こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。マウスコンピューターが新しい10インチ 2 in 1、「MousePro-P101AG-AH」の販売を開始しています。実はこの製品、5月1日に発表されていたのですが、当初「法人専用(MouseProブランドは法人専用ブランド)」ということだったので紹介記事を書こうともせず、スルーしてしまいました。しかし、マウスコンピューターの直販サイトを確認したところ、個人でも購入できるようになっており、価格とスペックのバランスも素晴らしいものだったので、遅ればせながら紹介したいと思います。
マウスコンピューターの10インチ 2 in 1といえば昨年「m-Tab iCE1000WN-BG」の実機レビュー記事を、めちゃめちゃ気合を入れて書いています。なぜならm-Tab iCEはウインタブ開設以来初めてメーカーさんに実機をお借りすることができた、記念すべき機種だったからです。MousePro-P101AG-AH(以下、本機といいます)はm-Tab iCEの後継機種と明確に位置づけられてはいないのですが、サイズや価格帯が近いし、m-Tab iCEのことはよく記憶しているので、両機種を比較しながら紹介していきます。
1.スペック
補足します。本機はもともと法人向けということもあってOSにWindows 8.1 Proを選べるようになっており、Peo版OSを搭載するものは型番が「MousePro-P101AP」となります。ただし、P101APは法人専用モデルです。OSは無印版、Pro版とも32ビットで、CPUとRAMは普及価格帯Windowsタブレットの定番、Intel Atom Z3735F、RAMは2GBとなっています。非常にこなれたというか、一般的な構成なので不安はないでしょう。もちろん普段使いには十分なスペックです。ストレージは64GBあり、2015年の普及価格帯製品では32GBのものが多数派となっていることを思えばうれしいところです。画面の解像度は1280×800となっていて、個人的には10インチでこの解像度は特に不満はありません(私が持っているacer Aspire Switch 10もこれと同じです)が、最近は8インチタブレットでも1920×1200という解像度のものが珍しくないので、若干物足りないと言えなくもないですね。
先代機種と考えられるm-Tab iCEとの比較をしてみましょう。大きな違いはCPUで、m-TabがCeleron N2807であったのに対し、本機ではタブレット向けには一般的なAtomに変更されています。両者の性能差はそれほどありませんが、Atomの方はInstant Goに対応しているので、タブレット用としては利便性が高いと言えます。
それと、スピーカーが大きく進化しています。m-Tabがモノラルだったのに対し、本機ではステレオとなり、配置もよさげなので、ステレオ感はしっかり出そうです。あと、ポート類が変更され、フルサイズのUSBポートが追加された一方、microUSBポートは充電専用となり、通常のUSBポートとしては使えなくなりました。そして、ちょっと残念なのがカメラ性能です。m-Tabはイン100万画素/アウト500万画素だったものが、本機ではイン/アウトとも200万画素になってしまいました。まあ、10インチの2 in 1だとあまりアウトカメラの出番はないのかもしれませんけど、スペックダウンになっているのは間違いありません。
サイズの方はm-Tabと微妙な違いがあるものの、ミリ単位で変わっているレベルなので、ほぼ同じ大きさと言ってもいいです。ただし、重量の方はかなり軽量化されていて、m-Tabが本体690g、キーボード込みで約1,110gほどだったのが、本機では本体640g、キーボード込みで970gと、特にキーボードの進化による軽量化が目立っています。
2.キーボードの改善が目立つ
実は本機の一番の改善ポイントはキーボードなんじゃないかと思います。m-TabがBluetooth接続だったのに対し、本機はコネクタで物理的に接続するタイプ(メカ的にはUSB接続です)となっていて、電波干渉などを気にする必要がなくなりました。また、m-Tabの実機レビュー記事でも書いたのですが、もともとキーボードの打鍵感が素晴らしく、非常に使いやすいものだったのですが、本機ではさらにタッチパッド付近に物理的なクリックボタンが新設されていて、より自然なキー入力、マウス操作が可能になっているようです。以前マウスコンピューターのカンファレンスに参加した際にうかがった話として、「キーピッチ、キーストロークは大きめに、タッチパッドをセンサーのお化けみたいにするんじゃなく、クリックは物理ボタンのほうが好ましい」というのがありました。本機のタッチパッドが物理ボタンになった、というのはつまりそういう姿勢の現れですね。
ちなみにこちらがm-Tab iCEのキーボードです。めちゃめちゃ気持よく打鍵できる逸品でしたが、本機のキーボードと比較してもあまり大きくは変わっていないように思われるので、推測ですが本機のキーボードもかなりの出来だろうと思います。あと、キーボードカバーを台座にしてタブレットを置くタイプですが、台座の形状が変わっています。それと、m-Tabではとにかく本体とキーボードの接続が弱く(というかただ台座に本体を置くだけだったので、弱いというよりはそもそも接続していなかった)、狭い場所などでの安定性が低かったのですが、本機では本体とキーボードをコネクタで接続するので、それだけでも劇的に安定性が向上していると思われます。
これが本体とキーボードの収納時です。m-Tabのときもきちんとまとまりのあるデザインでしたが、本機でもスッキリ持ち運びしやすい形状になっていますね。
3.価格はむしろ安くなっている
マウスコンピューターの直販サイトで、本機の価格は税込み、送料込み、リサイクル料金(1,080円)込みで50,544円となっています。一方OSがPro版の101APのほうは52,704円ですが、少なくとも直販サイトからは法人しか購入ができないようです。先代のm-Tab iCEはモデル末期時に税込み、送料込みで53,784円でしたから、若干価格が安くなっています。
ちなみに価格ドットコムを確認してみたところ、本機の価格はacer Aspire Switch 10とかASUS TransBook T100TAM(2014年モデル)あたりと近くなっているので、「激突」が予想されるようなポジショニングです。Aspire Switchオーナーとして言わせてもらうと「キーボードの出来は本機の勝ち、筐体の使い勝手はAspire Switchの勝ち」ということになりますね。デスクの上など比較的安定した場所でキーボード入力に打ち込みたいなら間違いなく本機が上です。逆に使う場所が安定しなかったり、狭かったりする場合はAspire Switchのほうがまともに使えると思います。
あ、そうそう、いつも書いてますけど、マウスコンピューターで購入すると、24時間365日電話サポート無料です。
コメント
officeもproもいらない自分にはSW3-013-N12P/Kの方が良いような気がしますね。
Sさん、こんにちは、コメントありがとうございます。ちょっと思ったんですけど、コメントをいただいた時間からして、この記載はSさんの親切心だったんじゃないか、と思っています。Aspire Switchの記事はご覧いだだけましたか?ウインタブは製品紹介記事をクソ真面目に書いているんで、どうしてもスピード感がなくなってしまい、申し訳ありません。引き続きご指導のほど、お願いいたします。