Lenovoが13.3インチモバイルノート「Yoga S730」の日本発売を発表しました。Lenovo直販サイトでは11月上旬から販売開始とのことです。この製品は9月に海外で発表された際、ウインタブで紹介記事を掲載していますが、それがいよいよ日本でも発売されるということです。13.3インチでCore iプロセッサーを搭載するモバイルノートということで、日本でもかなり人気が出そうなのですが、従来のLenovoのネーミングルールからは外れていて、コンバーチブル2 in 1筐体ではなく、一般的なクラムシェルノートでありながら「Yoga」という名称になっています。
1.スペック
基本的には海外で発表された際のスペックと大きくは異なりません。OSは海外モデルではWindows 10 Proとなっていましたが、日本向けはWindows 10 Homeです。CPUはちょっと見慣れない型番ですが、Core i5、Core i7とも「Whiskey Lake(第8世代で、Gigabit WiFiを統合したもの)」です。Whiskey Lakeの実力については現状なんとも言えませんが、新しい型番ということで性能面にも一定の期待が持てそうですよね。
RAMは海外モデルでは16GBという設定もありましたが、日本向けは今のところ8GBのみ、ストレージも海外モデルのように128GB、1TBといった容量はなく、Core i5モデルが256GB SSD、Core i7モデルが512GB SSDとなります。なお、Lenovo直販サイトはThinkPadシリーズ以外は注文時に構成のカスタマイズができないものが多く、Core i5で512GB SSD、逆にCore i7で256GB SSD、といった組み合わせはできない可能性が高いです。
ディスプレイは13.3インチのIPS液晶、FHD解像度です。タッチパネルの設定は現状ではありません。また、入出力ポートはUSB Type-Cが中心です。というかType-Cしかありません。しかし、うち2つはThunderbolt 3なので、ハブやアダプターをうまく使えば十分な拡張性が得られると思います。それと、3つあるType-Cのうち1つはDC-INを兼ねます。
サイズのほう、個人的に気になっている「ideapad 720S」と比較してみましょう。
Yoga S730: 307 × 210 × 11.9 mm / 1.1 kg
ideapad 720S: 305.9 x 213.82 x 13.6 mm / 1.14 kg
なぜideapad 720Sと比較しているかといいますと、個人的には「Yoga S730はideapad 730Sという名称でも良かったのでは?」と思うくらいに位置づけが似ているためです。ご存知の人も多いと思いますが、ideapad 720Sは13.3インチの薄型軽量の高性能なモバイルノートで、ThinkPadシリーズと比較しても価格が割安な上、ThinkPadのような無骨さ(そこがいいんですけどね)のない、スタイリッシュなデザインを採用する人気製品です。そして、他のideapadシリーズが続々と2018年モデルに切り替わっていく(型番の10の位が3になっていることが多いです)中、CPUを第7世代から第8世代のCore iプロセッサーに換装しつつもモデルチェンジすることなく継続販売されています。
ideapad 720Sとの比較では、タテ・ヨコサイズは五分ながら、さらに薄さを追求しているのがわかります。同じ13.3インチモバイルノートなので当たり前かもしれませんが、よく似たサイズだと思います。「ideapad 720Sの後継」かどうかは一般ユーザーにはどうでもいいことだと思います。しかし、「Lenovoの非ThinkPadの高性能モバイルノート」という、ありそうで実は貴重な位置づけがideapad 720SからYoga S730にバトンタッチした、と考えてもいいかもしれません。
2.筐体
最新のモバイルノートらしく、ベゼルはかなり細くなっています。しかし、こうしてみるとやっぱりideapad 720Sにそっくりです。
天板です。シンプルでスッキリしたものになっています。そして、「YOGA」のロゴを見て、「ああ、そういえばこれYOGAだっけ…」と気づく感じですね。なお、筐体素材はアルミです。11.9 mmという薄さは「史上最薄」ではありませんが、「最薄クラス」といって差し支えないくらいのレベルで薄いです。
キーボードです。このデザインもideapadシリーズと共通性を感じますね。キートップの下半分が丸みを帯びているリーフ型の形状になっています。この画像は英語配列になっていますが、日本向けには「84キー、JIS配列、バックライトキーボード」が装備されます。
側面と入出力ポートの配置です。やたらideapad 720Sを引き合いに出していまい恐縮ですが、720Sには2つ装備されていたフルサイズ(Type-A)USBポートが廃止されてしまったというのは賛否両論あるかもしません。個人的にはUSB無線マウスを愛用しているので、Type-AのUSBポートが廃止されてしまうと困るんですよね。
しかし、これは11.9 mmという薄さを実現するためのトレードオフということだと思います。
3.価格など
Lenovo Yoga S730は11月上旬からLenovo直販サイトで販売がスタートする予定で、直販価格は139,800円(税込み150,984円)から、となっています。しかし、Lenovoの直販サイトではもはや定価というのはほぼ意味をなしていない、というのはご存知のとおりです。この記事でさんざん引き合いに出してきたideapad 720Sの場合、「Core i5-8250U/RAM8GB/256GB SSD」という構成のものが定価138,780円(税込み)ですが、週末に購入すると10万円を切ることも珍しくありません。
なので、Yoga S730の場合も、週末価格で20%~30%ほど安く買える可能性が高く、だいたい11万円台くらいからのスタートになるだろうと予想します。
私は日頃からThinkPad推しを公言していますが、ThinkPadというのはビジネス色が強く、デザインも無骨なほうです。一方でideapadシリーズやこのYoga S730はよりパーソナル色が強いと感じられ、デザインも軽快な印象です。この製品は超薄型かつ軽量、そして最新のWhiskey Lake搭載の高性能な13.3インチモバイルノートということで、日本でもかなりの人気になりそうですね!
4.関連リンク
Lenovo Yoga S730:Lenovo