レノボがCES 2021にて、ThinkPad X1シリーズのニューモデル「ThinkPad X1 Titanium Yoga」を発表しました。従来からある「ThinkPad X1 Yoga」とは別モデルで、X1 Yogaのほうも2021年モデルが発表されていますが、まずはX1 Titanium Yogaからご紹介します。
13.5インチサイズのコンバーチブル2 in 1で、従来のThinkPadのイメージとは異なる、超薄型・軽量なモバイルPCです。
1.スペック
ThinkPad X1 Titanium Yoga | |
OS | Windows 10 Home / Pro |
CPU | 最高で第11世代Core i7(vPro対応) |
外部GPU | なし |
RAM | 最大16GB |
ストレージ | 最大1TB PCIe SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 13.5インチIPS (2,256 x 1,504) タッチ |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.1(4G/5G対応可) |
入出力 | USB 4 Type-C(Thunderbolt 4)× 2、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(720p)顔認証対応 |
バッテリー | 44.5Wh(10.9時間) |
サイズ | 297.5 × 232.7 × 11.5 mm |
重量 | 1.15-1.18 kg |
ThinkPad X1 Titanium Yogaは1月14日の時点で日本発売がアナウンスされていませんが、ほぼ間違いなく日本でも発売されるものと思われます。また、他のThinkPadシリーズと同様、注文時にOSのバージョンやCPUの型番、RAM・ストレージ容量のカスタマイズが可能になると思います。
CPUは「最高で第11世代のvPro対応のCore i7」と開示されています。型番としてはCore i5-1135G7、Core i7-1165G7、Core i7-1185G7(vPro対応)あたりが搭載されるのではないか、と予想しています。
RAMは最大で16GB、ストレージは最大で1TBと、モバイルノートとしては十分な容量を確保可能ですね。
ディスプレイは13.5インチのIPS液晶で解像度は2,256 × 1,504と、一般的なモバイルノートよりも高解像な上、アスペクト比もSurfaceシリーズと同じ3:2です。やや縦方向に長い形状となります。また、Dolby Visionに対応し、100%sRGBの発色性能になっています。
この製品には「Lenovo Precision Pen」が同梱されます。具体的なペン入力性能は不明ですが、筆圧に対応する、イラストやマンガの制作も可能な品質になっていると思われます。
通信周りではWi-Fi6に対応するほか、4G/5Gのモジュールも搭載可能です。日本のレノボの既存製品のオプション価格を見ると「5Gモジュールはめちゃめちゃ高い」という印象がありますが、X1 Titanium Yogaではどうなるでしょう。
入出力ポートの数はかなり少ないです。USB Type-Cポートが2つあるのみで、いずれもThunderbolt 4と高規格ですが、ビジネス利用時にはドッキングステーション(あるいはType-Cハブ)が必要になりそうです。
サイズはこの製品の大きなセールスポイントになっています。ディスプレイ形状の関係で奥行き(短辺)はやや大きくなっているものの、横幅は30センチを切り、厚さはなんと11.5 mmです。また、重量も1.15 kg(Wi-Fiモデル)と、クラス最軽量とは言えないものの、ThinkPadシリーズとしてはかなりの軽さを誇ります。特にコンバーチブル2 in 1筐体であることを考慮すれば、このサイズ感は素晴らしいと思います。
2.筐体
正面から見ると、ディスプレイがやや縦方向に長くなっていることがわかります。
この製品、黒くありませんw 筐体色はそのものズバリ「Titanium」といい、「とてもThinkPadらしくない色」です。…まあいいか。筐体素材は「チタン製のカバー」と説明されています。チタン素材のPCってあんまり聞きませんよね。
色はともかく、キーボードはおなじみのThinkPadです。赤いデベソ(トラックポイント)も、もちろんついています。この画像は英語配列ですが、日本発売時には日本語配列も用意されるでしょう。
ちょっと面白いのが左右にあるスピーカーです。レノボ製品ではこのスピーカー配置は珍しくありませんが、ThinkPadシリーズでこの構造を取っているものは見たことがありません。この製品はドルビーアトモス・スピーカーシステムが搭載されており、音質のほうもかなり期待できそうです。
コンバーチブル2 in 1筐体なので、このようにテントモードやスタンドモード、タブレットモードにして使うことも可能です。
側面と入出力ポートの配置です。ご覧の通り、ポートの絶対数は不足気味で、USB Type-Aポートがないので、手持ちの周辺機器の接続にはちょっと苦労する、というかハブなどを用意する必要がありそうです。
3.価格など
Lenovo ThinkPad X1 Titanium Yogaは北米では1月に発売され、価格は1,899ドル(約198,000円)から、となっています。2020年の状況を振り返ると、日本発売までのタイムラグがかなり小さくなっていたので、この製品もごく近いうちに日本発売になるものと予想します。日本での週末のクーポン価格も「だいたいこんなもん」じゃないでしょうか(すみません、かなりいいかげんな予想です)。
軽量なThinkPadと言うのは以前からあって、X1 Carbon(14インチで1.09 kg)とかX13(13.3インチで1.18 kg)とかがそうなんですが、昨年末に発売されたX1 NanoやこのX1 Titanium Yogaを含めて考えると、もはやThinkPadのモバイルノートは「全然大きくもなく重くもない」と、考えを改めたほうがいいなあ、と自分で思いました。
4.関連リンク
ThinkPad X1 Titanium Yoga:Lenovo(英語)