ASUSがIntel Core Ultra シリーズ2(Core Ultra 200Vシリーズ, Lunar Lake)を搭載するモバイルノート「Zenbook S 14 UX5406SA」を発表しました。Copilot+ PCの要件を満たす製品で高いAI処理性能を備えるだけでなく、ASUSのフラッグシップモバイル「Zenbook」にふさわしい非常に美しい筐体の製品です。
なお、ウインタブではCPUにAMD Ryzen AI 9 HX 370を搭載する16インチノート「Zenbook S 16 UM5606WA」をレビューしていますので、こちらも合わせてご覧ください(正直「(いい意味で)ヤバい製品」でした…)
ASUS Zenbook S 16 UM5606WA レビュー - 最新・高性能な「Ryzen AI 9 HX 370」を搭載、でもそれだけがこの製品の真価じゃない!
1.製品概要
スペック表
Zenbook S 14 UX5406SA | |
OS | Windows 11 Home |
CPU | Intel Core Ultra 5 226V/Core Ultra 7 256V/Core Ultra 7 258V |
外部GPU | なし |
RAM | 16GB/32GB(LPDDR5X-8533、オンボード) |
ストレージ | 512GB/1TB SSD(PCIe 4.0 x4接続、NVMe/M.2 ) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 14インチOLED(2,880 × 1,800)120Hz ※タッチ対応と非対応があります |
ネットワーク | Wi-Fi 7(a/b/g/n/ac/ax/be)、Bluetooth5.4 |
入出力 | USB Type-C(Thunderbolt 4)× 2、USB3.2 Gen2 Type-A、HDMI、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(207万画素)顔認証対応 |
バッテリー | 72Wh(動画再生約13.1時間) |
サイズ | 310.3 × 214.7 ×11.9-12.9 mm |
重量 | 1.2 kg |
バリエーションモデル
・Ultra 5 226V/16GB/512GB/タッチ非対応
・Ultra 7 256V/16GB/1TB/タッチ非対応
・Ultra 7 258V/32GB/1TB/タッチ非対応
・Ultra 7 258V/32GB/1TB/タッチ対応
※左からCPU/RAM/SSD/ディスプレイ
CPU
Core Ultra 200Vシリーズの概要についてはライターの渋谷Hさんがわかりやすく解説した記事を投稿しています。
IntelのCopilot+PC、Core Ultra 200V (Lunar lake) の概観
Core Ultra 200Vシリーズのラインナップと仕様はこちら
Zenbook S 14 UX5406SAが搭載する型番はCore Ultra 5 226V/Core Ultra 7 256V/Core Ultra 7 258Vで、いずれもNPUは40TOPS以上、内蔵GPUはIntel Arc 130V/140V、そしてRAMを内蔵しています。…ということで、もはやCore Ultra 200Vシリーズに関しては「CPU」というより「SoC(System on Chip)」と呼ぶほうがいいかもしれませんね。Intelの画像を見るとCore Ultra 5と7では相応の仕様差・性能差があり、Core Ultra 7 256Vと258VはRAM容量のみが異なるようです。
Core Ultra 200Vシリーズ搭載PCは普通に仕事用として使うだけでなくオンデバイスAI処理やゲーム、クリエイティブワークでの利用も想定されますので、RAM32GBのCore Ultra 7 258Vにしておくのが無難でしょうね(お財布的には無難じゃないけど)。
CPU以外もすごい!
この7月(記事公開は8月1日)にZenbook S 16 UM5606WAのレビューをしましたが、当時は(あるいは今も)オンデバイスAIと言っても試せることはごくわずかでした。なので、ウインタブとしてはむしろZenbook S 16 UM5606WAの「CPU以外の部分」がすごい!と感じられました。そしてそれはZenbook S 14 UX5406SAについても同様と思われます。
まずディスプレイです。Zenbook S 16と同じくこのZenbook S 14 UX5406SAでも2,880 × 1,800解像度の有機ELディスプレイを搭載しており、その発色品質は抜群です。数値で見ても「100% DCI-P3 (133% sRGB)、Delta E < 1、DisplayHDR True Black 500 認証取得、PANTONE 認証取得、リフレッシュレート120Hz」ですし、当然体感的にも素晴らしくキレイです。Zenbook S 14 UX5406SAではさらにタッチ対応のディスプレイも用意されます。
筐体の手触りもいいです。素材はASUS独自の「Ceraluminum(セラルミナム)」です。「なんやそれ?」と思いますが…
こういうことです。具体的にどういう素材なのか、ということはわかりませんが、セラミックの温かみのある手触りとMIL-STD 810H準拠の堅牢性を両立しています。
あと、「非常に薄い」です。最厚部でも12.9 mmしかなく、重量も1.2 kgと軽量です。入出力ポートはUSBが3つでうち2つがThunderbolt 4と高い規格、他にHDMIポートもついています。
筐体色は「スカンジナビアンホワイト」とこの「スマイアグレー」の2色。
キーボードです。この画像では英語配列になっていますが、日本仕様は「84キー日本語キーボード (イルミネートキーボード) (JIS配列)」と開示されています。
このキーボードには大型のタッチパッドがついており、ディスプレイ輝度や音量、動画の早送り・巻き戻しなどができます。
この他、4スピーカーを搭載し、チューニングはharman/kardonなので、音質にもかなり期待ができます(ウインタブがレビューしたZenbook S 16は6スピーカー搭載でしたが、もはやノートPCのスピーカーとは思えないくらいの素晴らしい音質でした)。
2.価格など
ASUS Zenbook S 14 UX5406SAは10月3日の発売予定で、9月20日から予約受け付けが開始されています。価格は下記の通り
・Ultra 5 226V/16GB/512GB/タッチ非対応:219,800円
・Ultra 7 256V/16GB/1TB/タッチ非対応:239,800円
・Ultra 7 258V/32GB/1TB/タッチ非対応:259,800円
・Ultra 7 258V/32GB/1TB/タッチ対応:299,800円
モバイルノートとしては安価なほうではありませんが、それだけの仕様の製品かな、と思います。ただ、「ディスプレイをタッチ対応にするだけで4万円上がる」のはどうなのよ?という気はします…。
3.関連リンク
ASUS Zenbook S 14 (UX5406):ASUS
2014年、低価格な8インチWindowsタブレットに触発されサイト開設。企業でユーザー側代表としてシステム開発や管理に携わっていました。「普通の人」の目線で難しい表現を使わず、様々なガジェットを誰にでもわかりやすく紹介・レビューします。