新春の秋葉原で raytrektab 10インチモデル「DG-D10IWP」と「Surface Go」を描き較べてきました(natsuki)

raytrek VS Surface Go
こんにちは、natsukiです。今年も年始は秋葉原から、Windowsタブレットの試し描き初めをお送りします。いやまあ、別に恒例というわけではなく、たまたま2年連続で都心に出る用事があったってだけなんですけどね。

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もちろん、注目はドスパラが発売したraytrektabシリーズの10インチお絵かきタブレット、「DG-D10IWP」です。一方で、サイズ、価格帯ともに競合して気になるのが「Surface Go」。Surface GoもSurfaceペンによるデジタイザ機能をウリのひとつにしていますから、お絵かき特化で推している「DG-D10IWP」買うくらいなら、汎用的に使えそうで(経験上Surfaceシリーズの「汎用性」には大いに疑義があるのですが、それはとりあえずおいておいて)スタイリッシュな「Surface Go」でいいんじゃね? とは、誰しも思うところでしょう。そこで、実際に描き較べてみよう、というわけです。

ちなみに、今年もネコ描きまくってこようと思ったんですが、ドスパラもSurfaceをいじったヨドバシカメラもそれなりに混んでいて、長時間占拠するのは迷惑になりそうだったので、昨年のように落書きまではできませんでした。それでもデジタイザの基本性能は、十分に分かるかと思います。

1.さすがの描き心地、進化した raytrektab 10インチモデル「DG-D10IWP」

raytrek VS Surface Go
やってきましたドスパラ本店、そして展示されてました! raytrektabシリーズ10インチモデル「DG-D10IWP」です。

raytrek VS Surface Go
まず驚くのがこれ。並んで展示されている8インチのraytrektabのペンと較べてみました。ペン先が、ものすごく細い。8インチraytrekabのペンも、デジタイザペンとしては十分細いです。が、この細さは驚愕。

ただし、細さと引き替えにペン先の交換ができない構造になってしまっています。ってことは摩耗が心配ですよね。「DG-D10IWP」を買うと、摩擦の大きい保護フィルムもついてくるそうで、それは純正品だからある程度大丈夫なんでしょうが、サードパーティー製のいわゆる「ペーパーライクフィルム」は避けた方がよさそうです。また、細いペン先を保護するため、ボールペンのように、ペンのお尻を押すとペン先がしまわれる構造になっています。従って、ペンのお尻が消しゴムになったりはしません。また、サイドスイッチもありません。ここは賛否両論あるところでしょう。私の場合だと、サイドスイッチ2つのペンを常用していて、それぞれ移動と拡大縮小に割り当てています。移動はタッチ操作でもいいんですが、拡大縮小はタッチ操作で行うと回転しちゃうことがあるんで、サイドスイッチ1つは欲しかったなぁ。まあ、慣れでなんとかなる部分ではありますが。

raytrek VS Surface Go
視差も、十分優秀。上の画像は、ペン先を画面に付けた状態です。えーっと、ペン先が細すぎるんで、その分視差が大きく見えていますが、8インチのraytrektabと較べても遜色ないです。

raytrek VS Surface Go
「DG-D10IWP」が採用する「WACOM Feel Technology」は、ペンに電池が必要ない代わり、画面端で精度が落ちるという欠点を抱えています。最新の「DG-D10IWP」といえども、画面端では、ポインタとの多少のズレは生じてしまいます。が、ご覧のとおり、ズレは最小限で、十分に操作できる程度です。

では、早速描いてみましょう。ソフトは、定番の「CLIP STUDIO PAINT」。描きながらスマホで撮っているので、手ぶれが激しいのは勘弁してください。

太めの筆ペンで描いていますが、追随性は極めて良好。筆を返したところがちゃんと尖っていますね。追随性が悪いと、丸くなってしまいます。なお、「こ」を書き損じているのは、反応が悪いためではなく、不安定な場所で描いたためにペン先が表面に届いていないだけです。パームリジェクション(ペン入力している間はタッチが無効になる機能)もしっかり効いていて、快適に操作できます。「描き味」は、率直に言って、素晴らしい、の一言。公式スペックには表記されていないものの、傾き検知にも対応しているともっぱらのウワサですが、店頭での操作でそこまでは確認できませんでした。

では、画線性能をチェックするためのテストをしてみます。後でSurface Goでも同じテストを行います。テスト内容は、「CLIP STUDIO PAINT」の「Gペン」、太さ10数ポイント程度で、フリーハンドで斜めの線と丸を描く、というものです。

まったく問題なく描けていますね。あんまりキレイにいっているんで、なんのためにこんな事をやっているのか分かりづらいと思いますが、以下の別の機種のを見ていただくと、その意味が分かると思います。

残念ながら、冒頭の引いた写真に写っているように店頭では現在売り切れだそうで、店員さんにも聞きましたが、めっちゃ売れているらしいです。うんうん、この性能なら、そりゃぁ、納得だわ。

2.イラストには不向きだった「Surface Go」

さぁて、場所を移してヨドバシカメラに。おお、あるわあるわ、Surfaceシリーズがそれぞれ何台も並んでいます。

raytrek VS Surface Go
期待の「Surface Go」ですよ。

raytrek VS Surface Go
展示品の「Surface Pen」は、芯がフェルト状になっているもので、ツルツルの面に描いてもほどよい摩擦感が得られます。

raytrek VS Surface Go
ペン側に電池があるだけあって、ポインターの精度は優秀。視差も最小限です。ここまではなかなか良し。では、早速描いてみましょう。

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うん、追随性はそこそこ。しかし、明らかに「DG-D10IWP」の方が優れていますね。そして何より、致命的なのがパームリジェクションの浅さです。ほんのちょっとペン先をディスプレイから離しただけで、すぐにペンの反応がなくなり、タッチが反応しちゃうんですよ。やってみると分かりますが、ほんっと、操作しにくい。いやいや、これはイカンでしょう。

先ほどのテストも、やってみます。

まず、やはりパームリジェクションが浅すぎて要らん部分が反応してしまい、操作に苦労しているのが一目瞭然かと思います。そして、テスト結果はご覧のとおり、線に微妙なガタつきが見られるのが分かりますでしょうか。

こっちの方が描く速度がゆっくりになってしまったので、そこはフェアじゃないですが、実際には何度も描いているので、「DG-D10IWP」では問題なくスムーズな線になるものが、「Surface Go」だとガタつきが生じるというのは間違いありません。これは、今までの他の機種にも見られたもので、いわばデジタイザの限界のようなものでした。後で参考にあげる「Cube Mix Plus」も、この程度のガタつきはあります。つまり、補正無しでスムーズな描線ができる「DG-D10IWP」がそれだけ優れているということです。

なお、傾き検知については、筆ペンソフト「Zen Brush」により、確かに傾き検知機能があるのを確認できました。

以上、まとめると、デジタイザ性能は、追随性、描線性能ともに「DG-D10IWP」が上です。それよりも、イラスト目的で致命的にになるのはパームリジェクションの浅さです。動画を見て分かるように、はっきり言ってお話になりません。手袋をすれば、使えるかな? ヨドバシカメラには複数台のSurface Goが展示されていたので、念のため別の機体でも確認しましたが挙動は同じでした。

3.え……ウソだろう? 残念すぎる「Surface Pro 6」と「Surface Book 2」

「Surface Goがやられたようだな…」
「ククク…奴はSurfaceシリーズの中でも最弱…」
「raytrektabごときに負けるとはMicrosoftの面汚しよ…」

ええ、そうですね。ここはせっかくなので、上位機種である「Surface Pro 6」と「Surface Book 2」もチェックしてみましょう。

raytrek VS Surface Go
まずは、アルカンターラ素材のキーボードが美しい Surface Pro 6 です。では、先ほどのテストを。

んんん!?

raytrek VS Surface Go
気を取り直して、最強のフラグシップ機 Surface Book 2 を。

……いずれも、やっぱりパームリジェクションが浅いので、タッチで反応してしまって操作しづらいデスネー って、いやいやいや、そうレベルじゃないだろ! なんだ、この性能の低さは!? 下位機種のはずのSuface Goの方がはるかにマシ。とてもじゃないが、イラストになんか使えたもんじゃないぞ。

他の機体で試しても結果は同じでした。これって、APIとかの設定で変わるもんなんですかね。店頭なんで、設定部分はいじってないですけど。まさかの、あまりにも残念すぎる結果となってしまいました。

4.参考に「Cube Mix Plus」も

raytrek VS Surface Go
参考までに、こちらも比較してみましょう。すでに発売から2年以上が経過しましたが、現在でも中華通販でたびたびセールになる、ワコム製デジタイザ搭載タブレット「Cube Mix Plus」です。まず、追随性を見て、それから、先ほどのテストを同様に行います。

さすがに1世代前の感があり、raytrektabやSurfaceシリーズに較べて、ポインタの精度がやや甘いです。しかし、その他の面ではそれなりに頑張りを見せますね。追随性は、「DG-D10IWP」には劣るものの、「Surface Go」とはいい勝負。斜線の画線は、ややガタつきが見られ、こちらも「Surface Go」とほぼ互角。決定的なのは、パームリジェクションが実測18mmまで離しても効いてくれることで、これによって使い勝手の良さはSurfaceシリーズの比ではありません。もっとも、パームリジェクションについては長く使っているとちょいちょい誤作動はするんですけどね。それでも、致命的なレベルではまったくありません。

5.まとめ

店頭で、しかも混雑した状況での試用だったので、チェックできたのは、純粋に「描き味」の部分だけでした。それでも、イラスト作成のために必要な根幹の部分は評価できたんじゃないかと思います。ご覧のとおり、イラストを描く絵での使い勝手は、明白に
「DG-D10IWP」>「Cube Mix Plus」>「Surface Go」
です。

「DG-D10IWP」は、同じ方式を採用する「Cube Mix Plus」の完全上位互換といったおもむきで、画期的に細いペン先といい、使ってみて明確な性能アップを体感できます。さすがは、ドスパラがイラスト用にという明確な目的を持って開発しただけのことはあります。触って分かる、この楽しさ。価格だけを見ると、10インチクラスのタブレットとしては割高に見えるかもしれませんが、その性能とちょうどよい構成は、実際に使ってみれば、この価格設定にも納得がいくこと請け合いです。「Surface Go」は、追随性や描線性能で負けている上に、なによりパームリジェクションがこれでは、イラスト用途は厳しいと言わざるを得ません。ということで、10インチクラスでイラスト作成用のWindowsタブレットを求めるなら、「DG-D10IWP」一択です。Windows縛りを外せば、iPadとどちらにするか悩ましいところでしょうね。

なお、12インチ以上のサイズになってくると、この他にも、HP、HUAWEI、東芝などなど、デジタイザ搭載タブレットの選択肢は一気に増えてきます。これはもう、店頭で色々触っていただくしかありません。ただ、1つ言えるのは、Surfaceシリーズはイラスト用途には期待しない方がいい、ということでしょう。

6.関連リンク

ドスパラ raytrektab DG-D10IWP(10インチモデル) - 10インチで4,096段階の筆圧に対応するワコムペン付属!お絵かきタブに「でかいやつ」が仲間入り!
Microsoft Surface Go レビュー - サイズは小さくとも正真正銘Surface品質!10インチサイズこそ神かもしれん(実機レビュー)
Microsoft Surface Pro 6 レビュー - キープコンセプトながら確実にパワーアップした「一番人気」のデタッチャブル2 in 1、新色ブラックはカッコいい!(実機レビュー)

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Comment

  1. 絵描き専用に調整されたものと、一応絵も描けるものを比較したらまあそうなりますよね。

    • natsuki より:

      イラスト作成用を掲げるのに恥じない描き心地でしたよ。
      raytrektabって、なぜか、傾き検知とかスキャンレートとか、詳細を公表していないんですよね。すでにネット上には検証情報が飛び交っていますが。そのため、公表スペックの数値だけを見るとイマイチパッとしないのが惜しいところです。ちょっと使ってみれば、店頭でもその優秀さは体感できるんですけどね。

      もちろん、宣伝文句にイラスト作成用というのを掲げてはいるんだけれども、競合機のない8インチの場合と違って、価格も高いし、Surface GoやTransbookなどのライバル機もあるので、もっと細かいスペックも公表して「汎用機とは違うのだよ、汎用機とはッ!」ってのをアピールしないともったいない感じがします。でも、完売御礼だから、余計な心配か……

  2. 匿名 より:

    Surfaceはこれもしかして、設定→デバイス→ペンとWindows Inkの項の「ペンの使用中はタッチ入力を無視」がオフになってるだけじゃないでしょうか。
    確かデフォ設定がオフだったと思います。

    • natsuki より:

      情報ありがとうございます。え……それって、デフォルトでOFFなんですか……
      動画を見ていただくと分かりますが、実際には、パームリジェクションが「効かない」のではなく、「距離が非常に短い」感じでした。店頭なもんで、タブレットの裏側に盗難防止用のユニットが張り付いていてタブレット自体のガタつきが激しく、しかも片手でスマホを持っているので、ペン先が離れやすいってのはあるんですけどね。
      Windows Inkの設定で改善するのかなぁ?

      それでも、追随性や画線性能でraytrektabに軍配が上がるのは明確でした。

  3. 匿名 より:

    ペン先が交換不可なのは致命的ですね
    期待していたが残念です

    • natsuki より:

      理論上は、同じ4096レベルクラスの、8インチraytrektabやGalaxy Book対応ペンも使えるはずですが……描き味やポインタ位置、傾き検知にどう影響が出るかは未知数ですからね。
      表面がツルツルのフィルムに描いている分には摩耗は少ないでしょうが、摩擦の強いフィルムが好きな人にとっては残念な仕様だとは思います。そのうち、ペンのバラ売りもはじめるとは思いますけど。

      • 匿名 より:

        ペンが駄目になりやすく駄目になったら終わり(構成的に)で8万円近くなるのは厳しすぎる
        ペンが駄目になりやすいのがわかっててペンのみの販売が無いって狂ってるよ

        • natsuki より:

          8インチのときの流れから見て、生産体制に余裕が出れば、さすがにペンのバラ売りははじめるとは思いますが…… この特殊ペンでバラ売り無しはさすがにヒドイと思うので。
          ただ、ドスパラは「大手」ではないので、生産数に余裕がなさそうだというのは、私も危惧はしてます。実際、8インチの方は、本体は販売継続中にもかかわらず、ペンと芯のバラ売りはずっと品切れ状態ですから。

          真面目な話、ドスパラは大規模メーカーでないからこそ、こういうニッチな需要に特化した特殊かつ魅力的な製品を販売できるんだと思います。ドスパラ製品のラインナップは、これに限らず、タブレットにしろ、スティックPCにしろ、大手メーカーのスキマを埋める独自の個性を持つものばかりです。しかし、フットワークの軽さというのは、供給体制の脆弱さと表裏一体でもあります。その辺を分かった上で購入すべき製品ではあるでしょう。

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