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ASUS M3700WYの実機レビュー - 配線がなく、簡単に設置できる27インチサイズのオールインワンPC、すっきりと美しいデザインも魅力!

ASUS M3700WYの実機レビュー
ASUSのオールインワンPC「M3700WY」の実機レビューです。オールインワンPCというのは「PC本体とモニターが一体化したデスクトップPC」のことで、外観は「ちょっと厚みがあるモニター」という感じです。一般的なデスクトップPCよりも省スペース性に優れ、配線のない(少ない)スッキリしたデザインになっているのが魅力である反面、CPUがノートPC用であることが多いですし、デスクトップPCよりもDIY要素は少ないです。どちらかというと「細かいことをゴチャゴチャ考えず、ノートPCのような手軽さで大画面を楽しむ」ような製品ですね。

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ここがおすすめ
・電源ケーブル以外の配線なし、簡単セッティング
・ノートPCとは比べ物にならない27インチの大画面
・大音量を出せ、音質も高水準なスピーカー
・HDMI入力に対応、他のデバイスの外部モニターとしても使える
・高性能なAMD Ryzen 5 5626U/Ryzen 7 5825U搭載
ここがイマイチ
・ディスプレイ表示にわずかに粗さを感じる
・付属のキーボードは質感、使用感ともいまひとつ
・USB Type-Cポートがない
販売サイトはこちら(ASUS Store)
ASUS M3700WY (M3700WY-R75825LU)(Ryzen 7)icon
ASUS M3700WY (M3700WY-R55625LU)(Ryzen 5)icon

1.ASUS M3700WY スペック

スペック表

  ASUS M3700WY
OS Windows 11 Home
CPU AMD Ryzen 5 5625U/Ryzen 7 5825U
GPU なし
RAM 8GB/16GB(DDR4-3200)
ストレージ 512GB SSD/512GB SSD+1TB HDD
(SSDはPCIe3.0 x4接続)
光学ドライブ なし
ディスプレイ 27インチ(1,920 × 1,080)
ネットワーク 802.11a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth5.1
入出力 HDMI入力、HDMI出力、USB3.2 Gen1 Type-A × 4、USB2.0、オーディオジャック、LAN(RJ45)
カメラ Webカメラ(92万画素)
バッテリー なし
サイズ 幅613 × 奥行き48~217 × 高さ456 mm
重量 8.7 kg

バリエーションモデル

・M3700WY-R55625LU:Ryzen 5/8GB/512GB SSD
・M3700WY-R75825LU:Ryzen 7/16GB/512GB SSD+1TB HDD
 ※左からCPU/RAM/ストレージ
 ※全モデルOffice Home&Business 2021付属
 ※レビュー機はM3700WY-R75825LU

コメント

OSはWindows 11 Homeのみが設定され、Pro版はありません。CPUはノートPC用のRyzen 5 5625U/Ryzen 7 5825Uで、Ryzen 6000番台ではありませんが、2022年1月にリリースされた新しい型番で、Zen3アーキテクチャを採用した高性能な型番です。RAMとストレージはRyzen 5モデルが8GB/512GB SSD、Ryzen 7モデルが16GB/512GB SSD+1TB HDDという構成です。特にRyzen 7モデルではRAMとストレージの容量に余裕があり、いまどきあまり見かけないHDDも低速ながらデータ保管庫としては役に立ちそうです。

スペック表の「入出力」のところに「HDMI入力とHDMI出力」と書かれている通り、M3700WYは他のPCのモニターとして使うことができます。お仕事でノートPCを使っている人、またNintendo Switchなどのゲーム機を使っている人などは、M3700WYの大画面でお仕事やゲームを楽しめます。この機能、すべての人にニーズがあるかはわかりませんが、とても重宝するという人も少なくないでしょう。

では筐体からご説明していきます。

2.ASUS M3700WY 筐体

同梱物(取扱説明書やケーブルなど)

ASUS M3700WY 同梱物
同梱物です。実際はキーボードとマウスも同梱物に含まれるのですが、キーボードとマウスについては後述します。

ペーパー類は画像右から取扱説明書、クイックスタートガイド、Officeのライセンスカード(M3700WYは全モデルでOffice Home&Business 2021が付属します)、「必ず初めにお読みください」の一枚もの(初期不良の際の連絡先などが書かれています)が入っていました。

ケーブル類はACアダプターと電源ケーブルのみ。ACアダプターは90W出力で実測重量は313 g(電源ケーブル込み)と、筐体サイズが大きい割にかなりのコンパクトサイズです。この製品の場合ノートPCとは異なり、ACアダプターがコンパクトというのは(デメリットではないけれど)特に恩恵がある、というわけでもないですけどね。

PC本体

ASUS M3700WY 正面
M3700WYは設置時に電源ケーブル以外の配線がありません。付属するキーボードとマウスもUSB無線タイプなので、配線は不要です。そのため、非常にスッキリと設置することができます。ちなみに私は今回のレビューでネットには有線接続しましたのでLANケーブルも繋ぎましたが、それでも「見栄え良く撮影する」ようにケーブルを隠すと、この画像のように正面からのアングルならケーブルを一切見えなくすることができます(実際には本体の脚部の裏側にケーブルを隠しています)。

この後筐体各部のご説明に入りますが、M3700WYのデザインの美しさについてはこの画像である程度ご理解いただけると思います。上部と左右のベゼルが細く、スッキリしたものになっています。

ASUS M3700WY 背面
背面です。背面の素材は樹脂製、脚部は金属製で筐体色はご覧の通りの「ホワイト」です(他のカラーバリエーションはありません)。入出力ポートはほとんどが背面に集中しています。

ASUS M3700WY 背面拡大
ポート部分を拡大してみました。画像左からHDMI入力、USB3.1 Gen1 × 4、HDMI出力、LAN、DC-INジャックです。 また、拡大すると背面には格子状の凹凸(模様)がつけられているのがわかります。

ちょっと意外だったのは「USB Type-Cポートがない」という点ですね。現在、USB Type-Cはかなり普及しており、お手持ちの周辺機器だったりケーブル類がUSB Type-C対応、というケースも増えていますので、これは残念なポイントだと思います。

ASUS M3700WY 背面拡大
背面の左下には電源ボタンがあります。実際の使用時(ディスプレイ面に向き合っている状態)では「裏側の右下」に電源ボタンがある、ということになりますが、ボタンが大型なので手探りでも簡単に押せました。

ASUS M3700WY 上面
上面には通気口があります。

ASUS M3700WY 下面右
下面の右側です。筐体を保護するために下にシートを敷いています。お見苦しいかと思いますがご了承下さい。右側面にはUSB 2.0とイヤホンジャックがあります。この位置のUSBポートは付属のマウスではなくお手持ちの有線マウスを接続したい場合などに便利だと思います。ただ、USBメモリースティックとかポータブルSSDを接続することを考えると、ここもUSB3.0以上の規格にしてほしかった、というのはありますね。

それと、丸いボタンが1つ。これは「モード切替ボタン」(すみません、文字が逆さになっています)です。M3700WYを他のデバイスのモニターとして使いたい場合にこのボタンを押してモードを切り替えます

ASUS M3700WY 下面左
下面の左側にはセキュリティロックスロット。

ASUS M3700WY 脚
脚の裏側です。すみません、ここでも文字が逆さになっていますが、各種認証情報が記載されていました。また、上下にゴム足もついており、設置するテーブルやデスクを傷つけません。

なお、下面の中央付近(この画像だと脚で半分くらい隠れている)にスピーカーグリルがあります。メーカー説明では「高度なバスレフ設計を採用した2つのスピーカー」とあり、音質の良いステレオスピーカーです。

ASUS M3700WY 角度調整
側面にはポート類、ボタン類はありません。また、M3700WYは「高さの調整は不可、角度の調整は可」です。高さの調整ができないのはちょっと残念ですが、角度調整の余地は大きいので、位置合わせで苦労することはないと思います。

ASUS M3700WY 正面
先程掲載した画像をもう一度ご覧ください。Webカメラが下部ベゼルにありますよね?ディスプレイの角度を調整することによって位置合わせをすることになりますが、角度を変えると当然Webカメラの画角も変わります。私が試した限りだと、Webカメラの画角のために不自然なポジションを取らざるをえない、ということはありませんでした(後述します)。

キーボードとマウス

当然ですが、オールインワンPCはマウスとキーボードについては「自分の好きなもの」を使えます。しかし、M3700WYにはワイヤレスキーボードとワイヤレスマウスが付属しますので、特にこだわりがない人なら別途キーボードやマウスを買い揃える必要はありません。

ASUS M3700WY キーボード
ASUS M3700WY キーボード
まずはキーボードから見ていきます。テンキーがつくフルサイズキーボードで、PC本体のイメージに合わせたホワイトの筐体になっています。また、デスクトップPC用キーボードとしては薄型なので、タイピングの感触はノートPC用のキーボードに近いです。電池式(単4乾電池2本)で、レビュー機には電池も付属していました。おそらく市販品にも電池は付属すると思います。

ASUS M3700WY マウス
ASUS M3700WY マウス
続いてマウスです。PC本体とキーボードのイメージに合わせたホワイトの薄型タイプです。オーソドックスな3ボタンマウスで特殊な機能はありません。こちらも電池式(単3乾電池1本)で、レシーバー(USB子機)も内蔵しています。

付属のキーボードとマウスは1つのレシーバーを共有します。つまり、マウスに内蔵されているレシーバーを本体のUSBポートに接続するだけでキーボードも使えます。

3.ASUS M3700WY 各部の使用感

My ASUS

ASUS M3700WY My ASUS

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ASUS製品には独自のアプリ「My ASUS」が入っています。

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ASUS M3700WY My ASUS

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My ASUSではパフォーマンスの設定やディスプレイの画質設定、AIノイズキャンセリングの設定などが可能です。M3700WYの場合、そんなに細かい調整をしなくても問題ないだろうとは思いますが、ご覧のように簡単に各種設定を変更できますので、購入されたらいろいろと試してみてもいいでしょう。

ASUS M3700WY My ASUS

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また、システムの診断機能もあります。システムの挙動がおかしいな、と思ったらここでテストをして、異常が見つかればこの画面から直接ASUSに問い合わせができるようになっていますので、PCの知識に自信がないという人も安心です。

このほか、My ASUSでは製品登録や保証のアップグレードもできるようになっていますので、ユーザーにはとても便利なアプリです。

ディスプレイ

M3700WYの最大の魅力は「27インチの大画面」だと言えます。最低限ここだけはノートPCには真似のできないところですね。私は視力が悪く、自宅ではもっぱら「27インチディスプレイとミニPC」でウインタブの記事を作っています。視力のいい人にしても、ディスプレイサイズが大きいに越したことはないでしょう。

M3700WYのディスプレイはFHD(1,920 × 1,080)解像度のノングレア(非光沢)タイプで、メーカー開示はないものの、視野角の広いIPS相当の液晶が使われています。発色品質は高く、原色も鮮やかに表示されます。一方で、わずかにザラつき(粒子感)を感じました。「27インチのFHD解像度」というのは現在でも標準的な仕様と言えますが、最近はより高解像なディスプレイが増えていますので、ディスプレイ品質にこだわりのある人には少し不満に感じられるかもしれません。

ASUS M3700WY HDMI入力
M3700WYのセールスポイントである「HDMI入力」も試してみました。HDMIケーブル一本で接続ができ、本体下部の切り替えスイッチを押すだけでサブモニターとして機能しましたので、ニーズのある人には非常に便利な機能だと思います。

ただ、モニター専用機と異なるところもあります。具体的にはHDMIモード(モニターとしてのモード)では輝度調整ができませんでした。もちろんPCとして使う場合は輝度の調整が簡単にできるのですが、HDMIモードではPCと同じ操作をしても輝度の変更を受け付けなかった、ということです。実用上は「常識的な輝度」と言えますので、使用感を損ねるという感じではありませんでしたが、モニター専用機の場合は輝度だけでなく細かい画質(発色)の設定も可能なものが多い(というか、それが普通です)ので、「モニターとして器用ではない」ですね。

スピーカー

ノートPCの内蔵スピーカーとは別物です。最大音量にすると「ライブハウスか?」くらいになります(ちょっと言いすぎ。しかし、自宅で最大音量にするのは憚られるくらいの音が出ます)し、音量を上げても音が割れません。

ASUS M3700WY Dolby Access

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(アプリなどで補正しない)素の品質だと少し低音が弱く感じられ、その分高音が強調されてしまうのですが、プリインストールされている音響アプリ「Dolby Access」を「オン」にするだけで低音も強調され、バランスの取れた音質になります(Dolby Accessはデフォルト設定で「オン」になっていますので、特に操作は必要ありません)。というか、ノートPCでは真似のできない低音が出せますね。また、Dolby Accessにはグラフィックイコライザーもついていますので、細かな音量調整も可能です。

少しあら捜し的に書くと、スピーカー位置が筐体の下面で、左右のスピーカー位置が筐体サイズの割に接近していますので、ステレオ感は今ひとつで、しいて言えばここが弱点と言えます。

オーディオマニア的な視点での評価は難しいですが、特にオーディオに強いこだわりがない人であれば文句のない品質だと思います。

Webカメラ

上の筐体説明のところでWebカメラが下部ベゼルにある、ということを書きました。個人的にこの位置で大丈夫か?(ノートPCで下部ベゼルにWebカメラがある場合、「下から見上げるアングル」となり、Webミーティングの前に鼻毛の手入れをする必要があります)というのがありまして、ちょっとテストしてみました。

ASUS M3700WY Skype
ライターのかのあゆさんとSkypeでビデオ会議をしてみました。左が私でM3700WYのWebカメラを使っていて、右がかのあゆさんです。本人の許可を取っていないので一応モザイクを掛けています。また、かのあゆさんとSkypeをすると、(彼がスマホを使っているためか)いつもこのように彼の顔が半分くらい切れてしまうので、M3700WYのせいでかのあゆさんの表示が乱れているわけではありません。

で、左側の私、ですが、気持ち下から見上げるアングルになっているものの、不自然というほどではありませんね。また、このとき私は特に何も意識していなかった、つまり、ディスプレイ角度を調整してアングルを修正する努力をしていませんでした。なので、努力すればさらに自然なアングルになる、ということです(そのかわり、調整度合いによってはディスプレイのアングルが若干不自然になるかも)。まあ、実用上は十分かな、と思います。

キーボードとマウス

キーボードの感触にあまりこだわりがない人には悪くないと思います。しかし、本体の品質や性能を考えると「イマイチ」です。質感と打鍵感のいずれもプラスティッキーで、タイピングしていて気持ちよさがありません。この製品がノートPCなのであればこのまま使ってしまうと思いますが、オールインワンPCはキーボードは外付けなので、交換しようと思えば簡単にできますから、仮に私がM3700WYを購入するとしたらキーボードは取り替えますね。

マウスは「普通」です。普通、としか言いようがないです。マウスとして必要な仕事はこなしてくれますし、キーボードのように「使っていて気持ちいい」的な感想になりにくいので、本当に「可もなく不可もなく」という感じです。市販品のようにDPIを切り替えることはできませんので、もっと敏感な方がいい、と感じられる人はこのマウスでは物足りないかもしれません。私がM3700QWYを購入するとしたら、このマウスはそのまま使い続けると思います。

4.ASUS M3700WY 性能テスト

ベンチマークテスト

テストにあたり、設定アプリ「My ASUS」の「パワー&パフォーマンス」の項目を「パフォーマンスモード」にしています。

ASUS M3700WY PC Mark

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表計算ソフトやビデオチャット、画像加工など、実際のビジネスシーンをシミュレートしたテスト、PC Markのスコアです。どちらかというとビジネス系のPCの性能測定で重視すべきベンチマークテストと言えます。また、このテストではCPU性能の影響が大きいとされますが、テスト内容にグラフィック系のシミュレーションも含むため、外部GPUの性能も少なからず影響します。

参考(過去データから一部抜粋):
MSI Creator Z16P B12U(Core i9-12900H、RTX3080Ti):7,943
ASUS ROG Strix G15(Ryzen 7 6800H、RTX3060):7,037
MSI Stealth 15M B12U(Core i7-1280P、RTX3060):6,675
マウス DAIV 6P-RT(Core i7-12700H、RTX3050Ti):6,603
dynabook RZ/HV(Core i7-1260P):5,564
dynabook GZ/HV(Core i7-1260P):5,468
MSI Modern 14 C12M(Core i7-1255U):5,366
VAIO SX14(Core i7-1195G7):5,278
ASUS Vivobook 15x OLED X1503ZA(Core i7-12700H):5,244
Lenovo ThinkPad X13(Core i7-1165G7):5,205
Lenovo IdeaPad Slim 550 14(Ryzen 5 5500U):5,076
ASUS VivoBook 15 K513EA(Core i7-1165G7):5,017
dynabook MZ/HS(Core i7-1165G7):4,967
Microsoft Surface Laptop Studio(Core i7-11370H、RTX3050Ti):4,955
dynabook SZ/MV(Core i7-1255U):4,902
MSI Summit E13 Flip Evo(Core i5-1135G7):4,572
MSI GF63 Thin 10U(Core i5-10500H、RTX3050):4,201
HP ProBook 430 G8(Core i5-1135G7):4,131
Microsoft Surface Laptop Go 2(Core i5-1135G7):4,066
MSI Modern 15 A10M(Core i3-10110U):3,234

外部GPUを搭載しない製品としてはトップクラスのスコアとなりました。残念ながらウインタブでは「外部GPU非搭載のRyzen 6000番台」の過去データがなく、Ryzen 6000番台と比較してどうか、というのはなんとも言えませんが、第12世代Core i7を搭載する製品よりも高めのスコアとなっています。M3700WYの製品特性から考えて、十分すぎるくらいの高いスコアになっていると思います。

ASUS M3700WY CINEBENCH R23
続いてはCPU性能のみを測定するCINEBENCH R23のスコアです。このテストではGPU(GeForceなど)の搭載有無は影響を受けないとされています。

参考(過去データから一部抜粋):
MSI Creator Z16P B12U(Core i9-12900H):1,918、17,827
マウス DAIV 6P-RT(Core i7-12700H):1,814、12,873
ASUS Vivobook Pro 15X OLED K6501ZM(Core i7-12650H):1,806、14,632
MSI Katana GF66 12U(Core i7-12700H):1,800、15,593
MSI Modern 14 C12M(Core i7-1255U):1,797、8,791
MSI Stealth 15M B12U(Core i7-1280P):1,659、13,793
dynabook GZ/HV(Core i7-1260P):1,655、7,586
ASUS ROG Strix G15 G513RW(Ryzen 9 6900HX):1,580、14,830
dynabook SZ/MV(Core i7-1255U):1,551、5,160
ASUS ROG Flow X16 GV601(Ryzen 7 6800HS):1,543、13,832
ASUS Vivobook 15 OLED K512EA(Core i7-1165G7):1,497、5,555
MSI GP66 Leopard 11U(Core i7-11800H):1,491、12,210
ASUS Vivobook Pro 15 OLED(Ryzen 7 5900HX):1,482、12,108
dynabook MZ/HS(Core i7-1165G7):1,477、5,526
MSI Bravo 15 B5(Ryzen 7 5800H):1,422、11,241
Lenovo Legion 560(Ryzen 7 5800H):1,348、11,419
Lenovo IdeaPad Slim 550 14(Ryzen 5 5500U):1,170、6,973
ASUS ZenBook 14(Core i5-8265U):1,023、3,691
HP Pavilion x360(Core i5-7200U):790、1,740

ゲーミングノートなどに使われている高性能な型番(型番に『H』がつくもの)だと、特にマルチコアで顕著に高いスコアとなりますが、M3700WYが搭載しているRyzen 7 5825Uは省電力タイプの型番なので、マルチコアのスコアが顕著に高くなる、というわけではありません。しかし、第12世代Core i7のバランスタイプ(Core i7-1260P)および省電力タイプ(Core i7-1255U)を搭載する製品と比較するとシングルコアのスコアは少し劣るもののマルチコアのスコアでは勝っています。

ASUS M3700WY 3D Mark
グラフィック性能を測定する3D Markのスコアです。外部GPU搭載のゲーミングPCでは最も重要になるテストと言えますが、M3700WYは外部GPU非搭載なので、スコアは低めです。

参考(外部GPU非搭載のノートPC):
ASUS Zenbook 14x OLED Space Edition(Core i9-12900H):2,165、5,523、15,596
VAIO SX14(Core i7-1195G7):2,069、5,422、14,536
dynabook RZ/HV(Core i7-1260P):1,957、5,170、13,807
ASUS ExpertBook B9 B9400CEA(Core i7-1165G7):1,832、5,142、11,928
dynabook GZ/HV(Core i7-1260P):1,814、4,882、12,868
Lenovo ThinkPad X13(Core i7-1165G7):1,762、4,785、12,663
Vivobook 15X OLED(Core i7-12700H):1,597、3,933、9,463
VAIO Z(Core i5-11300H):1,571、4,213、11,375
MSI Modern 14 C12M(Core i7-1255U):1,526、3,664、9,843
MSI Summit E13 Flip Evo(Core i5-1135G7):1,498、4,213、11,048
dynabook SZ/MV(Core i7-1255U):1,334、3,343、9,243
Microsoft Surface Laptop Go 2(Core i5-1135G7):1,271、3,607、10,227
Lenovo IdeaPad Slim 550 14(Ryzen 5 5500U):1,106、2,912、6,173
HP ProBook 430 G8(Core i5-1135G7):999、2,307、6,266
※左からTime Spy、Fire Strike、Wild Lifeのスコア

PC Markでのスコアを考慮すると3D Markのスコアはちょっと振るわなかったなあ、という印象です。非ゲーミングPCのスコアとしては決して低いわけではないのですが、Intel Coreプロセッサーの後塵を拝している、という感じです。ただし、カジュアルにオンラインゲームを楽しめる(最新の重量級ゲームの場合はグラフィック品質を「低品質」にする必要があると思います)くらいの実力はありますし、一般的なビジネス用や学習用としては十分なグラフィック性能にはなっていると思います。

ASUS M3700WY Crystal Disk Mark

ASUS M3700WY Crystal Disk Mark
ストレージの読み書き速度を測定するCrystal Disk Markのスコアです。言うまでもないと思いますが、上の画像がSSDのスコア、下の画像がHDDのスコアです。SSDに関しては十分すぎるくらいに高速です。動画などの大容量データアクセスでも不満を感じることはないでしょう。一方でHDDですが、やはりSSDとは比べるべくもありません。5400RPMのHDDにしては高速な部類だと思いますが、どちらかと言うと「使用頻度の低いデータの保管庫」としての利用がメインになると思います。HDDにアプリをインストールするのはおすすめできません。

発熱とファン音

発熱、ファン音とも全く気になりません。いつもですとサーマルカメラで表面温度の測定をしたり、騒音計で騒音レベルを測定したりしているのですが、今回はその必要はないと判断しました。発熱に関してはベンチマークテスト中でもあまり感じられませんでしたし、そもそもこの製品はノートPCではないので、キーボード面が熱くなって不快、ということもありません。

また、ファン音についても非常に小さく、「一応ファンの音はするが、周囲の生活音のほうがむしろ不快」という感じでした。

5.ASUS M3700WY レビューまとめ

ASUS M3700WYはASUS Storeで販売中で、9月18日現在の価格は下記のとおりです。

・M3700WY-R55625LU:Ryzen 5:189,800円
・M3700WY-R75825LU:Ryzen 7:224,800円
 ※税込み価格
 ※Office Home&Business 2021付属

ASUSは他にもオールインワンPCを手掛けていますが、「ディスプレイサイズが27インチの現行モデル」はM3700WYのみです。価格のほう、「必ずOfficeが付属する」こともあってやや高めと感じられますが、CPU性能やディスプレイサイズから見てASUSの他機種よりも高価なのは仕方のないところかと思います。

そもそもオールインワンPCというのはコアなウインタブ読者のウケはイマイチ高くない製品ジャンルだと思います。現状、多くの人はノートPCユーザーだと思いますし、好き好んでデスクトップPCを使っている人はどちらかというと「筐体を開けてあちこち手を入れる」ような人が多いと思うんですよね。その意味ではオールインワンPCというのはPCにうるさい人にしてみればちょっと中途半端な印象があります。

一方で、「配線とかパーツとか、面倒なことを考えたくない。でも、大きな画面でサクサク動くPCが欲しい」というニーズの人(おそらくこういう人のほうが世の中的には多数派だと思います)にオールインワンPCはおすすめですね。また、M3700WYについてはデザイン性も高く、スッキリと配置できますのでお部屋のインテリアとしてもいいと思います。

6.関連リンク

ASUS M3700WY (M3700WY-R75825LU)(Ryzen 7)icon:ASUS Store
ASUS M3700WY (M3700WY-R55625LU)(Ryzen 5)icon:ASUS Store

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