MSIが日本時間の9月4日午前0時にオンライン発表会を開催し、新しいロゴと新しいビジネスノートPCブランド「Summit」を発表しました。「MSIと言えばゲーミング」のイメージが非常に強かったのですが、「Prestigeシリーズ」や「Modernシリーズ」のような高性能かつコンパクトな「ビジネス・クリエイターノート」も手掛けていました。新たに創設されたSummit、既存のPrestige、Modernは今後「ビジネスシリーズ」と明確に位置づけられ、その中でもSummitシリーズはハイエンド(最上位)となります。
これがMSIの新しいロゴ。すべての製品に使われるわけではなく、上記のSummit、Prestige、Modernシリーズ用です。おなじみのゲーミングPCのロゴには使われません。このロゴは10月上旬のSummitシリーズの発売に合わせ、既存モデルも含めて切り替わるとのことです。
で、注目なのがハイエンド・ビジネスノート「Summitシリーズ」ですよね。Summitシリーズは14インチと15.6インチの2サイズがあり、それぞれに「B」と「E」の型番があるので、合計で4モデルとなります。
Summitに搭載されるCPUは第11世代(Tiger Lake)のCoreプロセッサーです。Tiger Lakeは型番体系が第10世代のIce Lakeを引き継ぐ格好になっていて上位の型番(末尾がG7のもの)は内蔵GPUもIntel HD GraphicsではなくIris Xeが搭載されます。
現在はPC負荷の高い処理はグラフィック関連であることが多いと言えます。もちろん専門職の人のお仕事はまた別次元かと思いますが、一般ユーザーの作業を想定すると、やはり「グラフィック絡み」にPC性能のボトルネックがある、と言っていいでしょう。なので、Iris Xeの大幅な性能向上というのは、ある意味Tiger Lakeの性能を説明する最大の要素と言っていいと思います。
Summitシリーズの正式なスペック表はまだ公開されていませんが、最上位モデルにはCore i7-1185G7が搭載されるとのことです。
なお、Summit BとSummit Eの相違点として、(どっちもハイエンドであることは間違いありませんが)Eシリーズはよりパーソナルな豪華装備版で外部GPUのGeForceGTX 1650Ti Max-Q搭載モデルも設定され、Bシリーズは顔認証やタッチディスプレイなどの装備を省いた、よりビジネス特化の製品特性になっています。
Summitシリーズの筐体画像も公開されています。「E」と「B」、基本的に同一のデザインです。ともにサイズがギリギリまで絞られており、ナローベゼルになっているほか、ミルスペック(MIL-STD-810G)準拠の堅牢性を備えています。
筐体色はいまのところブラックのみが開示されていて、Prestigeシリーズと同様、リフトアップヒンジが採用されています。筐体素材は不明ですが、重量が1.3 kgほどなので、アルミ合金ではないかと思います。
14インチ版、15.6インチ版ともキーボードはテンキーレスです。Eシリーズのみタッチパッドのエッジ部分がゴールドになっていて、より豪華な印象です。
こちらはE14のポート配置です。USB Type-Cは「Thunderbolt 4」になっています。さすがMSIといいますか、CPUの型番だけでなく、Thunderbolt 4の採用を始め、SSDは「PCIe 4.0」が使われているなど、「より速く」するための装備が盛り込まれています。
Summitシリーズは日本でも10月に発売される予定です。Prestigeの上位モデルなので、価格はそれなりに高くなると思いますが、ビジネスマシンとして申し分のない実力を見せてくれると思いますし、「持つ喜び」を感じられる筐体品質になっていると思います。
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