こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回紹介する「T-bao Tbook X8S Pro」は異常に安いです。中華製品が激安なのは今に始まった話ではないですが、中華だから、ということを考慮しても安すぎます。また、T-baoに関しては、以前「一部製品のWindows 10 ライセンスが通常のOEMライセンスではなくボリュームライセンス(会社や学校などの組織向けライセンス。個人が勝手に使うと、すぐに利用不可能になります)」であった、というトラブルを起こした前科があります。この件、元をただせばウインタブの読者レビュアーが発見したものです。これ以降ウインタブではT-bao製品の紹介記事を書いたり、実機レビューをしたりといったことは控えてきました。
ボリュームライセンスの一件ではさすがにT-baoも懲りていると思いますので、リスクは限定的と思われますが、それにしてもこれから説明する「T-book X8S Pro」の製品価格は「OSなしと考えても安い」くらいなんですよね…。ウインタブではこの製品の実機レビューができるようにgeekbuyingに依頼をしますが、さすがに「頼んだらなんでも送ってくれる」わけではありませんので、せめてライセンス関係に瑕疵がないかだけは確認しておきたいと思っています。
1.スペック
この製品の価格は299.99ドル(33,671円、1月31日現在のgeekbuying価格)です。それにしては非常にスペックが高いのがわかると思います。CPUはCeleron J3455で、低価格モバイルノートによく使われるCeleron N3450と同じApollo Lake世代のものですが、「デスクトップ用」という位置づけになります。省電力性に少し不安がありますが、パフォーマンスはN3450よりもやや上となります。ちなみにJ3450のTDPは10W、N3450は6Wです。TDPとは「プロセッサーが、インテルが定義した複雑なワークロードの下で、すべてのコアがアクティブな状態で、ベース動作周波数で動作しているときに消費する平均電力をワット単位で表したものです。(Intelの説明)」というものです。ただ、10Wというのはモバイル用として許容できないというものでもなく、Core i5-8250Uだと「800MHz時10W、1.8GHz時25W」となっています。
そして、驚きなのが「GeForceを積んでる」ということです。920Mですから、GeForceの中ではローエンドもいいところですが、もともとCPUがCeleronなので、GTX1050とかを搭載するのもミスマッチでしょうから、これで十分すぎるくらいにグラフィック性能は向上すると思います。
RAMは6GB、ストレージは128GB eMMCです。欲を言えばSSDのほうがいいんですが、容量としてはかなり健闘していると思います。そしてディスプレイは15.6インチのIPS液晶でFHD解像度ですから、ここまで見る限り、300ドルでは「中華としても異常に安い」と思う人が多いんじゃないでしょうか?
入出力ポートは15.6インチとしては少なめではありますが、USBポートは合計で3つ、HDMIも備え有線LANポートまであります。サイズも横幅は360 mmと15.6インチの製品としては最小クラスで、重量1.7 kgというのも15.6インチクラスとしてはかなり軽いほうです。
と、いうことで、安すぎて逆に怖い、というのが正直なところ…。
2.筐体
筐体は金属製で、ご覧のようにかなりベゼル幅が細くなっています。この製品の横幅360 mmというのを考慮すると、このベゼル幅は「盛ってない」と思われます。日本向けの最新狭ベゼルの15.6インチの横幅も360 mmくらいなので。
ヒンジを開けるとブラック基調ですが、天板は相変わらずの「T-bao」です。例の個性的なロゴマークも健在です。
キーボード面です。15.6インチですがテンキーはありません。DELLの最新15.6インチ狭ベゼルノート「Inspiron 15 7000」もテンキーレスですが、DELLの方のお話によれば「横幅が小さいのでテンキーをつけるとキーボードが狭苦しくなります」ということだったので、この製品もテンキーレスで正解なのではないか、と思います。
なお、キーボードはバックライトがついてるように見えますが、製品ページにその説明はなく、個人的にはおそらくバックライトなしだと思います。また、タッチパッド部分のアクセントも単なる塗装でしょう。
側面とポート配置です。低価格な製品でもあり「これだけあれば十分でしょ」と思います。また、筐体はかなりスリムですよね。
底面です。この製品には最近の中華のトレンドである「底面に拡張用M.2 スロット」という構造ではありません。なので、SSD増設などは難しいのではないか、と思います。
3.価格など
T-bao Tbook X8S Proは中国の通販サイトgeekbuyingで販売中で、1月31日現在の価格は299.99ドル(33,671円)となっています。
T-bao製品は過去に実機レビューを何度かやったことがありますが、筐体やシステム性能に偽りはなかった、というか、試用段階では非常に満足度の高いものでした。この製品に関しても、ハードウェアについては信用できると思います。しかし、やっぱり心配なのはOSですね。仮にこの製品がOSレスだとした場合、33,671円にOS代金15,000円~18,000円が加算されるので、トータルで5万円前後、ということになりますが、むしろそっちのほうが妥当というか、5万円を出す価値はあるんじゃないか、と思います。
ウインタブとしては、この製品のOSライセンスなど詳細をgeekbuyingにしっかり確認していきたいと思います。OSライセンスに問題がないのであれば文句なしに買いでいいでしょう。また、仮にOSなしだったとしても、購入前にしっかり説明してくれれば納得して購入する人も多いと思います。
4.関連リンク
T-bao Tbook X8S Pro:geekbuying
コメント
これ私も気になってたんです。
ウィンタブさんにこの商品どう思いますか?てDMしようかモジモジしてたとこです(*´ω`*)
当初geekbuyingで見つけた時、説明や画像で、CPUがN3450とJ3455が混在していて、重量も1.4kgと1.7kgが混在していたんで、TwitterのDMでgeekbuyingの人に、どれが正解なの?って質問したんですよ。
すると翌日には商品ページが、CPUはJ3455で統一、重量は1.7kgで統一されました。
geekbuyingの商品ページのスペックがほんとなら、送料入れても37000円位…安すぎると思います。
これは価格破壊というか、PC市場が大ショックを受けるレベルの奴だと思うんですが…。
OSライセンスとか、耐久性とかで致命的な何かがあるんじゃないかとどうしても疑ってしまいますね。
続報を期待しています。
チップも驚きですが、15インチでテンキーを無理につけないのはすごくいいですね。窮屈になるうえキーボードが左にいっちゃいますから……。
CPUが低性能とはいえ、グラボ積んでて300ドルはおかしいでしょ・・・これが本当なら競合製品が一掃されそうなレベルです。
viyo i7のときも思ったけど、中華メーカーはうまく型落ちのCPUやGPUを大量調達して賞味期限があるうちに売り抜けを目指してくる商売根性がすごい。
単なる在庫処分っていうのが第一印象。
価格破壊?
不良在庫をいかに換金して回収すべきか、の見本回答なだけで
今後の最新機種の市場には一切影響しませんよ。
2018年にIntelやnVIDIA、AMDが売りたい商品が何なのかを考えればわかりますよね?
eMMCで非力なCPUだとGPU積んでも実際何も出来ないのじゃないかと思っちゃう。
ぜひレビューしてもらってゲームがサクサク動くかどうか試してもらいたい。
こういう変態機が一番レビュー楽しみ。
性能がいまいちで消費電力の高いCPU
低い性能のグラボ
は、最近では弾かれてお呼びがかからないので安く買い叩いたのでしょう
大昔のファミコンの6502がそうだったように、こういうのは着眼点をかえれば価格破壊につながりますね
いまのヘビーゲームは最新のCPU、グラボでも重いので、割り切ってカジュアルゲームやブラウザゲーム、ひと昔前のオンラインゲーム用と考えたら問題ありませんね
Core i7-5500U + geforce920Mの組み合わせでも
Skylake世代のCore i5-6200UのiGPU性能をやや上回る程度なんですよ。
このサイトに掲載している3DmarkやDQベンチと
他サイトに乗ってたスコアを見る限り。
http://ykr.ykr414.com/2015/07/23/inspiron-17-5758-review02/
軽めのゲームを楽しむために型落ち品へ3万円払いたいかは置いといて
型落ちの在庫処分品が安く買える→現行品の市場価格下落
とはならないと思ってます。
こんなん現行モデルには影響ないですよ
そういう記事でもないし
片落ち中古品が特価で売ってるようなもんですから
現行モデルには影響ないんですよね?
ましてや日本国内製品には、PCショップブランド製品を含めても影響はありません。
では、「PC市場」「競合製品」「価格破壊」って
型落ちのソレを指しているんでしょうか。
変に盛り上げて射幸心を煽られる人がいないことを願います。
しかしこの構成と価格の付け方は絶妙かもしれませんねー。
外部GPUのノートPCはどちらかと言えばハイエンド寄りで価格も高い
イメージでしたが、これは価格も性能もエントリークラスですからね。
実際に外部GPUのありがたさがわかるケースは少ないかもしれませんが、
「このスペックで価値を見出せる人にとっては」、現在の「PC市場」に
おいては「価格破壊」の製品だと言えるでしょうね。価格帯が「競合」
しているJumperあたりが似たようなコンセプトの製品だしてきたりして。
私も昨年末にEZBook3Proポチってなければ手をだしちゃったかも・・・