ALLDOCUBEが10.1インチのAndroidタブレット「ALLDOCUBE iPlay 20S」を発売しました。タブレットとしては高性能なCPUを搭載し、人気となっている「iPlay 40」の下位モデルで、既存モデルの「iPlay 20」「iPlay 20 Pro」とよく似たスペックの製品です。
1.ALLDOCUBE iPlay 20S スペック
ALLDOCUBE iPlay 20S | |
OS | Android 11 |
CPU | UNISOC SC9863A |
RAM | 6GB |
ストレージ | 64GB |
ディスプレイ | 10.1インチIPS(1,920 × 1,200) |
LTEバンド | B1/2/3/5/7/8/20/28AB |
SIM | Nano SIM × 2(SIM2はmicroSDと排他) |
ネットワーク | 802.11 ac/a/b/g/n、Bluetooth 5.0 |
入出力 | USB Type-C、microSDカードリーダー、オーディオジャック |
カメラ | イン2MP/アウト5MP |
バッテリー | 6,000 mAh |
サイズ | 242 × 168 × 8.7 mm |
重量 | 450g |
ポイント
・OSは最新のAndroid 11
・CPUはエントリークラスのSC9863A
・RAMが6GBに増量
コメント
冒頭に書かせていただいたとおり、ALLDOCUBE iPlay 20という名称のタブレットは、従来モデルに「iPlay 20」「iPlay 20 Pro」があります。
iPlay 20S:SC9863A/6GB/64GB
iPlay 20:SC9863A/4GB/64GB
iPlay 20 Pro:SC9863A/6GB/128GB
※左からCPU/RAM/ストレージ
こうしてみると「わざわざ製品名を変えなくてもいいのでは?」という気もしますね。また、CPU性能から考えて、RAMとストレージの異なるバリエーションモデルが3つも必要なのか?という気もします。
しかし、発売時期が新しいこともあり、OSのバージョンは変更されています。20SのみAndroid 11を搭載します。中華のAndroidタブレットでAndroid 11を搭載する製品はまだ非常に少なく、私が知る限りだとこの製品が最初かと思われます。
で、パフォーマンスのほうですが、上記の通りiPlay 20、iPlay 20 Proとほぼ同じだろうと思います。iPlay 20についてはウインタブでも実機レビューをしていて、Antutu Ver.8のスコアが10.8万点でした。まあ、ゲーム用としては向かないですね。ゲームを楽しみたいのなら上位モデルのiPlay 40にしておくほうがいいでしょう。どちらかと言うと動画視聴やSNS、Webでの調べ物、ネットショッピングなどに向く性能です。
ディスプレイは10.1インチのWUXGA解像度ですし、iPlay 20の実機レビューでは発色性能も高く評価していますので、この20Sに関しても期待して良さそうです。ただし、WideVineはL3のはずですから、NetFlixやAmazonプライム・ビデオなどでは高画質(HD画質)での視聴はできないと思います(YouTubeなら大丈夫です)。
LTE対応、ミニマムながら前後にカメラ搭載、6,000mAhのバッテリー容量といった点については他のiPlay 20シリーズと同じです。
ただ、サイズが異なります。
20S:242×168×8.7mm/450 g
20/20 Pro:245.2×149.4×7.95mm/450 g
最初、「Banggoodが間違えたんだろうなあ」と思ったのですが、ALLDOCUBEはこの製品の日本語製品紹介ページ(記述はほとんど英語ですけどね)を作っていて、それを見てもやっぱりiPlay 20/20 Proとはサイズが違ってるんですよね…。重量こそ同じですが、奥行き(短辺)が全然違うし、厚さも違う…。
その理由はこのあと!
2.ALLDOCUBE iPlay 20S 筐体
これが今回ご紹介しているiPlay 20S。
こちらはiPlay 20 Pro(iPlay 20も同じデザインです)。
iPlay 20/20 Proは「縦持ちが前提」、iPlay 20Sは「横持ちが前提」の製品と言えます。Webカメラの位置が異なっているのがわかると思います。また、背面のデザインも異なります。なお、筐体素材(背面素材)は全機種金属製です。
さらに、スピーカー位置も「横持ち時の下面」になっています。iPlay 20/20 Proでは「縦持ち時の下面」でした。動画視聴などの際は横持ち(横向き)で使うことがほとんどだと思いますので、iPlay 20Sのスピーカー位置のほうが好ましいと感じられます。
なお、iPlay 20の実機レビューでは「スピーカーはステレオ」でした。この20Sでもメーカー側でステレオと言っていますので、中華タブにしばしば見られる「どうみてもステレオスピーカーだけど、実はモノラル」というパターンではなさそうです。
これ、メーカーのPR画像の最初にあった文言です。今となってはなぜ「Let’s Get Horizontal」なのかが分かったような気がします。
3.価格など
ALLDOCUBE iPlay 20Sは中国の通販サイト「Banggood」で販売中で、5月10日現在の価格は159.99ドル(17,755円)です。この記事を書きながら、私自身もiPlay 20Sの存在意義が理解できたのですが、価格に関しては「まだちょっと高いのでは?」という気がしないではありません。
CPU性能がすべて、と言うつもりはありませんが、やはり10.1インチサイズのAndroidタブレットでは「UNISOC T618搭載のTeclast M40」という、150~160ドルで買える人気製品がありますので、せめてそれよりは安くないとなあ、という気はします。ALLDOCUBE iPlayシリーズは筐体品質の評価も高く、その意味で「最安値でなくてはならない」ということはありませんが、Teclastだって筐体品質は高いですからねえ…。
動画視聴やWebブラウジング、またカジュアルなゲームを楽しむのには素晴らしい製品であるとは思いますので、セール価格のほう、もうちょっと頑張ってもらいたいところです。
4.関連リンク
Alldocube iPlay 20S:Banggood