ウインタブではおなじみの中国メーカー「CHUWI」。この会社はスマホを手がけておらず、もっぱらWindows PC・タブレットやAndroid タブレットを作っています。ちなみにウインタブが初めて実機レビューした中華タブはCHUWIの製品でした。最近のCHUWIはクラウドファンディングを活用して知名度を上げていて、投入する製品の品質も大きく向上していると感じます。
そのCHUWIが今度はUMPCを販売します。8インチのコンバーチブル2 in 1「MiniBook」で、ONE-NETBOOK One Mix 3の強力なライバルになりそうです。
1.スペック
CPUはCore m3-8100Yで、最近の高性能化したUMPCの流れに沿っている、といいますか、GPD PocketシリーズやOne Mixシリーズと同じものが搭載されています。RAMは8GB、ストレージは128GB SSDです。ストレージに関してはM.2(NVMe)スロットの空きがありますので、使っていて容量不足を感じるようならDIYで増設が可能です。
One Mix 3は標準で256GB(512GBも)のストレージ容量となっていますが、個人的には当初128GBにしておいて、必要性を感じる人だけがDIYでSSDを増設する、という構造にしたほうが「ムダがない」ように思われます。
ディスプレイは8インチのIPS液晶、WUXGA(1,920 × 1,200)解像度です。ここはOne Mix 3とは大きく異なる点で、解像度はやや低く(One Mix 3は2,560 × 1,600)、サイズも若干小さい(One Mix 3は8.4インチ)です。上を見ればキリがありませんが、8インチのパソコンですし、WUXGAでも十分なんじゃないでしょうか。
この記事ではCHUWI公式サイトとBanggoodの製品ページを参照していますが、若干疑問を感じるところもあります。まずWi-Fiですが、Banggoodでは「b/g/n」と記載されているものの、常識的には「a/b/g/n/ac」と考えていいのではないか、と思いますので、スペック表にはそのように記載しています。
また、カメラについても開示はありませんでした。GPD PocketシリーズもOne Mixシリーズもカメラは搭載されていないので、後続製品であるMiniBookに関してもカメラがついていないだろうと予想します。
入出力ポートはOne Mix 3とほぼ互角です。充電はType-Cポートを使い、PD 2.0による高速充電が可能です。ついでにバッテリーについても説明しますと、One Mix 3の8,600mAhよりもずいぶん小さく感じられますが、この製品の3,500 mAhというのは7.6V換算、One Mix 3は3.7V換算なので、Whに直すと31.82となり、実際にはそれほど大きな差ではないということになります。
サイズもOne Mix 3と比較してみましょう。
MiniBook: 200 × 130 × 19.5 mm / 600 g
One Mix 3: 204 × 129 × 14.9 mm / 659 g
MiniBookについて、CHUWIは公式にはまだサイズを開示していませんので、Banggoodの製品ページにあったものを使っています。そのため、実際と異なる可能性はあります。
厚みではOne Mix 3、重量ではMiniBookが優位ですが、適当なことを言わせてもらうと「似たようなもん」だと思います。いやね、私UMPCについては「PCとして十分小さい」ので、ミリ単位、グラム単位でサイズを気にしなくていいんじゃないか、って思ってまして…。
2.筐体
筐体画像は十分な数が公開されていません。これは天板の画像ということで掲載しています。はっきり言ってGPD PocketシリーズやOne Mixシリーズと見分けがつかないくらいに似ています。筐体素材は開示されていませんが、ほぼ確実に金属製(アルミ合金)だと思います。
キーボードです。ここが一番気になりますよね?
こちらがOne Mix 3のキーボード。
で、これがOne Mix 2S。スペースキー付近の処理はOne Mix 2Sによく似ていて、右上に指紋センサーを配しているあたりはOne Mix 3に似ています。
この画像だけではなんとも言えませんが、MiniBookのアルファベットキーはOne Mix 3よりさらに大きく、そのかわりに周辺の記号キーなどが小さくなっているように見えます。「打ち比べ」してみたいですよね?
画像が一部切れてしまっていますが、この製品はOne Mixシリーズと同様にヒンジが360度開口する「コンバーチブル2 in 1」筐体になっています。また、ノートPC形態でのデザインは「想定通り」という感じでしょうか?
コンバーチブル2 in 1ということで、筆圧対応のペン入力にも対応しているのではないか、とは思いますが、現状はペン入力についてCHUWI公式サイトにもBanggoodにも言及はありませんでした。
3.価格など
CHUWI MiniBookは中国の通販サイト「Banggood」で、5月24日現在「In Stock Alert(入荷お知らせ)」というステイタスになっていて、まだ販売はスタートしていません。参考価格は799.99ドル(89,816円)ですが、これはあくまで参考であって、CHUWI本体が価格を公表していませんし、公式サイト内で「25% Super Early Bird Discount」をやる、と謳っていますので、この先「お得意の」クラウドファンディング・マーケティングが展開されるのだろうと思います。それを踏まえるとBanggoodの参考価格はほとんどあてにならない、と考えていいでしょう。
中国メーカーとしてタブレットやノートPCのノウハウを蓄積してきたCHUWIのUMPC、GPD PocketシリーズやOne Mixシリーズに引けを取らない完成度に仕上がっている可能性もありそうです。ただ、現時点ではスペックの詳細で不明な点もありますので、価格も含め、もう少し詳細な情報を待ちたいところです。
4.関連リンク
MiniBook:CHUWI公式サイト
CHUWI MiniBook:Banggood
コメント
これ一番期待してます
最安宣言してるようなので価格面で期待できそう
エントリー版とDeluxeの二種類ある事書いたほうがいいような?
拡張スロットもpcieとsataの違いがある
インディゴーゴーでDeluxeが500ドルか499ドルだからエントリー版は299ドルくらいで出してきそう
以前のAtomタブレットブームを思い出しますね。
日本メーカーからは出そうもないので、もっと盛り上がってほしい。
AtomとeMMCでダメだった……という層が
Core mとSSDで同じくらいの値段で幸せになれるという
優しい世界なわけですね。素晴らしい。
イメージをみると、Type-C の端子が潰れているので実際の厚みはもっとありそう…。
Falconよりだけ少し薄い19.5mmという数値は、見本市に出ていた写真からすると割と正確かもしれないと予想しています。
でもこれから驚異の中華フットワークでイメージ画像に寄せてくる可能性に期待もしています。
GPD POCKET2 と OneMix2S両方持っている立場からいうと薄さよりも応答速度が重要かな。OneMix2SはSSDなので体感が圧倒的に速くてOneMix2Sしか使わなくなった。
OneMix2Sもバッテリーが持たないとか周辺機器いっぱい持ち歩かないといけないからUMPCの意味ないとか不満はいっぱいあるけど。
鯛モデルも普通にビックとかで売ってる時代になりましたし
もっと出てほしいですね