こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。ゲーミングノートはウインタブ本来の守備範囲から外れているのですが、モンスター級のスペックを無理やりノートパソコンにぶち込んだというところが個人的にツボにはまっていて、大好きなジャンルです。そこはかとない変態的な雰囲気は(全く逆ですけど)GOLE 1とかGPD Win、GPD PocketのようなUMPC(超小型モバイルパソコン)に通じるものがあると思っています。
さて、今回紹介する「Lenovo Legion Y920」は世界の大手メーカーであるLenovoが最近立ち上げたゲーミングブランド「Legion」の「フラッグシップ」となるノートPCで、ゲーマーならずとも刮目せずにはおれない、無茶な機能を搭載した製品です。
1.スペック
この製品、Lenovoにしては珍しく、ローカライズが十分になされていません。OSは英語版となっており、日本語の言語パックが導入済みか、もしくは自分で日本語の言語パックを導入する必要があると思われます(実用上は日本語版と大きく変わりませんが、あちこちに英語が残ります。中華製品はほとんどこのパターン)。それと、キーボードが英語配列となり、日本語配列は選べませんので注意が必要です。
また、ドスパラやマウス、あるいはLenovoのThinkPadシリーズのように、構成のカスタマイズは一切できません。
CPUはCore i7-7820HKで、多くのゲーミングノートに搭載されているCore i7-7700HQよりもさらに高性能です。一般人が購入するモバイル用CPUとしては現時点で最高レベルと言っていいでしょう。そしてGPUはGeForce GTX1070で、一応GTX1080というさらに上位の型番も存在するものの、製品化されている事例はまだ少なく、1070は事実上現時点でハイエンドなモバイルGPUと言えます。
RAMは16GBで固定ですが、GPU側のビデオRAMが8GBありますので、おそらく実用上RAM不足を感じる場面はないだろうと思います。ストレージは512GB SSD(PCIe NVMe/M.2)で、物理的には256GB SSD × 2となっていますが、RAID0(簡単に言うと複数のディスクをあたかも1つのディスクに見せ、1つのデータを分割して複数のディスクに同時に読み書きするので高速になる。ただし、対障害性はない)なので、私みたいな人間が安易に換装するのはちょっと危険かと思われます。
ディスプレイは17.3インチFHD解像度でNVIDIAのG-Syncに対応します。これもゲーム目的以外だとあまり関係ないですが、ゲームの際、表示(動き)がさらになめらかになるという効果があります。ゲーミングノートの主力は17.3インチにシフトしつつありますね。
また、この製品で最も驚きなのは「メカニカルキーボード」を搭載しているところです。残念ながら軸色(メカニカルキーボードは軸色によって打鍵感が異なります)など詳細な説明は記載されていませんが、ゲーミングノートなので青軸っぽい打鍵感になるんでしょうね。メカニカルキーボード搭載のノートPCはMSIで製品化された事例がありますが、国内の有力BTOメーカーでも製品化事例はありません。なので、非常に珍しいことは間違いありません。
そのしわ寄せ、と言えそうなのが筐体サイズです。厚さは36.2 mmと比較的マシ(いやこれでも相当厚いですけど)ですが、重量4.7 kgというのはスゴいです。メカニカルキーボードは構造上、中に金属板が入っていることが多く、この製品に金属板が入っているのかはわかりませんが、他の形式のキーボードよりも重量面で不利なのは確実です。
あと、バッテリー稼働時間が4.6時間となっていますが、これはあくまで普通に使う場合の目安であって、ゲームをやる場合は半分以下になると思います。なので、重量面とあわせ、この製品は事実上据え置き型で、室内の移動をしたり、収納する際に便利、というくらいの携帯性ということになるでしょう。
2.筐体
正面から見るとこんな感じ。ただ、この画像を見ても筐体の厚みは感じられるものの、「モンスター感」はそんなに強くありません。キーボードがレインボーカラーになっているのと、ブラック筐体にレッドのアクセント、というのがいかにもゲーミングPCらしいですけどね。
天板です。残念ながら筐体素材は不明ですが、そもそも重量が4.7 kgありますので、もはや素材云々を語っても仕方ないような気がします。ただ、画像を見る限り天板に「Y」字型のイルミネーションがあり、ヘアライン上の加工も施されているので、質感は高そうです。
これ、メーカーのイメージ画像ですが、やはりメカニカルキーボード搭載というのを強くアピールしてますね。
これがキー配列。上にも書きましたがこの製品は日本語配列のものは用意されません。ゲーミングノートらしく左端にマクロ用のキーが用意されているのと、テンキー部分の配列がかなり独特な感じです(テンキー側にEnterキーがないです)。また、この製品に限らず、ゲーミングノートはカラフルなバックライトがついていますが、設定用のアプリが必ず付属しており、バックライト色を含め、細かいカスタマイズが可能です。
また、画像上部の網状の部分はスピーカーです。
キーピッチ、キーストロークについては情報がありません。17.3インチなのでキーピッチは心配いらないでしょう。また、メカニカルキーボードなのでキーストロークは深めになるはずですが、この画像を見ると、やはり少し深めなんだろうなあ、と思います。それでもノートPCらしくは見えますね。
底面です。この製品のスピーカーシステムはJBLで、サブウーファーがついているということなのですが、この画像にある三角形の部分がサブウーファーなのではないか、と予想しています。あと、画像上部左右の端っこによくわからない突起物がありますよね?なんだろう…。
側面です。やはり、少し厚みを感じます。ポート類についてはUSBが合計で5つ(うち1つはType-C Thunderbolt 3)、映像出力ではHDMIとDisplayPortが1つずつ、他にThunderboltからの映像出力も可能です。
3.価格など
Lenovo Legion Y920はLenovo直販サイトの限定販売となっており、定価は330,480円ですが、そこはLenovoらしく、この記事を書いている7月29日現在、クーポン価格で247,860円となっています。おそらくこのクーポン価格がこの製品の実売価格になると考えていいと思います(平日に買ってはいけません)。
少し調べてみましたが、Core i7-7820HK/GTX1070という構成のゲーミングノートって実は数がそんなに多くはなく、ドスパラの「GALLERIA」とDELLの「宇宙最強」の17.3インチモデルが税込みで25万円くらいなんですよ。なので、この製品のクーポン価格と大差ない感じです。
とすると、やはり「メカニカルキーボード」が気になりますね。実際、メカニカルキーボードのほうが通常のキーボードよりはるかにコスト高になると思うので、この製品が競合製品とあまり変わらない価格、という時点でコスパ的には高い、ということは言えます。また、ほとんどの人にとってメカニカルキーボードのほうが「気持ちがいい」打鍵感になるでしょう。一方でメカニカルキーボードは打鍵音がかなり大きくなってしまうので、人が集まる静かな場所での利用には向きません。
これねー、ぜひ試してみたいですよね。ただ、Web通販限定製品なので、実機を試用するチャンスはないだろうなあ…。
コメント
i7-7700HKになってますよ
名無しさん、こんにちは、コメントありがとうございます。すみません、修正しておきました。