DELLの14インチノート「Inspiron 14 AMD(5425)」の実機レビューです。DELLの製品ブランド内にあって、ビジネス用や学習用として十分なパフォーマンスを備えつつも比較的購入しやすい価格帯のノートPCです。おそらくDELL製品として「売れ筋モデル」になっていると思われます。
・シンプルで高級感のある筐体
・使いやすいキーボード
・アスペクト比16:10で発色の良いディスプレイ
・Waves Maxx Audio Proによる、高い音質のスピーカー
・Ryzen搭載機として価格は低め
ここがイマイチ
・グラフィック性能が低い
・背面の樹脂パーツは何とかならんか?
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Inspiron 14 5425(2022年2月8日発売)(AMD版):DELL
目次
1.Inspiron 14 スペック
スペック表
Inspiron 14(5425) | |
OS | Windows 11 Home/Pro |
CPU | AMD Ryzen 5 5625U/Ryzen 7 5825U |
外部GPU | なし |
RAM(メモリ) | 8GB/16GB |
ストレージ | 256GB/512GB SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 14インチ(1,920 x 1,200) |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.2 |
入出力 | USB 3.2 Gen2 Type-C(PD、映像出力可)、USB 3.2 Gen1 Type-A × 2、HDMI、SDカードリーダー、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(1,080p) |
バッテリー | 54WHr |
サイズ | 314 × 227.5 × 15.7-19 mm |
重量 | 1.54 kg(実測値1.47 kg) |
バリエーションモデル
・Ryzen 5/8GB/256GB(レビュー機の構成)
・Ryzen 5/16GB/512GB
・Ryzen 7/8GB/512GB
・Ryzen 7/16GB/512GB
※左からCPU/RAM/ストレージ
コメント
Inspiron 14にはIntel版(5420)とAMD版(5425)があり、筐体は同一です。今回のレビュー機はAMD版の、最も購入しやすい価格(低価格)な「プレミアム」モデルです。
Inspiron 14 AMDはCPUにZen 3アーキテクチャのRyzen 5 5625U/Ryzen 7 5825Uを搭載しています。最新型番のRyzen 6000番台ではありませんが、2022年1月にリリースされたばかりの新しい型番です。
RAMとストレージはRyzen 5モデルが8GB/256GBもしくは16GB/512GB、Ryzen 7モデルが8GB/512GBもしくは16GB/512GBです。後ほどベンチマークスコアも掲載しますが、RAM8GBの場合は特にグラフィック性能が低めになってしまい、せっかくの高性能CPUがもったいないと感じられますので、ご予算が許すようなら16GB/512GBを選ばれることをおすすめします。
ディスプレイは14インチで解像度は1,920 × 1,200(アスペクト比16:10)と、従来のノートPCの一般的な解像度「1,920 × 1,080(アスペクト比16:9)」よりも若干縦方向に長い形状です。アスペクト比を16:10にすることによって表示領域が広がり、特にビジネス文書や表計算ソフトの使いやすさがアップすると言われており、DELLだけでなく、多くのPCメーカーがこの形状のディスプレイを採用するようになりました。その意味では「いまどき」の仕様と言えます。なお、Inspiron 14のディスプレイは全モデルが同じ仕様で、より高解像なものやタッチ対応するものの設定はありません。
なお、サイズは「ちょっと微妙」です。14インチサイズのノートPCはモバイルノートとしてもスタンダードノート(あまり外出先に持ち出さず、半据え置きとして使うPC)としても向きますが、この製品の実測重量は1.47 kgで、「モバイルノートとしても使えるが、ちょっと重い」くらいのサイズ感です。ウインタブではざっくり「モバイルノートは1.5 kgまで」と考えていますが、1.47 kgだと毎日バッグに入れて持ち運ぶ、という使い方はあまり力のない人にはちょっと厳しいかもしれません。
では、筐体から見ていきます。
2.Inspiron 14 筐体
同梱物
同梱物は少なめで、カチッとした取扱説明書も付属していません。しかし、DELLはPCメーカーの中ではユーザー向けの情報開示に優れ、Web上に非常に細かいサービスマニュアルがあります(筐体内部の構造やRAM、SSDの着脱方法まで言及されています)。これ、日本で販売をしているPCメーカーとしては出色の対応だと思います。逆に、よくある「Windowsの使い方」のような初心者向けのマニュアルはありません。ただ、こういう基本的な操作方法についてはGoogle検索で大抵のことはカバーされますけどね。
天板と底面
天板です。筐体素材はアルミで、レビュー機の筐体色は「プラチナシルバー」でした。Inspiron 14はこの色のほか、「ペブルグリーン(淡いグリーン)」を選べます。
底面です。画像下部に通気口があり、左右にスピーカーグリルがあります。Inspiron 14は底面にステレオスピーカーを搭載しています。
側面
前面と背面です。背面の構造は少し珍しい感じがします。
このように樹脂製のカバーがついていて、これはヒンジ開口時に筐体後部をリフトアップさせるためのものなのですが、アルミ製で高級感もある本体に対し、この部分は樹脂製で質感も少々安っぽく、違和感があります。
左右の側面です。左側面(上の画像)には左からDC-INジャック、HDMI、USB Type-A、USB Type-C、右側面には左からSDカードリーダー、USB Type-A、イヤホンジャックがあります。14インチのノートPCとしては標準的と言えるポート構成です。ただ、SDカードリーダーがmicro規格ではなくフル規格なのは歓迎したいですね。フル規格であれば(アダプターを使えば)microSDカードも使用できますが、micro規格のリーダーはフル規格のSDカードは使えませんから。
キーボード
キーボードは日本語配列で、Enterキーの周辺に英語配列の名残りがあるものの、配列は概ね素直で特定のキーがやたら小さいなどの強いクセもありません。初めて使用する際にも違和感は小さいと思います。右上にある、何も印字されていないキーは「指紋センサー兼電源ボタン」です。キーピッチは手採寸で約19 mm、キーストロークはノートPCとしては標準的からやや浅めくらいです。バックライト(色はホワイト)を装備しており、明るさを2段階に調整することができます。
キーボードの使用感
打鍵音は静かな部類で、カフェや図書館などでも周囲にあまり気を使わなくていいと思います。ただし、所かまわず強打するような輩はどんなキーボードを使おうと迷惑であることは間違いありませんので、このあたりは使う人も一定の注意を払う必要があるでしょう。
キーの印字はやや薄めと感じられました。ただし、バックライトがありますので、夜に作業する際はバックライトを点灯させると視認性が高まります。いろいろ試してみましたが、PC作業が快適にできる程度の室内照明であれば、バックライトの輝度は2段階中の暗いほうで十分でした。
「指紋センサー兼電源ボタン」ですが、当初「この位置だと慣れないうちはDeleteキーやBackSpaceキーと間違えてしまいそう」だと思いました。作業中に誤って電源ボタンを押してしまうと「急に画面が真っ暗に」なってしまって焦るんですよねw しかし実際はこのボタンのみ押下圧が大きく(キーが重く)、軽めにタイピングしている場合はうっかり指を置いてしまっても簡単には押下できない構造になっていますので、それほど気にしなくていいと思います。
サイズに十分な余裕があり、打鍵感も良好なので、長時間のテキスト入力も楽にこなせる高品質なキーボードだと思います。
ディスプレイ
左右のベゼルは細め、上下ベゼルは標準的くらいの太さです。上部ベゼルにあるWebカメラは物理シャッター(プライバシーシャッター)を装備していますので、Webミーティングをしていないときはカメラを塞ぐことができます。
ディスプレイの使用感
メーカーでは開示がありませんが、実機を確認してみたところ視野角が広く、角度をつけてみても白っぽくなりませんので、ほぼ間違いなくIPS相当の液晶が使われていると思います。また、輝度も十分で、通常の利用では50%から70%くらいの輝度設定で快適に使えます。
手持ちのモニター(27インチのIPS液晶、100%sRGBのもの)とブラウザー上で同じ画像を表示させて発色を比較しましたが、自然かつ鮮やかでした。DELLでは100%sRGBなど具体的な数値を開示していませんが、おそらく100%sRGBくらいの発色品質だと思います。
また、本来は動画用と思われますが、CinemaColorというアプリが入っており、動画ジャンル別に彩度、色温度、コントラストの調整が可能です(ここでの設定は動画視聴時以外の画質にも適用されます)。個人的には「特に何もしない(デフォルトの状態)が一番自然でキレイ」と感じられましたが、このあたりはお好みによるでしょうね。調整余地があるだけマシと言えます。
筐体その他
ヒンジを開口したところです。このように筐体後部がリフトアップし、キーボード面に適度な角度がつく構造になっています。
ヒンジを最大開口してみました。最近のノートPCはヒンジが水平位置(180°)まで開口できるものが増えています。ヒンジが180°開口可能な製品はミーティングの際などに向かい側にいる人と画面共有が容易になり、結構便利だったりするのですが、Inspiron 14は水平位置までの開口はできません。ただし、普通に使うぶんには全く問題のない開口角度です。
スピーカーの使用感
Inspiron 14には音響アプリ「Waves Maxx Audio Pro」がインストールされています。このアプリは非常に優秀で、操作性や音質の改善効果が非常に高いです。
アプリをオンにするだけで「楽団が10メートル先から目の前まで瞬間移動した」感じになり、低音から高音までクリアに聞こえ、臨場感も増します。また、グラフィックイコライザーをはじめ、調整項目も多く、視聴する音楽ジャンルに合わせて細かな調整も可能です。
音量もノートPCとしては相当な水準まで大きくできますが、最大近くまで音量を上げると高音がかなり強調されてしまいます(ただし、この際はPCのそばにいられないくらいの大音量なので、個人利用で最大音量にすることはまずないと思います)。
スピーカーの「素の品質」は悪くないものの、「PCのスピーカー」の域を出ない(音域が狭く感じられ、ややこもった音質)と感じられます、しかし、アプリの出来がいいので、トータルでは高く評価できます。
なお、Inspiron 14のマイクは「AIノイズキャンセリング」に対応しており、ノイズキャンセリングのオン/オフもMaxx Audio Proで行います。
バッテリー駆動時間
ウインタブではバッテリー駆動時間のテストで特定のソフトウェアなどは使用しておらず、レビュー期間中に実際にレビュー機で作業をし、バッテリー消費量をチェックするようにしています。
今回は「ディスプレイ輝度を70%に、音量を30%に、キーボードバックライトをオン(明るいほう)に設定し、アプリMy Dellのサーマルモードを「最適化」にして下記の作業をしてみました。
・ブラウザーでYouTubeを開き、動画視聴・音楽鑑賞(30分)
・ブラウザーでWebブラウジング及びテキストエディタで文書作成(20分)
・画像加工ソフトGIMPで簡単な画像加工(30分)
合計で80分測定し、バッテリー消費は21%でした。単純計算だと1時間あたり15.75%のバッテリー消費でバッテリー駆動時間は6時間~6時間半程度ということになります。この駆動時間はウインタブのレビュー経験上は「良好」と判断できます。例えば出先で終日PC作業をする場合、「びっしり8時間PCを使う」というケースは多くはなく、途中で打ち合わせなどを挟んだりすると思いますので、「まあ終日バッテリー駆動は可能」だと思います。
発熱とファン音
まず、Office系のソフトウェアを使って作業したり、動画を視聴したりといった場面では発熱・ファン音とも問題なく、全く心配する必要はないでしょう。一応、ベンチマークテストを連続して試し、PC負荷の高い状態が30分程度継続するような状況を作って、発熱とファン音を調べてみました。
この状態でも発熱量は小さめでした。筐体の表面温度はキーボード面、背面とも40℃強くらいで、使用感を損なうような感じではありません。ただし、「短パンで膝の上にPCを置いて作業する」ようなことをすると低温やけどを起こす可能性はあるかもしれません(低温やけどの経験がないので、このあたりは私もよくわかりませんけど)。
ファン音は聞こえます。しかし、騒音計で測定しても40db台の前半くらいで、周囲の生活音(窓の外から自動車のエンジン音が聞こえるとか、家族が廊下を歩くとか)のほうがむしろ気が散るレベル。オフィスなどで使う場合はおそらくファン音はほとんど聞こえないんじゃないかと思います。
3.Inspiron 14 性能テスト
Inspiron 14には「My Dell」というアプリが入っています。このアプリで電源モード(サーマルモード)を変更できますので、ベンチマークテストにあたり、サーマルモードを「超高パフォーマンス」という、いかつい名前のモードにしました。
表計算ソフトやビデオチャット、画像加工など、実際のビジネスシーンをシミュレートしたテスト、PC Markのスコアです。どちらかというとビジネス系のPCの性能測定で重視すべきベンチマークテストと言えます。また、このテストではCPU性能の影響が大きいとされますが、テスト内容にグラフィック系のシミュレーションも含むため、外部GPUの性能も少なからず影響します。
参考(過去データから一部抜粋):
MSI Creator Z16P B12U(Core i9-12900H、RTX3080Ti):7,943
ASUS ROG Strix G15(Ryzen 7 6800H、RTX3060):7,037
MSI Stealth 15M B12U(Core i7-1280P、RTX3060):6,675
マウス DAIV 6P-RT(Core i7-12700H、RTX3050Ti):6,603
ASUS M3700WY(Ryzen 7 5825U):5,905
dynabook RZ/HV(Core i7-1260P):5,564
ASUS Vivobook S 14X OLED(Core i7-12700H):5,528
dynabook AZ/HV(Core i7-1260P):5,503
dynabook GZ/HV(Core i7-1260P):5,468
VAIO SX14(Core i7-1280P):5,452
VAIO SX12(2022)(Core i7-1260P):5,437
MSI Modern 14 C12M(Core i7-1255U):5,366
VAIO SX14(Core i7-1195G7):5,278
ASUS Vivobook 15x OLED X1503ZA(Core i7-12700H):5,244
Lenovo ThinkPad X13(Core i7-1165G7):5,205
Lenovo IdeaPad Slim 550 14(Ryzen 5 5500U):5,076
ASUS VivoBook 15 K513EA(Core i7-1165G7):5,017
dynabook MZ/HS(Core i7-1165G7):4,967
Microsoft Surface Laptop Studio(Core i7-11370H、RTX3050Ti):4,955
dynabook MZ/MV(Core i7-1255U):4,924
dynabook SZ/MV(Core i7-1255U):4,902
HP Spectre x360 14(Core i7-1255U):4,834
MSI Summit E13 Flip Evo(Core i5-1135G7):4,572
MSI GF63 Thin 10U(Core i5-10500H、RTX3050):4,201
HP ProBook 430 G8(Core i5-1135G7):4,131
Microsoft Surface Laptop Go 2(Core i5-1135G7):4,066
MSI Modern 15 A10M(Core i3-10110U):3,234
PC Markでは5,000点を越えるスコアをマークしました。ただ、要素別に見ると「Digital Content Creation」のスコアがやや低めです。後述しますが、Inspiron 14はグラフィック性能が低めという傾向がありますね。一方で「Productivity」では第12世代のIntel Coreを凌ぐスコアをマークしており、一般的なビジネス利用では非常に快適に動作するものと思われます。
CPU性能のみを測定するCINEBENCH R23のスコアです。このテストではGPU(GeForceなど)の搭載有無は影響を受けないとされています。
参考(過去データから一部抜粋):
MSI Creator Z16P B12U(Core i9-12900H):1,918、17,827
マウス DAIV 6P-RT(Core i7-12700H):1,814、12,873
dynabook AZ/HV(Core i7-1260P):1,809、8,940
ASUS Vivobook Pro 15X OLED K6501ZM(Core i7-12650H):1,806、14,632
MSI Katana GF66 12U(Core i7-12700H):1,800、15,593
MSI Modern 14 C12M(Core i7-1255U):1,797、8,791
ASUS Vivobook S 14X OLED(Core i7-12700H):1,745、11,543
HP Spectre x360 14(Core i7-1255U):1,666、7,671
VAIO SX14(Core i7-1280P):1,661、9,354
MSI Stealth 15M B12U(Core i7-1280P):1,659、13,793
dynabook GZ/HV(Core i7-1260P):1,655、7,586
VAIO SX12(2022)(Core i7-1260P):1,647、8,813
dynabook RZ/HV(Core i7-1260P):1,634、8,524
ASUS ROG Strix G15 G513RW(Ryzen 9 6900HX):1,580、14,830
dynabook MZ/MV(Core i7-1255U):1,558、5,094
dynabook SZ/MV(Core i7-1255U):1,551、5,160
ASUS ROG Flow X16 GV601(Ryzen 7 6800HS):1,543、13,832
ASUS Vivobook 15 OLED K512EA(Core i7-1165G7):1,497、5,555
MSI GP66 Leopard 11U(Core i7-11800H):1,491、12,210
ASUS Vivobook Pro 15 OLED(Ryzen 7 5900HX):1,482、12,108
dynabook MZ/HS(Core i7-1165G7):1,477、5,526
ASUS M3700WY(Ryzen 7 5825U):1,454、9,046
MSI Bravo 15 B5(Ryzen 7 5800H):1,422、11,241
Lenovo Legion 560(Ryzen 7 5800H):1,348、11,419
Lenovo IdeaPad Slim 550 14(Ryzen 5 5500U):1,170、6,973
ASUS ZenBook 14(Core i5-8265U):1,023、3,691
HP Pavilion x360(Core i5-7200U):790、1,740
シングルコア、マルチコアとも良好なスコアだと思います。Intel Coreプロセッサーとの比較では「Ryzenのほうがシングルコアがやや低め、マルチコアが高め」という傾向があり、それに倣ったスコアになっていると思います。
グラフィック性能を測定する3D Markのスコアです。外部GPU搭載のゲーミングPCでは最も重要になるテストと言えます。
参考(外部GPU非搭載のノートPC):
ASUS Zenbook 14x OLED Space Edition(Core i9-12900H):2,165、5,523、15,596
VAIO SX14(Core i7-1195G7):2,069、5,422、14,536
VAIO SX14(Core i7-1280P):2,016、5,427、14,736
VAIO SX12(2022)(Core i7-1260P):1,983、5,150、14,515
dynabook RZ/HV(Core i7-1260P):1,957、5,170、13,807
ASUS ExpertBook B9 B9400CEA(Core i7-1165G7):1,832、5,142、11,928
dynabook GZ/HV(Core i7-1260P):1,814、4,882、12,868
HP Spectre x360 14(Core i7-1255U):1,792、4,719、13,005
Lenovo ThinkPad X13(Core i7-1165G7):1,762、4,785、12,663
ASUS Vivobook S 14X OLED(Core i7-12700H):1,702、3,878、10,476
Vivobook 15X OLED(Core i7-12700H):1,597、3,933、9,463
VAIO Z(Core i5-11300H):1,571、4,213、11,375
MSI Modern 14 C12M(Core i7-1255U):1,526、3,664、9,843
dynabook AZ/HV(Core i7-1260P):1,516、3,649、9,019
ASUS M3700WY(Ryzen 7 5825U):1,499、3,650、7,256
MSI Summit E13 Flip Evo(Core i5-1135G7):1,498、4,213、11,048
dynabook SZ/MV(Core i7-1255U):1,334、3,343、9,243
dynabook MZ/MV(Core i7-1255U):1,277、3,254、8,801
Microsoft Surface Laptop Go 2(Core i5-1135G7):1,271、3,607、10,227
Lenovo IdeaPad Slim 550 14(Ryzen 5 5500U):1,106、2,912、6,173
HP ProBook 430 G8(Core i5-1135G7):999、2,307、6,266
※左からTime Spy、Fire Strike、Wild Lifeのスコア
ウインタブの実機レビューはどちらかというとRyzen搭載機よりもIntel Core搭載機のほうが多いです。しかし、それにしてもこのスコアは「残念」ですね。Intel Coreは第11世代以降、内蔵GPU(Intel Iris Xe)の性能が大幅に向上したことにより、グラフィック性能もかなり高くなりました。3D Markに関してはRyzen 5000番台だとIntel Coreには及ばない、という傾向がはっきり見て取れます。ただし、Ryzen 6000番台では内蔵GPUがRDNA2アーキテクチャに変更されており、巻き返しが期待されます。
Inspiron 14の3D Markのスコアですが、上記の事情で「ちょっと苦戦するだろうな」とは思っていました。しかし、その予想を下回る低い結果になっています。要因として「RAMが8GBでシングルチャネル」というのもあると思います。おそらく、RAM16GBモデルであればこれよりも高いスコアになるものと予想できますが、今回のレビューで「数少ない低評価なポイント」と言えますね。
ストレージの読み書き速度を測定するCrystal Disk Markのスコアです。ゲーミングPCやクリエイターPCを別とすれば、十分すぎるくらいの速度が出ています。システムやアプリの起動や大容量データの読み込みなどでストレスを感じることはまずないでしょう。
4.Inspiron 14 レビューまとめ
DELL Inspiron 14 AMD(5425)はDELL公式サイトで販売中で、11月9日現在の価格は税込み83,999円から、となっています。今回のレビュー機はその83,999円のモデルです。
Inspiron 14は「懇切丁寧ではないが、必要な装備は揃っており、筐体品質や使い勝手にも穴がない、いい意味でプレーンなノートPC」だと思います。それは上にリンクしたDELLのサービスマニュアルにも現れています。「Windowsの使い方をわかりやすく説明する」ような親切さはなく、しかし筐体の内部構造やパーツの仕様、着脱方法については他のメーカーでは見られないほど詳細に説明しています。記事中にも書きましたが、「Windowsの操作説明」はGoogleで検索すれば知りたいことがすぐにわかります。なので、初心者に優しくない、と言うべきでもないでしょう。
レビュー中、残念だったのは「3D Markのスコアが低かった」ことくらいです。あと、ちょっと厳しいことを言うと「背面の樹脂パーツの質感はもう少し何とかならなかったのか?」と感じた程度ですかね。
ディスプレイやキーボードの品質、スピーカーの音質は同価格帯のノートPCと比較して高水準でしたし、筐体もアルミ製で高級感のあるものでした。10万円前後で購入できるノートPCとして「こうあってほしいこと」は全て備わっていると思います。なので、初めてPCを購入する人も、ベテランPCユーザーも納得の製品だと思います。あ、そうそう、RAMは16GBにしておくことをおすすめします。
5.関連リンク
Inspiron 14 5425(2022年2月8日発売)(AMD版):DELL
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