたりして、環境を構築していく過程がいちばん楽しいですよね。さあ、これで準備完了です。

4.使用感

今回、レビューの目的を果たすため、月曜日から金曜日まで平日5日間、毎日Chuwi Hi10を持ち歩き、なるべく多くの時間、仕事で使ってみることにしました。

仕事上、30ページ以上あるWordや一太郎の長文ファイルを開いて編集作業を行うことがよくあります。Chuwi Hi10を使って、全くストレスなく作業をすることが出来ました。また、ワープロソフトで作業をする際、ブラウザと動画ソフトを同時に立ち上げていることが多いのですが、その程度のマルチタスクは余裕でこなしてくれました。

YOGA Tablet 2と比べるとサクサクと動き、その差は体感できるレベルでした。加えて、ワープロソフトでの長文入力や複数のウインドウを開いての作業には、8インチより10インチの画面のほうが圧倒的に適していることは、言うまでもありません。

インストールされているアプリなどの環境が完全に同じではないので、これがすぐさまCPUの差(Cherry TrailとBay Trail)やメモリの差(4GB《当機》と2GB《YOGA Tablet 2》)だと結論づけるわけにはいきませんが、少なくともハードウェアのスペックが寄与していることは間違いないでしょう。また、一日2時間程度の使用では、バッテリの残量を気にする必要はありませんでした。

メインPCのThinkpad X220とYOGA Tablet 2では、上述した用途での使用感は「別物」でしたが、Thinkpad X220とChuwi Hi10との間では、率直に言って「別物」と呼べるほどの差はなく、十分に「代用」となるものでした。

私のThinkpad X220は、購入当時15万円程度でした。それに対し、Chuwi Hi10はGearbestでの価格が19,917円(2月23日現在)です。CPUやメモリなどのスペックは圧倒的にThinkpadのほうが上ですが、例えば液晶の解像度はThinkpadは1366×768しかないため、1920×1080あるChuwi Hi10のほうが上です。また、仕事でよく扱うA4縦の書類の作成作業では、モニタをくるりと回して簡単に縦置きできるタブレットのほうが、横置き固定のクラムシェル型のノートPCより、作業効率が向上する場合さえあります。つまり、十分に「代用」となる性質を持ち、スペックのある部分では上回ってすらいるような端末が、7分の1程度の金額で買えてしまうのです。「中国タブレット恐るべし!」と言わざるを得ません。

5.結論

そろそろ、当レビューの結論を出したいと思います。

「10インチタブレットは仕事に使えるか?」・・・・・・答えは、イエスです。

もちろん「仕事」と一口に言っても、さまざまな内容があります。今回の検証は、あくまで「私の場合は」という限定付きです。マルチタスクを伴っていても、私が仕事で使うのは、Office系ソフト、ブラウザ、動画再生ソフトなどそれほど負荷の大きなアプリではありません。その点はご留意ください。

最後に、中国タブレットを語るうえで外せない要素である「信頼性」について記そうと思います。業務で使う場合、信頼性は極めて重要な要素ですが、短期間ではなかなか判断しきれない部分があります。今回、5日間の試用中、マイナーな不具合はいくつか発生しました。一つは、PCの時計がなぜか1時間遅れるという不具合です。「時刻を自動的に設定する」に設定してあるにも関わらず、2回、時計の狂いが発生し、その都度、手動で合わせ直しました。

また、USB3.0端子にハードディスクを接続して動画を再生したところ、突然何の前触れもなくPCの電源が落ちるという不具合が、やはり2回発生しました。幸いハードディスクには損傷はありませんでしたが、貴重なデータを失う可能性もあり、ちょっと怖い現象です。もしかしたらUSB端子の電源供給に何かしらの問題があるのかもしれません。

5日間で4回の不具合発生というのは、頻度としては決して低くありません。これをどう捉えるかは人次第ですが、私の場合、今のところ許容範囲です。初めての中国ダブレットのレビューであり、「何か起こるかもしれない」「起こってもおかしくない」という心構えがあったから、許せるのかもしれません。他の中国タブレットについてはよく分かりませんが、この手の端末を使う場合は、精神的な余裕のようなものが大切な気がします。その意味では、十分信頼の置けるメインPCを別に所有していて、サブPCとして割り切った使い方をするのに向いていると思います。これが唯一無二のメインPCだったら、何かトラブルが起きたときパニックになってしまいますから。

以上、いくつか条件はつくものの、私としては「仕事に使える」という結論に至った次第です。

6.おまけ

当レビューは「仕事に使えるか」という一点に目的を絞ったため、それ以外の部分については十分に検証出来ていません。読者の中には、通常のタブレットとしての使い勝手や性能はどうなのか、という点に関心のある方も多いと思います。最後に少しだけ、「コンテンツ消費型」端末としての使い勝手もレビューしておきます。

Kindleの読書端末としては「そこそこ」

10インチのフルHD液晶のおかげで、雑誌の閲覧などはそこそこ快適に楽しめます。しかし、この端末に限ったことではありませんが、グレア液晶のため照明の映り込みや指紋などは非常に気になりました。対策として、アンチグレアの液晶保護シートを貼ってみましたが、結果は芳しくありませんでした。細かな文字が滲んでしまい、個人的には使用に耐えなかったため、保護シートを剥がしてしまいました。もし保護シートをつける場合も、グレアタイプのほうが当機とは相性が良いと思います。

動画視聴端末としては「かなり良い」

WindowsストアからHuluアプリをインストールし、映画を含む動画をいくつか視聴してみました。結果は、快適に楽しめました。10インチ液晶でひとり楽しむも良し、microHDMIケーブルをテレビにつないで家族と楽しむも良し。なかなか快適です。動画視聴端末としての出来はかなり良いと思います。

ここまで、長文におつきあい頂き、誠にありがとうございました。「仕事に使えるか」という観点に偏ったレビューでしたが、同様の関心を持っていらっしゃる方にとって、なにがしかの参考になれれば幸いです。このような機会を与えて頂いたウインタブ様、およびGearbestをはじめ関係者の方々には、改めて深く感謝申し上げます。

7.関連リンク

Chuwi Hi 10 - 拡張性をしっかり確保した最新スペックの10インチ中国タブレット(実機レビュー):ウインタブ
Chuwi Hi10 Ultrabook Tablet PC:GEARBEST
※GEARBESTはこの記事で使用している実機を提供してくれた中国の通販サイトです。海外通販を利用するときは、通販サイトの取引ルールをよく確認してからにしましょう。

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