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PIPO X15 レビュー - オールインワンタブレットPIPO Xシリーズ最新作は処理能力も拡張性もグレードアップ!キミはこれを使いこなせるか?(実機レビュー)

PIPO X15 レビュー
こんにちは、natsukiです。全国のPIPO Xシリーズファンの皆様、お待たせいたしました!! 先日紹介いたしました、Windowsの新時代を切り拓く野心的PC「PIPO X15」。早速、実機レビューを行う機会をいただきましたので、ここにお届けいたします。PIPO Xシリーズといえば、特にX8からX9X10X12とつながる製品群は、サイズやバッテリー、OSの差はあるものの、いずれも見た目のインパクト抜群な台形筐体を採用して、タブレットPCの利便性と圧倒的な拡張性による汎用制を両立した、家庭用オールインワンPCのひとつの理想形を示したシリーズでした。

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その「タブレット」+「拡張性」という遺伝子を引き継ぎつつ、このたび、筐体を一新するとともに、旧世代のCore i3を搭載して、処理能力も大幅にグレードアップして登場したのが「PIPO X15」です。まさしく「唯一無二」の筐体と製品特性を備えたこの製品。発売したてでこうしてレビューできるとは、ライター冥利に尽きるというものです。

レビュー機は、おなじみBanggoodよりサンプルを提供していただきました。商品ページができたばかりで、ページを見る限りまだ在庫も安定供給されていないようなんですが、春節前に間に合わせて発送してくれたBanggoodには、この場を借りてお礼申し上げます。ちょっと発送タイミングが遅れていたら、大変なことになっていたと思うので、担当の方マジGood Job!です。

1.スペック

あらためて、その唯一無二なスペックを確認してみましょう。

PIPO X15 レビュー
ディスプレイは、11.6インチFHD解像度。タッチ対応もしますし、「いちおう」このサイズのタブレットPC……のように見えます。が、そういうカテゴリーの枠に到底はまり切らないのがPIPO Xシリーズです。

やはり真っ先に特筆すべきは、圧倒的なまでの拡張性。なんとフルサイズUSBポートが6つもある!! ディスプレイ出力は、フルサイズのHDMI。SDカードこそmicro規格ですが、有線LANポートもしっかり備えています。イヤホンジャックは当たり前。さらに、今さら使う機会があるかわかりませんが、RS232ポートまであります。いくら中華広しといえども、いや、全世界を探しても、ここまでのポートを備えたタブレットは他に存在しないでしょう。デスクトップや重量級ゲーミングノートブック並みの、この強烈さ。それでいて、USB Type-Cはなかったりしますが。

それから、強化された処理能力。今までのPIPO Xシリーズは、処理能力という面では、基本的にはAtomかそれに準じるCPUを搭載し、RAMはCPUとのバランスでは十分ながら、ストレージもせいぜい64GB止まりで、つまり、拡張性に対して非常にミニマムな構成でした。PIPO X15は、Core i3を搭載することで、処理能力の面では大きく向上しました。もっとも、旧世代CPUなので、エントリースペックの域は出ていません。実際どの程度なのかは、後ほどチェックしていきましょう。ストレージも、180GBもあるのは嬉しいですね。あんまり見かけない半端な値ですけど。

なお、上のスペック表はレビュー機の構成で、一般流通品は基本的にこの構成となるようです。一方で、業務用としての採用なら、ある程度のオプションもあるようで、OSをPro版に、CPUを第4世代Core i7に、ストレージ容量も変更可能、といった情報が流れています。たとえばAliexpressのPIPO Official Storeなどでは、「500台以上の注文なら、CPU、RAM、SSDをカスタマイズしますよ」なんて書いてあります。もっとも、この出品者にはトップブランドマークがついていないので、どう「Official」なのか不明です。よくチェックせずに製品画像を引っ張ってきているだけの可能性もありますので、もし、我が社にPIPO X15の大量導入を! とお考えの方は、PIPO公式サイトの連絡先に掛け合ってみるとよいと思いますよ!

サイズは、2次元でとらえるなら、ベゼルはそこそこあるものの、11.6インチタブレットの範囲内です。もちろん、この製品の場合、3次元でとらえなくてはいけないわけで、これは数字を見ても他機種と比較のしようがないので、あとで筐体画像をたっぷりご覧ください。とりあえず、前世代のPIPO X10が厚さ最大70mmだったのに比べれば、スリムになりましたね~、というのは分かります。なお、Banggoodの商品ページに掲載されている数値は、前世代のPIPO X10かPIPO X12のものを誤って記入したと思われ、全然違います。実際は、スペックの表に書いた通りの数値で、PIPO公式サイトのものが正確です。

2.システム

実際のシステム面の確認です。

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まず、構成。先述のように、ある程度のオプションが設定されている本機ですが、一般流通品は、

OS:Windows Home
CPU:Core i3 5005U
RAM:8GB
ROM:180GB(167GB使用可)

となるようです。
バッテリーは、残念ながら、やはりついておりません。

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また、あまりにも業務用臭のする製品のため、念のためライセンスをチェックしておきました。間違いなくOEMライセンスでしたので、ご安心ください。

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それと、Bluetoothについてですが、PIPOのメーカーサイトBanggoodの商品ページともに、「Bluetooth 4.0」と表記されているものの、実際には、ご覧のようにLMPが8番台なので「Bluetooth 4.2」です。判別方法の詳細については、ここでは省略します。気になる方は、ドスパラの解説などをご覧ください。まあ、決定的な差にはならないと思います。

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起動すると、デフォルトのアカウントがすでに作ってありました。ちょっと気持ち悪いですが、これは中華PCだとよくあること。作業面で面倒なのは、あらためてアカウントを作り直さなくてはいけないのと、英語環境のみで立ち上がってしまっているので、日本語環境の導入までは、英語で行わなくてはいけないことです(完全にまっさらな状態であれば、Windowsの初期設定で言語を選択する)。私は、もうさすがに慣れているのでサクサク進めましたが、中華PC初デビューだったりすると、躓くかもしれません。手順については、こちらを参照のこと。ちょっと古い記事なので、インターフェースが変わってしまっている部分もありますが、まあ、わかると思います。

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とか言いながら、久しぶりで私も躓きました(笑)。おっかしーな? 言語パックを導入したのに、ディレクトリに2バイト文字が入っているフォルダやファイルをうまく扱えないことがある。

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はい、言語パックの導入だけじゃなくって、システムロケールも変更しておかないと。詳しくはこちらの記事を参照のこと。これがかなり深い位置にあるんですよね。

設定>時刻と言語>言語>日付、時刻、地域の追加設定(「コントロールパネル>時計と地域」からでもOK)>日付、時刻、数値形式の変更>管理タブ>システムロケールの変更>日本語を選択
案の定、英語のままだったので日本語に変更して、これで、再起動。解決。

3.筐体

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では、いよいよ開封と参りましょう。製品画像で知っているとはいえ、実際のところどうなのか、ドキドキの瞬間です。

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ババン! 同梱品一式です。うん、最少限。紙類は、検査合格書と保証書のみ、マニュアルやスペックシートなんか一切なし。

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スペックは、一応、箱の裏に書いてあります。うーん、雜ぅ。こっちだとちゃんとBluetooth 4.2になっていますね。

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アダプターは、ちゃんと日本用のものでした。19Vの2,100mAと、そこそこ高電力なので、変換アダプターをかませずに使えるのはありがたいです。

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正面から見ると、一見、何の変哲もないタブレットです。あ、タブレットPCにありがちなWindowsタッチボタンはありません。前世代のPIPO X10にはついていたんですが。

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左側です。PIPO X10に比べるとずいぶんスリムになり、印象はまったく変わりました。それでも、初めからディスプレイに角度がついている台形の遺伝子は引き継いでいますね。こちらには、USB 2.0×2があります。

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右側です。ちょっと暗くて見づらいですが、ディスプレイがひさしの様になっている独特の形状なので、ご容赦ください。左(手前)から電源ボタン、音量ボタン、通電インジケーター、USB 3.0×2、3.5mmイヤホンジャック、となります。

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背面です。左側より、microSDカードスロット、USB 3.0×2、HDMIポート、DC-IN、RS232ポート、となります。USBポートは、ご覧のように、左右背後と2つずつ振り分けられているので、どんな状況にも対応できます。左右に排気口がありますが、PIPO X10と同じく、本機もファンを備えています。また、この穴はスピーカー穴も兼ねていると思います。もっとも、内部はある程度余裕があると見えて、特にどこから音が鳴っているという感じはしませんが。底面にもスリットがあり、換気能力は十分でしょう。前世代では特徴的だった、巨大なアンテナがなくなったのは寂しいかも?

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底面です。換気とスピーカーのためと思われるスリットがあります。また、壁面に固定することを想定したねじ穴もありますが、規格はよくわかりません。

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底面を斜めから見ると、本機の独特の形状がよく分かりますね。ポート部分をディスプレイがかばうようになっているので、挿したものをひっかけたりしにくい構造になっています。

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せっかくなので、PIPO X10とともに。こうしてみると、あらためて、ずいぶんとスリムになったものです。

4.使用感

基本的な作業なら快適な処理性能

数値的なことは後で見るとして、約2週間、家でのメインで使ってみましたが、予想以上に快適です。OSやソフトの起動の速さから、ブラウジング、動画再生、オフィスソフトの使用、画像加工、簡単な動画編集など、満足のいくサクサク感。このくらいの作業であればCeleronでも捨てたもんじゃないんですけど、マルチタスクで、ファイルのエンコードなんかをしてみると、旧世第Core i3とはいえ、明らかに「Celeronとは違うのだよ、Celeronとはッ」という挙動を見せてくれます。マルチタスク時は、Core M3-7Y30を積むTeclast X6 Proよりも、明らかに快適。まぁ、Teclast X6 Proは高解像度ディスプレイのためにいろいろ無理している機種なんで、比較が適切か分かりませんけれど。

十分な品質のディスプレイ

ディスプレイは、11.6インチのIPS液晶ディスプレイとなります。よっぽど斜めから見るとやや暗く感じますが、実用面では問題なし。すごく発色がきれいというわけでもないですが、使っていて気になるようなアラもなく、コントラスト、発色ともに十分な品質だと思います。ディスプレイの基礎品質はもう十分に向上していますので、高級機が黒の深さや微細な色表現で勝負している以外は、エントリースペックの製品といえど、不満が出るようなことはほとんどないですね。

スピーカー品質は予想通り

スピーカーはちゃんとステレオスピーカーで、ステレオ感も出ます。ただ、音質は、お察し。低音とか全然だめで空気感もないし、まあ、予想通りの「中華タブレットの音質」といったところです。絶対的な音量も、やや小さめ。割れとかはあまりないので、動画視聴くらいなら十分に使えるでしょう。

音楽を聴きたいなら、素直にイヤホンなどをつなぐべきです。いっそのこと、ありあまるUSBを利用して、DACをつないでしまうのもアリですね。

ファンが案外うるさい

実は、音質以前の問題として、ファンがかなりうるさいです。低負荷の時は、動いていないか静かに回っているんですが、負荷がかかると露骨に「シュイーン」と頑張ってる感が出る(笑) 事務作業なら、環境音のうちかもしれませんが、音楽に集中するにはうるさすぎますね。音楽をかけるだけなら、ファンもおとなしくしていますが、マルチタスクでいろいろやっていると、頑張りだしちゃいます。PIPO X10も、長期使用していて唯一の経年劣化でガタがきた部分がファンだったので、ここは長期使用では不安かもしれません。なにしろ、まず間違いなく、水平ではなく傾いた状態で回すことになりますから。参考までに、PIPO X10では、ほぼ毎日数時間の使用で、1年ほどで回りはじめに異音が出るようになり、以後は裏を開けて掃除したりして、だましだまし使ってきました。回りはじめはガタつくんですが、スピードに乗ってしまえば問題なく、致命的にダメにはなっていないです。

5.性能テスト

おなじみ、ドラクエベンチをとってみました。

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参考:
Lenovo ideapad 520(Core i5-8250U): 8,129
富士通 LIFEBOOK WS1/B3(Core i7-8550U): 8,055
Microsoft Surface Pro 6(Core i5-8250U): 7,920
ドスパラ Altair F-13KR(Core i5-8250U): 7,722
HP ENVY 13(Core i7-8550U): 7,646
Microsoft Surface Laptop 2(Core i5-8250U): 7,481
東芝 dynabook UZ63/F(Core i7-8550U): 7,080
富士通 LIFEBOOK WU2/B3(Core i7-8550U): 7,053
HP ENVY 12 x2(Core i5-7Y54): 7,030
ドスパラ Critea DX-KS F7(Core i7-8550U): 7,001
HP Spectre Folio 13(Core i5-8200Y): 6,844
マウス m-Book J(Core i5-8250U): 6,323
Cube Mix Plus(Core m3-7Y30): 6,293
ONE-NETBOOK One Mix 2S(Core m3-8100Y): 6,136
HP 15-db0000(Ryzen 3 2200U): 6,017
DELL Inspiron 13 7000 2 in 1(7373)(Core i7-8550U): 5,926
ドスパラ Critea DX-KS H3(Core i3-7100U): 5,888
ドスパラ Critea DX-K H3(Core i3-7100U): 5,159
Magic-Ben MAG1(Core m3-8100Y): 4,735
One-Netbook One Mix 1S (Celeron 3965Y): 3,929
Teclast X6 Pro(Core m3-7Y30): 3,572
PEPPER JOBS GLK-UC2X(Celeron N4100): 3,127
GPD WIN(Atom X7-Z8700): 2,829
ドスパラ Altair VH-AD3(Celeron N3450): 2,652
ドスパラ Diginnos DG-CANPC(Atom X7-Z8700): 2,618
Beelink BT7(Atom X7-Z8700): 2,488
GPD Pocket(Atom X7-Z8750): 2,436
ドスパラ raytrektab DG-D10IWP(Celeron N4100): 2,348
ドスパラ Diginnos Stick DG-STK5S(Celeron N4000): 2,330
Chuwi Hi 13(Celeron N3450): 2,288
マウス m-Book C(Celeron N3450): 2,075
Jumper EZPad 6 Pro(Celeron N3450): 1,914
VOYO VBook A1(Celeron N3450): 1,867
BMAX Y11(Celeron N4100):1,845
Chuwi LapBook 12.3(Celeron N3450): 1,845
Onda Xiaoma 41(Celeron N3450): 1,842
Chuwi LapBook 14.1(Celeron N3450): 1,835
Ockel Sirius A Pro(Atom X7-Z8750): 1,823
Jumper EZBook 3L Pro(Celeron N3450): 1,774
YEPO 737A6(Celeron N3450): 1,696
Teclast F7 Plus(Celeron N4100): 1,537
Jumper EZPad 6(Atom X5-Z8300): 1,536
PIPO X12(Atom x5-Z8350): 1,513
ドスパラ Diginnos DG-D09IW2SL(Atom X5-Z8350): 1,509
GOLE 1 Plus(Atom Z8350): 1,492
One Netbook One Mix(Atom X5-Z8350): 1,359
Chuwi UBook Pro初期状態(Celeron N4100): 1,077

何回かとってみましたが、だいたい4,800~5,200台に収まります。第5世代のCore i3としては妥当なスコアですね。発熱については、なにしろ筐体に余裕があるので、外側まで熱くなることはありません。負荷の具合によって、ファンが分かりやすく頑張ります。

実作業の比較として、5分30秒で画面サイズ1920×1080ピクセルの動画を、「フォト」アプリを使って「L」サイズ画質(そのまま1920×1080ピクセル)にエンコードしたときの所要時間を、いくつかの他のPCと比較してみると、次の通りになりました。

Cube Mix Plus(Core M3-7Y30):100秒
PIPO X15(Core i3-5005U):120秒
Teclat X6 Pro(Core M3-7Y30):130秒
YEPO 737A6(Celeron N3450):216秒

それぞれ、フォトのバージョンを含めて環境が異なるので、目安程度にしかなりませんが、ベンチマーク通りの結果と言ってよいと思います。

このPIPO X15に搭載されているCPUのCore i3-5005Uは、在庫が浮いているのか、このところ、よく中華PCで見かけます。もちろん、CPUだけが処理能力のすべてを決めるわけではありませんが、おおむね、「Celeron N4100よりワンランク優秀で、Core-Mシリーズ並みの処理能力だが、CeleronやCore-Mシリーズに比べて、電力は喰う」というイメージでよいかと思います。

ストレージはSSDですので、こちらも、定番のCrystalDiskMarkでアクセス速度のベンチマークをとっておきましょう。

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うん、このクラスのPCに積むSSDとしては、十分な値です。実際に使っていても、よっぽど大容量のデータを扱わなければ、アクセス速度で不都合を感じる場面はありません。

6.まとめ ― 省スペースデスクトップという作業環境の提案

さて、根本的な問題です。このPIPO X15は、どういう使い方をすればいいんでしょうか? 使用した限りでは、まずは「省スペースなデスクトップ」としての活躍が見込めます。要は、本体とディスプレイはできるだけコンパクトにしておいて、作業に応じて周辺機器や机上のワークスペースを柔軟にカスタマイズするというものです。

この発想は、PIPO X10で得たものでした。例えば、要求する作業が、文字入力、ブラウジング、簡単な画像・動画編集、程度の場合、画面サイズは12インチクラスでも十分なんとかなるんですよね。生産性に大きく影響するのは、むしろ、キーボードやマウスといった周辺機器の方です。省スペースなので、机の上を柔軟に使えるし、何もないところへ作業環境をセッティングするのも比較的容易です。

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百聞は一見に如かず。要するにこんな感じです。ちゃぶ台やリビングのテーブルを、最小限の手間で、作業環境に変えることができ、さらに、豊富なUSBポートを活かして、必要に応じて好きに周辺機器を追加できます。実際、PIPO X10はこうやって家でのメインマシンとして活躍してきましたし、その座を引き継いだのは、一見Surfaceタイプでありながら、実は拡張性に優れるTeclast X6 Proで、ORICOのスタンド付きハブがさらに拡張性を補っています。作業環境に何を求めるかは人それぞれですが、個人的には、この形式は、ノートブックやデスクトップとは別の、これはこれで非常に完成度の高いスタイルだと考えています。このあたりの考え方は、ライター記事第1号「PIPO X10から考える、据え置き機としても快適に使える小型PCの条件」もご覧ください。3年半近く前の記事なので、要求スペックは古いものの、基本的な考え方は今も変わっていません。

PIPO X15の場合、電池がないので、とっさの時に独立したタブレットとして使えるという利便性はありませんが、安定した処理能力と、さらなる拡張性という面では、PIPO X10やTeclast X6 Proの上を行きます。こういう使い方に限定するなら、経年劣化が懸念されるバッテリーがないことも、むしろプラスと捉えることもできるかもしれませんね。

デスクトップPCを置くほどのスペースはないけれど、キーボードにはこだわりたいというあなた、紙の資料や工作作業などで、物理的なスペースを机上に自由に確保したいというあなた、いかがでしょうか?

もちろん、これだけの拡張性を持っているので、後は発想次第で、他にも活躍の場は広がると思います。

7.価格など

価格は、記事執筆現在、Banggoodにて43,552円となっています。似た製品がまったく存在しないので比較のしようがないのですが、Celeron N4100よりワンランク上の処理能力のタブレットで多彩なポートの分プラス、と考えると、まあこんなものでしょうか。現在は何のセール対象にもなっていないので、今後、大型セールでうまいこと対象になれば、値下がりは期待できるかもしれません。とはいえ、次の大型セールは、多分3月末なんだよなぁ…… もちろん、セール対象になるかどうかは分かりませんし。あるいは、セール対象になっていないため、ポイントや汎用クーポンによる割引は利用可能ですね。

それと、記事執筆現在で、在庫ステータスも入荷待ちになっています。春節やコロナウイルスがらみの流通の混乱と関係があるかは分かりませんが、それ以前から短期間で在庫復活したり入荷待ちになったりしていたので、そもそもの流通量が少ないのかもしれません。まあ、大量に売れるようなタイプの製品ではなさそうだし(笑)。買うタイミングの難しい機種ですが、なにしろほんとうに唯一無二、他機種と比較検討するものではないので、ビビッときた人にとっては、欲しい時が買い時かと思います。あとは、向こうの流通の混乱が、早く収まることを祈るばかりです。

8.関連リンク

PIPO X15:Banggood
PIPO X15:メーカーサイト

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コメント

  1. m.os.ota より:

    買います(即答)

    • natsuki より:

      処理能力とストレージの弱点を克服した、PIPO Xシリーズの正統進化ですよ! 高負荷な処理を要求しなければ、音楽関係の用途でいろんな機材をつなぎまくるとかには、まさにうってつけかと思います。

  2. NIAoff より:

    PIPOX7が死なないので買えません。
    嘘です。(半分本当。未だに動画プレイヤーとして使われていますがW)
    気になっているのがコレとEcho Show 8 (エコーショー8) だったり。
    形的にもにてるしW
    ファイヤースティック手に持っちゃった運の尽き。アレクサさん意外と優秀。
    TECLASTのアレも壊れてないし。
    迷うなあ。先にEcho Show 8 (エコーショー8)かな?
    でも、多分買う。両方ともW

    • natsuki より:

      豊富な周辺機器をつないで楽しむのは、やっぱりWindowsの方がいろいろできて使い出がありますよ~
      とりあえず、一般的なオフィスワークには十分な性能も持っていますし。

  3. wintab より:

    NIAoffさん、こんにちは(ハンドルネーム微妙に変えた?)。やはりこの筐体は一度手にすると「取り憑かれてしまう」んですね。