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Lenovo ThinkPad X1 Fold - いよいよ日本発売!30万円オーバーだけど、ぜひ手にしてみたい折りたたみ式のThinkPad

Lenovo ThinkPad X1 Fold
Lenovoの「世界初の折りたたみ式PC」ThinkPad X1 Foldが10月13日、日本で発売されました。X1 Foldについては1月のCESに出品され、9月29日にレノボ・ジャパンからプレスリリースが出ていましたが、日本発売に関して記事を掲載するのはこれが初めてです。いつもだと「すいません、記事にするのを忘れてました」というウインタブですが、今回は「直販モデルの仕様と価格が明らかになってから記事にしよう」と思ってました。でないと読者も「買うかどうか」決められないですもんね。

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とはいえ、私自身「早く全貌を知りたい!」と思っていたのは読者の皆さんと同じ。さっそく見ていきましょう!

1.スペック

  ThinkPad X1 Fold
OS Windows 10 Home / Pro
CPU Intel Core i5-L16G7
外部GPU なし
RAM 8GB
ストレージ 256GB / 512GB / 1TB SSD
光学ドライブ なし
ディスプレイ 13.3インチOLED(2,048 x 1,536)
ネットワーク 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.0
入出力 USB 3.1 Gen2 Type-C x 2、microUSB(キーボード側、充電用)
カメラ Webカメラ(720p)顔認証対応
バッテリー 稼働時間 15.5-18.5時間
サイズ 299.4 x 236 x 11.5 mm(ランドスケープモード時)
158.2 x 236 x 27.8 mm(折りたたみ時)
重量 本体: 約 973 g~ キーボード:178 g

ThinkPadシリーズは注文時に構成のカスタマイズが出来るのが普通で、X1 Foldも少ないながらカスタマイズは可能です。OSはHome版とPro版を選べます。CPUは「Lakefield」のCore i5-L16G7が搭載されます(これ以外の型番は設定されていません)。Lakefieldは「Core系(1コア)とAtom系(4コア)」の合計5コアの超省電力CPUです。ウインタブでは先日読者の渋谷Hさんのご投稿記事で触れられています。また、PC Watchに解説記事がありましたので、こちらもご参照ください。
CoreとAtomを両搭載するIntelの新CPU「Lakefield」正式発表

Passmarkでもベンチマークスコアが公開されていました。

Core i5-L16G7: 3,164
Core i5-10210U: 6,494
Core m3-8100Y: 3,033
※10月13日現在のPassmark公表値。数値が大きいほうが高性能

Core i5-L16G7のサンプル数はわずか「4」なので、スコアの信頼性は今ひとつですが、ノートPCに一般的に使われている第10世代(Comet Lake)のCore i5-10210Uとは比べるべくもなく、UMPCなどによく使われている第8世代のCore m3-8100Yといい勝負くらいです。実際に使ってみないとなんとも言えませんが、「Core i5」という名称からイメージできる性能ではないと思われます。製品特性上はこれでも十分かと思いますけどね。Core i5-L16G7はTDPが7Wと小さく、省電力性のほうが重視されているCPUと言えます。

RAMは8GBで固定、ストレージは256GBから1TBまで選択可能です。主要構成ではOSのバージョンとストレージ容量のみカスタマイズ可能、ということになりますね。

ディスプレイは13.3インチの有機ELで、解像度は2,048 × 1,536と、「どっかで見たことがある」数値です。少し前のiPad、現行のiPad miniと同じ、アスペクト比4:3の、やや正方形に近い形状になっています。

Lenovo ThinkPad X1 Fold
で、これが「真ん中から折り曲げられる」ということです。

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通信系ですが、X1 FoldはSIMスロットを装備し、5Gのモバイル通信に対応します。しかし、10月13日現在5Gモデルはまだ発売されておらず、現時点ではWi-Fiモデルのみとなります。そのWi-Fiですが、当然Wi-Fi6(ax規格)に対応します。入出力ポートはUSB Type-Cが2つあるのみで、数としては不十分ですが、筐体構造が少し特殊なので、ここは仕方のないところかもしれません。なお、付属するキーボードにもmicroUSBポートがありますが、「充電専用(このキーボードがBluetooth接続のため)」とのことです。

また、この製品には指紋センサーはなく、その代わりカメラが顔認証に対応します。注目のバッテリー稼働時間については公称値で11.7時間となっていて、この数値を見る限りLakefieldの恩恵はあまり強く感じられません。

サイズは展開時と折りたたみ時で変わってきますね。一応参考までに13.3インチモバイルノートと6インチクラスのスマホと比較してみましょう。

X1 Fold
 展開時:299.4 x 236 x 11.5 mm / 973 g
 折りたたみ時:158.2 x 236 x 27.8 mm / 973 g
ThinkPad X13(13.3インチ)
 311.9 x 217 x 16.5 mm / 1.18 kg
Xiaomi Mi 10 Lite 5G(6.6インチ)
 164 × 75 × 8.7 mm / 193g

まず展開時ですが、13.3インチモバイルノートと比較すると横幅が少し小さく、奥行きは少し大きめ、重量はかなり軽くなっていますが、キーボード込みだと1,151 gになりますので、13.3インチノートよりも少し軽い程度でしょうか。

折りたたみ時は長さ(短辺)がスマホとあまり変わらないくらい、幅(長辺)はスマホ3台分といったところです。まあ、スマホと比べても仕方ないですが、バッグに入れて持ち運ぶのは楽勝という感じです。

2.筐体

Lenovo ThinkPad X1 Fold
単体だとこんな感じ。この画像だとディスプレイの一部をキーボードにしていますが、まあ「普通のタブレットが変形できるだけ」とも言えます。

Lenovo ThinkPad X1 Fold
ただし、付属のキーボードを接続すると「UMPC」っぽくなります。このキーボードはマグネットでディスプレイ面に装着できますので、(キーピッチは狭くなっていると思いますが)タッチキーボードよりもずっと快適に打鍵が出来るんじゃないでしょうか。ちなみに日本仕様では日本語配列のキーボードになります。

それと、ひとつ上の画像でペンが写っていますが、X1 Foldには「Lenovo Mod Pen」が付属します。このペンはワコムAES方式で4,096段階の筆圧に対応しますので、ディスプレイを展開してのイラスト・マンガ制作がはかどりそうですね。

Lenovo ThinkPad X1 Fold
折りたたんだ状態です。背面にはレザーカバーがついていますので、高級感もあります。それと、「1」がUSB Type-Cポート、「2」がnanoSIMスロットですが、現状モバイルネットワークに対応するモデルは発売されていません。

Lenovo ThinkPad X1 Fold
ディスプレイ面にキーボードを取り付けてUMPCっぽく使える他に、このようにディスプレイを展開して「小さなオールインワンPC」っぽく使うこともできます。見た感じ相当快適にデスクワークができそうですが、心配なのはキーボードのサイズですね(小さい、ということです)。

Lenovo ThinkPad X1 Fold
展開時はこの画像のように背面のレザーカバーを変形してスタンドにできます。これもいいアイデアというか便利そうです。

3.価格など

Lenovo ThinkPad X1 Foldはレノボ直販サイトで10月13日に発売され、価格は327,426円(税込み、定価から18%OFF)から、となっています。また、これは平日用のクーポン価格なので、週末クーポンやナイトクーポン(夜間のみに発行されるもの)だともう少し割引額が大きくなると思います。ただ、しばらくは「30万円オーバー」で落ち着きそうですね。

私がイメージするThinkPadは「完璧な仕事用マシン」なので、X1 Foldの尖った個性にはちょっと面食らうところがあります。しかし、過去、ThinkPadの名称で実験的な製品がリリースされたことは珍しくなく、もっと言うと、もともとThinkPadの歴史というのは「実験の歴史」なのだ、とも言えます。

私なんかは予算が許さない、という感じですが、「これを待ってた!」というThinkPadファンやガジェットマニアも少なくないでしょう。とりあえず手にとっていろいろ試してみたい製品ですね。

4.関連リンク(Lenovo)

ThinkPad X1 Fold

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