DELLの看板モバイルノート「XPS 13」の最新モデル「XPS 13(9300)」が日本でも発売されました。XPS 13(9300)は1月に米国ラスベガスで開催されたCES 2020で発表され、ウインタブも現地で実機を確認した上で紹介記事を掲載しています。
DELL XPS 13(9300)- 先に発売された2-in-1版とそっくりに!一段と美しくなったDELLのハイエンドモバイルノート
この記事では主に、明らかになった日本仕様のシステム構成について説明いたします。筐体デザインやポート配置等については、上にリンクした紹介記事にて、実機画像と合わせて説明しておりますので、詳しくは上記記事をご覧ください。
これが日本仕様のスペック表です(2月14日現在のもの)。米国での仕様と少し異なり、Core i3、RAM4GB、256GB SSDといった下位の構成は日本仕様にはありません。具体的なバリエーションモデルですが、
プレミアム:Core i5/RAM8GB/512GB SSD/WUXGAディスプレイ
プラチナ:Core i7/RAM16GB/512GB SSD/WUXGAディスプレイ
プラチナ:Core i7/RAM16GB/1TB SSD/WUXGnディスプレイ
プラチナ:Core i7/RAM16GB/512GB SSD/4Kディスプレイ
プラチナ:Core i7/RAM16GB/1TB SSD/4Kディスプレイ
となっています。バリエーションの名称は「プレミアム」と「プラチナ」の2種類だけですが、プラチナのほうはストレージ容量とディスプレイの選択肢があるため、4種類にわかれています。なので、筐体色を別とすれば、全部で5種類のバリエーションモデルがある、ということになります。また、主要構成でのカスタマイズ項目はOSのバージョンのみ(Home版かPro版か)です。
CPUは第10世代(Ice Lake)のCore i5とCore i7ですが、注意したいのはCore i5のほうで、型番がCore i5-1035G1ですから、内蔵GPUはIntel Iris Plusではなく、Intel UHD Graphicsとなります。また、ちょうどいい機会かと思いますので、第10世代のComet LakeとIce LakeのPassmark公表値を掲載しておきます。
Ice Lake:
Core i3-1005G1:6,103
Core i5-1035G1:8,778
Core i5-1035G4:9,021
Core i5-1035G7:9,839
Core i7-1065G7:10,488
Comet Lake:
Core i3-10110U:5,629
Core i5-10210U:8,486
Core i7-10510U:9,466
Core i7-10710U:12,688
※2月14日現在のPassmark公表値。数値が大きいほうが高性能
全般にIce Lakeのほうが若干高いスコアになっているのが読み取れます。また、Comet LakeのCore i7-10710Uのみ飛び抜けて高いスコアになっていますが、10710Uは6コア12スレッドという仕様になっていて、ゲーミングPC用のCoffee Lake、Core i7-9750Hに匹敵する実力があります。それと、だんだんXPSの紹介記事の趣旨から離れてしまいますが、Ice LakeのCore i5については末尾が「1と4と7」の3種類があり、結構な性能差になっていますので、この点も覚えておくといいと思います。ちなみにG1のみ内蔵GPUがIntel UHD Graphics、G4とG7はIntel Iris Plusです。
RAMはCore i5が8GB、Core i7が16GBと、いずれも十分な容量になっていると思います。またストレージは最低でも512GB SSDと、ビジネス用のモバイルノートとしては大きめですね。個人的には、XPS 13って決して低価格な製品ではないので、256GBの低価格版がほしかったところです。
ディスプレイは先日の紹介記事で触れたとおり、従来モデルから大きく変更されました。13.4インチと「ちょっとだけ」大きくなり、「アスペクト比16:10・解像度WUXGA(1,920 × 1,200)」と、従来モデル及び一般的なモバイルノートの「アスペクト比16:9・解像度FHD(1,920 × 1,080)」とは異なります。また、Core i7モデルには4K解像度(UHD+、3,840 × 2,400)の設定もあります。また、4Kディスプレイのみタッチ対応します。
それと、上の表には記載していませんが、このディスプレイはどちらも「500nit」という、めちゃめちゃ明るいものになっています。「ベゼルレスデザイン(Infinity Edgeといいます)」がセールスポイントのXPS 13ですが、その中に収まるディスプレイの品質も抜群と言えます。
通信まわりではWi-Fi6に対応します。これはもう、XPSクラスのニューモデルならお約束のようなものですね。製品購入にあたっては対応するWi-Fiルーターの購入もおすすめします。それと、XPSは通信系のチップにもお金がかかってまして、「Killer Wi-Fi 6 AX1650」が搭載されています。
入出力ポートは「相変わらず厳しい」ですね。USB Type-Cポートが2つとmicroSDカードリーダー、イヤホンジャックのみです。さらに、Type-CポートはいずれもThunderbolt 3と高規格ながら、DC-INも兼ねてしまっていますので、ハブが必要になりそうです。
サイズですが、ディスプレイの形状が変わったことにより、少し変化しています。
ニューモデル:296 × 199 × 14.8 mm / 1.2-1.27 kg
従来モデル:302 × 199 × 7.8-11.6 mm / 1.23 kg
横幅は小さくなりましたが、厚みが少し増えました。従来モデルも13.3インチノートとして世界最小を誇っていましたが、ニューモデルの場合、非常に小さいと言えますけど「さらに小さくなった」とは言いにくいものがあります。
なお、筐体の説明は省略します。CES訪問に合わせて掲載した紹介記事のほうをご覧ください。
DELL XPS 13(9300)- 先に発売された2-in-1版とそっくりに!一段と美しくなったDELLのハイエンドモバイルノート
最後に価格です。この製品はDELL公式サイトで販売中で、2月14日現在の価格はCore i5モデルが149,383円(税込み164,321円)、Core i7/1TB SSD/4Kディスプレイモデルが193,373円(税込み212,710円)となっています。この価格はセール価格で、定価から17%OFFのものです。DELLはクーポンによる割引販売が常態化しているため、この製品は15%~17%程度の割引を受けられることがほとんどだと思います。たまに20%OFFなんてのも目にしますが、これはタイミング次第でしょうね。
詳しいデータなしで、勝手なことを書かせていただくと、XPS 13というのは世界でも屈指の人気を誇るモバイルノートだと思っています。このニューモデルも「美しさ」という点では他社製品の追随を許さないと思いますし、アルミ削り出しの筐体とか、カーボンファイバーやグラスファイバーを使用したキーボード面など、高級感も半端ありません。さすがに低価格とはいえませんが、その価値は十分にあるノートPCだと思います。