HPのノートパソコン「EliteBook 1040 G11」の実機レビューです。ここのところ「HPのEliteBook」を立て続けにレビューしていますが、EliteBookというのはHPの法人向けノートPCの上位ブランド(プレミアムブランド)です。HPオンラインストアでは個人ユーザーであっても普通に法人向けPCを購入できますので、個人向け、法人向け、というくくりはあまり気にしなくていいですが、「法人向けPCならでは」のセキュリティ機能も搭載していますので、個人ユーザーがあえて法人向けPCを購入する意義もあります。
EliteBook 1040 G11はディスプレイサイズが14インチで、先日レビューをした「EliteBook 840 G11」と同じサイズです。型番からわかるとおり「1040」のほうが上位モデルで、システムスペックは大筋で変わりませんが、筐体がより薄型・軽量になっており、特に重量は1.235kgとモバイル利用に適しています(840 G11は1.417kg)。
なお、このレビューは日本HPより機材の貸し出しを受けて実施しています。
・Windows 11 ProにCore Ultra 5/7を搭載
・HP法人向けPCならではの強固なセキュリティ機能
・筐体はMIL規格準拠の頑丈さ、14インチノートとしては軽量でモバイル向き
・PolyのスピーカーとマイクでWeb会議も快適
・発色の良いディスプレイと長時間使っても疲れない、気持ちの良いキーボード
・LTE/5Gモデルは法人利用なら5年間通信費なし(本体価格に通信費を含む)
ここはイマイチ
・バリエーションモデルの設定が個人利用に向かない
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HP EliteBook 1040 G11 製品詳細
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目次
1.製品概要
スペック表
EliteBook 1040 G11 | |
OS | Windows 11 Pro |
CPU | Intel Core Ultra 5 125H/Core Ultra 5 135U Core Ultra 7 155H |
外部GPU | なし |
RAM | 16GB/32GB(LPDDR5X, オンボード) |
ストレージ | 256GB/512GB SSD(PCIe NVMe) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 14インチ(1,920 × 1,200) |
ネットワーク | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3、(LTE/5G) |
入出力 | USB4 Type-C(Thunderbolt 4)× 2、USB Type-C(10Gbps)、USB Type-A(5Gbps)、HDMI2.1、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(5MP)顔認証対応 |
バッテリー | 56 Wh(最大16時間40分/MobileMark 25) 68 Wh(最大20時間00分/MobileMark 25) |
サイズ | 313.9 x 219.9 x 17.55 (最厚部、 突起部含まず)mm |
重量 | 1.235 kg~ |
バリエーションモデル
・Ultra 5 125H/16GB/256GB
・Ultra 5 135U/16GB/256GB
・Ultra 7 155H/32GB/512GB
・Ultra 5 125H/16GB/512GB/LTE(法人限定)
・Ultra 7 155H/32GB/512GB/5G(法人限定)
※左からCPU/RAM/ストレージ
※LTE/5Gモデルは「HP eSIM Connect」という法人向けサービス(5年間の通信費が製品価格に含まれている)が付帯しており、このサービスの利用には法人証明書類(登記簿謄本など)の提出が必要になることから、個人購入はできません
なお、レビュー機の構成は上から2番目の「Core Ultra 5 135U/16GB/256GB」でした。この製品はvPro対応のCPUを搭載していますが、vPro関連機能についてはレビュー対象外とさせていただきます。
コメント
OSは全モデルPro版、CPUはCore Ultra 5 125H/Core Ultra 7 155H、そして法人など組織でのPC一元管理に有効なvProに対応するCore Ultra 5 135Uの3種類です。個人購入の場合、vPro搭載というのはあまり意味がないので、より高性能なUltra 5 125H/Ultra 7 155Hを選ばれるといいでしょう。というか、この製品の価格設定(割引価格のモデルの設定)上、個人購入ではCore Ultra 5 155H搭載モデルしか事実上の選択肢はありません。
一方で法人利用のメリットは大きいです。LTE/5Gモデルに付帯する「HP eSIM Connect」は5年分の通信費が製品価格に含まれるため、5年間は通信費なし(ランニングコストゼロ)となります。
HPの法人向けPCと言えば「独自のセキュリティ(ウィルス対策ソフトのHP Wolf SecurityやブラウザーのHP Sure Click Secure Browserなど)」が大きなセールスポイントです。…しかし、機能の性質上、ウインタブの実機レビューでその実力は検証できない(わざとマルウェア感染させたり、システムを破壊したりといったことは出来ない)ので、この記事では簡単なご案内のみとなります。ご了承ください。
では、外観から見ていきます。
2.外観と使用感
ACアダプター
ACアダプターは出力65Wのもので、電源ケーブルとウォールマウントプラグが付属しています。ウォールマウントプラグはHPのノートPC製品のほとんどに付属しており、ACアダプターに直付けして使います。電源コンセントが近くにある場合は電源ケーブルが不要になり、ケーブルが邪魔になりません。実測重量はACアダプター+ウォールマウントプラグが242 g、ACアダプター+電源ケーブルが309 g、ACアダプター+電源ケーブル+ウォールマウントプラグが350 gでした。
なお、EliteBook 1040 G11はUSB Type-Cポートから充電/給電しますので、サードパーティ製の急速充電器や出力の大きいモバイルバッテリーも使えます。
天板と底面
天板です。外装は90%がリサイクルマグネシウムで筐体色は「グレイシャーシルバー」という、白に近いシルバーです。この色は他のEliteBookシリーズ(ナチュラルシルバーという色名のものが多いです)よりも白っぽく、個人的には美しい色に感じられました。また、指紋や汚れに強いコーティング仕上げになっています。
底面です。底面もきれいなグレイシャーシルバー。中央に通気口があり、画像下部(使用時は手前側)の両側にスピーカーグリルがあります。
側面
前面と背面です。こちらにはポート類やボタン類はありません。背面の「ELITEBOOK」のロゴ(書体)がすごくカッコいい!と思います。
左右の側面です。左側面には画像左からHDMI、USB Type-C(Thunderbolt 4)× 2、イヤホンジャック、右側面には画像左からSIMスロット(LTE/5G対応機種のみ)、USB Type-C(10Gbps、映像出力・PD対応)、USB Type-A(5Gbps)、セキュリティロックスロットがあります。
USBポートは合計で4つ、うち2つがType-C、他にはHDMIポートと充実した構成ですが、SD(microSD)カードリーダーと有線LANポートはありません。
ディスプレイ
ディスプレイは14インチで解像度は1,920 × 1,200(アスペクト比16:10)、ノングレア(非光沢)タイプです。
発色は素晴らしいです。手持ちのPCモニター(100%sRGBのもの)と比較してみましたが、発色にほとんど違いが感じられなかったので、少なくとも100%sRGBクラスの発色品質と思われます。一方で「たぶんノングレア加工が強いせい」かと思いますが、やや暗めに感じられます(開示スペック上は輝度400cd/m2なので決して暗くありません)。しかし、それが悪いかというと、全くそうではありません。レビュー機を使ってある程度時間をかけて文書入力をしてみましたが、目に優しく、キーボードの打鍵感が非常にいことも相まって、非常に快適に作業ができました。個人的には「この見え方」は素晴らしいと感じました。
なお、EliteBook 1040 G11は一部モデル(法人専用の5Gモデル)にのみ「HP Sure View Reflect」という、ボタン一つで瞬時に視野角を狭め、覗き見を防止する機能がついています。
キーボード
キーボードです。「日本語:防滴機能付き、キーピッチ:19.0×19.0mm、キーストローク:1.3mm、JIS標準準拠・OADG準拠配列、バックライト機能付き」と開示されています。14インチサイズなのでテンキーはありません。
キーピッチには余裕があり、キーストロークは「ちょっとだけ重いかな」というくらいですが、確実なタイピング感でとても気持ちよく使えました。ずーっと文字入力をしたいくらい(大げさ)。キーボードバックライトも装備していて、明るさを2段階に調整できますが、キーの印字は見やすく、個人的には多少薄暗い場所でもバックライトは不要かな、と思いました。
ヒンジ
ヒンジはほぼ180度(厳密には170度くらいか)開口します。この構造だとビジネスミーティングなどの際に向かい側にいる人と画面共有がしやすいです。
Webカメラ/マイク/スピーカー
EliteBook 840 G11は底面前側に2つ、キーボード面左右に2つ、合計で4つのスピーカーを搭載しています。
チューニングはPoly。音響アプリ「HP Audio Control」にもPolyのロゴが入っています。このスピーカーは音楽用、動画用としても非常に優れた音質で、とてもノートPCの内蔵スピーカーとは思えないくらいの品質です。
Web会議を意識したマイクとスピーカーのAIノイズリダクション機能も非常に優れています。実際に試してみましたが「拍手をしたり、デスクをガンガン叩きながら話す」ようなことをしても見事に拍手や打撃音だけ消してくれます。リモートワークなどで周囲の生活音が気になるような場面でも、この機能があれば安心でしょう。
また、Webカメラは物理シャッターがついているほか、Windowsの設定メニューでオートフレーミングや背景ぼかし、アイコンタクト(カメラを見ているように目線を加工してくれる、微妙に気持ち悪いAI機能)などのエフェクトが使えます。これもまた、リモートワークなどでは非常に便利な機能です。
3.セキュリティシステム
EkiteBookシリーズには独自のセキュリティ機能が搭載されています(画像右端のHP SureViewなど、一部のバリエーションモデルのみに搭載されている機能もあります)。残念ながら実機レビューでマルウェアからの保護とかBIOSの自動修復といった機能をテストするのは難しいですが、「アプリ」として搭載されているものもありました。
これはHP Wolf Security for Businessというウイルス対策ソフト。
これはHP Sure Click Secure Browserという、Chromiumベースのブラウザーです。安全性のテストはできませんでしたが、これらの機能はEliteBook 1040 G11をビジネスPCとして使っていく上で大きな安心を与えてくれると思います。
4.性能テスト
ベンチマークスコア
EliteBook 1040 G11はビジネスPCなので、ゲーミングノートPCのように細かく設定を調整できる機能はありませんが、設定アプリ「MyHP」に「パフォーマンスのコントロール」という項目がありましたので、ここを「パフォーマンス」にしてベンチマークスコアを測定しました。
なお、これ以降ベンチマークスコアを掲載し、コメントも入れていますが、はっきり言って「予想通り」の結果ですし、Core Ultra 5 135Uを搭載するノートPCとしては「全く異常性はない、普通の性能」と言えます。細かいスコアがあまり気にならない方は読み飛ばしていただいても全く問題ありません。
表計算ソフトやビデオチャット、画像加工など、実際のビジネスシーンをシミュレートしたテスト、PC Markのスコアです。どちらかというとビジネス系のPCの性能測定で重視すべきベンチマークテストと言えます。このテストではCPU性能の影響が大きいとされますが、テスト内容にグラフィック系のシミュレーションも含むため、外部GPUの性能も少なからず影響します。
参考(過去データから一部抜粋):
ASUS ROG Zephyrus G14 GA403(Ryzen 7 8845HS、RTX4060):7,946
GEEKOM NUC AE7(Ryzen 9 7940HS):7,521
ASUS Zenbook S 16 UM5606WA(Ryzen AI 9 HX 370):7,511
Beelink SER8(Ryzen 7 8845HS):7,446
MSI Prestige 16 AI Studio B1V(Ultra 7 155H、RTX4060):7,298
HP EliteBook 635 Aero G11(Ryzen 7 8840U):6,949
HP EliteBook 860 G11(Ultra 7 155H):6,849
Lenovo IdeaPad 5 2-in-1 Gen 9 14(Ryzen 5 8645HS):6,708
Lenovo Legion Go(Ryzen Z1 Extreme):6,691
GEEKOM XT13 Pro(Core i9-13900H):6,542
MSI Claw A1M(Ultra 5 135H):6,485
GEEKOM GT13 Pro(Core i9-13900H):6,411
HP EliteBook 830 G11(Ultra 7 155U):6,392
HP EliteBook 630 G11(Ultra 5 125U):6,376
ASUS Zenbook S 13 OLED UX5304MA(Ultra 7 155U) :6,163
GEEKOM Mini IT13(Core i9-13900H):6,096
dynabook RZ/MX(Core Ultra 5 125H):6,083
Lenovo Yoga 7 Gen 8(Ryzen 5 7535U):6,021
HP Pavilion 15-eh(Ryzen 7 5825U)5,954
DELL Inspiron 14 5430(Core i7-1360P):5,929
DELL Inspiron 14 5435(Ryzen 7 7730U):5,915
HP Dragonfly G4(Core i7-1355U):5,774
HP EliteBook 840 G11(Ultra 5 125U):5,741
DELL Inspiron 13 5330(Core i5-1340P):5,677
VAIO F14(Core i7-1355U):5,553
PC Markのスコアは6,133でした。レビュー機の搭載CPUは「Core Ultra 5 135U」なので、過去データにあるCore Ultra 5 125Uとの仕様上の相違点として「vPro対応である」ということの他に「クロックスピードが若干高い」というのがあり、したがってベンチマークスコアも「Core Ultra 5 125Uよりも若干高い」と予想していたのですが、結果はそうでもなく、Core Ultra 5 125Uの過去データよりも若干低いものでした(ただ、測定誤差と言ってもいいくらいのレベルで、使っていて体感差はほぼ皆無と思われます)。
ビジネス用とかご自宅でのエンターテイメント用、あまり複雑ではない(専門的ではない)クリエイティブワークなら全く不満を感じないレベルです。
CPU性能のみを測定するCINEBENCH2024のスコアです。
CINEBENCH 2024 過去データの一例:
ASUS S500SER(Core i7-14700):122、1,177
GEEKOM XT13 Pro(Core i9-13900H):117、687
GEEKOM GT13 Pro(Core i9-13900H):112、705
ASUS Zenbook S 16 UM5606WA(Ryzen AI 9 HX 370):110、942
ASUS Vivobook S 15 S5507QA(Snapdragon X Elite):108、1,038
Lenovo Yoga Slim 7x Gen 9(Snapdragon X Elite):107、962
Beelink SER8(Ryzen 7 8845HS):106、956
GEEKOM AE7(Ryzen 9 7940HS):106、914
MSI Prestige 16 AI Studio (Core Ultra 7 155H): 105、964
ASUS Zenbook S 13 OLED(Core Ultra 7 155U):101、533
Lenovo IdeaPad 5 2-in-1 Gen 9 14(Ryzen 5 8645HS):98、585
HP EliteBook 630 G11(Ultra 5 125U):95,533
dynabook RZ/MX(Core Ultra 5 125H):95、516
※左からシングルコア、マルチコアのスコア
このテストのシングルコア、マルチコアの項目ではグラフィック性能は関係なく「素のCPU性能」となります。ウインタブではまだサンプル数が少なく、過去データは軒並みハイスペック型番なので、見た感じ低スコアに感じられますが、Core Ultra 5 125U/125Hとの比較ではシングルコアは同等、マルチコアでは少し高めという結果になりました。…ただ、このスコアに関しても常識的というか、Core Ultra 5 125U/125Hとは同じような性能である、と片付けてしまっていいと思います。
グラフィック性能を測定する3D Markのスコアです。
参考1(Core Ultra搭載機):
MSI Prestige 16 AI Studio B1V(Ultra 7 155H):3,959、8,363、29,843
HP Spectre x360 14-eu(Ultra 7 155H):3,924、8,338、24,476
MSI Claw A1M(Ultra 5 135H):3,454、7,235、24,791
dynabook RZ/MX(Core Ultra 5 125H):3,392、7,301、23,168
HP EliteBook 860 G11(Ultra 7 155H):3,388、6,785、23,662
HP EliteBook 830 G11(Ultra 7 155U):2,319、5,162、19,024
ASUS Zenbook S 13 OLED UX5304MA(Ultra 7 155U) :2,280、5,121、19,020
HP EliteBook 840 G11(Ultra 5 125U):2,081、4,826、19,421
HP EliteBook 630 G11(Ultra 5 125U):1,910、4,022、16,808
※左からTime Spy、Fire Strike、Night Raidのスコア
※Prestige 16は外部GPUを動作させずに測定したもの
参考2(外部GPU非搭載のノートPC・ミニPC):
ASUS Zenbook S 16 UM5606WA(Ryzen AI 9 HX 370):3,800、8,026、31,138
GEEKOM NUC AE7(Ryzen 9 7940HS):3,362、7,776、29,076
Beelink SER8(Ryzen 7 8845HS):3,330、7,908、29,873
HP EliteBook 635 Aero G11(Ryzen 7 8840U):2,943、7,206、27,471
Lenovo IdeaPad 5 2-in-1 Gen 9 14(Ryzen 5 8645HS):2,437、6,253、24,401
GEEKOM XT13 Pro(Core i9-13900H):1,956、5,440、19,477
GEEKOM GT13 Pro(Core i9-13900H):1,953、5,439、19,553
GEEKOM Mini IT13(Core i9-13900H):1,947、5,428、19,991
dynabook GZ/HW(Core i7-1360P):1,786、4,991、16,779
HP Dragonfly G4(Core i7-1355U):1,760、4,859、16,891
Lenovo ThinkPad X13 Gen 4(Core i7-1355U):1,658、4,709、14,122
Lenovo ThinkBook 15 Gen 5 (AMD) (Ryzen 5 7530U)1,281、3,137、13,730
※左からTime Spy、Fire Strike、Night Raidのスコア
レビュー機が搭載するCPU、Core Ultra 5 135Uの内蔵GPUはIntel Graphics(第13世代CPUのIntel Iris Xeのリネーム版)です。Core Ultraの「H型番」だとより性能の高いGPU、Intel Arcを内蔵していますので、グラフィック性能に関してはU型番よりもH型番のほうが上です。実際、過去データにあるdynabook RZ/MX(Core Ultra 5 125H搭載)のスコアは明らかに高いです。
スコアの方、Core Ultra 5 125U搭載機よりも若干高めになりましたが、顕著に高い、という感じではないですね。
SSDの読み書き速度を測定するCrystal Disk Markのスコアです。ビジネスPCのストレージ速度としては十分だと思います。
バッテリー駆動時間
設定アプリ「MyHP」のシステム制御を「Smart Sense」に、Windowsの電源モードを「トップクラスの電力効率」に、ディスプレイの輝度を70%に、音量を30%に、キーボードバックライトOFFにして、下記の作業をしてみました。
・ブラウザーで動画視聴を約30分
・画像加工ソフトGIMPで簡単な画像加工を約30分
・ブラウザー上でテキスト入力を約15分
上記合計で約75分使用し、バッテリーの消費量は14%でした。単純計算で1時間あたり11%強のバッテリー消費、バッテリー駆動時間は9時間弱となります。これ、ウインタブの実機レビューでは「かなり良好」な結果です。先にレビューしたEliteBook 630 G11では「5時間半弱」と評価していて、ずいぶん大きな差があるように感じられますが、これは630 G11のバッテリー容量が小さい(48Wh、1040 G11は56Wh)ことと、あとはレビュー機のコンディションが要因かと思われます。
発熱とファン音
全く問題ありません。というか、ビジネスPCのレビューでは(やたら騒々しかったり、熱くなったりする場合を除き)この項目についてコメントする必要はないんじゃないか、と思います。EliteBook 1040 G11に関しては事務系のアプリやWeb閲覧、動画視聴などではほぼ無音で発熱も全く気になりませんし、ベンチマークテストなどPC負荷の高い場面ではファン音はしますが、音量は小さく、発熱もほとんど気になりませんでした。
5.レビューまとめ
HP EliteBook 1040 G11はHP公式ストアで販売中で、10月20日現在の価格は208,780円からです。法人向けPCの場合、この価格に送料3,300円が加算されますが、ウインタブ読者クーポンにより4%の上乗せ割引が受けられますので、送料分を考慮してもそれ以上に安く購入することができます(208,780円のモデルの場合、送料込みで203,729円となります)。
この6月以降、EliteBookシリーズの「G11(最新モデル)」を立て続けレビューしていて、今回のEliteBook 1040 G11のレビューは実に「6台目」です。なので、個人的には「すっかり慣れ」ましたねw 1040 G11を含め、過去6台のEliteBookのうち、5台はCore Ultra搭載機で製品特性も非常によく似ています(EliteBook 635 Aero G11のみRyzen搭載で重さ1キロ切りの超軽量ノートと、製品特性がかなり異なっていました)。
HPのEliteBookシリーズ、「仕事用なら間違いなく最高レベル」のノートPCです。EliteBookシリーズの多くが搭載する「Core UltraのU型番と1,920 × 1,200解像度のノングレアディスプレイ」はモバイルノートとして最高性能のCPUであるとか最高品質のディスプレイとまでは言えずません。しかし、日常のビジネス利用でそこまで高い処理性能を必要とされる方はそれほど多いとは思えませんし、「ビジネス用としては十分なCPU性能」「長時間使っても目が疲れにくいディスプレイ」「長文のテキスト入力をしてもストレスを感じないキーボード」という点が素晴らしいと感じました。「バランスが素晴らしい」という感じでしょうか。筐体も頑丈で、汚れてもサッと拭き取れるような配慮もあり、この点もビジネスPCとしてはうれしいところです。
それと、セキュリティ関連の機能が非常に充実しているのもEliteBookシリーズの大きな魅力です。実際の利用シーンでこれらの機能のお世話になる機会は多くないと思いますし、「出番がないほうがうれしい」んですが、それでも「いざというとき安心」です。
で、EliteBook 1040 G11ですが、シリーズ中では高価なモデルです。このことは筐体品質(美しい筐体色や下位モデルの840 G11に比べて軽量であるなど)に現れています。特にこれだけの品質でありながら「14インチで1.235 kg」という重量は素晴らしいと思います。
一方で、1040 G11は「法人向けの色彩が最も強い」モデルだと感じます。それはキャンペーンモデル(オンラインストアで割引対象になっているモデル)が少ないこと、HP eSIM Connectに対応するLTE/5Gモデルがすべて法人限定モデルであることに現れています。個人が購入できるキャンペーンモデルは「1つだけ」で、事実上選択の余地がない、というのは残念です。
個人利用という目線で見ると、ちょっと購入しにくいですね。逆に法人利用であれば最高の選択肢になる製品だと思います。
6.関連リンク
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2014年、低価格な8インチWindowsタブレットに触発されサイト開設。企業でユーザー側代表としてシステム開発や管理に携わっていました。「普通の人」の目線で難しい表現を使わず、様々なガジェットを誰にでもわかりやすく紹介・レビューします。