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Lenovo Legion Y7000 レビュー - 15.6インチで購入しやすい価格のゲーミングノート。パフォーマンス、筐体品質とも高水準なのでおすすめです!(実機レビュー)

Lenovo Legion Y7000
こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回はLenovoのゲーミングブランド「Legion」の15.6インチノート「Legion Y7000」の実機レビューです。Y7000は最低構成だと10万円そこそこから購入ができる、Legionノートの中で最も安価なモデルですが、カスタマイズにより中上位クラスのゲーミングマシンに仕上げることも可能で、ゲーミング初心者から上級者まで納得の行くゲーミングノートと言えます。

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なお、このY7000に先立ち、上位モデルのLegion Y740(15)の実機レビューもしておりますので、こちらも合わせてご覧ください。
Lenovo Legion Y740(15) レビュー - レノボ・ゲーミングノートのトップモデル!独創的なデザインと期待を裏切らない高性能を備えています!(実機レビュー)

1.スペック

Lenovo Legion Y7000 スペック表
Legionノートは同じLenovoのThinkPadシリーズに匹敵する水準で注文時に構成のカスタマイズをすることができます。また、この製品は先日レビューしたY740とは異なり、OSは最初から日本語版がインストールされていて、キーボードも日本語配列です(OSは英語版も無料で選択可能ですが、キーボードは日本語配列のみとなります)。

CPUは第9世代、Coffee LakeのCore i5もしくはCore i7で、外部GPUはGeForce GTX1650/GTX1660Ti/RTX2060を選択可能です。面白いことに、Core i5とRTX2060という、ちょっとミスマッチっぽい組み合わせすら可能です。RAMは8GBから32GBまで、ストレージも256GBから1TBまで選べ、さらにHDD(1TBもしくは2TB)を追加することもできます。

Legionシリーズはディスプレイがゲーミング仕様です。Y7000もリフレッシュレートが144 Hzになっていますので、画面遷移が非常になめらかになっています。また、視野角の広いIPS液晶が採用され、解像度もFHDです。

ネットワーク関連ではWi-Fi 6(ax規格)には対応しないものの、それ以外の規格にはしっかり対応しています。ただし、Y740のようにKILLERのチップは使われていません。また入出力ポートもUSB系、映像出力系ともゲーミングノートとして必要なものが備わっていますが、音声端子が入力・出力兼用となりますので、ゲーマーには少し不満が出るかもしれません。またSD(microSD)カードリーダーはありません。

サイズはゲーミングノートとしては比較的コンパクトですが、筐体構造上奥行きはそこそこありますし、重量の2.3 kgというのも決して重くはないものの、毎日持ち歩きができるような感じでもないです。サイズ感に関しては「普通」の範疇かと思います。

Lenovo Legion Y7000 システム情報
Lenovo Legion Y7000 ストレージ情報
Lenovo Legion Y7000 GPU情報
レビュー機のシステム構成です。Windows 10 Home/Core i7/GTX1650/RAM16GB/256GB SSD+1TB HDDという構成で、「81T0000LJP」という型番名、10月7日現在の価格が税込み128,372円の、Y7000としては中位クラスのモデルです。

2.筐体

Lenovo Legion Y7000 同梱物
同梱物です。ペーパー類はごく簡素なもので、あとはACアダプターのみです。レビュー機(貸与機です)には変換アダプターの類はありませんでした。ACアダプターはノートPCとしては大型の部類となり、170Wで重量は659 g(電源ケーブル込み)でした。

Lenovo Legion Y7000 天板
天板です。素材はプラスティックで、中央にLegionのロゴが入っています。なお、ロゴの中央部分(ベンツのロゴを逆さまにしたような部分)は電源オン時には赤く光ります。

Legionシリーズ共通のデザインアクセントとして、ヒンジが前よりについている、というのがあります。この画像のように、筐体後部(画像の下側)がはみ出すような格好になります。

それと、画像がやたらと汚く見えます。これは私の撮影が下手くそというのもあるのですが、他にも理由がありまして…

Lenovo Legion Y7000 天板
このように天板にはロゴマークを中心として、同心円状の模様(細かい溝)が入っています。肉眼で見るときれいなブラックなのですが、写真を撮影すると光の反射でひとつ上の画像のように見えてしまいます。

Lenovo Legion Y7000 底面
底面です。2つの冷却ファンが確認できます。通気口は大きめですよね。また、前面(画像の下側)にスピーカーが確認できます。筐体素材はプラスティックで、質感は決して悪くありませんが、先日レビューしたY740(大部分が金属製)のような重厚感はありません。

Lenovo Legion Y7000 背面
Lenovo Legion Y7000 背面
背面です。Legionシリーズは背面に多くのポートが配置されています。画像左からUSB Type-C、MiniDP、USB3.0、HDMI、LAN(RJ45)、DC-IN(USBポートに似ていますが、Lenovo独自規格の端子形状です)、セキュリティロックスロットです。

Lenovo Legion Y7000 左側面
左側面です。このアングルから見るとカッコいいですよね!左側面にはUSB 3.0とオーディオジャックがあります。

Lenovo Legion Y7000 右側面
右側面にもUSB 3.0。この筐体、左右にUSBポートがありますので、常識的には周辺機器の接続が面倒ではありませんが、3つの目のUSB周辺機器を使う場合は背面のポートになります。なので、使い方によっては多少不便に感じることもあるかもしれません。

Lenovo Legion Y7000 前面
前面にはポート類やボタン類はありません。

Lenovo Legion Y7000 前面
前面を拡大してみました。このように底面にステレオスピーカーが配置されています。後述しますが、スピーカーの配置がよく、音質も良好です。

Lenovo Legion Y7000 キーボード
キーボードです。この製品は文字が赤で印字されています。この部分が他のLegionシリーズ、特にY540との最大の差別化ポイントです。また、ゲーミングノートらしく、W,A,S,Dのところが強調されたデザインになっています。

キー配列は日本語で、アルファベットキー部分と記号キー部分は素直な配列になっていると感じられたものの、テンキー部分の配置にかなりのクセがあります。ご覧の通り「めっちゃ上」なんですよね。そのぶんテンキーの下側にある方向キーの配置がよく、誤入力が少ないものになります。

Lenovo Legion Y7000 キーボード
バックライトも赤で、明るさは2段階に調整できます。少し暗い部屋でバックライトを点灯させるとかなり派手ですね。ゲームプレイ時はともかく、テキストライティング時には少し目が疲れるかもしれません。

Lenovo Legion Y7000 正面
正面から見たところです(撮影のため、ディスプレイ輝度を落としています)。このようにベゼルが細く、ブラックの筐体色や「赤いキーボード」と合わせ、引き締まって見えます。

Lenovo Legion Y7000 ヒンジ開口
ヒンジは水平位置(180度)まで開口できます。私が知る限り、最近のLenovo製品はThinkPadだろうとLegionだろうとideapadだろうと、クラムシェルノートはことごとくヒンジが水平位置まで開口できるようになっていると思います。PCの使い方によってこの機能が必要だったり不要だったりすると思いますが、開口角度が大きくて困ることはありませんので、この点は素直に歓迎していいと思います。

Lenovo Legion Y7000 斜め後ろ
電源オン時に斜め後ろから見るとこんな感じです。Legionのロゴが赤く光ります。また、ヒンジが前進しているので、独特な外観になります。個人的にはとてもカッコいいと思います。ただし、ロゴの光り方は変更できません(赤しかないです)し、Y740のように通気口付近がイルミネーションになっているということもありません。

Lenovo Legion Y7000
一通り筐体をチェックしてみました。直近で上位モデルのY740をレビューしていて、Y740との比較で言うと、高級感とか重厚感という点では一歩譲るものの、Legionらしい独創的なデザインになっていると思いますし、プラスティック筐体ながら安っぽさも貧弱さもなく、しっかりした質感になっています。ブラックの筐体色に赤のアクセントカラーというのがゲーミングノートらしいと感じますし、引き締まって見えるとも思います。Y7000は価格帯も低めで、それを考慮すると素晴らしいデザインだと評価します。

3.使用感

設定アプリ

Lenovo Legion Y7000 Lenovo Vantage

クリックで拡大します

Legionに限らず、LenovoのPCには「Lenovo Vantage」という設定アプリがプリインストールされています。このアプリはすべてのLenovo PCに共通というわけではなく、機種ごとに設定項目が異なります。ファームウェアやOSのアップデート、システム診断などの機能は同じで、「PCを使う上での基本的な注意事項」についてはこのアプリに任せてしまっても大丈夫かと思います。

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Legionシリーズ用にはゲーミングPC用にカスタマイズされた項目があり、しかもY740とY7000では内容に相違があります。Y7000用のLenovo Vantageでは、システムモニター機能が充実していると感じられるものの、キーボードバックライト色の変更はできません(ハードウェア的にも無理です)し、マクロキーの登録も無理です(これもハードウェアが対応していません)。そのため、ゲーミングPCらしい各種調整項目はほとんどありません。

ドルビーアトモスのオン/オフとかタッチパッドの無効化などはもちろん可能なので、Y7000の場合、ゲーミングPC用というよりは汎用のPC設定アプリと考えるほうがいいでしょう。

ディスプレイ

いつものようにブラウザーのEdgeを開き、「花」を画像検索し、手持ちの13.3インチモバイルノート(IPS液晶、FHD解像度)や23.8インチモニター(IPS液晶、FHD解像度)と比較してみました。

発色はよく、手持ちのディスプレイよりも個々の色が濃く、鮮やかな印象です。また、青みがかっているとか黄みがかっているとか、特定の色味が強いということも感じられず、バランスよくきれい、と感じました。また、明るさも300nitということなので、一般的なノートPCの輝度は十分確保されています(個人的にはむしろ明るめと感じました)。

一方、先日実機レビューしたばかりの上位モデル「Legion Y740(15)」とは同品質ではありません。色の鮮やかさやメリハリ(くっきり感)、画面の明るさなど、どこをとってもY740には及ばないです。Y740が上位モデルなので当然といえば当然ですが、価格なりの品質差は出たかな、と感じました。

ただし、この製品の価格帯とか、144 Hzというゲーミングノートならではの高リフレッシュレートを備えていることを考慮すれば、まったく不満は感じられず、十分すぎるくらいに合格点を挙げられると思います。

スピーカー

この製品はステレオスピーカーを筐体の底面に装備しています。レビューにあたり、様々なジャンルの音楽を聴いてみました。

Lenovo Legion Y7000 ドルビーアトモス

クリックで拡大します

先日レビューしたLegion Y740と同様に、この製品もドルビーアトモスのソフトウェアがインストールされています。ドルビーアトモスは他社製品でも採用されていますが、音響アプリとしての品質が高い、つまりこれを使うことによる音質の改善効果が素晴らしいと思います。

PCの内蔵スピーカーとしての音質は非常によく、重低音など「無理な要求」をしなければ十分合格点をあげられます。ドルビーのアプリをオフにしてしばらく聴いてみましたが、その場合はやはり音質の劣化が感じられます。ただし、ハードウェアとしてのスピーカーの出来も決して悪くはなく、Y740ほどではないにせよ、素性の良さは感じられました。

ドルビーアトモスはほぼ自動的に音質をコントロールしてくれるため、基本的に微調整は不要ですが、その気になればイコライザーで音質の調整も可能です。ハードウェアとソフトウェアの両面から満足できる品質であると評価します。

キーボード

この製品のキーボードはアルファベットキーのキーピッチが上下左右に約19 mm、キーストロークはノートPCとして普通~若干深めくらいです。

筐体説明のところでも触れましたが、配列に関して、アルファベットキーや記号キーなどについては特におかしなところもなく、戸惑うことなく使えます。ただ、ちょっとびっくりしたのが「テンキー」ですね。この製品は6列キーボードなのですが、「7, 8, 9」が一番上の列に来ます。要はテンキー全体が上に寄せられている、ということです。そしてテンキーの直下に方向キーが来ます。ゲームプレイなどで方向キーを使う人だと便利かと思いますが、ゲームから離れた場面でテンキーを使って数値入力をする場合は面食らいますね…。

レビューではあまり長時間数値入力することはなく、使っていて困る場面はありませんでしたが、テンキーを使う際に数字キーを目視してからでないとまともに入力できない、という感じでした。実際にこの製品を購入してしばらく使ってみると慣れるのだろうと思いますが、レビュー中は最後まで慣れませんでした…。

次に打鍵感です。打鍵音がかなり小さめで、しかも確実な感触で入力ができました。ゲーミングから離れ、通常のテキスト入力をする場合でもごく快適なキーボードだと思います。ただし、この製品のいいところでもあり悪いところでもあるのですが、バックライトが赤のみで、しかもキーの印字色も赤、というのは好みがわかれるでしょう。

私の場合、夜にこのバックライトを点灯して文字入力などを少し長めに行った際、少々目が疲れました。また、ゲーマーの場合、W,A,S,Dなど一部のキーのみ点灯させたいとか、セグメント別に色を変えたいとかのニーズがあるかと思いますが、このキーボードは細かい調整ができず、単に明るさを2段階に調整できるのみです。一応W,A,S,Dキーのみはハイライトされていますが、それほど視認性がよくありません(他のキーとの識別が明確ではないということです)ので、この点は注意が必要かと思います。

4.性能テスト

Lenovo Legion Y7000 ドラクエベンチ
参考:
マウス NEXTGEAR-NOTE i7901BA1(Core i7-7700K、GTX1080): 21,271
Lenovo Legion Y740(15)(Core i7-9750H、RTX2070 Max-Q): 20,217
ドスパラ GALLERIA GCR2070RNF(Core i7-9750H、RTX2070): 19,838
MSI GL63 8SE(Core i7-8750H、RTX2060): 19,178
ドスパラ GALLERIA GCF1070NF(Core i7-8750H、GTX1070): 19,008
MSI GS65 Stealth Thin(Core i7-8750H、GTX1070): 18,571
ドスパラ GALLERIA GKF1070NF(Core i7-7700HQ、GTX1070): 18,222
ドスパラ GALLERIA Mini 1060(Core i5-7500、GTX1060): 18,061
DELL ALIENWARE 17(Core i7-7700HQ、GTX1070): 18,045
OMEN X by HP(Core i7-7820HK、GTX1080): 17,833
ドスパラ GALLERIA GKF1060GFE(Core i7-7700HQ、GTX1060): 17,549
ASUS ZenBook 15 UX534FT(Core i7-8565U、GTX1650): 17,330
ドスパラ GALLERIA GCF1070GF(Core i7-8750H、GTX1070): 17,153
マウス NEXTGEAR-NOTE i4400GA1(Core i7-7700HQ、GTX1050Ti): 16,951
ドスパラ GALLERIA GKF1060NF(Core i7-7700HQ、GTX1060): 16,865
ドスパラ GALLERIA GCF1060GF-E(Core i7-8750H、GTX1060): 16,820
ドスパラ raytrek RKF1060TGK(Core i7-7700HQ、GTX1060): 16,441
ドスパラ GALLERIA GKF1050TNF(Core i7-7700HQ、GTX1050Ti): 16,156
ドスパラ GALLERIA GCF1050TGF-E(Core i5-8300H、GTX1050Ti): 15,923
ドスパラ GALLERIA GKF1050TGF(Core i7-7700HQ、GTX1050Ti): 15,598
ドスパラ GALLERIA QSF965HE(Core i7-6700HQ、GTX965M): 14,964
DELL G7(Core i7-8750H、GTX1060): 13,727
ドスパラ GALLERIA QSF965HE2(Core i7-6700HQ、GTX965M): 12,830
ドスパラ GALLERIA QF960HE(Core i7-4710MQ、GTX960M): 12,791
HP Pavilion Power 15(Core i5-7300HQ、GTX1050): 12,285
ドスパラ Critea VF-HGK1050(Core i7-7700HQ、GTX1050): 12,172
Lenovo ThinkPad X1 Extreme(Core i7-8750H、GTX1050Ti Max-Q): 11,889
ASUS ZenBook Pro Duo UX581GV(Core i9-9980HK、RTX2060): 10,615

Lenovo Legion Y7000 DDONベンチ
参考:
マウス NEXTGEAR-NOTE i7901BA1(Core i7-7700K、GTX1080): 13,600
Lenovo Legion Y740(15)(Core i7-9750H、RTX2070 Max-Q): 11,724
ドスパラ GALLERIA GCF1070NF(Core i7-8750H、GTX1070): 11,440
ドスパラ GALLERIA GCR2070RNF(Core i7-9750H、RTX2070): 11,218
ドスパラ GALLERIA GCF1070GF(Core i7-8750H、GTX1070): 10,875
OMEN X by HP(Core i7-7820HK、GTX1080): 10,828
MSI GL63 8SE(Core i7-8750H、RTX2060): 10,635
MSI GS65 Stealth Thin(Core i7-8750H、GTX1070MaxQ): 10,551
ドスパラ GALLERIA Mini 1060(Core i5-7500、GTX1060): 10,491
ドスパラ GALLERIA GKF1070NF(Core i7-7700HQ、GTX1070): 10,215
ドスパラ GALLERIA GKF1060GFE(Core i7-7700HQ、GTX1060): 9,951
ASUS ZenBook Pro Duo UX581GV(Core i9-9980HK、RTX2060): 9,792
ドスパラ GALLERIA GCF1060GF-E(Core i7-8750H、GTX1060): 9,462
DELL ALIENWARE 17(Core i7-7700HQ、GTX1070): 9,364
DELL G7(Core i7-8750H、GTX1060): 9,284
ドスパラ GALLERIA GKF1050TGF(Core i7-7700HQ、GTX1050Ti): 9,124
ドスパラ GALLERIA GCF2060GF-E(Core i7-8750H、RTX2060): 9,100
ドスパラ GALLERIA GCF1050TGF-E(Core i5-8300H、GTX1050Ti): 8,979
ドスパラ raytrek RKF1060TGK(Core i7-7700HQ、GTX1060): 8,867
ドスパラ Critea VF-HGK1050(Core i7-7700HQ、GTX1050): 8,780
ドスパラ GALLERIA QSF965HE(Core i7-6700HQ、GTX965M): 8,568
Lenovo ThinkPad X1 Extreme(Core i7-8750H、GTX1050Ti Max-Q): 8,235
ASUS ZenBook 15 UX534FT(Core i7-8565U、GTX1650): 8,026
HP Pavilion Power 15(Core i5-7300HQ、GTX1050): 7,235

この製品は「CPU:Core i7-9750H、GPU:GeForce GTX1650」という構成になっていて、2019年10月現在の水準だと、ゲーミングノートとしてはエントリー寄りのスペックと言えます。

ゲーム2種(ドラゴンクエスト Xとドラゴンズドグマオンライン)のベンチマークテストの結果は非常に良好でした。少なくともこの2つのゲームプレイをする上では何の不足もない、ということが言えます。ただし、読者からもライターからも「ゲーミングノートのレビューでドラクエベンチはいらないんじゃない?」と指摘されています。

もともとウインタブはAtomとかCeleronなどの低スペック機を中心にレビューしてきたサイトで、これら低スペック機でも「ちゃんとスコアが出る」という理由でドラクエベンチを実施していたのですが、GeForceを搭載するようなゲーミングノートだと「メタルスライム(スコア10,000点以上)が出るのが当たり前」で、その場合15,000点だろうと18,000点だろうと実際のゲームプレイに差なんてない、というのも事実だと思います。また、ライターのひつじさんが指摘していたことですが、このように非常に高いスコアが出る場合、そのスコアは果たして性能評価として信頼できるのか?という疑問もあります。

ということで、ドラクエとDDONのテスト結果に関しては、非常に高く評価できるものの、だからといってRTX2060搭載機よりも高性能である、ということは言えないですね。

Lenovo Legion Y7000 3D Mark
参考:
ドスパラ GALLERIA GCR2070RNF(Core i7-9750H、RTX2070): 7,219、16,668、35,109
マウス NEXTGEAR-NOTE i7901BA1(Core i7-7700K、GTX1080): 6,703、17,345、37,589
Lenovo Legion Y740(15)(Core i7-9750H、RTX2070 Max-Q): 6,508、14,067、36,491
OMEN X by HP(Core i7-7820HK、GTX1080): 6,283、15,476、30,804
MSI GL63 8SE(Core i7-8750H、RTX2060): 6,205、14,838、33,985
ASUS ZenBook Pro Duo UX581GV(Core i9-9980HK、RTX2060): 5,850、13,667、28,140
ドスパラ GALLERIA GCF1070GF(Core i7-8750H、GTX1070): 5,583、15,146、36,268
ドスパラ GALLERIA GCF2060GF-E(Core i7-8750H、RTX2060): 5,453、13,800、33,609
ドスパラ GALLERIA GKF1070NF(Core i7-7700HQ、GTX1070): 5,280、14,030、30,686
DELL ALIENWARE 17(Core i7-7700HQ、GTX1070): 5,257、13,233、29,845
ドスパラ GALLERIA GCF1060NF(Core i7-8750H、GTX1060): 3,965、10,506、29,442
ドスパラ GALLERIA GKF1060GFE(Core i7-7700HQ、GTX1060): 3,808、9,888、26,344
GALLERIA GKF1060NF(Core i7-7700HQ、GTX1060): 3,717、9,989、24,824
DELL G7(Core i7-8750H、GTX1060): 3,703、9,743、26,843
GALLERIA GKF1060GFE(Core i7-7700HQ、GTX1060): 3,625、9,784、24,233
ドスパラ GALLERIA Mini 1060(Core i5-7500、GTX1060): 3,583、9,276、22,203
ドスパラ raytrek RKF1060TGK(Core i7-7700HQ、GTX1060): 3,518、9,207、23,689
ASUS ZenBook 15 UX534FT(Core i7-8565U、GTX1650): 2,988、6,789、20,260
ドスパラ GALLERIA GCF1050TNF(Core i7-8750H、GTX1050Ti): 2,528、6,776、17,005
ドスパラ GALLERIA GCF1050TGF-E(Core i5-8300H、GTX1050Ti): 2,523、6,802、20,045
GALLERIA GKF1050TNF(Core i7-7700HQ、GTX1050Ti): 2,492、6,858、18,179
NEXTGEAR-NOTE i4400GA1(Core i7-7700HQ、GTX1050Ti): 2,449、6,852、20,453
Lenovo ThinkPad X1 Extreme(Core i7-8750H、GTX1050Ti Max-Q): 2,393、6,490、19,506
GALLERIA QSF965HE(Core i7-6700HQ、GTX965M): –、5,344、16,987
ドスパラ Critea VF-HGK1050(Core i7-7700HQ、GTX1050): 1,826、5,553、17,109
HP Pavilion Power 15(Core i5-7300HQ、GTX1050): 1,797、5,230、14,052
※左からTime Spy、Fire Strike、Sky Diverのスコア

3D Markです。こちらは妥当と感じられるスコアになりました。過去のデータと比較してみると、「Core i7-8750HとかCore i7-7700HQ + GTX1060」くらいといい勝負かな、と感じます。NVIDIAの型番体系だと、GTX1650はGTX1050の後継ということになると思いますが、現世代になって前世代からワンランク性能がアップしたのかな、と思えますね。

実際のゲームプレイだと、比較的軽量なタイトルなら十分快適にプレイでき、最新のFPSなどもグラフィック品質を少し調整してやれば問題なくプレイできそうです(ただし、この点は保証できません)。

Lenovo Legion Y7000 PC Mark
参考:
Lenovo Legion Y740(15)(Core i7-9750H、RTX2070 Max-Q): 5,830
ASUS ZenBook Pro Duo UX581GV(Core i9-9980HK、RTX2060): 5,727
ドスパラ GALLERIA GCR2070RNF(Core i7-9750H、RTX2070): 5,505
DELL G7(Core i7-8750H、GTX1060): 5,401
ドスパラ GALLERIA GCF2060GF-E(Core i7-8750H、RTX2060): 5,328
ドスパラ GALLERIA GCF1070GF(Core i7-8750H、GTX1070): 5,122
MSI GF75 Thin(Core i7-8750H、GTX1050Ti): 5,009
ドスパラ GALLERIA GCF1060GF-E(Core i7-8750H、GTX1060): 4,976
ドスパラ GALLERIA Mini 1060(Core i5-7500、GTX1060): 4,906
ドスパラ GALLERIA GCF2070GF-E(Core i7-8750H、RTX2070): 4,893
ASUS ZenBook 15 UX534FT(Core i7-8565U、GTX1650): 4,709
ドスパラ GALLERIA GCF1050TGF-E(Core i5-8300H、GTX1050Ti): 4,545
OMEN X by HP(Core i7-7820HK、GTX1080): 4,290
iiyama STYLE-17FH054-i7(Core i7-8750H) : 4,281
HP Spectre x360 13(Core i7-8565U): 4,223
Lenovo ThinkPad T490(Core i7-8565U、MX250): 4,158
ASUS ZenBook 14 UX434FL(Core i5-8265U、MX250):3,933
Lenovo ThinkPad X280(Core i7-8550U): 3,909
ドスパラ Altair F-13KR(Core i5-8350U): 3,778
HP Spectre 13(Core i5-8265U): 3,766
HP ENVY X360 13(Ryzen 7 3700U): 3,728
NEC LAVIE Direct NEXT(Core i7-8550U): 3,704
ドスパラ Critea VF-HEKS(Core i7-8550U、MX150): 3,704
HP ENVY x360 15(Ryzen 3500U): 3,617
DELL Inspiron 17 5000(5770)(Core i7-8550U、Radeon 530): 3,607
東芝 dynabook AZ65/G(Core i7-8550U): 3,546
HP ENVY 13(Core i7-8550U):3,534
DELL XPS 13(9370)(Core i7-8550U): 3,518
ドスパラ Critea VF-HGK1050(Core i7-7700HQ、GTX1050): 3,492
東芝 dynabook VZ82/F(Core i7-8550U): 3,491
富士通 LIFEBOOK WS1/B3(Core i7-8550U): 3,479
Microsoft Surface Pro 6(Core i5-8250U): 3,399
東芝 dynabook DZ83/J(Core i7-8550U): 3,353
マウス m-Book J(Core i5-8250U): 3,350
東芝 dynabook UZ63/F(Core i7-8550U): 3,341
Microsoft Surface Laptop 2(Core i5-8250U): 3,199
HP Spectre Folio 13(Core i5-8200Y): 3,108

グラフィック性能だけでなく、表計算や画像加工、ビデオチャットなどのシミュレーションも行うPCの総合テスト、PC Markでは非常に高いスコアを記録しました。ウインタブではまだ第9世代のCore iプロセッサー(Coffee Lake)のデータが十分ではありませんが、このテストではGPUよりもむしろCPU性能が問われるという性質なので、第9世代のCore i7の実力がかなり上がっていると思えます。また、メーカー側の調整によるところもあるでしょう。

Core i7とGTX1650の組み合わせとしては大満足、という結果だと思います。

Lenovo Legion Y7000 Crystal Disk Mark
参考までにSSDのCrystal Disk Markを測定してみましたので掲載しておきます。こちらはY740よりも低めの数値になっていますが、速度面に関しては問題ないものと思います。

発熱について

この製品に限らず、ゲーミングノートで発熱が気になる局面というのは言うまでもなくゲームプレイ時です。それ以外の場面、例えば動画再生とかExcelでの作業とか、そういった場面で発熱が気になることはまずありません。今回、ベンチマークテストを短時間で繰り返したりもしてみましたが、発熱量は小さめです。筐体が熱くなるという場面はありませんでした。底面が少しぬるくなる程度ですね。また、ファン音も小さめで、「うるさい」と感じる場面もありませんでした。

ゲームによって、またプレイ時間の長さによって、すべてのケースで発熱の心配はない、とは言えません。しかし、過去のウインタブのレビュー経験上、この製品では発熱による性能低下をあまり心配しなくていいのではないかと思います。

5.まとめ

Lenovo Legion Y7000はレノボ直販サイトで販売中で、10月7日現在の価格は税込み102,542円から、となっています。また繰り返しになりますが、レビュー機の構成だと税込み128,372円です。

ウインタブでは立て続けにLegion Y740(15)とY7000をレビューしました。パフォーマンス、筐体品質ともY740のほうが上であることは間違いありません。ただし価格も上です。

個人的には「Y7000」がレビューで見せてくれたパフォーマンスを非常に高く評価します。私のような下手くそはもちろん、これからオンラインゲームを始めたいと思っているゲーム初心者、また中級ゲーマーくらいならY740にするまでもなく、Y7000で全く問題ないと思います。オンラインゲームを始めるとゲームの購入とかゲーム内アイテムの購入でお金がかかることもありますので、Y7000にして購入予算を大きくセーブし、浮いたお金でゲーム(ゲーム内アイテム)を購入したり、アーケードスティックやハンドルコントローラーを買ったりもできますしね。

また、Legionシリーズに共通する独創的なデザインも魅力ですし、筐体もしっかりしたものになっています(さすがThinkPadを手掛けるメーカー!)。一方で「黒に赤」というのは非ゲーミング環境ではいささか派手ですし、特に鮮やかに赤いキーボード(バックライト)は非ゲーム時の作業では多少疲れを誘発しそう、というのはありますね(若い人ならあんまり気にならないかな…)。

Legion Y7000はとってもバリューなゲーミングノートで、その割にデザイン、品質とも非常に高い、おすすめゲーミングノートだと思います。

6.関連リンク(Lenovo)

Legion Y7000

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