MSIのゲーミングノート「GP66 Leopard 11U」の実機レビューです。GPUにGeForce RTX3080を搭載するハイエンド機で、高い筐体品質を備えつつ、価格がかなり低めに抑えられており、コストパフォーマンスを重視するゲーマーにはとても魅力的な製品です。
・ノートPC用としては最上位のGeForce RTX3080を搭載
・GPUは設定アプリでオーバークロックが可能
・SteelSeries製のPer-Key RGBキーボード
・CoolerBoost 5による高い冷却性能
・ゲーミングノートらしいデザイン
ここはイマイチ
・リフレッシュレートが144 Hzと、MSI上位モデルとしては低め
販売サイトはこちら
GP66-11UH-821JP:MSIストア
GP66-11UH-821JP:PCショップアーク
目次
1.GP66 Leopard 11U スペック
GP66 Leopard 11U | |
OS |
Windows 10 Home Windows 11無償アップグレード可 |
CPU | Intel Core i7-11800H |
外部GPU | NVIDIA GeForce RTX 3080 Laptop(8GB) |
RAM | 16GB(最大64GB) |
ストレージ |
512GB NVMe SSD M.2 NVMe SSD空きスロットあり |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 15.6インチ (1,920 x 1,080) 144Hz |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.2 |
入出力 | USB3.2 Gen1 × 3、MiniDisplayPort、HDMI、LAN(RJ45)オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(92万画素) |
バッテリー | 65Whr / 4,160 mAh |
サイズ | 358 × 267 × 23.4 mm |
重量 | 2.38 kg |
バリエーションモデル
GP66 LeopardにはCPUに第10世代Coreを搭載する「10U」と第11世代CPUを搭載する「11U」がありますが、今回レビューする「11U」については上記スペック表の単一バリエーションです。
コメント
OSはWindows 10 Homeですが、MSI公式サイトには「利用可能になった場合に、Windows 11へ無償アップグレードできます」と明記されていましたので、問題なくWindows 11にすることができます。
CPUは第11世代(Tiger Lake-H)のCore i7-11800Hで、GPUはノートPC用としてはハイエンドな型番「GeForce RTX3080 Laptop」が搭載されています。RTX3080を搭載するゲーミングノートは市場でもそれほど数が多くはなく、ここだけをとってもゲーマーには非常に気になる存在と言えるでしょう。
RAMは16GB、ストレージは512GB NVMe SSDで、RAMは最大64GB(32GB+32GB)まで増設が可能、ストレージはM.2 NVMe(PCI-e Gen3) 専用空きスロットがありますので、こちらも増設が可能です。ただし、MSIの製品はユーザーがDIYで筐体を開口すると保証が切れてしまいますので、増設したい場合はMSI指定販売店に相談することになります(MSI指定販売店に増設を依頼する場合は保証が継続されます)。
ディスプレイは15.6インチのFHD解像度、ノングレア(非光沢)タイプで、公式サイトに「IPS」という記載はありませんが、実機を確認したところ視野角が広く、角度をつけて見ても画面が白っぽくなりませんので、ほぼ間違いなくIPS相当の液晶が使われていると思います。
また、このディスプレイのリフレッシュレートは144 Hzです。MSIの上位モデルにはリフレッシュレート240 Hzとか300 Hzといったモデルもあり、RTX3080搭載機にしては少々物足りない数値に見えますが、よほど腕のいいゲーマーでない限り、144 Hzと240 Hzでゲームのスコアに影響は出ないだろうと思います。
入出力ポートについてはゲーミングノートとして必要な数量が確保されているとは思いますが、いまどきのPCにしては珍しく「USB Type-Cポートがない」んですよね。Type-Cポートがないので当然Thunderboltにも非対応です。Thunderboltがないということは(搭載GPUがRTX3080なので必要はないかもしれませんが)eGPU(外付けのGPU BOX)の搭載はできませんね。将来的な拡張性が気になるという人はご注意ください。
2.GP66 Leopard 11U 筐体と使用感
同梱物
えー、今回はACアダプターの画像のみです。スタートアップガイドなどのペーパー類も同梱されていたのですが、MSIのレビュー機はペーパー類が密封されていて中身を確認できませんので、掲載を省略します。ACアダプターは280Wと大型のもので、電源ケーブル込みの実測重量は1,041 gありました。ゲーミングノートは全般にACアダプターが大型で、かつ重いので、持ち運びする機会が多いという人はACアダプターの重さも意識しておく必要がありますね。
天板と底面
天板です。アルミ合金製で筐体色はブラック、MSIのドラゴンロゴも同色になっているので、「色に関しては」落ち着いていますが、後部(画像下側)が立体的な造形になっていて、ゲーミングノートらしさを感じます。
背面です。筐体の開口は可能ですが、上にもご説明したとおりMSI製品はユーザーが筐体を開口してしまうと保証が切れてしまいますのでご注意下さい。画像右側に白いシールが貼られていて「FACTORY SEAL」と書かれています。筐体を開口するためにはこのシールを剥がさねばならず、これを剥がしてしまうと保証が切れる、という仕組みです。
底面にあるのは通気口のみで、一般的なノートPCによく見られる「底面にスピーカーグリル」はありません。
側面
前面です。こちらにはポート類やボタン類はありません。後ろのほうに「力こぶ」みたいなのが見えますね。ミッキーマウスを潰した感じとも言えそうか…。
背面です。GP66 Leopardには背面にも入出力ポートがあります。画像左からMini Display Port、有線LAN、HDMI、そして電源コネクタです。電源コネクタの形状は一見するとUSBポートに似ているのですが、USBポートではなく、MSIの独自規格と思われます。
右側面です。このアングルから見ると筐体後部の形状がよくわかります。ポート類はUSB Type-A(ともに3.2 Gen1規格)が2つあります。
左側面です。画像左からセキュリティロックスロット、通気口を挟んでUSB 3.2 Gen1 Type-A、そしてイヤホンジャックがあります。なお、繰り返しになりますが、この製品にはUSB Type-Cポートがなく、SD(microSD)カードリーダーもありません。
なお、左右側面の前方に細かい穴がたくさん空いているのがわかると思います。これがスピーカーです。GP66 Leopardは底面ではなく左右側面にステレオスピーカーを搭載しています。ということでスピーカーの使用感を述べます。
スピーカーの使用感
スピーカー位置が両側面なので、ステレオ感はしっかり出ます。音質は素直で、中高音はとてもクリアに聴こえます。よくあるノートパソコンのスピーカーのようにこもった音だったり、ペラペラな音質ではありません。しかし、音響アプリを使用せず、素の状態だとさすがに低音の表現力が弱く、ロック系とかEDM系の音楽を聴く場合は迫力不足かと思います。
MSI製品ではすっかりおなじみ、プリインストールされている音響アプリのNahimicを使うと迫力不足は一挙に解消され、低音が強調された音質に仕上げることができます。ただ、どうしても人工的な音質になってしまいますので、しっとり目の音楽(GP66の雰囲気には合わないかもしれませんけど…)を聴く場合はNahimicを使わないほうが気持ちよく聴けます。まあ、音楽のジャンルによる、ということでしょうか。
キーボード
15.6インチサイズですがテンキーは付きません。有名なゲーミングデバイスメーカー「SteelSeries」製のキーボードで、アルファベットキーのキーピッチは手採寸で約19 mm、キーストロークは標準からやや深めです。また、Enterキーの右に一列あるタイプなので、この配置に慣れていない人はミスタイプしそうに思われるかもしれませんが、Enterキーが非常に大型なので、私が試用した限りミスタイプはほとんどありませんでした。
プリインストールされている「Steel Series Engine」という設定アプリからライティングを変更できます。光が激しく点滅するイルミネーションも可能ですし、このキーボードのバックライトは「Per-Key RGB」なので、個別のキーを好きな色に光らせることもできます。
キートップはフラットで、特に凹凸などはありません。以下、キーボードの使用感を述べます。
キーボードの使用感
ゲーミングノートのキーボードでは「あるある」な話なのですが、見た目によらず打鍵音が小さく「静音」と言えるくらいに静かです。この製品のキーボードはSteelSeries製なのでいわずもかなですが、ゲーミングノートのキーボードは非常に頑丈にできていて、(常識的なレベルで)強打してもたわんだりしません。もちろんこれはゲームプレイを意識した構造なのですが、実は普通にテキスト入力をする場合でも打鍵感を良くしてくれる効果があります。文書作成をしていて、キーボードがポコポコたわむようだと興ざめですよね?
また、「静音」だったり「確実な打鍵感」が得られるというのも、頑丈さの副産物と言えます。とても気持ちよくタイピングができます。
配列に関しても大きなクセはありませんが、右下、Enterキーの下あたりのキーのサイズがやや小さくなっていて、特に右Shiftキーはもう少し大きければいいのに…とは思いましたね。
そんなわけで、GP66 Leopardはゲーミングノートではあるのですが、普通に仕事用として使ってもかなり快適なタイピングができます。
ディスプレイ
誠に申し訳ありません。ウインタブの実機レビューではいつも正面から見た画像を撮影し掲載しているのですが、今回のレビューでは撮影に失敗し、非常に画質が悪くなってしまいましたので、この画像のみメーカーの製品ページにあるものを使っています。
上部と左右のベゼル幅は極細とまではいきませんが十分に細く、ゲームプレイ時に没入感を高めてくれると思います。
また、このディスプレイはノングレア(非光沢)タイプなので、映り込みも小さいですね。ちなみにこの画像はちょっと意地悪に「できるだけ映り込みが激しくなるようにして」撮影したものです。さすがに「あらゆる場所で映り込みが気にならない」とまでは言えませんが、常識的には十分に使いやすい仕様だと思います。
ディスプレイの使用感
GP66 Leopardのディスプレイはリフレッシュレート144Hzのゲーミング仕様です。発色や輝度については割と標準的なIPS液晶、という感じで、発色が抜群とか輝度が非常に高い、ということはありませんでした。これは別に悪い意味ではなく、「想像通り」とか「普通」という意味です。
手持ちのPCモニターと発色を比較してみましたが、原色がやや淡く感じられました。繊細な色の識別が必要、という人にはやや物足りないかもしれませんが、ゲームプレイを含め、Web閲覧などで不満を感じるような品質ではないと思います。
筐体その他
横から見たところです。GP66 Leopardとしては最も特徴的な画像と言えるかもしれません。ヒンジがやや前方に取り付けられ、後部にオーバーハングがあります。このような構造のゲーミングノートは他社製品にも見られ、DELLのALIENWAREやレノボのLegionなどがGP66 Leopardと同様の構造になっています。
おそらく冷却面で効果が期待できるというのがこのレイアウトにする理由と思われますが、見た目も「いかつく」なりますので、個人的にはカッコいいと思いますね。
ヒンジを最大開口したところです。最近のノートPCによく見られる180度開口はできません。
3.GP66 Leopard 11U 性能テスト
MSI Center
性能テストにあたり、MSIの設定アプリ「MSI Center」を少しご紹介します。MSI製品に限らず、ゲーミングPCにはパフォーマンスを調整できるアプリがプリインストールされていることが多いです。MSI製品の場合は「MSI Center」という名称のアプリになります。
この画像はシステムモニターです。
こちらが「ユーザーシナリオ」。ご覧のように「究極のパフォーマンス」から「Super Battery」まで、「パフォーマンスを優先するか、省電力性を優先するか」によるモード切替が可能です。性能テストに際し、ユーザーシナリオを「究極のパフォーマンス」に設定しました。
それと、GP66 LeopardのGPU、GeForce RTX3080 Laptopはオーバークロックが可能です。ただし、オーバークロックはあまり知識のないユーザーが安易にできるようなものではなく、しかるべき知識がないとPCに悪影響を及ぼす可能性もあります。実際私はなにもないところでGPUのオーバークロックをやれ!と言われてもできませんし、オーバークロック用のツールを用意できたとしてもやる気にはなれません。
MSI CenterではCore Clock OffsetとVRAM Clock Offsetが可能で、それぞれ200MHzまで設定できます。正直これでもちょっと怖い気がしましたが、MSIのプリインストールアプリで設定できるのなら、ということで、どちらも200MHzに設定しました。
では、この状態で性能テストを…。
ベンチマークテスト
まずは表計算ソフトやビデオチャット、画像加工など、実際のビジネスシーンをシミュレートしたテスト、PC Markのスコアです。グラフィック性能に特化したテストの3D Markなどと比較するとCPU性能の差(影響)が大きめですが、テスト項目にグラフィック処理も含んでいますので、CPU性能だけでなく、外部GPUを搭載する製品のほうが高いスコアが出やすい傾向にあります。
とりあえず直近レビューしたノートPCのスコアのうち、トップレベルのデータをいくつか掲載します。
参考:
Lenovo Legion 760(Ryzen 9 5900HX、RTX3080):7,129
GIGABYTE A7(Ryzen 9 5900HX、RTX3070):6,827
ASUS TUF Gaming A17 FA706QR(Ryzen 7 5800H、RTX3070):6,744
ASUS ROG FLOW X13(Ryzen9 5900HS、RTX3080):6,544
HP OMEN X 2S 15(i9-9880H、RTX2080 Max-Q):6,447
ASUS TUF Dash F15(i7-11370H、RTX3070):6,225
Lenovo Legion Y740(17)(Core i7-9750H、RTX2080Max-Q):6,151
MSI GE66 RAIDER(i7-10875H、RTX2070):6,081
ASUS ROG Strix SCAR 15 G532LWS(i9-10980HK、RTX2070SUPER):6,023
GP66 Leopardのスコアはウインタブとしては「歴代2位」です。トップのLegion 760にわずかに及びませんでした。Legion 760のCPUはRyzen 9 5900HXなので、Core i7-11800Hを搭載するGP66 LeopardとはCPUの差が出た、ということなのかもしれません。ただ、体感できないくらいの差ですし、10回、20回と繰り返し測定すればあるいはスコアが逆転する可能性もありそうです。なので、Legion 760とは「互角」と考えて問題ないでしょう。
いずれにしてもノートPCで7,000点オーバーのスコアというのは驚異的だと思います。
次にグラフィック性能を測定する3D Markのスコアです。Time Spy、FireStrike、Wild Life、そしてPort Royalのスコアを掲載していますが、Wild Lifeは本来もう少し低性能なPC向けのテストなので、ここでは無視します。また、Port Royalはリアルタイムレイトレーシングの性能を測定するテストです。
参考:
Lenovo Legion 760(Ryzen 9 5900HX、RTX3080):12,070、26,488、7,622
ASUS ROG FLOW X13(Ryzen9 5900HS、RTX3080):10,698、19,394、7,346
GIGABYTE A7(Ryzen 9 5900HX、RTX3070):10,393、23,177、6,394
MSI GS66 Stealth(i9-10980HK、RTX3080):9,276、20,063、5,873
ASUS TUF Gaming A17 FA706QR(Ryzen 7 5800H、RTX3070):8,981、21,434、5,488
ASUS ROG Strix SCAR 15(i9-10980HK、RTX2070SUPER):8,435、20,017、5,049
Lenovo Legion 750i(Core i7-10750H、RTX2080SUPER Max-Q):8,156、18,070
ASUS TUF Dash F15(i7-11370H、RTX3070):7,767、17,671、5,136
MSI GP75 Leopard(i7-10750H、RTX2070):7,415、17,589、4,446
MSI Pulse GL66 11U(Core i7-11800H、RTX3060):6,974、15,408
※左からTime Spy、Fire Strike、Port Royalのスコア
ここでもLegion 760にわずかに及ばないスコアでした。このくらいのスコア差だと、普段なら「気にしなくていいんじゃない。この程度なら体感差なんてないし」と書くのですが、今回はゲーミングノートですから、テストした身としても「ちょっと悔しい」ですねw
まあ、確かに実際の利用シーンでLegion 760との体感差は「ない」と思います。また、RTX3080搭載機としてふさわしいスコアが出た、というのも間違いないでしょう。
次にゲームタイトル「ファイナルファンタジー15(FF15)」のベンチマークテスト結果です。
参考:
Lenovo Legion 760(Ryzen 9 5900HX、RTX3080):10,966
ASUS ROG FLOW X13(Ryzen9 5900HS、RTX3080): 10,371
GIGABYTE A7(Ryzen 9 5900HX、RTX3070):9,063
MSI GS66 Stealth(i9-10980HK、RTX3080): 9,004
ASUS ROG Strix SCAR 15(i9-10980HK、RTX2070SUPER):8,946
ASUS TUF Gaming A17 FA706QR(Ryzen 7 5800H、RTX3070):8,879
Lenovo Legion 750i(i7-10750H、RTX2080SUPER Max-Q):8,431
MSI GE66 RAIDER(i7-10875H、RTX2070):8,230
MSI GP75 Leopard(i7-10750H、RTX2070):7,995
ASUS TUF Dash F15(i7-11370H、RTX3070):7,869
ドスパラ GALLERIA GCR2070RNF(i7-9750H、RTX2070):7,440
ここではきっちりウインタブ歴代トップのスコアとなりました。今までの経験上、ひとつ上に掲載した3D Markはかなり正確に、というか妥当にグラフック性能を測定してくれるソフトウェアだと思っているのですが、それでもすべてのゲームタイトルで同じ傾向の結果が出るわけではなく、少なくともFF15に関してはLegion 760よりもGP66 Leopardが勝っている、ということになります。
…まあ、わずかな差ですけどね…。
続いてCPU性能のみを測定するCINEBENCH R23のスコアです。このスコアはGPUの影響を受けません。GP66 Leopardのスコアは極めて高水準です。ちなみにRyzen 9 5900HXを搭載するLegion 760のスコアが「シングルコア1,436、マルチコア13,461」です。まあ、Ryzen 9との比較だと本来はCore i9系になるんでしょうけど、それでもIntel CPUとAMD CPUの傾向差が顕著に出たなあ、とは思います。Intel CPUはシングルコアのスコアが高く、AMD CPUはマルチコアのスコアが高い傾向がありますから。
個人的にはこの結果、Intel CPUとしてはずいぶんマルチコアのスコアが高いなあ、と思いました。
ラストはSSDの読み書き速度を測定するCrystal Disk Markのスコアです。えー、ここはちょっと低めです。というか個人的にはこのスコアでも全く不満を感じませんし、ほとんどの人はほぼすべての利用シーンで遅いとは感じないでしょう。しかし、Legion 760もそうですが、PCIe ×4接続のSSDを搭載する場合、シーケンシャル系(上の2行)はこの2倍くらいの速度になりますし、ランダム系(下の2行)も1.5倍くらいの速度が出ます。GP66 LeopardはRTX3080搭載のハイエンド・スペックでもありますので、その意味ではちょっと不満ですね。
発熱について
発熱はします。各種ベンチマークテストをしているとキーボード面の上部に熱を感じます。ただし、発熱によってキーボード操作が不快になるという感覚はなく、性能低下もありません。今回、私事により十分なテスト時間が取れず、長時間のゲームプレイが出来なかったのですが、3D Markのテストを立て続けに5回実施してもスコアは(試行ごとに多少は変化しますが)1回目と5回目でほとんど変化しませんでした。
この製品には「CoolerBoost 5」という冷却システムが搭載されています。また私は私物でこの製品の前身機「GP65 Leopard」を所有していて、GP65もCoolerBoost 5を搭載しているのですが、これまでに発熱による性能低下を感じたことはありません。
4.GP66 Leopard 11U レビューまとめ
MSI GP66 LeopardはMSIストアやMSI指定販売店で販売中で、10月29日現在の価格はMSIストアで税込み249,800円、MSI指定販売店のPCショップアークでも税込み249,800円です。注文時にRAMやストレージを変更したい場合はPCショップアークがおすすめです(MSIストアはカスタマイズ注文に対応していません)。
GeForce RTX3080を搭載するゲーミングノートとしては「非常に安い」と思います。CPUがCore i9やRyzen 9ではなくCore i7-11800Hである(これでも十分高性能)とか、ディスプレイのリフレッシュレートが中位クラスのゲーミングノートと同じ144 Hzである、といった点は、上級のゲーマーにとってプレイするゲームのジャンル、ゲームのタイトルによっては少し不利と感じられる可能性はあります。ただ、私のレベル、というかほとんどのゲーマーにとってもこれらの点は全く不利とは感じられないんじゃないでしょうか。
レビューを終えてみて、良かったと思えるのは「RTX3080搭載機として期待通りのパフォーマンス」「Cooler Boost 5の冷却性能(発熱は感じたが性能低下は皆無)」「Steel Series製キーボードの出来の良さ」そして「ゲーミングノートらしい筐体デザイン」ですね。これだけの品質のRTX3080搭載機が25万円以下で手に入るというのはすごいと思います。
5.関連リンク
GP66 Leopard 11U:MSI公式サイト 製品紹介
GP66-11UH-821JP:MSIストア
GP66-11UH-821JP:PCショップアーク