ASUSのノートPC「Vivobook S 15 S5507QA」の実機レビューです。15.6インチサイズでディスプレイが有機EL…、ということよりも「Snapdragon X Elite」を搭載するARM版Windows PCにしてCopilot+ PCの第一弾、というのが最も注目されるポイントかと思います。ここでいう「第一弾」というのはASUSのみならず、日本のノートパソコン市場としての「第一弾」であることを意味します。
他社製品ではすでに販売が開始されているCopilot+ PCもありますが、ASUSは6月18日に予定されていたWindows 11のCopilot+ PC向け新機能を含んだWindows Updateに合わせたのか、6月18日の発売となりました。
ウインタブとしても初となるSnapdragon X Elite搭載のCopilot+ PCのレビュー、興奮を抑えつつ進めていきたいと思います。
なお、レビュー機はASUSより発売の少し前からお借りしております。そのため、市販モデルと若干の相違がある可能性がありますので、この点あらかじめご了承ください。
このような機会をくださったASUSには感謝しかありません(本来はASUSのような大手メーカーならウインタブごとき鼻もひっかけないのがむしろ普通かと)。ありがとうございました!レビューに先立ち、どうしてもこの点だけは書かせていただきたいと思いました。
・Snapdragon X Elite搭載のARM版Windows機、Copilot+ PC
・ARM64ネイティブアプリならIntel Core/AMD Ryzenをしのぐパフォーマンス
・エミュレーションによる動作も高速、上位クラスのノートPCと遜色なし
・高精細な有機ELディスプレイの発色品質は圧倒的
・15.6インチノートとは思えない薄型軽量筐体
・価格に見合う高級感のある筐体
・バッテリー駆動時間の長さは特筆もの
ここはイマイチ
・ディスプレイがグレア(光沢)タイプなので、映り込みは大きめ
・AI関連機能はアプリ側が未成熟、現状だと本来の性能を十分発揮できない
販売サイトはこちら
Vivobook S 15 S5507QA Copilot+ PC:ASUS Store
目次
1.製品概要
スペック表
Vivobook S 15 S5507QA | |
OS | Windows 11 Home |
CPU | Qualcomm Snapdragon X Elite X1E-78-100 |
外部GPU | なし |
RAM | 16GB/32GB(LPDDR5X-8448、オンボード) |
ストレージ | 1TB (PCIe 4.0 x4接続、NVMe/M.2 ) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 15.6インチOLED(2,880 × 1,620)120Hz |
ネットワーク | Wi-Fi 7(a/b/g/n/ac/ax/be)、Bluetooth5.3 |
入出力 | USB4 Type-C(映像出力、PD対応)× 2、USB3.2 Gen1 Type-A × 2、microSDカードリーダー、HDMI、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(207万画素)顔認証対応 |
バッテリー | 70Wh(約18.0時間) |
サイズ | 352.6 × 226.9 ×14.7-15.9 mm |
重量 | 1.42 kg |
レビューのポイント
ウインタブ通常の実機レビューと同様に、このレビューでも筐体の各部説明や「普通のノートパソコンとしての使用感」については述べていきますが、おそらく読者の関心は「Snapdragonの性能ってどうなの?」及び「Copilot+ PCって、他のパソコンとどう違うの?」という点に尽きるんじゃないか、と思いますので、これらの点について特に留意して進めていきたいと思います。
2.外観
同梱物
同梱物です。ASUSの他のノートPC製品と大差なく、ユーザーマニュアルや保証書、初期不良時などの連絡先が書かれたペーパー、そしてACアダプターと電源ケーブルが入っていました。
ACアダプターは出力が90Wのもので、本体の薄型・軽量さを思うとちょっと大きめ、という感じです。電源ケーブル込みの実測重量は372 gありました。
天板と底面
天板です。筐体は金属製で色は「クールシルバー」という明るめのシルバーです。また、Vivobook S 15 S5507QAには他の筐体色の設定はなく、クールシルバーのみです。
天板にはちょっと高級感のある「ASUS Vivobook」のロゴが印字されていました。
底面です。両サイドにスピーカーグリルがあります。Vivobook S 15 S5507QAはHarman Kardon監修のスピーカーを搭載しています。
なお、スピーカー品質は「高い」です。音響アプリにはDolby Accessを搭載しており、低音から高音までクリアに聞こえ、薄型ノートとは思えない音を聞かせてくれます。なんかこの製品アピールすべきポイントが盛りだくさんなんで、「スピーカー音質」とかは誰も気にしていないかもしれないんですが、「音はいい」というのは頭の隅にでもとどめておいてくださいw
側面
左側面です。画像左からHDMI、USB4 Type-C × 2、microSDカードリーダー、イヤホンジャックです。
右側面です。こちらにはUSB3.2 Gen1 Type-Aポートが2つあります。
前面(上の画像)と背面(下の画像)です。ともにポート類やボタン類はありません。前面中央にヒンジ開口用のくぼみがあり、開口はしやすいです。また、背面にはちょっと大きめの通気口があります。
ディスプレイ
ディスプレイのベゼル幅は(ASUSらしく)細めです。このディスプレイは有機ELパネルで解像度2,880 × 1,620、リフレッシュレート120Hzという素晴らしい仕様です。ただ、最新の上位PCなのに「なぜアスペクト比16:9」というのは思いましたね。
Vivobook S 15 S5507QAに限らず、ASUSの有機ELディスプレイ搭載PCはすべて、設定アプリ「MyASUS」上にディスプレイ保護設定があります。昔、「テレビの画面にファミスタの残像が残ってしまった(当時はブラウン管でしたけどね)」という苦い思い出のある方はもちろんのこと、有機ELパネルの焼き付きを心配される方ならこの機能はありがたいことでしょう。ただ、以前のように有機ELだとすぐに焼き付く、ということはないと思います。
発色についてもMyASUSに調整項目があります。色域で「ネイティブ、sRGB、DCI-P3、Display P3」を選べ、ネイティブを選択した場合「通常、ビビッド、手動」も選べます。実際の発色品質については言うまでもなく「文句なし」の美しさでした。
ただし、ディスプレイは「グレア(光沢)」タイプで、映り込みはかなり大きいほうです。発色を優先した結果だと思いますが、外出先などで使う場合はPCの置き場所に気を使う必要がありますね。
キーボード
キーボードです。102キー日本語キーボードと開示されており、キーピッチは手採寸で約19 mmと十分なサイズになっています。バックライトは「1ゾーンRGB」で、お好みのバックライト色に設定できるほか、イルミネーション機能もついています。あと、タッチパッドは大型で豊富なジェスチャ操作機能を備えています。
ちなみにこれが標準のバックライト色。もちろん赤っぽいものや黄色っぽいものにもできます。
筐体その他
ヒンジを開口してみました。最近のASUSノートとしては珍しく、エルゴリフトヒンジ(リフトアップヒンジ)構造ではありません。
ヒンジは水平位置(180度)まで開口します。
一通り筐体を確認してみました。Vivobook S 15 S5507QAは249,800円(RAM32GBモデル)と、決して安価とは言えない製品ですが、筐体のデザインや質感は高水準です。価格に見合う高級感のある筐体だと思います。また、この筐体は見た目が美しいだけでなく、MIL規格(MIL-STD-810H)準拠の堅牢性も備えています。
3.システムと使用感
普通にWindows
Windowsの設定アプリにある「バージョン情報」の画面です。まず目につくのが「プロセッサ」ですよね?また「システムの種類」のところに「ARMベースプロセッサ」という記載があります(IntelやAMDのCPUを搭載する製品だと「x64プロセッサ」という記載になります)。それと、Windowsのバージョンが「24H2」となっていますが、手持ちのIntel CPU搭載PCだと「23H2」のまま(6月18日10:00現在)なので、Copilot+ PCには独自の、あるいは優先してアップデートが配信されている、ということになります。
ただし、Copilot+ PCだから他のWindowsと全然違う、という感じではありませんでした。各種設定は特に違和感はありません。
初期状態のストレージです。なお、この画像の撮影前に一部のアプリをインストールしてしまった記憶があるので、手元に届いた状態(未開封の新品ではないが、初期化されていた)よりも最大で1GBほど使用量が増えている可能性があります。
Copilot+ PC用アプリ・機能
「手持ちのWindows PCにはないもの」として、まず「Copilotアプリ」があります。なお、このレビュー公開時点では「Recall機能」が実装されておらず、また、アプリの機能もフルには使えない状態だったので、「インターネットに接続した状態で、普通に質問して回答してもらう」という機能のみでした。
Copilotアプリにはいくつかのプラグインも導入可能です。ただ、繰り返しになりますが、「結局質問したりリクエストした内容をクラウドに投げてるだけ」という印象が強いです。話はそれますが、上の画像に写っているsunoというサイトは面白いので、お時間があったら試してみてください(リクエストに応えて作曲してくれます。Copilot+ PCでなくとも使えます)。
6月18日の時点で「おお、AI!」と感じられたプリインストールアプリは「ペイント」ですね。このスクリーンショットは他のWindows PCとは異なります。上部のリボン部分の右上に「Cocreator」というアイコンがありますが、これをクリックして「表示された画像をAIで修正する」ことができます。
まず、私がマウスで適当に描いた絵が左側に大きく表示されています。この状態で右側の中央やや下にある「作成する画像の説明」のところに何らかのコメントを入れ、その下の「スタイル(この画像ではアニメ、としていますが、水彩画や油彩画など、いくつかのスタイルを指定できます)」と「創造性(の度合い)」のスライダーを動かすと、右上に「AI処理後の絵」が表示されます。
面白いのは「創造性」を動かしていくとAI処理の内容(強さ)が変化していくことでした。この画像では創造性を60%に設定していますが、10%くらいにすると元画像からの変化が非常に小さくなり、95%(最大値)にすると元画像とは似ても似つかなくなります。
ただし、Copilotアプリにせよ、ペイントの「Cocreator」にせよ、「インターネット接続が必要です」。AIのローカル処理っていうから、てっきり「スタンドアロンの状態でもAIが使えるのかと思った」んですけどね…。ただ、AIのローカル処理の肝になるのは「Recall機能」なので、もう少し時間が経つとアプリ側でも変化が出てくるのかもしれません。
インストールできないアプリはわずか
初期のARM版Windowsではアプリがエミュレーターで動作し、しかも64ビットアプリは使えない、という「実用面でほぼ無理」な制約がありましたが、現在はARM版Windows上でも64ビットアプリが動作し、ARM64ネイティブ(エミュレーション無しで動く、という意味です)も増えてきています。後述する「性能テスト」で、エミュレーションされたものとARM64ネイティブがどのくらいのパフォーマンスになるのかはある程度イメージしていただけると思いますが、基本的に「ARM版Windowsだから我慢する必要はない」「ARM64ネイティブアプリならx64プロセッサー搭載機よりもむしろ速い」ということが言えます。
レビュー期間中、私が普段使いしているアプリをインストールしたうえでVivobook S 15 S5507QAで仕事をしてみましたが、「ほぼ困らなかった」です。「ほぼ」というのは、「1つだけインストールできないものがあった」んですよね。「Google日本語入力」です。Google Chromeはつい最近ARM64ネイティブになりましたし、EdgeやOfficeなどのMicrosoft製メジャーアプリもARM64ネイティブになっていると考えていいはず。また、ARM64ネイティブでないアプリでもエミュレーションでストレスなく動作しました。ただし、「インストール段階で32ビット版と64ビット版を選べるアプリ」というのもいくつかありまして、ARM64ネイティブでない場合は32ビット版が選ばれるケースがありました(32ビット版でも実用上全く問題ないです)。それと、ベンチマーク系のアプリの一部でベンチマークテスト開始時にARM CPUを弾く仕様になっていると思われるものがあり、テストが実施できないものがありました。
すべてのアプリをテストすることは不可能ですが、この経験を踏まえると、現時点でARM版Windowsで動作しないアプリはごくわずかだと思います。
4.性能テスト
ベンチマークテスト
ベンチマークテストの実施に当たり、レビュー機を純正ACアダプターで電源に接続し、Windowsの電源モードを「最適なパフォーマンス」に、MyASUSのファンモードを「フルスピード」にして測定しました。
また、ウインタブのレビューでは必ずと言っていいくらいに実施しているPC MarkはARM版Windowsに対応しておらず、測定ができませんでした(おそらく「測定できない」ということではなく「ARM版だと妥当なスコアを出せないので測定を拒否している」ものと思われます)。PC Mark Applicationsというのは動くようですが、ウインタブで過去の測定実績もありませんし、今回は実施していません。
今回は「CINEBENCH R23(x64用)」と「CINEBENCH 2024(ARM64ネイティブ)」から見ていきましょう。
まず、R23のほうです。x64版なのでエミュレーション動作となりますが、スコアは悪くありません。
過去データの一例:
GEEKOM AE7(Ryzen 9 7940HS):1,781、15,706
MSI Prestige 16 AI Studio (Core Ultra 7 155H): 1,827、 16,421
dynabook GZ/HV(Core i7-1260P):1,655、7,586
ASUS ZenBook 14(Core i5-8265U):1,023、3,691
Intel CoreやAMD Ryzenの新しい型番と比較すると見劣りしますが、シングルコアのスコアは第8~第10世代のCore i5/Core i7といい勝負くらい、マルチコアのスコアは第13世代のCore i7(U型番)をしのぎます。私の実機試用時の感想としても、ビジネス系のアプリや画像加工ソフトでの比較的簡単な画像加工でもたつきを感じることは一切ありませんでした。
過去データの一例:
GEEKOM AE7(Ryzen 9 7940HS):106、914
MSI Prestige 16 AI Studio (Core Ultra 7 155H): 105、964
ASUS Zenbook S 13 OLED(Core Ultra 7 155U):101、533
ARM64ネイティブのアプリCINEBENCH 2024ではRyzenの新型番やCore Ultraと同等以上、マルチコアではこれらの型番を上回るスコアをマークし、Core UltraのU型番とはマルチコアの性能が段違い、という結果になりました。MicrosoftがCopilot+ PCを提唱しており、各社からSnapdragon X搭載機が続々とリリースされていることを踏まえると、今後ARM64ネイティブのアプリがどんどん増えていくことが予想されますので、ARM版Windowsの未来は明るい、と言えるかもしれませんね。
次に3D Markのスコアですが、3D Markには32ビット版と64ビット版があり、通常はアプリ側でどちらかを自動判定します。Vivobook S 15 S5507QAは64ビットOSですが、ARM64ネイティブアプリではなく、他のソフトウェアの挙動から判断して、32ビット版が動作している可能性があります(一応ログファイルでは64ビット版が動作しているように見えましたが…)。
そのうえで過去データ(すべて64ビット版)とスコアを比較してみます。
過去データの一例:
GEEKOM AE7(Ryzen 9 7940HS):3,362、7,706、29,076
dynabook GZ/HW:1,786、4,991、16,778
Lenovo ThinkPad X13 Gen 4(Core i7-1355U):1,658、4,709、14,122
32ビット版かも、という前提ですが、第13世代のCore i7を上回るスコアが出ました。余談ですが、私がよく遊んでいるPCゲーム「Wreckfest」も32ビット版と64ビット版が自動選択される仕組みで、Vivobook S 15では32ビット版が選ばれ、「高画質で快適に」プレイができました。
ストレージの読み書き速度を測定するCrystal Disk Markのスコアです。Vivobook S 15 S5507QAのSSDはPCIe 4.0 x4接続と開示されており、この仕様としては標準的、という感じのスコアです。十分すぎるくらいに高速なので、実用上の問題はまずない、と言っていいでしょう。
発熱とファン音
MyASUSのファンモードを「ウィスパー」にして仕事をする場合、ほぼ無音ですし、発熱も気になりません。CINEBENCH測定中にMyASUSのモニタリング機能でCPU温度を確認したところ、最大で75℃くらいと、「全然余裕」という感じでした。スマホに搭載されているSnapdragon 8シリーズは「めっちゃ熱くなることで定評があるSoC」ですが、Snapdragon X Eliteに関しては発熱面をあまり心配しなくていいのではないか、と思います。
ただし、ファンモードを「フルスピード」にしてベンチマークテストやゲームをすると結構騒々しいです。一般的なスタンダードノートやモバイルノートよりも騒音は大きく、ゲーミングノートのターボモード(呼称はメーカーによって異なります)よりはマシ、というくらいですね。ただし、上に書いた通り、「普通に仕事をする」ぶんにはこういう音はでませんので、あまり心配しなくていいでしょう。また、ファン音が大きくなるぶん、筐体の発熱量は小さめで、キーボード面の上部に多少熱を持つ程度でした。発熱のせいでキー入力が不快になる、という可能性は小さいです(個人的には不快感はありませんでした)。
バッテリー駆動時間
Windowsの電源モードを「最適な電源効率」に、MyASUSのファンモードを「ウィスパー」に、ディスプレイ輝度を70%に、音量を30%に設定して下記の作業をしました。
・画像加工ソフトGIMPで簡単な画像加工を約40分
・ブラウザー上でYouTubeの動画・音楽鑑賞を約15分
・ペイントアプリでAI処理のテストというか遊びを約25分
上記トータルで約80分使用し、バッテリーの消費量は約13%でした。単純計算だと駆動時間は10時間強となり、(メーカー公称値ではなくウインタブの実測で)駆動時間10時間を越えるノートPCって以前にレビューしたことがあったっけ?と思いました。思わず測定データを二度見するレベル…。めちゃめちゃバッテリーが長持ちします。ようやくARM版Windowsのレビューは過去に数回やっていますけど、ここに来てようやくそのメリットを実感できた!という印象です。
5.レビューまとめ
ASUS Vivobook S 15 S5507QAはASUS StoreにてRAM32GBモデルが販売中で、通常価格は249,800円ですが、発売記念で10%割引となり、224,820円で購入できます。また、RAM16GBモデルは6月下旬の発売予定で、価格は229,800円です。
記事中にもちらっと書きましたが、ウインタブがARM版Windows搭載機をレビューするのは今回が初めてではありません。正直なところ、これまでのレビュー経験だと「だんだんと改善されているのはわかるが、最新型番のCore i7を搭載するノートPCとほぼ同じ価格帯、あるいはCore i7搭載機のほうが安く購入できるので、あえてARM版Windows搭載PCを買う理由はない」と感じていました。当時は導入できるアプリに制約がありましたし、ARM版のメリットと言われていたバッテリー駆動時間の長さというのも全く実感ができませんでした。
しかし、Vivobook S 15 S5507QAを試してみて、その印象は180度変わりました。今後ARM64ネイティブのアプリが一般化すればパフォーマンス面ではx64プロセッサー搭載機をしのぐパフォーマンスが期待できますし、エミュレーションによる既存アプリの挙動にも不満はなく、上位クラスのノートPCにふさわしいものでした。また、レビュー期間中、ARM版なのでインストールできないアプリというのはわずかに1つのみでしたから、従来のARM版Windows機に感じていた「制約」はもはやないものと言えます。
一方で、「AI」については、その実力のごく一部しか試せませんでした。これはアプリ側の対応がまだ間に合っていない、ということで、今回試した「AIのローカル処理」と思われるのは「ペイントのCocreator機能」のみでした。ただし、Copilot+ PCにはAI関連のWindows Updateが優先的、また一部独占的に配信されるため、いち早くAI関連の新機能を試すにはCopilot+ PCが向く、ということは言えます。
実機はもう数日お借りできるので、できれば「AI」についてはもう少し使い込んでみて、なにかお伝えできるようにしたいと思います。
6.動画レビュー
YouTubeにレビュー動画をアップしました。こちらもぜひご覧ください。…あと、おこがましいですけど高評価、チャンネル登録もお願いします…
7.関連リンク
Vivobook S 15 S5507QA Copilot+ PC:ASUS Store
コメント
ASUSのRyzen AI搭載機が7月に出るのでそっちもレビューしてほしいです。