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ORICO Tablet Laptop Holder Stand レビュー - USB PD対応タブレットの救世主になるか!?USB PD給電可能な角度調整スタンド付きハブ(実機レビュー:natsuki)

ORICO Tablet Laptop Holder Stand
こんにちは、natsukiです。前のAliexpressの記事で購入を報告していた製品をしばらく使ってみましたので、レビューしたいと思います。どういう製品かは、画像を見れば一目瞭然なんですが、これ、なんて呼べばいいんですかね。ドッキングステーションと言うには、そこまでポートが充実しているわけでもないので、スタンド付きハブくらいが適当でしょうか。

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1.スペックと製品特性

スペックと製品特性を説明しておきます。

簡単に言えば、角度調整可能なスタンドと、USB Power Delivery(以下USB PD)での給電が可能なUSBハブを組み合わせたものです。こう言ってしまうと、何だそれだけか、という感じがしますが、なぜか似たような製品はほぼ無いんですね、これが。USB PDでの給電に対応したハブは山のようにありますが、スタンドと一体化したものとなると一気に少なくなる。そして、スタンドが角度調整可能なものとなると、もう、極めてレアです。ハブならなんでもござれのORICOだからこそある、面目躍如とも言える製品ですね。

サイズは、かなり大柄。実測で、幅280 × 奥行き280 × 厚さ19 mm(折りたたみ時でゴム足含む)、重量も526 gあります。一応取っ手がありますが、常に持ち歩くというよりは、普段は自分の作業の点に据え置いておき、必要なときだけ持ち出す、というスタイルになると思います。

ポートは、3種類のバリエーションがあります。いずれも、USB Type-C×2は給電の入出力用なので、ハブとして使えるポートは以下の3パターンです。
「USB3.0×3」
「USB3.0×2 + microSDカードスロット + SDカードスロット」
「USB3.0×2 + HDMI」
このうち、今回購入したのは「USB3.0×2 + microSDカードスロット + SDカードスロット」のものです。

2.筐体

ORICO Tablet Laptop Holder Stand
箱です。葉面にポートの種類が表記されています。

ORICO Tablet Laptop Holder Stand
同梱品です。注意として、USB Type-Cケーブルは、1本しか付属しません。もう1本は、あらかじめ持っている必要があります。Cube Mix PlusやTeclast X6 Proのように、本来は独自のDC-INで給電するタイプの機器に使うなら、自前でケーブルを買い足さなくてはいけません。このとき、USB Type-Cケーブルは、USB PDに対応しているものとそうでないものがあるので、自分で買うときは要注意です。100円ショップのとかはダメですよ。

ORICO Tablet Laptop Holder Stand
取っ手ぽいのがついていてつかみやすそうですが、実際には穴が細く、私の手だと、指を曲げると第2関節が通りません。まあ、サイズの割には軽いので、わざわざここをつかむ必要はあんまり無いです。

ORICO Tablet Laptop Holder Stand
角度は、最大でこんなもん。実際にタブレットを置くと、タブレット自体の角度はだいたい45度が限界です。

ポートは、向かって左から順に、USB PD出力(書いてあるようにPCにつなぎます)、USB PD入力、USB3.0、USB3.0、SDカードスロット(上段がフルサイズ、下段がmicro規格)です。右側面に集中配置されています。うちの電源は左側にあるんじゃー、という人は、ご愁傷様。有線マウスをつなぐ可能性と、分散配置にすると内部のハブの構造が巨大になりすぎるのとで、こうならざるを得ないんだと思います。

ORICO Tablet Laptop Holder Stand
実際にタブレットPCと接続すると、USB PDケーブルが交差するのがやや直感的ではありませんが、ちゃんとポートに記載がありますし、実用上は問題ありません。

3.使用感

サイズは、12インチ以上向け

先述のように、サイズはなかなか大きいです。

ORICO Tablet Laptop Holder Stand
12.6インチのTeclast X6 Proと。ちょうどいいサイズ感です。

ORICO Tablet Laptop Holder Stand
10.8インチのCube Mix Plusと。10インチクラスには大きすぎる印象ですね。

角度は、やはりもの足りない

ORICO Tablet Laptop Holder Stand
実際にタブレットを載せた状態を横から見ると、こんな感じです。はじめから危惧していましたが、やはり角度はあまりつきません。先述のように、底面より45度程度まで。私は、家だとちゃぶ台のような環境で作業しているので、この角度で結果オーライなんですが、ちゃんとしたデスクで作業するには明らかに角度不足です。スタンドのつっかえ板部分になんか挟んで底上げするという手もありますが、かっこは悪くなりますね。

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取っ手部分は小物入れに(笑)

ORICO Tablet Laptop Holder Stand
取っ手部分ですが、実際に置いてみると、この位置は小物を入れるのにちょうどよい位置とサイズです。スタイラスペンがぴったり。USBメモリとかも入れやすいですね。

ハブとしての機能は十分

ORICO Tablet Laptop Holder Stand
USB機器を色々接続してみましたが、当然ながら、安定して問題なく動作します。ここは期待通り。USBポートどうしの距離ですが、通常のケーブルなら、デカブツUSBメモリ「SanDisk Extreme Pro」とギリギリ同居できたので一安心。ただし、そんなに余裕があるわけでもありません。

電源供給能力は、ややクセあり?

肝心の給電機能ですが、ややクセがあります。

まず、本機に電源をつないでいない状態で、タブレットとはつないだ上で、タブレットの電源を切って放置すると、なんと、電池を消費します(笑) Teclast X6 Proをつないだまま一晩おいて置いたら、電池が空っぽになっていました。ちなみに、そのときつないでいた周辺機器は、マウス用のUSBドングルと、NiZの静電容量無接点方式です。NiZのキーボードはバッテリー搭載とはいえ、しょせんキーボードなのでたいした量ではありません。つまり、周辺機器が電力を喰っているわけでは無い。放電しちゃうって、どういう理屈だ? ともあれ、使わないときはPC本体からケーブルを抜いておきましょう。

また、いずれもUSB PDでの給電に対応しているTeclast X6 Pro、Cube Mix Plus、GPD Pocketをそれぞれ試したところ、Teclast X6 Proのみ、やや挙動が不安定になりました。具体的には、電源接続時はスリープにならない設定にしてあるのに、しばらく操作しないとスリープ状態になります。つまり、バッテリー使用時と同じ挙動になる。Teclast X6 Proは、ディスプレイが優れている分タブレットとしては燃費が悪く、作業内容次第では、USB PDの給電能力を持ってしてもプラマイゼロくらいになることも多いので、そのあたりが関係しているのかもしれません。

以下は、Teclast X6 Proに、USB PDアダプターから直接給電した場合と、本機を経由した場合の充電状況画面です。

ORICO Tablet Laptop Holder Stand
ORICO Tablet Laptop Holder Stand
非常にアバウトな測定方法ですが、このように、残り充電予想時間が変わらないので、本機を経由したことで電力が低下していることはないと思います。本来は、電流計で測るべきなんでしょうが、本機の給電入出力用USB Type-Cポートは隣接しすぎていて、私の手持ちの電流計だと干渉して挿せないんですよね……

4.まとめ

以上、だいたい期待通りの性能を見せてくれました。Teclast X6 Proとの相性の悪さは、本機よりも、Teclast X6 Proの特殊性によるものとみた方がよいでしょう。

USB PD対応のタブレットかモバイルノート用という時点で、ニッチな製品ではあります。でも、MacbookやiPad Pro(第3世代)だけでなく、記事で挙げたようにCore m系のWindowsタブレットの多くはUSB PDでの充電に対応しているし、非公式ながらNintendo Switchもいけるという話だし。サイズ、スタンドの角度、案外少ないポート数と、クセのある製品ではありますが、それでも、「これを待っていたんだ!」という人はけっこういるんじゃないでしょうか。贅沢を言えば、このサイズなら、USB3.0をもう一つか、有線LANポートあたりも欲しかったというのはありますけど。

スペックとは別の難点として、まだ広く出回っていない製品で、入手が比較的困難というのがあります。今のところ、日本から手軽に入手できる手段としては、Aliexpressくらいでしょう。ただし、Aliexpressは、海外通販としてはややハードル高めの部類ですからね。ORICOの公式HPからもリンクしている直営店「Orico Official Store」の出品を購入すれば、製品については信頼はできると思いますが、支払いにPayPal使えないのが嫌という人もいるでしょう。ORICOは国際的に展開してるブランドなので、そのうち、Banggoodなどの海外通販や、やがては日本のAmazonでも扱いだす可能性はあると思います。ただ、ORICOのラインナップは膨大で、そのうちBanggoodやAmazonで扱っているのはほんのわずかなので、実際どうなるか、こればかりはなんとも言えません。

価格は、記事執筆時点で、Aliexpressの「Orico Official Store」のもので、以下の通りです。

USB3.0×3:4523円
USB3.0×2 + microSDカードスロット + SDカードスロット:4863円
USB3.0×2 + HDMI:5654円

ORICOはすでに国際的な信頼性のあるブランドな分、あんまり価格優位性はありません。つまり、他の製品でみて、サンワサプライやエレコムなどの同等品と比較して、特段安いというわけではありません。かつ、USB PDでの電源供給に対応しているハブというだけで、もともとそれなりのお値段がするジャンルなので、この価格設定は十分に納得のいくものだと思います。

一方で、AliexpressのOrico Official Storeは様々な割引販売に積極的なので、タイミング次第ではすさまじく安くなるときもあります。Aliexpressの割引は、種類が多様な上に適用条件がいまいち分からないものも多く(笑)、運次第なところがあるので、大型セール時などは特に注目してみるといいでしょう。とりあえず決済画面まで持っていくと、なんだかよく分からないままに目を疑うような価格になっていることがあります。ちなみに私の場合は、アニバーサリーセール時に「USB3.0×2 + microSDカードスロット + SDカードスロット」のバージョンで、セール割引に、ストア独自クーポン、別商品とのまとめ購入割引、Aliexpressのクーポンと、複雑怪奇な各種割引制度がたまたま相互干渉せずに理想的にかみ合って2741円でした。そりゃ、衝動買いするわ(笑) さすがにここまでうまくいくのはそうそうお目にかかりませんが、こういうのがあるからAliexpressは楽しい。スロットマシーンで絵柄が揃った気分ですね。なお、他のStoreからの出品もあるようです。その辺の信頼性と価格や割引とのバランスは、各自でご判断ください。

5.関連リンク

ORICO Tablet Laptop Holder「USB3.0 Version (Input:Type-C,USB3.0*3,Type-C*1)」(電源・USB Hub):Aliexpress「Orico Official Store」
ORICO Tablet Laptop Holder「SD/TF Version (Input:Type-C,USB3.0*2,Type-C*1,SD*1,TF*1)」:Aliexpress「Orico Official Store」
ORICO Tablet Laptop Holder「HDMI Version (Input:Type-C,USB3.0*2,Type-C*1,HDMI*1)」:Aliexpress「Orico Official Store」

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