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Vissles V1の実機レビュー - コンパクトサイズでマルチOS対応、有線/Bluetooth両対応のメカニカルキーボード。デザインもカッコいいです

Vissles-V1
こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回は私の趣味であるキーボードの実機レビューです。中国メーカーVisslesのメカニカルキーボード「Vissles-V1」という製品で、私にしてみれば「キーボードメーカーとしては未知」なブランドなのですが、メカニカルキーボードとしては多機能で、有名な中華軸「Outemu」のスイッチを採用しているということで、俄然乗り気になってしまいました。あと、この製品はデザインがカッコいいんですよね。

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なお、レビューにあたり、メーカーのVisslesよりサンプル実機をご提供いただきました。Visslesにはこの場にて御礼を申し上げます。ありがとうございました。

1.スペック

  Vissles-V1
キー数 84
キースイッチ Outemu赤/青/茶
配列 英語(ANSI)
キーピッチ 約19 mm(手採寸による実測値)
キーストローク 4.0 mm
アクチュエーションポイント 2.2±0.6 mm(青軸)2.0±0.6 mm(赤/茶軸)
押下圧 60±10 g
接続方式 USB有線(本体側USB Type-C)/Bluetooth 5.1
素材 ABS(キーボード)、PBT(キーキャップ)
キーキャップ OEMプロファイル
バックライト イルミネーション19種類、ソリッド9色
ゲーム向け機能 Nキーロールオーバー・アンチゴースト・マクロ記録機能
対応OS Windows / Android / Mac / iOS
バッテリー
3,750 mAh
サイズ 316 × 126 × 39 mm
重量 824g(キーボード)+ 8g(フットパッド)

テンキーのない、84キーですが、いわゆる60%キーボードのように常用するキーが省略されているという感じではありません。レビューのために数日使っていますが「あれ、あのキーどこだ?」みたいなことにはなっていないですね。ただし、英語配列なので、@キーなどの位置は異なりますし、日本語配列にある「全角/半角」キーもありませんので、英語配列に慣れていない人は少し戸惑うかもしれません。

キースイッチはOutemuで、赤、青、茶の3種類の軸色を選べます。軸色ごとの使用感についてはこちらをご覧ください(Cherry MX軸の説明ですが、特性はおおよそ同じと考えていいです)。

この製品の特徴として、USB有線とBluetoothの両方に対応する、という点が挙げられます。私はキーボードでBluetoothを使うのは好きではないのでもっぱら有線接続で使っていますが、Bluetoothの場合は最大5つのデバイスとペアリング可能です。また、バッテリーも3,750 mAhと、キーボードにしては容量の大きなものを搭載しています。メーカーの説明によれば「バックライトOFF時に最大で180時間のタイピングが可能」とのことです(なお、有線接続の場合はバッテリーは使いません)。

キーピッチは手採寸で19mmありました。またキーストロークは4.0 mmと開示されていて、アクチュエーションポイント(キーが入力を認識する押下位置)は青軸が2.2±0.6 mm、赤軸と茶軸が2.0±0.6 mmです。

対応OSは「ほとんどOK」ですね。後述しますがデフォルトではMacのレイアウトでキーキャップもMac用になっていますが、交換用のキーキャップが付属していますので、Windowsでも全く問題なく使えます。

サイズはコンパクトです。横幅は13.3インチのモバイルノートとほぼ同じくらいですから、デスクに置くとかなり小さく感じられます。重量はやや重いと感じられるかもしれませんが、メカニカルキーボードは一般に内部に鉄板が入っていますし、この製品はバッテリーも搭載していますので、個人的には「まあ、こんなもんだろ」と思います。なお、「フットパッド」については後述します。

2.筐体

Vissles-V1 同梱物
同梱物です。本体のほか、クイックスタートガイド(画像左上大きなカード)、取扱説明書(画像右上、日本語の説明もあり)、クリーニングクロス(メガネ拭きと同じもの)、USB Type-A - USB Type-Cのケーブル、キー引き抜き工具(画像右下)が入っていました。

また、左下の5つのパーツですが、グレーの3つが「Windows用のキーキャップ」で、「win、alt、alt」です。初期状態では本体の下部(スペースキーの左右)に左から「option、command、cmd」と、Mac用のキーキャップが取り付けられているので、Windowsで使う場合はこれらを入れ替えます。

なお、この製品には設定用のソフトウェアがありません。なので、Bluetooth接続やバックライトの調整、キーボードマクロの割当(3組まで割当可能)などは全てキーボード操作でまかないます。この際にクイックスタートガイドや取扱説明書が必要になりますので、最初にしっかり目を通しておく必要があります。ただし、ちょっと面倒なのはキーボードマクロくらいで、特に複雑な操作を要求される感じではありません。

左下の5つのパーツのうち、黒いもの2つが「フットパッド」です。一般にキーボードには角度調整用の「折りたたみ式の脚」がありますが、Vissles-V1にはそれがありません。かわりにフットパッドを取り付けて角度調整します。フットパッドには磁石がついていて、簡単に本体底面に取り付けることができます。

Vissles-V1 枠
本体には「枠」がついていました。当初この枠は「輸送時の本体保護用かな?」と思ったのですが、どうやら枠を取り付けたまま使うのが普通のようです。

Vissles-V1 枠なし
枠のない状態だと、このようにキーキャップが浮いた状態になります。これはこれで、特に中華系のキーボードにはよく見られるデザインなので悪くはありません。このまま使ってもいいとは思います。

Vissles-V1 配列

クリックで拡大します

キー配列です。この画像は枠を取り外した状態で撮影しています。英語配列なので、Enterキーが縦長ではなく、またEnterキーの右側にHomeキーやPageUpキーなどがあり、慣れていないとこの点は戸惑うかもしれません。ただし、Enterキーの右側に一列あっても、そもそものキーサイズに余裕があるので、「Enterキーを押したつもりがPageUpキーを押してしまった」みたいなことはほとんど発生しませんでした(私の場合です)。

使っていて少し困ったのがFnキーが右側にしかない、という点ですかね。最上段のキーを見ていただければ分かる通り、この製品はFnキーと同時押しでディスプレイ輝度調整やボリューム調整ができるようになっているので、その際に少し悩んでしまった、というくらいです。

Vissles-V1

クリックで拡大します

トップ画像を再掲します。こちらは枠を取り付け、Windows用のキーキャップに交換したあとのものです。今回メーカーからお声がけをいただいて、レビューを引き受けさせていただくことにしたのは、(冒頭にも書きましたが)このキーキャップのデザインが非常にカッコいいと思ったから、というのが大きいですねw

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Vissles-V1 キースイッチ
レビューにあたり、赤軸を選ばせてもらいました。私は数年間Cherry MXの赤軸を使ったキーボードを愛用していたので、CherryとOutemuの感触を比較しやすいと思ったからです。

スイッチの形状はCherry MXとは少し違っていて、「+」の左右をガードするように「壁」があります。ただし、手持ちのCherry MX用のキーキャップは装着可能でした。

撮影のため、付属のキー引き抜き工具を使ってキーキャップの取り外しをしてみましたが、個人的に「この製品の唯一の不満」がこの引き抜き工具でした。柔軟性がなく、押し込むのに力が必要(キーキャップにも傷が付きそうで心配)で、しかも安定しません。正直この工具をメンテナンス用に継続利用する気にはなりませんね。私はいくつか引き抜き工具を持っているのでそれらを使いますが、Amazonあたりで数百円で購入できるので、別途購入するほうがいいと思います(FILCOのがおすすめです)。

Vissles-V1 キーキャップ
キーキャップの素材はちょっと高級なPBT。打鍵してみての触り心地は良好で、気持ちのいいものでした。

Vissles-V1 底面
底面です。右上とか左側とか、いくつか「思わせぶり」なくぼみがありますが、基本的にこれらは「ただの溝」です。右上にあるものはおそらく、「将来的にUSB無線タイプが発売されたら、USBドングルが入る」という感じでしょう。

また、ご覧のように、一般的なキーボードにある角度調整用の脚はありません。滑り止めのゴムがついているだけ。

Vissles-V1 スイッチ
Bluetooth接続をする際のスイッチも底面にあります。繰り返しになりますが、有線接続の場合はこのスイッチは使いません。

Vissles-V1 脚
こちらが「フットパッド」を取り付けたところです。磁石で簡単に取り付けが可能で、強度もそれなりにあり、通常の使い方であれば使用中に脱落してしまう心配はありません。また、細かい角度調整はできず「つけるか外すか」のどちらかです。私は角度がついているほうが好みなので、つけっぱなしにしています。

Vissles-V1 側面1
Vissles-V1 側面2
上で説明した「枠」がついた状態で撮影しました。フットパッドなし(画像上)とフットパッドあり(画像下)の角度差はこんな感じになります。

Vissles-V1 上面
上面です。こちらにも思わせぶりな溝がいくつかありますが、結局はUSB Type-Cポートがあるのみ。有線接続および充電時にはこのポートを使います。

Vissles-V1 下面
下面です。ここにはなにもありません。

一通り筐体を確認してみました。素材はABSですが、安っぽい質感ではありません。また、メカニカルキーボードらしくずっしりと、そして厚みのある筐体になっていて、高級とは言えないものの、価格なり、あるいは価格以上の品質になっていると感じました。また、普段は自宅でテンキーのついたキーボードを使っているのですが、Vissles-V1をデスクに置くと、やたらと空きスペースが大きくなったように感じます。省スペース性という点でも高く評価できますね。もちろん数値入力の多い人には向かないと思いますけど。

3.使用感

キーボードのイルミネーションやバックライト色、そして打鍵音について動画を撮影してみましたので、こちらをご覧ください。なお、暗所撮影のため画質が悪く、また動画の性質上BGMを入れられず、生活音が入り込んでしまっております(うちのお姉ちゃんががさつなもので…)。申し訳ありませんが、この点ご了承下さい。

Vissles V1 動作テスト

バックライトは非常にキレイですね。発色パターンも「イルミネーション19種類、単色で9色」とバラエティに富んでいますし、輝度も5段階に調整可能です。ただ、設定アプリがないこともあって、Per-Key(個々のキーのバックライト色を任意に変更できる)ではないのが残念なところ。

打鍵音は赤軸メカニカルとしては妥当な音量だと思います。ただし、一般的なメンブレン、パンタグラフ方式のキーボードよりも音量はかなり大きくなります。青軸よりはずっと小さいですが、静かな事務所などで使う場合は周囲に気を使うことになります。自宅でのPC作業に使うほうがいいかな、と思いますね。

打鍵の感触ですが、Cherry MXの赤軸よりも押下圧は大きい(重い)です。Amazonの製品ページでは60±10 gと開示されていて、「赤軸でそんなに重いのかな?」とも思いましたが、実際に打鍵してみてもやっぱりちょっと重いですね。あくまで個人の意見ですが、「普通の人が普通に使うぶんには問題なし。特に軽いキータッチを望む人にはちょっと重いと感じるだろう」ということです。

次に「気持ちよさ」です。使い始めて数日の印象としてはCherry MXのほうが上ですね。Outemuのスイッチは少し渋さを感じます。ただ、これも私の勝手なイメージではあるのですが、「使っていくうちに渋さが取れてくる」とは思います。実際私の場合も、使用開始直後と使用開始3日後では印象が少し異なっています。こちらが慣れただけ、というのはあるのかもしれませんが、明らかに滑らかになっているように思われるんですね。思えばCherry MXキーボードは4年使ってましたからねえ…。

Bluetooth接続も試してみました。ゲームプレイ時は別として、普通に文字入力をしている限り特に大きな問題は感じませんでしたが、使用中に入力の反応がワンテンポ遅れる感じは何度かありました。私はBluetoothキーボードのこういうところが苦手なんですよね。

4.まとめ

Vissles-V1はAmazonで販売中で、2月14日現在の価格は税込み15,450円ですが、製品ページに2月28日まで有効の5,000円OFFクーポンがありましたので、10,450円で購入できます。

使用感の総合評価としては「買い」でいいと思います。この製品の機能と価格を考えれば非常に高く評価してもいいんじゃないでしょうか。コンパクトサイズながら60%キーボードのような強い癖もありませんし、打鍵感も良好です。ただ、私としては「メインのキーボードにはBluetoothはいらない」「RGBキーボードは必ずしも必要とは思わない。イルミネーションは不要。RGBにするならPer-Keyにしてほしい」と考えているので、もっと機能を絞った廉価版が出てきてくれるとさらにいいかな、と思いました。

逆にBluetooth接続やRGBバックライトを好む人にとっては、この製品の価格は一段と魅力的に映ると思います。私はメカニカルキーボードをいろいろ試していますが、「メカニカルキーボードの素性」としては水準をクリアしていると思いますので、初めてメカニカルキーボードを購入するという人にもおすすめできますね。

5.関連リンク(Amazon)

Vissles メカニカルキーボード 茶軸
Vissles メカニカルキーボード 赤軸
Vissles メカニカルキーボード 青軸

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コメント

  1. おっさん より:

    キーの色やら配列の感じやら、互換スイッチやら、typeCとBTやら、クーポンやら、なんだかkeychronのパクリなんですかね?

    ちなみに
    BTはたまに遅れるとおっしゃてますが、まるですべてのBTキーボードがそうなるという書き方は如何なものかと。BTに興味ある人に悪いなぁ。

    私はBTモードで使ってますが、私の環境ではそんな感じはでませんね。軽くプログラミングする程度で、キー打ちが激速ではありませんが、普通の人よりは遥かに早く打ちますが。。。

    私のBTキーボードの経験だと、遅延よりも複数でキーボードを切り替えて使う際の切り替えスピードの方がよほど大事ですかね。

  2. 匿名 より:

    Keychronって書こうとしたらすでにあったw