Gemini PDAやCosmo CommunicatorでおなじみのPlanet Computersが、MakuakeでAndroid OS搭載のデバイス「Astro Slide」のクラウドファンディングを開始しました。Astro Slideについてはウインタブでも紹介記事を掲載していますが、掲載時期が2020年3月と1年半前で、記事掲載以降、Asrto Slideのスペックも変更されていますので、ここでは主にスペック面について改めてご説明したいと思います。
なお、2020年3月に掲載した紹介記事はこちらです。
Astro Slide 5G Transformer - スライド型になってスマホとしても普通に使えそうなPDAがクラウドファンディング中です!
1.Astro Slide スペック
スペック表
Astro Slide | |
OS | Android 11 |
CPU | MediaTek Dimensity 800 |
RAM | 8GB |
ストレージ | 128GB |
ディスプレイ | 6.39インチ(2,340 x 1,080) |
LTEバンド | 5G対応、日本の主要キャリア(docomo、au、Softbank)のSIMで通信の検証済み |
zumiSIM | nanoSIM x 2 + eSIM |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 5.1 |
入出力 | USB Type-C × 2、microSDカード、3.5mmイヤホンジャック |
カメラ | イン13MP/アウト48MP |
バッテリー | 4,000 mAh |
サイズ | 172.4 x 76.5 x 17.8 mm |
重量 | 300 g |
コメント
2020年3月にご紹介して以降、スペックが大きく変わりました。OSがAndroid 10から11に、CPUも当初発表されていたDimensity 1000からDimensity 800になっています。Dimensity 800は5G通信に対応するCPUで、Antutu Ver.8のスコアが32万点~33万点(Ver.9だと35万点程度と思われます)をマークするミッドレンジ(ミッドハイ)クラスの性能です。スマートフォンとして、またPDAとして使う上で十分な実力があると思います。
RAMも当初発表の6GBから8GBに増量され、ストレージは当初から変わらず128GBです。この製品の場合、アプリをマルチタスクで動かすことが想定されますので、RAM容量が大きくなったというのは歓迎できます。
ディスプレイも当初の6.53インチから6.39インチになっています。で、このサイズは2021年のAndroidスマホとしては特段大きい方ではないですよね?むしろ標準に近いサイズ感だと思います。
モバイルネットワークは5Gに対応し、具体的な対応バンドは明かされていませんが、製品ページに「日本の主要キャリア(docomo、au、Softbank)のSIMで通信の検証をしていますが、すべての通信環境での動作を保証するものではありません」という説明がありました。
カメラはイン側13MP(当初は5MPと発表)/アウト側48MPです。アウト側はシングルレンズではありますが、画素数としては中上位機種並みになっています。
サイズを「普通のスマホ」と「普通じゃないスマホ(冗談です。中華のタフネススマホ)」と比較してみましょう。
Astro Slide(6.39インチ):172.4×76.5×17.8mm / 300g
motorola edge20(6.7インチ):163×76×6.99mm / 163g
Xiaomi 11T(6.67インチ):164.1×76.9×8.8mm / 203g
iiiF150 R2022(6.78インチ):175.7×84.5×15.5mm / 350g
まあ、さすがに「普通のスマホ」よりはやや長く、そしてかなり厚くて重いですけど、中華タフネススマホと比べると大差ないですねw
2.Astro Slide 筐体
製品名にある通り、Astro Slideのキーボードはスライド式です。従来機Gemini PDAとCosmo Communicatorがクラムシェル式(普通のノートPCと同じ開口の方式)でしたから、この点は大きな変更点と言えます。
スライド式になったことにより、キーボード収納時(右の画像)にはスマホと同じ形状になり、操作感もスマホと同じになります。これは大きなメリットと言えるでしょう。
また、ヒンジの開口角度が大きすぎる(ディスプレイ面が寝すぎている)と感じる人もいるかも知れませんが、私の経験上、このサイズのPDAならこの開口角度で正解です。筐体が小さいので、ノートPCと同じ開口角度にするとディスプレイがほとんど見えなくなります。
Makuakeに出品されているAstro Slideは日本語(かなあり)キーボードと英語キーボードを選べます。「別製品に見える」というツッコミはしないでおきましょう。まだ量産前の筐体で撮影していると思うので…。また、このキーボードにはバックライトも付きます。
Cosmo Communicatorを使っていたものとして、「Planetのキーボードは出来が良い」とは言えますね。キーストロークが思った以上に深く、打鍵感が非常にいい(気持ちいい)です。
各部名称です。この画像を見ると、PDAとしての使い勝手はそのままに、スマホとしてもより「普通」に近づいたように思われます。
3.Astro Slide 価格など
Astro SlideはMakuakeでクラウドファンディング中で、10月27日0:05現在、最も安価なプランは税込み99,999円です。
私は今年はじめにCosmo Communicatorを購入し、その出来栄えに惚れ込んでいたのですが、結局手放しました。手放した理由は「使用頻度が非常に低かったから」です。もともと私はサラリーマンではないので「ずっと自宅で仕事ができる」環境にいるのですが、すっと自宅というのも逆にストレスになりますので、たまにフラフラとカフェ・ネットカフェに行って仕事をしたり、メーカーさんなどの発表会で都内に出かけたり、といった行動パターンだったんですね。しかし、ご存知の通りここ1年半くらいは「フラフラ出かける」のもはばかられ、発表会やイベントも軒並みオンライン開催、ということで、本当に「外で仕事をする」機会が激減しました。そんなのもあって、私の場合はCosmo Communicatorの出番がなくなってしまった、ということです。
Astro Slide、出先での「すばらしい下書きマシン」だとは思います。また、スライド式の筐体に変更されたことにより、メインスマホとしても十分に使いやすくなった、と言えそうですよね。私の場合はCosmo Communicatorとメインスマホを別物とみなしていて、それもまた手放した理由だったのですが、「メインスマホがPDAとしても使える」と考えるのなら10万円を出す価値があるのかもしれません。
コメント
300gあるこれをメインのスマホにする覚悟があるなら有りだとは思うけど。
ないなら別でモバイルキーボード鞄に入れておく方が現実的かな。
対応バンドが不明では手を出す事は出来ません。